この文書では、製品の調子が悪いときに最初に行っていただきたい簡単な対処方法をご紹介します。Illustratorが遅くなったと感じたときにもお試し下さい。下記の対処方法で解決しない場合や、特定のエラーメッセージが表示される場合は別の解決方法の文書が用意されていることがあります。
環境設定ファイルを再作成することによって、環境設定ファイルの破損による問題を解決することができます。
注意 : 環境設定ファイルを再作成すると、アプリケーションの設定が初期状態に戻り、保存されていないアクションは失われます。
※ 作成したアクションを保存するには、[アクション] パレットのパレットメニューから [アクションの保存] を選択します。
※ 以下の手順では、Windows の隠しフォルダーにアクセスする必要があります。詳細については、 隠しファイルおよび隠しフォルダーを表示する方法(Windows)を参照してください。
最初にIllustrator の環境設定ファイルだけを再作成します。以下の操作を行います。
Illustrator を終了します。
以下の場所に保存されている「AIPrefs」ファイルのファイル名を変更します。(例 : 「AIPrefs.old」など)
Windows 8/7 の場合 :
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Illustrator CS6 Settings\ja_JP
Windows XP の場合 :
C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Application Data\Adobe\Adobe Illustrator CS6 Settings\ja_JP
※ 上記のフォルダパスは、円記号「¥」 が バックスラッシュ「 \ 」で表示されます。Illustrator を起動します。Illustrator は新しい環境設定ファイルを作成します。
環境設定ファイルを復元するには、Illustrator を終了して再作成された環境設定ファイルを削除し、上記手順 2. で変更したファイル名を元に戻します。
上記の操作を行っても問題が改善されない場合、Illustrator の環境設定ファイル全般を再作成します。以下の操作を行います。
Illustrator を終了します。
以下の場所に保存されている「Adobe Illustrator CS6 Settings」フォルダー名をデスクトップに移動します。
Windows 8/7 の場合 :
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Adobe\
Windows XP の場合 :
C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Application Data\Adobe\
※ 上記のフォルダパスは、円記号「¥」 が バックスラッシュ「 \ 」で表示されます。Illustrator を起動します。Illustrator は新しい環境設定ファイルを作成します。
上記の操作を行っても問題が改善されない場合、問題の原因は環境設定ファイルの破損ではありません。環境設定フォルダーを復元するには、Illustrator を終了して再作成された環境設定フォルダーを削除し、上記手順 2. で移動したフォルダーを元に戻します。なお、そのままお使いいただいても支障はありません。
システムに多数のフォントがインストールされている場合、あるいはフォントに関する問題が発生している場合は、フォントユーティリティを使用するか、手動で使用しないフォントを無効にし、フォントリストファイル「AdobeFnt*.lst」を再作成します。「AdobeFnt*.lst」ファイルは、Adobe アプリケーションが利用可能なフォントのタイプや保存場所の情報を得るために使用するフォントキャッシュファイルです。
フォントリストファイルを再作成するには、以下の操作を行います。
Windows 8 の場合 :
- 以下のいずれかの操作を行います。
Windows 8.1 : スタート画面左下の、下向き矢印をクリックします。
※ 下向き矢印が表示されない場合はマウスを動かします。
Windows 8 : スタート画面の何も無いところを右クリックし、「すべてのアプリ」をクリックします。 - 「コンピューター」をクリックします。
- 画面右上部の「コンピューターの検索」テキストボックスに「AdobeFnt*.lst」と入力します。
- 検出されたすべてのファイルを選択し、右クリックして「削除」を選択します。
- llustrator を起動します。Illustrator は起動時にフォントリストファイルを再作成します。
- ※ Illustrator 以外の Adobe アプリケーション用フォントキャッシュを削除した場合も、各アプリケーションの次回起動時にフォントリストファイルが再作成されます。
Windows 7 の場合 :
- スタート/コンピューターを選択します
- ウインドウ右上部の「検索」テキストボックスに「AdobeFnt*.lst」と入力します。
- 検出されたすべてのファイルを選択し、右クリックして「削除」を選択します。
- llustrator を起動します。Illustrator は起動時にフォントリストファイルを再作成します。
※ Illustrator 以外の Adobe アプリケーション用フォントキャッシュを削除した場合も、各アプリケーションの次回起動時にフォントリストファイルが再作成されます。
追加情報:
フォントリストの場所 C:\Users\<user name>\AppData\Local\Adobe\TypeSupport\CS6
削除するファイル
- AdobeFnt_OSFonts.lstはOSにインストールされているフォントのリストです。
- AdobeFnt_CommonFonts.lstはcommonフォルダにインストールされているフォントのリストです。
- AdobeFnt_CMaps.lstはOSにCMapsファイルのリストです。
Windows XP の場合 :
- すべてのアプリケーションを終了します。
- [スタート] メニューから [検索] を選択します。
- ウインドウ左側の [ファイルとフォルダすべて] をクリックします。
- [ファイル名のすべてまたは一部] テキストボックスに「Adobefnt*.lst」と入力し、[検索] ボタンをクリックします。
- 検出されたすべてのファイルを選択し、右クリックして [削除] を選択します。
- Illustrator を起動します。Illustrator は起動時にフォントリストファイルを再作成します。
※ Illustrator 以外の Adobe アプリケーション用フォントキャッシュを削除した場合も、各アプリケーションの次回起動時にフォントリストファイルが再作成されます。
追加情報:
フォントリストの場所 フォントリストの場所 C:\Documents and Settings\<user name>\Local Settings\Application Data\Adobe\TypeSupport\CS6\
削除するファイル
- AdobeFnt_OSFonts.lstはOSにインストールされているフォントのリストです。
- AdobeFnt_CommonFonts.lstはcommonフォルダにインストールされているフォントのリストです。
- AdobeFnt_CMaps.lstはOSにCMapsファイルのリストです。
Illustrator と同時に起動しているアプリケーションやサービスが、システムエラーまたはフリーズの原因となる場合があります。サービスとは、他のプログラムをサポートするための処理を行うことに特化したプログラムです。以下の弊社技術文書を参照し、Windows の起動時に自動的に読み込まれるスタートアップ項目を含め、他のアプリケーションをすべて無効にした状態で Illustrator を起動し、問題が改善されるかどうか確認します。
ユーザアカウントの権限が不足している場合やアカウントの破損によって、必要なファイルおよびフォルダへのアクセスが妨げられることがあります。管理者権限のある新規ユーザアカウントを作成し、作成したアカウントでアプリケーションを実行します。ドメインネットワークなどで作業している場合はローカルに管理者アカウントを作成してコンピュータにログインし、問題を再現します。ローカルの新規ユーザアカウントを作成する方法については、以下の弊社技術文書を参照するか、ネットワーク管理者にお問い合わせください。
ユーザーアカウント制御(UAC)機能を無効にして問題が解決するか確認します。ユーザーアカウント制御機能に関する詳細については、Microsoft 社 Web サイトを参照してください。
重要 : このセクションの手順を行うことによってユーザーアカウント制御(UAC)が無効になります。ユーザーアカウント制御は、システムに影響を及ぼす可能性のある予期しない動作が実行されるのを防ぐための機能です。ユーザーアカウント制御を無効にすることによって、これらの通知は無効にされます。ユーザーアカウント制御(UAC)に関する詳細については、Microsoft 社 Web サイトを参照してください。
ユーザーアカウント制御を無効化するには、以下の操作を行います。
Windows Aero は Windows Vista から搭載されているハードウェアベースの新しいグラフィカルユーザインターフェースです。Aero を有効にすることにより、通常のインターフェースでは使用できない、透過やアニメーションなどの新機能を含む、より多くの機能が使用できるようになります。しかし、Aero は多くのハードウェアリソースを消費するため、パフォーマンス低下の原因となったり、集中的にグラフィック操作を行うアプリケーションで問題が発生する可能性があります。
Windows Aero を無効にするには、以下の操作を行います。
フォントが問題の原因となっているかどうかを特定するために、アクティブなフォントを別の場所へ移動して動作を確認します。
注意 : Windows によってインストールされたフォントは移動させないでください。Windows でインストールされるフォントについては、以下の弊社技術文書を参照してください。
Windows XP によってインストールされる TrueType フォント
以下の操作を行います。
- デスクトップなど、任意の場所に新規フォルダを作成します。
- 「C:\Windows\Fonts」フォルダを開きます。
- Windows によってインストールされているもの以外のフォントを選択します。
- 選択したフォントを手順 1. で作成したフォルダにコピーします。
重要 : 「Fonts」フォルダにフォントのショートカットファイルが含まれている場合は、ショートカットファイルを除いて、コピーを実行してください。ショートカットファイルはコピーおよび移動ができません。
- 「Fonts」フォルダ内の Windows によってインストールされているもの以外のフォントを選択して、右クリックし [削除] をクリックします。
重要 : 「Fonts」フォルダにフォントのショートカットファイルが含まれている場合は、ショートカットファイルを除いて削除を実行してください。
注意 : フォントは別の場所に移動することができません。フォントを移動するには、別の場所へコピーした後、「Fonts」フォルダから削除する必要があります。
- Windows を再起動します。
- 手順 4. でコピーしたフォントのいくつかを元のフォルダに戻します。
- Windows を再起動します。
- 問題を再現します。
問題が再現しない場合 :
手順 7. ~ 9. を別のフォントに対して繰り返し行います。
問題が再現する場合 :
手順 7. で「Fonts」フォルダに戻したフォントのいずれかが原因となっています。これらのフォントを「C:\Windows\Fonts」フォルダから移動し、手順 7. ~ 9. を繰り返します。ただしこの場合は、一度に 1 つずつフォントを移動させます。問題が再現された際には、以下のいずれか、もしくは複数の操作を行ってください。
- FontMaster などのサードパーティ製フォント管理ユーティリティを使用している場合は、ユーティリティを使用してフォントを削除します。操作方法についての詳細は、フォント管理ユーティリティに付属のマニュアルを参照してください。
- フォントを削除し、オリジナルのメディアからフォントを再インストールします。
- フォントのアップデートについて、フォントメーカーへお問い合わせください。
初期設定の管理者アカウントである「Administrator」アカウントは、一般的なローカルの管理者アカウントよりも高いアクセス権が設定されています。初期設定では、「Administrator」アカウントは無効にされています。「Administrator」アカウントを有効にしてログインする方法については、システム管理者に問い合わせるか、以下の Microsoft 社 Web サイトを参照してください。
- Windows 7 : http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc732112.aspx
- Windows XP : http://support.microsoft.com/kb/417868/ja
上記すべての操作を行っても問題が解決しない場合は、既知の問題として弊社サポートデータベースで文書が公開されていないか検索します。
サポートデータベース URL : http://www.adobe.com/go/support_faq_jp
また、以下の弊社ユーザーフォーラムにおいて、弊社製品を使用しているユーザーから同じような問題が報告されているかを参照することができます。別のコンピューターでも同じ問題が確認できた場合、弊社テクニカルサポートにおいても、問題を再現し検証を行える可能性があります。
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