Illustratorを使って、オリジナルの名刺づくりにチャレンジしてみましょう。自印刷所に入稿することを前提に、適切なデータの作成方法を身につけます。

Adobe Illustratorを使って、シンプルだけどインパクトのあるオリジナルの名刺づくりにチャレンジしてみましょう。自己アピールやサークルの紹介など、名刺はインパクトを与えるには最適のツールです。ここでは、印刷所に入稿することを前提に、適切なデータの作成方法を身につけます。

 

完成イメージ

 

手順1/13

新規ドキュメントを作成する

はじめに、印刷物に適した形式で新規ドキュメントを作成します。アプリケーションメニューファイル/新規の順にクリックします。「新規ドキュメント」ダイアログボックスが表示されるので、名前に「名刺」と入力し、プロファイルをプリントに設定します。

プロファイルでプリントを選択すると、自動的に印刷物でよく使われるサイズや単位、カラーモードに設定されます。カラーモードの「CMYK」とは、一般的なカラー印刷で使用されるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4 色のインキを表します。

次に、方向に設定し、「OK」ボタンをクリックします。新規ドキュメントが作成されます。

 

手順2/13

名刺サイズの長方形を描く

ツールパネルで、塗りと線を設定します。

塗りと線を入れ替え」ボタンをクリックし、塗りを「」、線を「」に設定します。次に、「」ボックスをクリックし、前面に表示して、「なし」ボタンをクリックします。

長方形ツール」を選択し、アートボードの図のような位置でクリックします。「長方形」ダイアログボックスが表示されるので、一般的な縦向きの名刺サイズ(幅:55mm、高さ:91mm)を設定し、「OK」ボタンをクリックします。

名刺サイズの長方形が描けました。ここでは両面印刷の名刺をつくるため、長方形をもう1つ描きます。

アートボードの図のような位置でクリックします。名刺サイズが設定された「長方形」ダイアログボックスが表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。長方形が2つ描けます。

 

手順3/13

トリムマークを作成する

印刷所への入稿に必要な「トリムマーク」を作成します。名刺の場合、「トリムマーク」を目印にして図のように裁断されます。

選択ツール」を選択し、右側の長方形をクリックして、選択します。次に、アプリケーションメニューオブジェクト/トリムマークを作成の順にクリックします。

同様に、左側の長方形をクリックし、アプリケーションメニューオブジェクト/トリムマークを作成の順にクリックします。

名刺サイズのトリムマークができました。次に、誤って移動しないようにロックします。

左側のトリムマークが選択された状態で、Shiftキーを押しながら右側のトリムマークをクリックします。左右のトリムマークが選択されたら、アプリケーションメニューオブジェクト/ロック/選択の順にクリックします。トリムマークにロックがかかり、ドラッグしても移動できなくなります。

 

手順4/13

ガイドを作成する

名刺の「5mm」内側に、ロゴや文字の配置の目印となるガイドを描きます。「選択ツール」で右側の長方形をクリックし、Shiftキーを押しながら左側の長方形をクリックして、選択します。次に、アプリケーションメニューオブジェクト/パス/パスのオフセットの順にクリックします。

パスのオフセット」ダイアログボックスが表示されるので、「オフセット」を「5mm」に設定し、「OK」ボタンをクリックします。

パスのオフセット」を使うと、選択したパス(図形)の内側、または外側に、もう1つパスを作成することができます。「オフセット」に「ー(マイナス)」の数値を指定すると前面の内側に、「+(プラス)」の数値を指定すると背面の外側にパスが作成されます。

「5mm」内側に長方形が描けました。長方形をガイドに変換します。Shiftキーを押しながら外側の長方形をクリックし、4つの長方形を選択します。次に、アプリケーションメニュー表示/ガイド/ガイドを作成の順にクリックします。

長方形がガイドに変わりました。誤って移動しないように、ガイドにもロックを掛けておきましょう。

アプリケーションメニュー表示/ガイド/ガイドをロックの順にクリックし、チェックを付けます。すでにチェックが付いている場合は、そのままにしておきます。これで名刺の下準備ができました。

 

手順5/13

文字を入力する

名刺に文字情報を入力していきます。操作がしやすいように画面を拡大します。

ズームツール」を選択し、左側のトリムマークを囲むようにドラッグします。ドラッグした範囲が拡大表示されます。

文字ツール」を選択し、図のような位置でクリックして、名前を入力します。次に、command(Windowsの場合はCtrl」)キーを押しながら、画面の空白をクリックし、入力操作を終了します。

続けて、図のような位置でクリックし、住所、電話番号、メールアドレスを入力します。入力できたら、「選択ツール」をクリックし、入力操作を終了します。

手順6/13

文字を設定する

アプリケーションメニューウィンドウ/書式/文字の順にクリックし、「文字」パネルを表示します。次に、住所が選択された状態で、「文字」パネルを以下のように設定します。

  • フォントファミリ:小塚ゴシック Pr6N
  • フォントスタイル:R(Regular)
  • フォントサイズ:6.5pt行送り:11pt
  • 文字のトラッキング:100

※ご利用のパソコンによりインストールされているフォントが異なります。同じフォントがない場合は、お好きなフォントを選んでください。

選択ツール」で名前をクリックし、選択します。次に、「文字」パネルを以下のように設定します。

  • フォントファミリ:小塚ゴシック Pr6N
  • フォントスタイル:R(Regular)
  • フォントサイズ:14pt
  • 文字のトラッキング:100

また、文字の調整が完了したら、「選択ツール」で文字をドラッグし、図を参考に位置を調整しておきましょう。

手順7/13

文字の一部を選択・設定をする

文字ツール」を選択し、図のような位置でクリックします。次に、「文字」パネルの「フォントサイズ」を「15pt」に設定し、サークル名「iDEA.design」と入力します。

「iDEA.」と「design」それぞれに、異なる設定を行います。「文字ツール」で「i」から「.」の文字の上をドラッグします。ドラッグした範囲の文字が選択され、背景が黒くなります。その状態で、「フォントスタイルを設定」を「H(Heavy)」に設定します。

続けて、「文字ツール」で「d」から「n」の文字の上をドラッグし、選択します。次に、「フォントスタイルを設定」を「EL(ExtraLight)」に設定します。「選択ツール」を選択し、文字の入力操作を終了します。「文字」パネルは「X」をクリックし、閉じておきましょう。

手順8/13

文字を図形にする

サークル名が選択された状態で、アプリケーションメニュー書式/アウトラインを作成の順にクリックします。文字の周りにアウトラインが作成され、図形に変換されます。次に、画面の空白をクリックし、選択を解除します。

文字を図形に変換することを「アウトライン化」といいます。文字をアウトライン化すると、図形(パス)として扱えるようになり、変形したり、さまざまな加工を加えることができるようになります。

図形に変換した文字を変形します。「ダイレクト選択ツール」を使うと、図形の一部を選択することができます。

ダイレクト選択ツール」を選択し、図のように「E」の文字の右半分と「A.design」を囲むようにドラッグします。

ドラッグした範囲が選択されます。図を参考に「→」キーを複数回押して、図形を変形します。変形できたら、画面の空白をクリックし、選択を解除します。文字を変形して、オリジナルのロゴができました。

手順9/13

色を設定する

ロゴに色を設定します。

スウォッチ」パネルのタブをクリックし、前面に表示します。「スウォッチ」パネルには、あらかじめ一般的な色が登録されています。

色を設定するには、「塗り」「」どちらに設定を行うか選択する必要があります。ここでは、「塗り」ボックスをクリックし、選択して前面に表示します。

※「スウォッチ」パネルが表示されていない場合は、アプリケーションメニューウィンドウ/スウォッチの順にクリックします。

選択ツール」を選択し、ロゴをクリックして、選択します。次に、「スウォッチ」パネルの上段のピンク色にマウスカーソルを合わせ、「CMYK マゼンタ」と表示されたらクリックします。ロゴの塗りがピンク色に変わります。画面の空白をクリックし、選択を解除します。

手順10/13

ロゴでパターンをつくる

選択ツール」で、ロゴを「スウォッチ」パネルの上にドラッグ&ドロップします。「新規パターンスウォッチ 1」と名前のついた「パターンスウォッチ」が登録されます。画面の空白をクリックし、ロゴの選択を解除しておきます。

次に、登録したばかりの「新規パターンスウォッチ 1」をダブルクリックします。「パターン編集モード」に切り替わり、ロゴが隙間なく縦横5つずつ並んで表示されます。「パターンオプション」パネルの、「タイルの種類」をクリックすると、5つの配列方法が表示されます。ここでは、「レンガ(横)」を選択します。

パターンオプション」パネルの、「オブジェクトにタイルサイズを合わせる」をクリックし、チェックをつけます。次に、「横の間隔」に「4mm」、「縦の間隔」に「2mm」と入力し、「return」(Windowsの場合は「Enter」)キーを押します。ロゴの上下左右に間隔が空きます。これで、パターンの設定ができました。「完了」をクリックし、編集モードを完了します。

手順11/13

パターンで名刺の裏面を装飾する

手のひらツール」を選択し、アートボードを左方向にドラッグし、右側のトリムマークが見える位置まで移動します。次に、「長方形ツール」を選択します。「」に「なし」、「塗り」に先ほど作成したパターンが設定された状態で、左上のトリムマークの角から、右下のトリムマークの角までドラッグして、長方形で背景を描きます。

背景は、名刺の枠を「3mm以上」はみ出して描くのがポイントです。万が一裁断がずれても、色が途切れてしまうことを防ぎます。

パターンで長方形が描けました。次に、パターンの角度を調整します。長方形が選択された状態で、「回転ツール」をダブルクリックします。「回転」ダイアログボックスが表示されるので、以下のように設定し、「OK」ボタンをクリックします。

  • 角度:30°
  • オブジェクトの変形:チェックなし
  • パターンの変形:チェックあり

次に、パターンの柄のサイズを調整します。

長方形が選択された状態で、「拡大・縮小ツール」をダブルクリックします。「拡大・縮小」ダイアログボックスが表示されるので、以下のように設定し、「OK」ボタンをクリックします。

  • 縦横費を固定:60%
  • オブジェクトの変形:チェックなし
  • パターンの変形:チェックあり

手順12/13

文字をアウトライン化する

これで、名刺のデザインができました。印刷所への入稿にむけて、文字をアウトライン化します。

選択ツール」を選択し、名前をクリックします。続けてShiftキーを押しながら住所をクリックし、文字情報をすべて選択します。次に、アプリケーションメニュー書式/アウトラインを作成の順にクリックします。文字が図形に変換されます。

手順8では、文字をアウトライン化することで、図形として扱えるようになり、変形することができました。また、アウトライン化していない文字の場合、同じフォントがインストールされていないパソコンで開くと、フォントが別のフォントに置き換わってしまいます。文字をアウトライン化することで、異なる環境でも同じように表示することができます。

ただし、一度アウトライン化すると、文字としての編集はできなくなるため、実際の作業では、変換前にファイルのコピーをとっておきましょう。

手順13/13

ドキュメントを保存する

名刺のデザインが完了しました。次に、ドキュメントを保存します。

アプリケーションメニューファイル/保存の順にクリックします。「別名で保存」ダイアログボックスが表示されるので、保存場所(ここでは「デスクトップ」)を指定し、「名前」と「ファイル形式」(Windowsの場合は「ファイル名」と「ファイルの種類」)を確認して、「保存」ボタンをクリックします。

Illustrator オプション」ダイアログボックスが表示されるので、バージョンを確認し、「OK」ボタンをクリックします。

指定した場所に、Illustratorファイル(.ai)が保存されました。これで、作業は完了です。

COLUMN

Illustratorは、バージョンを重ねるごとに魅力的な新機能が追加されます。しかし、新しいバージョンで作成したファイルは、古いバージョンでは開けなかったり、正しく表示されない場合があります。

印刷データを入稿する際には、印刷所から入稿ファイルのバージョンを指定されることもあります。そんな時は、ファイルを保存する際に表示される、「Illustrator オプション」ダイアログボックスの「バージョン」を指定して保存すると、バージョンに合わせてファイルが最適化されます。

入稿ファイルを作成する際は、あらかじめ印刷所にIllustratorのバージョンを確認しておくとよいでしょう。

 

 


  

Creative Cloudでは、Illustratorなど単体製品とサービスのみ使用できる単体プランから、PhotoshopとLightroomのセット、全ての製品・サービスのみが利用可能なコンプリートプランまで、ニーズに合わせてお選びいただけます。学生や教職員の皆様はお得な学割プランをご利用ください。

ご購入はこちら >

このページは役に立ちましたか。