無料で使えるLightroomモバイル版アプリを使って、スマートフォンで自分のポートレート(自撮り写真)を撮影し、色や明るさなどを調整して見栄え良く仕上げる方法を解説します。また、写真内の余分なものを除去するといった修復作業を、Photoshop Fixと連携して行います。まずは、下の1分動画で制作工程を確認してください。
必要な情報
本チュートリアル内で使用する主な機能
Lightroom:プロファイル、効果(明瞭度)、部分補正(ブラシ)、ライト(白レベル)、カラー(色温度)
Photoshop Fix:修復(スポット修復)
注意:Lightroomモバイル版のインターフェイスおよび作業手順は、iPhoneとiPad、Androidデバイスによって異なります。このチュートリアルでは、iPhone版Lightroomを使用しています。
手順1/8
セルフポートレートを撮る
iOSまたはAndroidデバイスで、Lightroomモバイル版を起動します。
画面右下のカメラアイコン①をタップし、内蔵カメラを起動します。右上のアイコン②をタップし、カメラモードに切り替えます。カメラを自分の顔に向け、アングルが決まったら、下の円のボタン③をタップして写真を撮ります。

手順2/8
写真を編集モードで開く
写真が撮れたら、左上の「X」ボタン①をタップして元の画面に戻ります。「すべての写真」②をタップし、今撮った自分のポートレート③をタップして編集モードで開きます。

手順3/8
プロファイルを適用する
プロファイルとは、カメラのRAW情報を実際に目に映る色やトーンに変換するもので、写真を自分の理想の見た目に仕上げていく際のベースとして使用できます。
画面下にある編集メニューから、「プロファイル」①をタップします。プルダウンアイコン「v」②をタップし、「基本補正」「アーティスティック」「白黒」などのカテゴリから「モダン」③を選択します。


手順4/8
写真の明瞭度を調整する
明瞭度とは、画像の中間調の明暗差を調整するもので、値を上げるとくっきりと立体感のある画像になり、下げるとソフトな印象になります。これはポートレートで肌をなめらかに仕上げたい時などに有効です。
編集メニューから「効果」①をタップし、「明瞭度」スライダー②を左方向に動かして明瞭度を少し下げます。

手順5/8
写真の特定部分を選択する
編集メニューから、今度は「部分補正」①をタップします。左上の「+」ボタン②をタップし、続けてブラシアイコン③をタップします。指で歯の部分をなぞると、なぞった部分が赤くハイライトされます④。これが選択領域となります。
ヒント:ブラシサイズのアイコンをタップしたまま、指を下方向にスライドさせると、ブラシのサイズが小さくなります。サイズを大きくしたい場合は上方向にスライドします。

手順6/8
歯を白くする
編集メニューから「ライト」①をタップします。「白レベル」スライダー②を右方向に動かすと、歯の白さが増します。
撮影時の光の影響で、写真が少し黄味がかっている場合は、色温度を調整することで補正できます。編集メニューから「カラー」③をタップし、「色温度」スライダー④を左側に動かします。黄色が減少し、青味が増すことで、歯の白さが引き立ちます。

手順7/8
変更を保存し、Photoshop Fixに送信する
編集が完了したら、右下のチェックマーク①をタップして保存します。ここから、Photoshop Fixに移動して、さらに編集を加えます。
右上の共有アイコン②をタップし、メニューから「別のアプリで編集」③を選択します。


手順8/8
ポートレイトを修正する
Photoshop Fixが自動的に起動し、「修復」セクションで画像が開きます。「スポット修復」①をタップし、顔の気になる部分、例えばホクロやシワなどをタップすると②、きれいに取り除かれます。範囲に応じてブラシのサイズを調整しましょう。
修復が終わったら、上部の「保存してAdobe Lightroomに戻る」③をタップします。Lightroomモバイル版に戻り、ライブラリに修復後の写真が追加されます④。

いかがでしたか。写真の撮影から補正、修復までを、すべてモバイルデバイス内で完結することができました。Creative Cloudの有料メンバーになると、Lightroomモバイル版で編集した写真は専用のクラウドストレージに自動的に保存、同期され、デスクトップ版およびWeb版のLightroomからでも表示、編集することができるようになります。ぜひお試しください。