このチュートリアルでは、Adobe Illustrator を使用して、独自のファッションイラストを作成する方法 を紹介します。 作成したオブジェクトを複製することで簡単にファッショナブルなデザインに仕上げる ことができます。
必要な情報
1. 顔のパーツを作成
手順 1/3
練習用ファイルを開く
Illustratorを起動し、「ファイル」-「開く」から
練習用サンプルファイル「fashion-illustration.ai」を選択して開きます。

黒の背景に白い線の横顔のイラストが開きました。

手順 2/3
鼻、口を描画
ツールバーから「鉛筆ツール」を選択します。
「鉛筆ツール」をダブルクリックして鉛筆ツールオプションを開きます。

精度のスライダーを滑らか側に設定し、「OK」で確定します。

カンバス左側の空いているスペースに、一筆書きで鼻と口の輪郭線を描画します。

パスに色を付けます。
スウォッチパネルで「塗り」を黒「C=71 M=65 Y=67 K=76」、「線」をベージュ「C=12 M=20 Y=22 K=0」に設定します。

手順 3/3
パスを調整
ツールバーから「ダイレクト選択ツール」を選択します。
アンカーポイントをドラッグで調整し、パスを整えます。

ツールバーから「選択ツール」を選択します。
鼻と口のパスを選択し、顔の輪郭に合う位置に移動させます。

顔の輪郭に鼻と口が追加されました。

2. ボディを作成
手順 1/5
袖を描画
ツールバーから「ペンツール」を選択します。
パスが何も選択されていない状態で、スウォッチパネルで「塗り」を黄土色「C=19M=51 Y=99 K=8」、線「なし」に設定します。

袖を描画します。
クリックでポイントを追加し、ハンドルをドラッグして曲線を描きます。

黄土色の袖が描画できました。

手順 2/5
パターンを追加
「選択ツール」で袖を選択し、スウォッチパネルで「Nouveau motif 32」をクリックします。

花のパターンが袖に追加されました。

手順 3/5
ボディを描画
手順1/5と同様に、「ペンツール」を選択し、「塗り」黄土色「C=19M=51 Y=99 K=8」、線「なし」でボディを描画します。

「選択ツール」でボディを選択し、スウォッチパネルで「Nouveau motif 32」をクリックします。

手順 4/5
髪の毛を描画
「鉛筆ツール」で髪の毛を描画し、スウォッチパネルで「塗り」を白「C=0M=0 Y=0 K=10」、線を「なし」に設定します。

手順 5/5
髪留めを描画
手順3/4と同様に「鉛筆ツール」で髪留めを描画し、スウォッチパネルで「塗り」を黄土色「C=19M=51 Y=99 K=8」、線を「なし」に設定します。

横向きの女性のイラストが作成できました

3. 背景を作成
手順 1/2
長方形グリッドツールを追加
ツールバーの「ツールバーを編集」をクリックします。
「描画:」カテゴリ内の「長方形グリッドツール」をツールバーにドラッグして追加します。

手順 2/2
背景を作成
「長方形グリッドツール」をダブルクリックし、長方形グリッドツールオプションを開きます。
長方形グリッドツールオプションのメニューを以下に設定し、「OK」で確定します。
水平方向の分割
線数:12
垂直方向の分割
線数:6

ドラッグでグリッドを作成します。
プロパティパネルでグリッドを以下に設定します。
塗り:「なし」
線:ベージュ「C=12 M=20 Y=22 K=0」
幅:1pt

「選択ツール」でグリッドを女性のパスの上に移動します。

グリッドを選択した状態で、Ctrl(Windows)+ [/ Command(macOS)+ [ でグリッドを女性のパスの背面に配置します。

4. オブジェクトを複製
手順 1/1
オブジェクトを複製
レイヤーパネルで女性のレイヤーをすべて選択し、メニューバーで「オブジェクト」-「変形」-「リフレクト」を選択します。

表示されたダイアログで「垂直」を選択し、「コピー」をクリックします。

女性のオブジェクトが複製されました。
ヒント ここでは、リフレクトを使用して、オブジェクトを反転してコピーしました。 リフレクトとは英語のreflectで、「像を映す」という意味があります。 鏡や水面に反転して像を映すように、オブジェクトを反転させて移動またはコピーできる機能がリフレクトです。鏡面にうつすようにコピーすることから、「鏡面コピー」と呼ばれることもあります。ハートやスペードなど、左右対称の図形を作成したいときに便利です。 なお、ツールバーからリフレクトツールを選択することもできます。 |

同様の手中で女性のオブジェクトをさらに複製し、スウォッチパネルで複製したオブジェクトの服、パターン、髪の色を変更します。

以上で今回のチュートリアルは終了です。

今回の作例では、長方形グリッドをデザインの要素として使用していることがポイントの一つです。長方形グリッドは、カレンダーやタイムシートなど、格子状に情報を配置したいときに使用すると便利な機能です。つまり、「表」によって情報を見やすく表現するための手法として用いられることの多い機能なのですが、今回はデザインの要素として取り入れています。無機質な格子模様を背景に置くことで、女性を構成する柔らかな曲線と対比され、よりイラストの魅力が引き立っています。
アーティスティックなポスターやカード、アルバムのジャケット、動画のサムネールなどを作成する際に、このテクニックを活用してみてください。