内容 (What's Covered)

 

この文書は、Adobe Acrobat 7.0 Professional で色分解とコンポジットの印刷作業を行う方法について説明します。

 

フルカラーのアートワークを印刷する場合、アートワークを構成色ごとに個別のマスター版に印刷する必要があります。このプロセスを色分解と呼びます。通常、プリンタではカラー画像および連続階調の画像を再現するために、アートワークを CMYK に分解します。適切な色のインキが正確に重ね合わされることにより、アートワークで使用される元の色が再現されます。一方、コンポジット印刷ではファイルに使用されているすべての色が 1 つのプレートに印刷されます。色分解を作成する前に、カラーまたはグレースケールのコンポジット印刷で校正出力をして仕上がりを確認することができます。

 

A. In-RIP 色分解について

B. 色分解のプレビュー

C. インキ総使用量のプレビュー

D. 色分解の印刷

E. コンポジット印刷

 

 A. In-RIP 色分解について

 

色分解には大きく分けてホストベースでの色分解と In-RIP 色分解があります。ホストベースの色分解とは、ホスト(Acrobat およびプリンタドライバを使用するシステム)で文書に必要な版ごとの PostScript 情報を作成し、出力デバイスに送信します。In-RIP 色分解では、色分解作業を RIP で行います。RIP (Raster Image Processor)とは、PostScript で記述されたデータを印刷や表示が可能なビットマップデータに展開するハードウェアを指します。

In-RIP 色分解はホストベースの色分解に比べ、作業が短時間で行われるという利点があります。ただし、In-RIP 色分解を行うには、In-RIP 色分解をサポートする PostScript 3 対応の出力デバイスが必要です。

 

 B. 色分解のプレビュー

 

Acrobat 7.0 Professional では、分解した版を個別にプレビューし、適切な印刷結果が得られるかどうかを画面上で確認することができます。

 

色分解のプレビューを行うには、以下の操作手順を行います。

  1. Acrobat を起動し、プレビューする PDF 文書を開きます。
  2. [アドバンスト] メニューから [出力プレビュー] を選択します。
  3. [プレビュー] メニューから [色分解] を選択します。



  4. それぞれの版をプレビューするには、プレビューしたい版のチェックボックスをオンにします。



    ※ 1 下記の図では、[プロセスイエロー] 版をプレビューする設定になっています。また、たとえば、特色がある場合は特色がリストアップされます。

    ※ 2 すべてのプロセスカラーまたはすべての特色の版を表示するには、「プロセス版」または「特色版」を選択します。



     注意 : 単一のプロセス版または特色版は墨版として表示されます。



 注意 1 : 出力結果が画面上の表示と異なる場合、モニタの調整が正しく行われていない可能性があります。キャリブレーションユーティリティを使用して、モニタの調整を行ってください。モニタの調整に関する詳細は、Acrobat ヘルプの「ICC モニタプロファイルの作成」を参照してください。

 注意 2 : モニタで色分解を表示すれば、分版を印刷しなくても問題を検出できますが、トラッピング、膜面のオプション、トンボ類、ハーフトーンスクリーンや解像度はプレビューされません。このような設定については、印刷・出力会社で検証することをお勧めします。

 注意 3 : 非表示レイヤーのオブジェクトは、画面に表示されるプレビューには含まれません。

 

 C. インキ総使用量のプレビュー

 

Acrobat 7.0 Professional では色分解だけではなく、インキ総使用量をプレビューすることもできます。使用するインキが多すぎると用紙が濡れた状態になり、乾燥上の問題が起こったり、文書のカラー特性が変化したりします。印刷・出力会社に、使用する印刷機で許容されるインキの最大使用量を問い合わせてください。その後、文書をプレビューし、インキの総使用量が印刷機の制限を超える領域を確認します。例えば、280 はインキ総使用量 280% を意味します。60C、60M、60Y および 100K のような場合がインキ総使用量 280% に当たります。

 

インキ総使用量をプレビューするには、以下の操作手順を行います。

  1. Acrobat を起動し、プレビューする PDF 文書を開きます。
  2. [アドバンスト] メニューから [出力プレビュー] を選択します。
  3. [領域全体をカバー] にチェックを入れます。
  4. ポップアップメニューからインキの最大使用量を指定します。



 

 D. 色分解の印刷

 

色分解の印刷を行うには、以下の操作手順を行います。

  1. Acrobat を起動し、色分解印刷を行う PDF 文書を開きます。
  2. [ファイル] メニューから [印刷](Windows)/[プリント](Macintosh)を選択します。
  3. [プリンタ] セクションの [名前](Windows)/[プリンタ](Macintosh) ポップアップメニューから出力するプリンタを選択します。
  4. [注釈とフォーム] ポップアップメニューから [文書] を選択します。注釈を印刷する場合は [文書と注釈] を選択します。



  5. [詳細設定] ボタンをクリックします。
  6. [詳細設定] ダイアログボックス左上の選択項目で、[カラー] パネルが選択されていることを確認し、必要に応じて以下の設定を行います。







    - [色] ポップアップメニューから [色分解]、または [色分解(In-RIP)] を選択します。



    - [スクリーン] ポップアップメニューから、目的の解像度に対応したスクリーン線数を選択します。



    - [反転] ポップアップメニューから出力用紙に対するページの向きを選択します。この設定は画面左下のプレビューに反映されます。



    - [カラープロファイル] ポップアップメニューから適切なカラーマネージメントを選択します。この設定に関する詳細は、Acrobat ヘルプの「出力設定の指定」を参照してください。



    - 文書内に JPEG2000 画像があり、解像度を最大にして使用したい場合は、[JPEG2000 画像の最大解像度を使用] を選択します。



    - [インキ] セクションで、出力する版の選択と、プロセスカラーへ分解するスポットカラーの指定を行います。色名の左に表示されるアイコンは、手順 B. の内容と同じです。
  7. [トンボと裁ち落とし] パネルで、[すべてのマーク] チェックボックスを選択します。
  8. 必要に応じて、[透明部分の分割・統合]、[PostScript オプション] パネルの設定を行います。
  9. [OK](Windows)/[プリント](Macintosh)をクリックします。

 

 E. コンポジット印刷

 

コンポジット印刷を行うには、以下の操作手順を行います。

  1. Acrobat を起動し、コンポジット印刷を行う PDF 文書を開きます。
  2. [ファイル] メニューから [印刷](Windows)/[プリント](Macintosh)を選択します。
  3. [プリンタ] セクションの [名前](Windows)/[プリンタ](Macintosh) ポップアップメニューから出力するプリンタを選択します。
  4. [注釈とフォーム] ポップアップメニューから [文書] を選択します。注釈を印刷する場合は [文書と注釈] を選択します。
  5. [詳細設定] ボタンをクリックします。
  6. [詳細設定] ダイアログボックス左上の選択項目で、[カラー] パネルが選択されていることを確認し、以下の設定を行います。

    - [色] ポップアップメニューから [コンポジット]、または [コンポジットグレー] を選択します。

    - [スクリーン] ポップアップメニューから、目的の解像度に対応したスクリーン線数を選択します。

    - [プロファイル] ポップアップメニューから適切なカラーマネージメントを選択します。この設定に関する詳細は、Acrobat ヘルプの「出力設定の指定」を参照してください。

    - [校正設定を適用] チェックボックスを選択し、校正設定で現在適用されている環境を出力デバイス上でシミュレートします。

    - PostScript プリンタを使用している場合は、[トラッピング情報を出力] チェックボックスを選択し、文書内のトラッピング情報を埋め込みます。
  7. [トンボと裁ち落とし] パネルで、[すべてのマーク] チェックボックスを選択します。
  8. 必要に応じて、[透明部分の分割・統合]、[PostScript オプション] パネルの設定を行います。
  9. [OK](Windows)/[プリント](Macintosh)をクリックします。

 注意 1 : 「オーバープリントをシミュレート」を選択すると、スポットカラーは印刷用のプロセスカラーに変換されます。RIP での色分解、または最終出力のためにファイルを使用する予定の場合は、このオプションは選択しないでください。

 注意 2 : モニタと同様にカラープリンタも機種によって印刷の品質が大きく異なるため、最終的な印刷結果を確認するためには、印刷・出力会社から校正用の印刷結果を入手することをお勧めします。

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