この情報は、米国アドビシステムズ社が提供している情報をもとにローカライズし、作成したものです。日本語環境での動作保証はしておりませんのでご了承ください。

この文書では、Adobe Illustrator CS2 以降で、透明効果を使用した際に生じる特色(スポットカラー)への制限、および特色を保持するための方法について説明します。

Illustrartor CS2 以降で、ドキュメントに特色(スポットカラー)や透明部分が含まれている場合、PostScript プリンターや他の出力方法で透明部分を統合する際にアートワークのアピアランスを損なわないようにするために、ファイル内容の変更が必要になる場合があります。Illustrator が統合処理を行うためにコンテンツを変更する際、透明効果が使用されている特色(スポットカラー)をプロセスカラーに変更するように促される場合があります。

この現象は Illustrator のバージョンアップにつれて少なくなっていますが、以下の項目では、透明部分および特色の両方を使用する際に、特色の保持が制限される場合について、Illustrator CS3 以降でまだ対応されていない内容について説明します。

A. ラスタライズ効果

Illustrator CS2 で、複数の特色や特色とプロセスカラーの組み合わせが含まれているオブジェクトに対し、オブジェクト、グループ、レイヤーレベルでラスタライズ効果(「ラスタライズ」や「ぼかし(ガウス)」など)を適用すると、オブジェクトの色がグレースケール、ビットマップ、ドキュメントのカラースペースに応じたプロセスカラーのいずれかに変換されます。ラスタライズ効果設定ダイアログボックスで、これらのオプションの 1 つを選択することができます。
例えば、「塗り」に特色、「線」にプロセスカラーが適用された単純な長方形では、「塗り」に適用されている特色がプロセスカラーに変更されます。しかし、オブジェクト、グループ、レイヤーの全ての属性に単色の特色(スポットカラー)を使用した場合は、効果の適用箇所に関わらず、特色(スポットカラー)が保持されます。
Illustrator CS3 以降では、上記の様な場合であっても、特色(スポットカラー)が保持されるようになりました。

CS2 より前のバージョンで作成された Illustrator ファイルを開いた際は、ラスタライズ効果設定ダイアログボックスで「可能な場合は特色を保持」チェックボックス(CS2)または「特色を保持」チェックボックス(CS3 以降)が初期設定では選択されないため、ご注意ください。この設定は、これらのファイルの印刷動作が旧バージョンの Illustrator のものと一致していることを保証します。Illustrator CS2 で「可能な場合は特色を保持」チェックボックスを選択し、Illustrator CS2 以降でそのファイルを開いた場合、チェックは保持されます。

B. グラデーションおよびグラデーションメッシュ

B-1. グラデーション

Illustrator CS2 以降では、透明/不透明のどちらの場合であっても、特色から特色へのグラデーション、特色からプロセスカラーへのグラデーションを保持します。特色を使用したグラデーションを印刷、または書き出す場合は、オブジェクト/透明部分を分割・統合 を選択して「透明部分を分割・統合」ダイアログボックスを開き、「オーバープリントと特色を保持」にチェックを入れます。

B-2. グラデーションメッシュ

Illustrator CS2 では、グラデーションメッシュに 1 色以上の特色や、特色とプロセスカラーが含まれている場合、メッシュ部分がドキュメントのカラースペースに応じたプロセスカラーに変換されます。 Illustrator CS3 以降では、前述のいずれの場合でも特色が保持されます。

C. 特色のブレンド

2 色の異なる特色(スポットカラー)を適用したオブジェクト間でブレンドを作成した場合、中間ステップの全ての色が、ドキュメントのカラースペースに応じたプロセスカラーに変換されます。

D. ラスタライズ

Illustrator CS2 では、オブジェクト/ラスタライズ からラスタライズを実行すると、全ての特色(スポットカラー)がグレースケール、ビットマップ、ドキュメントのカラースペースに応じたプロセスカラーのいずれかに変換されます。ラスタライズを実行した場合、特色は保持されません。
効果/ライスタライズ は、「A.ラスタライズ効果」で説明したように効果の制限の対象となっており、「ラスタライズ効果設定」ダイアログボックスで「可能な場合は特色を保持」にチェックを入れた場合に特色が保持されます。

E. ライブトレース

Illustrator で特色が適用されている場合、Illustrator CS2 以降ではグレースケールのラスターオブジェクトに適用された特色は保持されます。ライブトレースを使用した場合、リンクまたは埋め込み配置されているラスター形式ファイル内の特色は、プロセスカラーに変換されるか無視されます。

F. SVG フィルタ

Illustrator CS2 で SVG フィルタを適用すると、特色はドキュメントのカラースペースに応じたプロセスカラーに変換されます。

G. ラスター画像の読み込み

Illustrator CS2 以降では、旧バージョンに比べ、ラスター形式から読み込んだ特色の適応方法が改善されています。
Illustrator CS2 では、特色で塗りつぶされた、オーバープリント設定している長方形が含まれる Photoshop 形式ファイルを埋め込み配置した場合、ラスター不透明マスクで長方形を覆って特色を保持します。Illsutrator CS3 以降では、長方形の画像を DeviceN 形式のラスターオブジェクトに変換します(N チャンネル形式では、全ての特色およびプロセスカラーは同時に保持されます)。
その他、ラスター形式における重要な制限については、以下をご確認ください。これらの制限は、Illustrator CS3 以降ですべて修正されています。

  • TIFF
    Illustrator CS2 では、TIFF ファイルの特色を読み込むことはできません。CMYK、RGB のみ、またはグレースケール部分のみ、読み込まれます。
    Illustrator CS3 以降では、Photoshop で書き出された TIFF ファイルの特色を読み込むことができるようになりました。
  • PSD ダブルトーン
    Illustrator CS2 では、ダブルトーンの PSD 形式ファイルをリンクおよび埋め込み配置することができません。これらの操作を行った場合、エラーメッセージが表示され、失敗します。
    Illustrator CS3 では、ダブルトーンの PSD ファイルを問題なくリンクおよび埋め込み配置することができ、特色も保持されます。
  • EPS ダブルトーン
    Illustrator CS2 では、ダブルトーンの EPS 形式ファイルに特色が含まれる場合、プロセスカラーに変換されます。
    Illustrator CS3 以降では、埋め込み配置されたダブルトーンの EPS 形式ファイルに特色が含まれる場合、特色が保持されます。
  • DCS 2.0(EPS)
    DCS が透明部分に影響している場合、Illustrator CS2 では、特色または高解像度データが含まれる DCS 2.0 の EPS ファイルをサポートしてません。この場合、合成データだけが保持されます。Illustrator CS2 では、非透明色のみを使用している場合、DCS ファイルで分版出力することができます。
    Illustrator CS3 では DCS 2.0 の EPS ファイルをサポートしており、透明/非透明のどちらを使用していても、特色を保持したまま分版出力することができます。DCS 1.0 の EPS ファイルは、Illustrator CS2 以降でまだ非透明色の分版出力が制限されています。

注意:

注意 : 非ネイティブ画像の詳細については、Illustrator CS2/CS3 のヘルプ「Adobe PDF ファイルからモノトーン、ダブルトーン、トリプルトーン画像を読み込む」を参照してください。

H. アルファチャンネルの透明効果

llustrator CS2 以降では、アルファチャンネルの透明効果(不透明マスク、ラスタライズ効果、透明画像など)に影響を受ける特色は保持されます。それ以前のバージョンの Illustrator では、これらの特色はプロセスカラーに変換されます。

I. 以前の形式

ファイルを保存する際、保存ダイアログボックスで Illustrator 8 以前のバージョンを選択し、「アピアランスとオーバープリントを保持」を選択した場合、オブジェクトに使用されている特色はすべてプロセスカラーに変換されます。

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