このチュートリアルでは、Adobe Illustratorでオブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法を説明します。塗りレイヤーにテクスチャの効果を追加することで、簡単にオブジェクトに質感を追加することができます。設定した効果を再利⽤して別のオブジェクトに適⽤することもできます。まずは、下の1 分動画で制作⼯程を確認してください。

難易度3/5

 

本チュートリアル内で使用する主な機能

アピアランス属性:グラデーション、アピアランス属性:テクスチャ(粒状)、描画モード:乗算、グラフィックスタイル:新規グラフィックスタイル

 

オブジェクトに質感を追加する

手順1/7

Illustrator でファイルを開く

Illustratorを起動し、「ファイル」-「開く」から練習⽤サンプルファイル「make-mezzotintgrain_download.ai」を選択し、「開く」をクリックします。

アートワークに配置されている⽉と⼿前の壁のオブジェクトに質感を追加します。はじめに⽉のオブジェクトにグラデーションと効果を適⽤します。適⽤した効果を再利⽤して⼿前の壁に効果を適⽤します。では、実際に作業を進めていきましょう。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

はじめに⽉のオブジェクトにグラデーションと効果を適⽤します。

手順2/7

塗りレイヤー を複製

選択ツールで、アートワーク内の⽉のオブジェクトを選択します。アピアランスパネルで、塗りレイヤー を選択し、「選択した項⽬を複製」をクリックします。アピアランスパネルが表⽰されていない場合は、「ウィンドウ」-「アピアランス」で開きます。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

アピアランスパネルで、塗りレイヤー を複製します。

 

ヒント:アピアランスとは

オブジェクトの外観をコントロールできる機能で、アピアランス属性を変更することで、「線」、「塗り」、「不透明度」、「効果」のコントロールがおこなえます。また、設定したアピアランス属性は、名前をつけてグラフィックスタイルパネルに保存することができます。アピアランスの属性をグラフィックスタイルパネルに保存することによって、同じアピアランス属性のオブジェクトを簡単に作成することができます。

 

手順3/7

グラデーションを適⽤

複製した塗りレイヤーを線レイヤーの上にドラッグして配置します。塗りのカラーボックスをクリックして、スウォッチパネルから、⽩から⿊へのグラデーションのスウォッチを選択します。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

⽩から⿊へのグラデーションのスウォッチを選択

手順4/7

グラデーションの調整

適⽤したグラデーションの調整をおこないます。グラデーションパネルが表⽰されていない場合は、「ウィンドウ」-「グラデーション」で開きます。グラデーションプレビュー下にある⿊のカラースライダーをダブルクリックします。オレンジを選択し、⾓度を「90 度」に設定します。グラデーションプレビュー下にある⽩のカラースライダーをクリックして、不透明度を「0%」に設定します。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

⾓度を「90 度」に設定します。

 

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

不透明度を「0%」に設定します。

手順5/7

効果の追加

アピアランスパネルに戻り、グラデーションを適⽤した塗りレイヤーを選択します。「新規効果を追加」-「テクスチャ」-「粒状」と選択します。表⽰されたウィンドウで以下のように値を設定し、「OK」をクリックします。


密度:75
コントラスト:75
粒⼦の種類:拡⼤

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法
オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

値を設定し「OK」をクリックします。

手順6/7

描画モードの設定

アピアランスパネルで、グラデーションの塗りレイヤーを開き、「塗り」の不透明度の描画モードを「乗算」に設定します。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

描画モードを「乗算」に設定します。

 

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

 

ヒント:描画モードとは
重なり合うオブジェクトのカラーをブレンドする⽅法を描画モードで選択できます。描画モードをオブジェクトに適⽤すると、オブジェクトのレイヤーまたはグループの背⾯にあるすべてのオブジェクトに描画モードの効果が表れます。選択したオブジェクトの元のカラーを「ブレンドカラー」、アートワークの背⾯のカラーを「ベースカラー」、ブレンドした結果⽣成されるカラーを「最終カラー」といいます。

 

よく使うIllustrator の「描画モード」の例

通常:選択範囲をブレンドカラーでペイントします。ベースカラーと影響し合うことはありません。これは初期設定のモードです。

乗算:ベースカラーにブレンドカラーを掛け合わせます。最終カラーは、常に暗いカラーになります。カラーにブラックを掛け合わせると常にブラックになります。カラーにホワイトを掛け合わせても、カラーは変化しません。複数のマーカーを使⽤して描画したような効果が得られます。

スクリーン:ベースカラーとブレンドカラーを反転して掛け合わせます。最終カラーは、常に明るいカラーになります。ブラックでスクリーンを適⽤しても、カラーは変化しません。ホワイトでスクリーンを適⽤するとホワイトになります。複数のスライド画像を重ねて投影したような効果が得られます。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

効果を再利⽤する

手順7/7

グラフィックスタイルの再利⽤

「ウィンドウ」-「グラフィックスタイル」と選択して、グラフィックスタイルパネルを開きます。「新規グラフィックスタイル」をクリックします。壁のオブジェクトを選択して、作成したグラフィックスタイルをクリックして適⽤します。

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

グラフィックスタイルパネルを開きます。

 

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

壁のオブジェクトを選択して、作成したグラフィックスタイルをクリック。

 

オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法

⽉と⼿前の壁に同じ質感を適⽤できました。

 

以上で、オブジェクトに質感を追加して作品の深みを演出する⽅法の⼿順は終了です。ここでは主に2つのテクニックを学びました。⼀つはオブジェクトのアピアランスにグラデーションを適⽤しました。さらに効果を追加して質感を演出しました。もう⼀つはアピアランス属性を保存して再利⽤する⽅法です。⽉と⼿前の壁に同じ質感を適⽤して作品の深みを演出しました。

ぜひご⾃⾝の作品づくりにもいかしてみてください。

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