内容 (What's Covered)
この文書は、Adobe Illustrator が使用するフォントまたはフォントの数について説明します。
Illustrator は起動時にフォントリストファイルを作成します。フォントリストファイルは、Illustrator が起動時に検出したすべてのフォントに関する情報が保存されています。このファイルがフォント情報を保持することで、Illustrator の起動時に各フォントを解析する必要がなくなり、Illustrator の起動速度が向上します。Illustrator が起動すると、システムが供給するリソースと下記のフォルダに保存されているフォントリストファイルの内容を照合します。
フォントリストのファイル名および保存場所は、以下のとおりです。
フォントリストファイルのファイル名
Illustrator CS の場合 : AdobeFnt07.lst
Illustrator 10.0x の場合 : AdobeFnt05.lst
Illustrator 8.0x/9.0x の場合 : AdobeFnt.lst
フォントリストファイルの保存場所
Windows の場合 : Program Files¥Common Files¥Adobe¥TypeSpt
Mac OS X の場合 : ライブラリ/Application Support/Adobe/TypeSpt
Mac OS 9.x の場合 : システム/Application Support/Adobe/TypeSpt
フォントリストファイルが見つからない場合、Illustrator は次の過程で作成、検索を行います。
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手順 2. のフォルダ内にフォントリストファイルを別途作成します。
Illustrator は上記の各フォルダに作成されているフォントリストファイルを循環して参照することによって、同じフォントが複数の場所に保存されるなどの問題を解決します。この機能により、例えば前述のフォントリストファイルの保存場所にシステムのフォントフォルダや ATM Deluxe でアクティベートされているフォントのフォルダへのエイリアスがある場合にも、メニューに同じフォントが複数表示されることはありません。
Illustrator を起動中にフォント環境を変更した場合(ATM Deluxe でフォントをアクティベートするなど)、Illustrator はフォント情報の更新を行います。起動時に読み込んだフォントだけでなく、起動後に使用可能になったフォントもフォントメニューに現れるようになり、必要に応じてフォントリストファイルが書き換えられます。
オペレーティングシステムに搭載可能なフォントの数には制限があります。
Windows の場合
オペレーティングシステムに搭載するフォントの数を 200 ~ 300 書体で使用することを推奨します。
注意 : 弊社米国本社にて Illustrator がシステムに搭載されているフォントの数の影響を受けずに動作することを確認した書体数です。
注意 : ATM Deluxe はシステムフォルダ以外の場所に保存されているフォントをアクティベートディ・アクティベートして管理することができます。
ATM Deluxe がアクティベートできるフォントの数は 1800 書体です。ただし、ATM Deluxe がアクティベートできるフォント数はシステムに搭載できるフォントの数の制限を受けます。制限数以上のフォントが搭載されているとシステムが不安定になります。システムが不安定であると、ATM Deluxe も影響を受け、不安定になります。システムのフォントフォルダにインストールされているフォントは常に利用可能な状態(アクティベートされた状態)です。必ず、システムのフォントフォルダ内にインストールされているフォントの数と、ATM Deluxe を使用してアクティベートするフォントの数がオペレーティングシステムの制限以下になることを注意してください。なお、ATM Deluxe は Mac OS X には対応していません。
Macintosh の場合(Mac OS 8.x/9.x のみ)
OS 9.x : スーツケースの数で 512個
OS 8.6 以前 : スーツケースの数で 128個
詳しくは以下の Apple 社の情報「Mac OS: フォントフォルダに格納できるアイテムの最大数について」を参照してください。
http://support.apple.com/kb/TA21991?viewlocale=ja_JP
制限数以上のフォントが搭載されていると、システムが不安定になります。Illustrator はシステムの動作の影響を受けるため、システムが不安定になると Illustrator も不安定になります。
注意 : 搭載しているフォント数を変更した場合は Illustrator の環境設定ファイルとフォントリストファイルを削除してください。環境設定ファイルの詳細については、Illustrator 各バージョンのユーザガイドを参照してください。
環境設定ファイルを削除するには、以下の操作手順を実行します。
Windows の場合
Mac OS X の場合
以下の場所に保存されている環境設定ファイルを削除します。
ユーザ/<ユーザ名>/ライブラリ/Preferences/Adobe Illustrator 10/Adobe Illustrator 10.0 環境設定
ユーザ/<ユーザ名>/ライブラリ/Preferences/Adobe Illustrator CS 設定/Adobe Illustrator 環境設定
Mac OS 9.x の場合
以下の場所に保存されている環境設定ファイルを削除します。
システムフォルダ/初期設定/Adobe Illustrator 8.0 環境設定
システムフォルダ/初期設定/Adobe Illustrator 9.0x/Adobe Illustrator 9.0 環境設定
システムフォルダ/初期設定/Adobe Illustrator 10/Adobe Illustrator 10.0 環境設定
追加情報 (Additional Information)
- フォントが正しくインストールされていない場合には、フォントリストファイルに無効なフォントとして登録されて Illustrator では使用できません。
- llustrator が起動中にハングアップした場合、Illustrator を一度終了してください。終了後、フォントリストファイルを削除し、Illustrator を再起動してください。
- フォントリストファイルが作成されていない場合、システムにインストールされているフォントが原因で強制終了やハングアップが起こっている可能性があります。システムにインストールされているフォントの再インストールをお試しください。