ススキは少ない数を空バックで写すと映える - スマホで「できる」基礎からはじめる映える写真の撮り方と仕上げ方 第19回
ススキは少ない数を空バックで写すと映える

紅葉もいいけどススキもきれいだよ

 

ススキが好きです。見るのも撮るのも好きです。

秋になると、河原の土手で風になびくススキをぼんやりと眺めたりしてます。

 

でも、ススキの撮り方や仕上げ方って、あまり紹介されていないみたい。

「映える秋の写真=紅葉」みたいな風潮があるので、ススキをフィーチャーしてススキ好きを増やすべく、今回はススキの撮り方と仕上げ方の話です。

 

ススキの写真というと、箱根の仙石原のよう雄大なススキ野原を連想するかもしれませんが、わざわざ出かけなくても撮れます。河原だって道端だって空き地だって、どこにでも生えていますから。

あまりにも身近過ぎるので、その魅力を見過ごしているだけなんです。

 

でも、ススキを撮っていると、なぜか僕は「ススキっぽくない写し方」を追求してしまいます。そもれまた、ススキ写真の楽しみ方なのかもしれませんが。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

「輝き」「主役」「背景」の3つを意識して写そう

輝いて見える角度を探してみる

花と違って、ススキには「顔」がありません。表も裏も、前も後ろもない。

だからいろいろな方向から写せるし、この自由度がススキの魅力であり、撮影の面白さにつながります。

 

ちなみに、今回の写真はすべて、iPhone8 Plus+モバイル版Lightroomのカメラ機能で撮影し、編集しています。

カメラの設定は「AUTO」のまま。露出の補正(明るく写したり暗く写す調整)も行っていません。ススキはカメラ任せである程度きれいに撮れるし、思いどおりに撮れないときは編集機能で仕上げればよいのですから。

 

これらを踏まえて、撮り方の紹介から。

ススキを撮る基本中の基本は、「穂が輝いて見える」ことです。

太陽が出ている時間帯にススキの穂をいろいろな角度から眺めてみてください。横や斜め後ろから光が当たっているときが、輝きが大きく見えると思います。

 

その角度がシャッターチャンス。輝くススキは写真映えして、印象が格段にアップします。

でも、同じアングルでも輝いていないと、寂しく沈んだ残念な写真になってしまいます。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える
ススキは少ない数を空バックで写すと映える

ススキの撮影の第一歩は、輝く角度を探してみること。

これを意識するだけで、一段と華やかな写真になるはずです。

“たくさん”のススキを狙わない

ススキは群生しているため、どこを写せばよいのか迷う被写体かもしれません。

おススメは「お気に入りの数本」を探し出すこと。1本に狙いを定めてもかまいません。

広い範囲でたくさんのススキを写すと散漫で印象の薄い写真になりがちです。そこで主役を決め、強烈にプッシュして写してしまおうというわけです。

「ススキのポートレートを撮る」と考えると分かりやすいかも。

 

たとえば下の写真。

ススキの穂が輝いてきれいなのですが、「たくさんある写真の中の一枚」みたいな印象で、しばらく経つと忘れてしまう存在感の薄い写真ではないかと。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

少しでも印象に残る写真にするなら、下のように「ススキだぜッ!」というくらいにススキを主役にしたほうがよい結果が得やすいです。

ススキはそれくらい個性的で、魅力のある被写体なんです。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

ススキを探すさい、僕は穂が開いていたり、開き気味のものを好んで写します。

ススキっぽくはないかもしれませんが、ふわふわとしていてかわいらしいし、綿のように繊細な穂先が光に輝きやすいですから。

空を背景にシンプルに写す

「穂の輝き」「主役を決める」と覚えたら、次は背景の処理です。

背後や周囲にいろいろなものが写っていると、情報量が多いハイカロリーな写真になってススキの印象が薄れます。なるべく、「ススキ以外に目移りしない背景」がベターです。

 

シンプルな解決法が、空をバックに写すこと。

ススキの背後に太陽を入れるとドラマチックになるし、青空と雲を入れるとかわいらしい色彩に仕上げられます。

そうそう、太陽を入れるときは「ススキで太陽を隠す」と、ちょっとかっこいい写真になります。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える
ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

目線の位置でスマホを構えて、水平にススキを撮影しても空は写りません。下から見上げるようにスマホを構えるのがポイントです。

ときにはスマホの画面を見ずススキの真下から“感”で写してみたり、インカメラで撮ってみるとよいかもしれません。面白い写真を撮るためには、「モニターを見て写す」という概念を捨てる必要もあるのです。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

「輝き」「主役」「空バック」のすべての条件が整わなくても大丈夫です。

あくまでも撮りやすくするための目安であって、撮り方は自由です。

堅苦しく考えると撮影がつまらなくなるので、いろいろな角度や距離からススキを写して、面白さや魅力を探し出してください。

そして、撮ったら編集です!

青空バックの写真をやさしい色に仕上げてみよう

逆光で暗くなる写りを改善していく

実は、下の写真のように画面に太陽を入れたカットは、編集ではほとんどすることがないんです。撮影したらそれでほぼ完成。場合によっては多少の明るさの調整は必要かもしれませんが、その程度。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

なので、もうひとつの「青空と雲」を背景にしたときの仕上げ方を紹介します。

編集のポイントから説明しておくと、明るい青空や雲を背景にすると「逆光」の状態になるため、ススキが暗く写ります。その暗い部分を明るくしつつ、空や雲が明るく(白く)なり過ぎないように暗く調整していきます。

 

トップに掲載した写真の撮影時の状態が下です。

撮影時に露出の補正(明るく写る設定)は行っていないので、ススキが暗い写りになっています。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

上の写真に対して、Lightroomの編集機能で「暗い部分が明るく」なるように調整しると、下のような優しい色の写真に仕上がるというわけです。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

シャドウを明るく/ハイライトを暗くしよう

モバイル版Lightroomで写真を編集していきます。

サムネール一覧で写真をタップして大きく表示したら、①左上の文字の部分をタップ。表示された一覧から、②「編集」を選んで編集画面で表示します。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

使う機能と得られる効果を簡単に紹介します。たいていの場合、下の機能を使うとなんとかなると思います。

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全体の明るさを調整する→「露光量」機能

暗いススキを明るくする→「シャドウ」/「黒レベル」機能

空の色や雲の濃淡を濃くする→「ハイライト」/「白レベル」機能

鮮やかな色にする→「彩度」/「自然な彩度」機能

メリハリや色の濃さを出す→「かすみの除去」機能

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細かな調整が面倒なら、「シャドウ」と「黒レベル」を「+100」、「ハイライト」と「白レベル」を「-100」にすると考えても大丈夫。この設定で軽い色彩の爽やかな写真に仕上がります。

 

では、編集開始。はじめに行うのは、暗い写りのススキを明るくする作業です。①「ライト」ボタンをタップして表示される、②「シャドウ」スライダーを使います。

写真の状態を見ながら調整してもよいのですが、ここでは右にいっぱいに移動して「+100」にしました。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

次は、①「ハイライト」と、②「白レベル」スライダーを左に移動して、空の色の濃さや白い雲の濃淡の見え方を調整します。どちらもザックリと「-100」に調整しました。

くすんだような青空になりますが、この後の鮮やかさの調整で改善されるので気にしなくてOKです。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

続いて、「黒レベル」スライダーの調整です。

「シャドウ」よりもさらに暗い色を調整する機能で、右に移動(明るく)し過ぎると黒が浮いて浅い色になりやすく、注意が必要な機能です。

でも、ここでは「映える色」を目指すので、大胆に「+100」に調整しました。これにより、黒に近かったススキの穂の色が少し明るく調整されました。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

写真の色を見ると、まだまだ映える色彩とはいえません。

足りないのは鮮やかさなので、①「カラー」ボタンをタップして、②「彩度」スライダー右に移動して鮮やかにします。

全体の色が不自然にならないように調整してから、③「自然な彩度」スライダーを右に移動すると、より色鮮やかな写真になります。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

少し暗い&メリハリが足りない感じなので、これらを調整して仕上げていきます。

どちらを先に調整するかはケースバイケースですが、ある程度の明るさが整った写真の場合、メリハリを先に調整すると仕上げやすいです。

 

ポイントは、メリハリ調整の定番機能「コントラスト」を使うのではなく、①「効果」ボタンにある、②「かすみの除去」スライダーを使う点。

右に移動すると空の色に深みが出て、ススキや白い雲に立体感が出てきました。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

 

最後は明るさの調整です。使う機能は、①「ライト」ボタンにある、②「露光量」スライダーです。

調整にコツはありません。写真の色を見ながら、「好きな色」になるようにスライダーを動かすだけ。強いていうなら、ススキ(主役)の色や濃淡がきれいに見えるように仕上げる程度です。

ススキは少ない数を空バックで写すと映える

これで完成です。

結局、「シャドウ」「黒レベル」を「+100」、「ハイライト」「白レベル」を「-100」のザックリとした調整を元に、鮮やかさとメリハリを整える程度で仕上げました。

ススキだけでなく、爽やかで軽やかな色彩にしたいときは、逆光で写して紹介した編集方法で仕上げると効果的です。この撮り方と仕上げ方は、いろいろと応用できる便利なテクニックといえます。

 

ススキの写真、面白いと思ってもらえると嬉しいです。

ススキ好きが増えてくれることを願いつつ、今回はこれで終了です。

 

執筆者:桐生彩希

 



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