InDesignは、ページデザインとレイアウトを作成するためのアプリで、チラシやパンフレット、雑誌や書籍、カタログやリーフレットといった印刷に関わる様々なコンテンツを効率よく作ることができます。デザインや印刷のプロも使用しているため、レイアウトや文字組など非常に細かい設定ができるのもInDesignの特長です。 このチュートリアルでは、InDesignの基本的な使い方や実際のチラシの作り方などを、動画を使ってわかりやすく解説します。InDesignをこれから触ろうと思っている方や、InDesignに苦手の意識がある方でも、簡単にお使いいただけるようになります。
InDesignことはじめStep 1:チラシを作る方法

 

このチュートリアルでは、下記のチラシを作りながら、InDesignの基礎をご紹介いたします。

InDesignことはじめStep 1:チラシを作る方法

 

このチュートリアルの流れ:

  1. 新規ドキュメントを作成する
  2. InDesign CCのワークスペース
  3. 環境設定を変更する
  4. オブジェクトを描く
  5. 定規とガイドでレイアウトを作成する
  6. レイアウトを細かく調整する方法
  7. 文字を入力する
  8. 文字の間隔を調整する
  9. スタイルを設定する
  10. 画像を配置する
  11. オブジェクトに色をつける

 

こちらからこのチュートリアルで紹介している完成品と写真のサンプルファイルをダウンロードできます。InDesign初心者の方にはダウンロードをおすすめします。

Step1-1. 新規ドキュメントを作成する

まず、InDesign CCを起動し、新規ドキュメントを作成します。ここでは、A4サイズのドキュメントを作成するためのプリセットを使用します。プリセットでは、印刷用途に適した設定が事前に用意されているため、特に細かい設定は不要です。

また、文芸誌・学術論文など文字量の多いレイアウトに適した「レイアウトグリッド」と、雑誌・リーフレット・チラシなど画像を多用した自由なレイアウトに適した「レイアウトマージン・段組」の違いについても解説します。

Step1-2. InDesign CCのワークスペース

ここでは、デザインを行うための作業場となる、ワークスペースについて解説します。InDesignでは、印刷用のデザインやデジタルコンテンツの作成、テキストの編集など、それぞれの作業に適したワークスペースが用意されており、用途に応じて切り替えることができます。また、ウィンドウメニューから自分の作業でよく使うパネルを選び、使いやすいように配置して、新規ワークスペースとして登録することもできます。

Step1-3. 環境設定を変更する

初めてInDesignを使用するときの落とし穴となっているのが、文字や行送りの単位。InDesignの初期設定では、「級」や「歯」といった印刷業界専門の単位が使用されています。この単位に戸惑ってしまう方は、「環境設定」を開いて、Illustratorなどで使い慣れている「ポイント」に変換します。

また、黒の表示方法について、初期設定ではすべての黒をリッチブラックで表示・出力する設定になっているため、印刷する際に文字の版ズレといったトラブルを起こす原因となります。こちらも環境設定で、適切な黒で表示・出力する設定に変更しておくことをお勧めします。

Step1-4. オブジェクトを描く

それでは作業に入りましょう。まず始めに、テキストや画像の位置など、全体のレイアウトイメージを把握するためのワイヤーフレームから作成していきます。

テキストを配置するには、文字ツールを使ってテキストボックスを作成します。文字数を気にせず自由に入力したい場合は「横組み文字ツール」、決められた文字数の中で入力したい場合は「横組みグリッドツール」を選択します。

次に、「長方形フレームツール」を使って、画像を配置するエリアを指定します。長方形に色などをつけてデザインパーツとして利用するには、「長方形ツール」を使用します。

Tips:

誤った操作をした場合や、思い通りの結果にならなかったときに、行った操作を取り消して元の状態に戻すことができます。

今行った操作を取り消したい時は、
 「Ctrl」+「Z」(Windows)、または「Command」+「Z」(Mac)を押します。押した回数分だけ、作業を1段階ずつ戻すことができます。
戻した作業を逆に1段階ずつ進めたい場合は、
 「Ctrl + Shift + Z」(Windows)、または「Command + Shift + Z」(Mac)を押します。良く使うショートカットキーなので、覚えておきましょう。

 

Step1-5. 定規とガイドでレイアウトを作成する

チラシのデザインを作成する場合、ドキュメントの周囲に余白を設けることで、デザインの視認性を高めることができます。その際の基準となる、ガイド線の引き方を解説します。ガイド線は、定規の目盛りに沿って引けるので、オブジェクトを正確な位置に配置するのにも役立ちます。

[このステップで使用する便利なキーボードショートカットキー]

「Ctrl + スペースキー」(Windows)または「Command + スペースキー」(Mac):ズームツールに切り替わり、クリックして拡大表示できます。

「スペースキー」(Windows / Mac):手のひらツールに切り替わり、ドラッグして画面を移動できます。

「Ctrl + 0キー」(Windows)または「Command + 0キー」(Mac):全体表示に戻ります。

「Ctrl + Alt + ;キー」(Windows)または「Command + Option + ;キー」(Mac):ガイドをロックします。

「Shiftキー + クリック」(Windows / Mac):複数のオブジェクトを選択できます。

Step1-6. レイアウトを細かく調整する方法

配置したフレームの位置やサイズを揃えて、レイアウトのバランスを整えていきます。「整列ツール」を使って複数のオブジェクトを上端や左端に揃えて整列させる方法や、スマートガイドで基準のフレームと同じサイズに調整する方法を解説します。

また、1度に同じサイズのフレームを複数作成し、整列させるための便利な方法もご紹介します。

Step1-7. 文字を入力する

ここからは、実際に文字を入力していきます。文字ツールを使って、フレーム内に文字を入力するか、あるいは別の場所からコピーした文字をペーストします。文字の量に合わせてフレームのサイズを自動調整することもできます。

次に、フォントを選択します。フォントメニューから任意のフォントを選択しますが、Creative CloudのフォントサービスであるTypekitの高品質なフォントを使用することもできます。171の日本語フォントも用意されており、ここではモリサワフォントの「A-OTF 見出ミンMA31 Pr6N」をコンピューターに同期させて使用する方法を解説します。

Step1-8. 文字の間隔を調整する

今度は、文字と文字の間を詰める、という作業に入ります。書体によっては、文字と文字の間が空きすぎて見える場合があるかと思います。そのような時は、「カーニング」を使って文字の間隔を手動または自動で詰めることができます。

「カーニング」の他にも、「トラッキング」や「文字ツメ」といった方法で文字間隔を調整することができます。それぞれの違いについても解説します。

[カーニング、トラッキング、文字ツメの違い]
カーニング :ズームツールに切り替わり、クリックして拡大表示できます。
トラッキング(字送り):一連のテキストに対して等間隔のアキを設定します。
文字ツメ:文字の前後のアキを等間隔に設定します。

Step1-9. スタイルを設定する

ここでは、文字や段落の設定を、複数のテキストに対して一括して適用する方法を解説します。「段落スタイル」では、フォントやサイズ、カラー、その他文字組みに関する詳細な設定を登録し、選択したテキストに1クリックで適用することができます。例えば、フォントとサイズを変更したい場合、スタイルの設定を変更するだけで、そのスタイルが適用されているすべてのテキストに反映されます。

Step1-10. 画像を配置する

最後に、画像を配置して仕上げます。Step1-4で作成した長方形フレームに、使用する画像を読み込んで配置していきます。複数の画像を一度に選択して、ドラッグ&ドロップで順番に配置することも可能です。写真のほか、Illustratorで作成したロゴや地図などのデータや、Photoshopで編集した画像もそのままの形式で配置できます。

フレーム内に画像を配置したあとは、画像を拡大または縮小したり、位置を動かしたりして調整します。また、配置した画像を別の画像に差し替える場合は、ファイルの拡張子を指定して一気に差し替えることも、配置された画像を直接クリックして置き換えることもできます。

写真データをお持ちでない方は、サンプルファイルをこちらダウンロードしましょう。

Step1-11. オブジェクトに色をつける

最後に、長方形ツールで描いたフレームオブジェクトに対して、色を付けていきます。カラーパネルで好きな色を作成し、それをスウォッチパネルに登録し、選択したオブジェクトに1クリックで簡単に適用することができます。カラーはいつでも変更が可能です。

さらに、カラーの透明度を調整して、オブジェクトの下の背景が透けて見えるようにする方法も解説します。

 

いかがでしたか、基本的な操作と設定を学んでしまえば、InDesignがいかに簡単に使えるアプリであるかがお分かりになれたかと思います。次のステップでは、InDesignの最大の特徴である、ページのデザインとレイアウトについて学習します。

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