写真のシャープ処理
「ディテール」タブのシャープコントロールでは、画像のエッジの定義を調整できます。補正ブラシツールおよび段階フィルターツールを使用して部分シャープを適用する場合、半径、ディテール、マスクの値が使用されます。
Camera Raw の「シャープの適用先」オプションを使用すると、シャープ調整をすべての画像に適用するかプレビューにのみ適用するかを指定できます。
Camera Raw 内から環境設定を開くには、ツールバーの環境設定ダイアログを開くボタン をクリックします。
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プレビュー画像をズームして 100 %以上で表示します。
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「ディテール」タブで次のコントロールを調整します。
量
エッジの定義を調整します。適用量の値を上げるとシャープが増大します。値を 0 にするとシャープがオフになります。一般に、ノイズの少ない画像の場合は適用量を低めの値に設定します。この調整はアンシャープマスクの一種であり、指定したしきい値を基本にして周囲とはピクセルが異なる場所を検索し、そのピクセルのコントラストを指定した量だけ強くします。Camera Raw 画像ファイルを開くと、Camera Raw プラグインにより、使用するしきい値がカメラモデル、ISO、露光量補正を基にして計算されます。
半径
シャープを適用するディテールのサイズを調整します。ディテールが細かい写真では、通常、設定を低くする必要があります。ディテールが粗い写真では、大きい半径を使用できます。半径を大きくしすぎると、多くの場合、不自然な画像になります。
ディテール
画像でどれだけの高波長情報をシャープ調整するかや、シャープ調整プロセスでエッジをどれだけ強調するかを調整します。設定を低くすると、主にエッジがシャープになって画像ぶれが除去されます。値を高くすると、画像のテクスチャがより鮮明になります。
マスクの使用
エッジマスクを調整します。ゼロに設定すると、画像のすべてに同程度のシャープが適用されます。100 に設定すると、主に、最も強いエッジに近い領域にシャープが制限されます。Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらこのスライダーをドラッグすると、シャープになる領域(白)とマスクされる領域(黒)とが区別されて表示されます。
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(オプション)最新のシャープ処理アルゴリズムを画像に適用するには、画像プレビューの右下にある最新の処理(2012)に更新ボタン をクリックします。
ノイズを軽減
「ディテール」タブの「ノイズ軽減」セクションには、画像のノイズを軽減するためのコントロールがあります。画像のノイズには、画像の粒子を粗く見せる輝度(グレースケール)ノイズと、画像内にカラーの斑点として表示される彩度(カラー)ノイズがあります。高めの ISO 感度またはあまり精巧ではないデジタルカメラで撮影した写真には、かなりのノイズが入ることがあります。
ノイズを軽減するための調整をするには、最初に 100 %以上の倍率でプレビュー画像を表示し、プレビューされるノイズ軽減を確認できるようにします。
輝度のディテール、輝度のコントラストおよびカラーのディテールの各スライダーが淡色表示されている場合は、画像の右下にある最新の処理(2012)に更新ボタン をクリックします。
輝度
輝度ノイズが軽減されます。
輝度のディテール
輝度ノイズのしきい値を指定します。ノイズの多い写真に便利です。値を上げるとディテールが保持されますが、ノイズが目立つ結果になることがあります。値を下げるとノイズは少なくなりますが、ディテールが失われます。
輝度のコントラスト
輝度のコントラストを指定します。ノイズの多い写真に便利です。値を上げるとコントラストが保持されますが、斑点やまだらな模様が目立つ結果になることがあります。値を下げると結果はスムーズになりますが、コントラストが失われる場合があります。
カラー
カラーノイズが軽減されます。
カラーのディテール
カラーノイズのしきい値を指定します。値を上げると幅の狭い詳細なカラーのエッジを保護できますが、カラーが斑点状になることがあります。値を下げるとカラーの斑点はなくなりますが、カラーがにじむことがあります。
Camera Raw でのノイズの軽減に関するビデオチュートリアルについては、次を参照してください。
Better noise reduction in Photoshop(制作:Matt Kloskowski)
Lens correction and noise reduction with Adobe Camera Raw(制作:Russell Brown)