概要

フォームに記入して送信した顧客は、印刷するかまたはドキュメント形式で保存するかして、同じ情報を今後の参考用に保存しておきたいと考えるのが一般的です。これは、レコードのドキュメント (DoR) と呼ばれます。

この記事では、非 XFA ベースのアダプティブフォーム向け DoR を生成する方法について説明します。

注意:

DoR の自動生成は、XFA ベースのアダプティブフォームではサポートされていません。ただし、アダプティブフォーム作成用の XDP を DoR として使用することができます。

DoR は、「レコードのドキュメント(Document of Record)」の接頭語です。 

アダプティブフォームの種類と DoR

アダプティブフォームの作成時に、フォームのモデルを指定できます。次のオプションがあります。

  • フォームテンプレート
    アダプティブフォームの XFA テンプレートを選択できます。XFA テンプレートを選択した場合は、上記のように、DoR に関連付けられている XDP ファイルを使用することができます。

  • XML スキーマ
    アダプティブフォームの XML スキーマ定義を選択できます。XML スキーマ アダプティブフォームの XML スキーマ定義を選択すると、次のことができます。
    • DoR に XFA テンプレートを関連付ける。関連する XFA テンプレートで、アダプティブフォームと同じ XML スキーマを使用させる。
    • DoR を自動生成する。
  • なし
    フォームのモデルを指定せずに、アダプティブフォームを作成できます。DoR は、アダプティブフォーム用に自動的に生成されます。

フォームモデルを選択すると、レコードのドキュメントテンプレート設定の下で使用可能なオプションを使用して DoR を構成します。『レコードのドキュメントテンプレート設定』を参照してください。

自動生成された DoR

レコードのドキュメント(DoR)を使用すると、顧客は送信したフォームを印刷目的で保存することができます。DoR を自動的に生成すると、フォームを変更するたびに、その DoR もすぐに更新されます。たとえば、居住国に米国を選択した顧客について、年齢のフィールドを削除したとします。このような顧客が DoR を生成する場合、DoR では年齢フィールドが表示されません。 

自動生成された DoR には、次のような利点があります。

  • データバインディングが処理されます。
  • 送信時に DoR から除外されたフィールドについて、自動的に非表示にします。余分な労力が不要になります。
  • DoR テンプレートの設計時間を節約できます。
  • 異なるベーステンプレートを使用しながら様々なスタイリングと外観を試すことで、レコードのドキュメントにとって最良のスタイルと外観を選択できます。スタイリングの表示はオプションです。スタイルを指定しない場合は、システムスタイルがデフォルトとして設定されます。
  • フォーム内のすべての変更が、確実かつ即座に DoR に反映されます。

DoR を自動生成するためのコンポーネント

非 XFA アダプティブフォーム用の DoR を生成するには、次のコンポーネントが必要です。

アダプティブフォーム

DoR を生成する、非 XFA ベースのアダプティブフォーム。

基本テンプレート(推奨)

AEM Designer で作成された XFA テンプレート(XDP ファイル)。基本テンプレートは、DoR テンプレートのスタイリングとブランディング情報を定義するために使用されます。 

『DoR の基本テンプレート』を参照してください。

注意:

DoR の基本テンプレートは、「DoR のメタテンプレート」とも呼ばれます。 

DoR テンプレート

アダプティブフォームから生成された XFA テンプレート(XDP ファイル) 

『レコードのドキュメントテンプレート設定』を参照してください。

フォームデータ

ユーザがアダプティブフォームに入力した情報これは、DoR を生成するため、DoR テンプレートと結合されます。

アダプティブフォームエレメントのマッピング

次のセクションでは、DoR 内でアダプティブフォームエレメントがどのように表示されるかについて説明します。

フィールド

アダプティブフォームコンポーネント 対応する XFA スキンコンポーネント DOR テンプレートにデフォルトで含まれる? 備考
ボタン ボタン false  
チェックボックス チェックボックス true  
日付選択 日付/時間フィールド true  
コンボボックス コンボボックス true  
手書き署名 手書き署名 true  
数値ボックス 数値フィールド true  
パスワードボックス パスワードフィールド false  
ラジオボタン ラジオボタン true  
テキストボックス テキストフィールド true  
リセットボタン リセットボタン false  
送信ボタン

電子メール送信ボタン

HTTP 送信ボタン

false  
利用条件   true  
添付ファイル   false DoR テンプレートでは使用できません。添付ファイルを介した場合のみ DoR で使用できます。

コンテナ

アダプティブフォームコンポーネント 対応する XFA スキンコンポーネント 備考
パネル
Subform
反復パネルは繰り返しサブフォームにマッピングされます。

スタティックコンポーネント

アダプティブフォームコンポーネント 対応する XFA スキンコンポーネント 備考
Image Image DoR 設定にて除外されない限り、TextDraw と Image の各コンポーネントは、結合または結合解除かどうかに関わりなく、XSD ベースのアダプティブフォーム用 DoR に常に表示されます。
テキスト テキスト

注意:

従来の UI では、フィールドプロパティを編集する際に別々のタブを開きます。

テーブル

ヘッダー、フッター、および列といった、アダプティブフォームのテーブルコンポーネントは、対応する XFA コンポーネントにマッピングされます。繰り返し可能なパネルを、DoR のテーブルにマッピングすることができます。 

DoR の基本テンプレート

基本テンプレートは、レコードのドキュメントにスタイリングと外観の情報を提供します。これにより、自動生成されたレコードのドキュメンに対して、デフォルトのルック&フィールをカスタマイズすることができます。たとえば、DoR のヘッダーに会社のロゴを、そしてフッターに著作権情報を追加するとします。基本テンプレートから作成されたマスターページは、レコードのドキュメントのマスターページとして使用されています。マスターページには、レコードのドキュメントに適用可能なページヘッダー、ページフッター、ページ番号などの情報を含めることができます。レコードのドキュメント自動生成用の基本テンプレートを使用することで、それらの情報を DoR に適用することができます。基本テンプレートを使用すると、フィールドのデフォルトプロパティを変更することができます。 

基本テンプレートを設計する際は、「基本テンプレートの規則」に従ってください。

基本テンプレートの規則

基本テンプレートは、DoR のヘッダ、フッタ、スタイル、および外観を定義するために使用されます。ヘッダーとフッターには、会社のロゴや著作権テキストなどの情報を含めることができます。基本テンプレートの最初のマスターページはコピーされ、DoR 用のマスターページとして使用されます。この中には、ヘッダー、フッター、ページ番号、または DoR 内のすべてのページに表示される他の情報が含まれています。「基本テンプレートの規則」に準拠していない基本テンプレートを使用している場合、その最初のマスターページは依然として DoR テンプレートで使用されます。基本テンプレートを規則通りに設計し、レコードのドキュメント自動生成のためにそれを使用することを強くお勧めします。

マスターページの規則

  • 基本テンプレートでは、ルートサブフォームに AF_MASTERPAGE、およびマスターページにAF_METATEMPLATE の名前を付ける必要があります。
  • AF_METATEMPLATE ルートサブフォームの下に位置する、AF_MASTERPAGEの名前が付けられたマスターページは、ヘッダー、フッター、およびスタイル情報を抽出するための優先順位を与えられています。
  • AF_MASTERPAGE が存在しない場合は、基本テンプレート中に存在する最初のマスターページが使用されます。

フィールドのスタイリング規則

  • DoR 内のフィールドにスタイルを適用するため、基本テンプレートは AF_METATEMPLATE ルートサブフォーム内の AF_FIELDSSUBFORM サブフォームにフィールドを作成します。
  • これらのフィールドのプロパティは、DoR 内のフィールドに適用されます。これらのフィールドは、AF_<name of field in all caps>_XFO命名規則に準拠する必要があります。たとえば、チェックボックスのフィールド名は AF_CHECKBOX_XFO とする必要があります。

基本テンプレートを作成するには、AEM Designer で次の手順を実行します。

  1. File/New をクリックします。
  2. 「テンプレートに基づく」のオプションを選択します。
  3. 「フォーム:レコードのドキュメント」のカテゴリを選択します。
  4. 「DoR 基本テンプレート」を選択します。
  5. 「次へ」をクリックし、必要な情報を入力します。
  6. (オプション)DoR 内のフィールドに適用する、フィールドのスタイルと外観を変更します。
  7. フォームを保存します。

これで、保存されたフォームを DoR 用基本テンプレートとして使用することができます。
基本テンプレート中に存在するスクリプトについて、いずれも変更したり、削除したりしないでください。

基本テンプレートの変更

  • 基本テンプレート内のフィールドに対していずれかのスタイルを適用していない場合は、基本テンプレートからそれらのフィールドを削除することをお勧めします。これにより、基本テンプレートのアップグレードjを自動的に適用することができます。
  • 基本テンプレートを変更する際、スクリプトを削除、追加、または変更しないでください。

注意:

基本テンプレート規則を使用し、上記の手順を正確に実行してください。 

レコードのドキュメントテンプレート設定

フォームの DoR テンプレート設定を設定して、顧客が送信したフォームについて印刷用ファイルをダウンロードできるようにします。XDPファイルは、DoR のテンプレートとして機能します。お客様がダウンロードした DoR は、XDP ファイルで指定されたレイアウトに従ってフォーマットされます。 

次の手順を実行し、非 XFA ベースのアダプティブフォーム向け DoR を設定します。

  1. AEM オーサーインスタンスで、フォーム/フォームとドキュメントをクリックします。

  2. フォームを選択し、「プロパティの表示」をクリックします。

  3. 「プロパティ」ウィンドウで「編集」を選び、「フォームモデル」をクリックします。
    フォームモデルの指定は、フォームの作成時にも行うことができます。

    注意:

    「フォームモデル」のタブで、必ず「フォームの選択」ドロップダウンから「XML スキーマ」または「なし」を選択します。DoR の自動生成は、XFA ベースのフォームや、フォームテンプレートがフォームモデルとして使用されたアダプティブフォームではサポートされません。

  4. 「フォームモデル」タブの「レコードのドキュメントのテンプレート設定」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    なし

    フォーム用の DoR を設定しない場合は、このオプションを選択します。 

    フォームテンプレートをレコードのドキュメントテンプレートとして関連付ける

    このオプションを選択するのは、DoR 用テンプレートとして使用したい XDP ファイルが存在する場合です。このオプションを選択すると、AEM Forms リポジトリで利用可能なすべての XDP ファイルが表示されます。必要なファイルを選択します。

    選択された XDP ファイルは、アダプティブフォームに関連付けられます。

    フォームテンプレートを基本テンプレートとして選択してレコードのドキュメンを生成します

    DoR のスタイルと外観が定義された基本テンプレートとして XDP ファイルを使用するには、このオプションを選択します。このオプションを選択すると、AEM Forms リポジトリで利用可能なすべての XDP ファイルが表示されます。必要なファイルを選択します。

    注意:

    アダプティブフォーム作成するために使用されるスキーマと、XFA フォームのスキーマ(データスキーマ)が同じであることを確認します。

    • アダプティブフォームがスキーマベースの場合
    • DoR 用の「フォームテンプレートを、レコードのドキュメントテンプレートとして関連付ける」オプションを使用している場合

  5. 完了」をクリックします。

レコードのドキュメントの設定

DoR 設定では、DoR に含めるオプションを選択できます。例えば、銀行では、名前、年齢、マイナンバー番号、電話番号などをフォームから受け取ります。銀行口座番号や支店の詳細は、フォーム上に生成されます。DoR では、名前、マイナンバー番号、銀行口座、および支点の詳細のみが表示されるように選択できます。 

コンポーネントの DoR 設定はそのプロパティ内で使用できます。コンポーネントのプロパティにアクセスするには、コンポーネントを選択し、オーバーレイ内の をクリックします。プロパティはサイドバーにリスト表示され、その中で次の設定を検索できます。

フィールドレベルの設定

  • レコードのドキュメントから除外する: プロパティを「true」に設定すると、そのフィールドが DoR から除外されます。これは excludeFromDoR という名前のスクリプト可能プロパティです。その動作は、非表示の場合は DoR からフィールドを除外フォームレベルプロパティに依存します。
  • パネルをタブレットモードで表示する:パネルに含まれるフィールドの数が 6 個未満の場合、このプロパティを設定することでパネルをタブレットモードで表示します。この設定は、パネルにのみ適用されます。
  • レコードのドキュメントから除外する: このプロパティを設定すると、DoR からパネル/テーブルのタイトルが除外されます。パネルおよびテーブルに対してのみ適用できます。
  • レコードのドキュメントから説明を除外する: このプロパティを設定すると、DoR からパネル/テーブルの説明が除外されます。パネルおよびテーブルに対してのみ適用できます。

フォームレベルの設定

  • 連結されていないフィールドを DoR に含める: このプロパティを設定すると、スキーマベースのアダプティブフォームからの連結されていないフィールドが DoR に含まれます。デフォルトでは true になっています。
  • 非表示の場合にフィールドを DoR から除外する: このプロパティを設定すると、「レコードのドキュメントから除外」フィールドレベルプロパティが true でないときにその動作が上書きされます。フォームの送信時にフィールドが非表示の場合、これらのフィールドは、プロパティが true に設定されていると DoR から除外されます(ただし「レコードのドキュメントから除外する」プロパティが設定されていない場合)。

DoR を使用する場合の主な注意点

非 XFA ベースのアダプティブフォーム用 DoR で作業する際は、次の点に注意してください。

  • DoR テンプレートは、リッチテキストをサポートしません。そのため、スタティックアダプティブフォームまたはエンドユーザ入力情報に含まれるリッチテキストは、DoR ではプレーンテキストとして表示されます。.
  • アダプティブフォーム内のドキュメントフラグメントは、DoR には表示されません。
  • DoR は、印刷目的でのみ使用されます。
  • XML スキーマベースのアダプティブフォームは、レコードの生成されたドキュメント内でのコンテンツのバインドに対応していません。 

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