細部まで鮮やかに表現した花火写真に仕上げる

東京カメラ部10選によるLightroom、Photoshopを使った画像編集の方法とは。未公開のBefore写真から完成写真までのステップ解説でポイントを紹介します。

フォトグラファーは、どのようにフォトプランを活用しているのか?写真投稿サイト『東京カメラ部』で注目を集めるフォトグラファー・本間昭文さんのLightroom + Photoshopの活用術を特別公開。練習用サンプル素材として、Before画像をダウンロードして、あなたもトライしてみましょう。
フォトプランを使い始めたきっかけや、撮影機材についても合わせて紹介します。
Creative Cloudフォトプランの最新情報はこちら ›

ダウンロードLightroomの無償体験版はこちら

ダウンロードPhotoshopの無償体験版はこちら

ダウンロード練習用のサンプルファイル(ZIP、43.8 MB)

手順1/5

基本補正パネルの各項目を調整

Lightroomでウインドウ右上の「現像」を選択します。

花火を美しく仕上げるだけでなく、歓声を上げている人々の雰囲気を大切にすることが編集のテーマです。

そのイメージに近づくよう、基本補正パネルの「露光量」「コントラスト」「ハイライト」「シャドウ」「白レベル」「黒レベル」と、上から順に調整していきます。その際、画面右上のヒストグラムを見ながら白飛び・黒つぶれをなるべく抑えます。

花火写真

手順2/5

ディテールを調整

次に、ディテールパネルでの調整に移ります。

シャープ」の「適用量」のスライダーを上げて被写体の輪郭をくっきりとさせ、「ノイズ軽減」の「輝度」をプラスに操作してノイズを除去します。

続いて、レンズ補正パネルの「プロファイル補正を使用」にチェックを入れることで、レンズ特有の変形や色収差を補正します。

花火写真

手順3/5

段階フィルターを活用

ヒストグラムの下にある「段階フィルター」をクリックすると、特定の領域のみを段階的に補正することができます。

マウスのポインタを写真の上部に持って行き、写真の1/3あたりまでドラッグします。「露光量」、「コントラスト」などの基本補正をした後、「かすみの除去」のスライダーをプラスに動かし、花火の煙を薄くします。

花火写真

次に写真の下部から範囲をドラッグし、「露光量」、「コントラスト」などの基本補正をした後、長時間露光による人物のぶれを軽減させるため、「明瞭度」の数値を上げて輪郭をくっきりとさせました。

花火写真

手順4/5

微調整

補正ブラシ」を使用して下部の花火の部分を選択し、白飛びしないよう各パラメーターで調整をします。

花火写真

イメージに近い色になるよう、HSLパネルの「彩度」「色相」「輝度」のスライダーを操作し、色ごとに調整していきます。

次の工程でPhotoshopで最後の仕上げをするために、アプリケーションバーの写真他のツールで編集Adobe Photoshop CCで編集を選択しておきま す。

花火写真

手順5/5

Photoshopで仕上げる

開いたPhotoshopで、アプリケーションメニューのフィルタースマートシャープをかけて、輪郭をよりはっきりさせます。

スポット修復ブラシツール」で写り込んでしまったセンサーのごみ等を除去して完成です。

花火写真
Before

Before                                                            

After

After                                                            



— インタビュー —

Photographer's Voice

自分の目線を大切にした風景写真を撮ることを心がけている本間氏にとって、LightroomとPhotoshopを使用しての写真編集は欠かせないものであると言います。彼の段階フィルターの使い方や画像合成の仕方まで、頭の中にあるイメージ通りに写真を仕上げる方法を聞いてみました。

— Lightroom、Photoshopを使い始めたきっかけを教えてください。

2〜3年前、カメラを買い換えるタイミングで使い始めました。以前から東京カメラ部の記事を見ていて、他の方の現像方法が気になっていたので、自分でもLightroomとPhotoshopを使ってみようと思いました。

— RAW現像の際、なぜカメラの付属ソフトではなくLightroomを使用しているのですか?

写真を始めてからカメラ付属の画像編集ソフトを使ってはいたのですが、暗部のダイナミックレンジが弱いと感じていました。Lightroomなら現像の幅も広いし、それに操作が直感的でわかりやすく、初心者でもすぐに使うことができました。写真の管理も抜群にしやすいですね。

フォトグラファー・本間昭文さん

— Lightroomでの現像を想定した撮影をしていますか?

スポット測光で一番明るいところに露出を合わせ、更に露出補正をマイナス0.3 〜0.7に設定しています。白飛びするとそこには情報がなくなってしまうので、露出には細心の注意を払って撮影しています。

— LightroomとPhotoshopはどのように使い分けていますか?

ごみ取りなどの細かい修正や、画像合成をPhotoshopで担当しています。「色調補正」の「レンズフィルター」もPhotoshopお気に入りの機能です。

— 撮影した写真はどのようにアウトプットしていますか?

ほとんどをFacebookや東京カメラ部などのSNSで発表しています。最近はグループ展にも参加するようになったのでDPE店でプリントをしているのですが、まだまだ思い通りにいかないことが多いです。インクジェットプリンタでのプリントや、キャリブレーションにもチャレンジしてみたいですね。

— アドビのモバイルアプリはどのように使っていますか?

実はまだモバイルアプリを使ったことはないのですが、「かすみの除去」などPCと同じ機能が使えると知って驚きました。しかも無料なんですよね。早速インストールしてみたいと思います(笑)

— 実際の写真を例に、仕上げ方をお教えいただけますか?

美しい星空と鮮やかなひまわりの星景写真

この写真は「赤道儀を使用して撮った星の写真」と、「ひまわりの写真」の二枚の合成写真です。まず星の写真を仕上げます。Lightroomで星の写真を開き、基本補正パネルのパラメーターを上から調整します。「シャープ」の「適用量」と「明瞭度」をプラスにし、星をくっきりとさせます。次に同じ星の写真をLightroomで開き、「色表現」を「白黒」に変更します。Photoshopでカラーと白黒の二枚の写真を開き、カラー写真を前面のレイヤー、白黒写真を背景にし、レイヤーマスクをかけます。シャドウを引き締めたい部分をなぞり、背景の白黒写真を透過させることによって、星と天の川をよりはっきりと表現しました。最後にPhotoshopで下部にひまわりの写真を合成して完成です。

Before

Before                                                            

After

After                                                            

雲の表情を描いた幻想的な雲海

まずLightroomの基本補正パネルの「色温度」をマイナス(青方向)にし、青みを足します。上から基本補正パネルの「露光量」「コントラスト」「ハイライト」「シャドウ」「白レベル」「黒レベル」を簡単に調整します。上部の山と空の部分、下部の雲の部分でわけ、段階フィルターを使って調整していきます。まず上部の空の色を「色温度」をマイナス(青方向)、「自然な彩度」をプラスにして鮮やかにし、稜線をはっきりさせます。次に下部の雲の部分の「コントラスト」と「明瞭度」をプラスにし、雲の表情を出します。最後にPhotoshopで現像した写真を読み込み、「スポット修復ブラシツール」で写り込んでしまったセンサーのごみ等を除去して完成です。

Before

Before                                                            

After

After                                                            

 

Creative Cloudフォトプランの最新情報はこちら ›

第1回目 夜桜を幻想的に仕上げるステップ解説はこちら ›

第2回目 新緑をさわやかな色に仕上げるステップ解説はこちら ›

第3回目 ポートレート写真を幻想的に仕上げるステップ解説はこちら ›

本間昭文

本間昭文

約5年前に一眼レフカメラを購入しカメラの持つ楽しさや面白さを肌で実感する。
普段からカメラを持ち歩き何でも撮影しているが、主に自然風景や星景風景をメインに誰も見たときのない風景というのをコンセプトにして撮影している。
本間さんの作品 ›

▼ Lightroom使用環境
使用歴(年):約2年、初めて使ったバージョン:Adobe Photoshop Lightroom 5、OS:Windows 7、ディスプレイ:iiyama ProLite XUB2790HS、解像度:1,920×1,080ピクセル、モニタキャリブレーション:なし、Lightroom用プラグイン:Google Nik Collection、Lightroom用プリセット:なし、併用しているソフト:Adobe Photoshop CC

▼ 撮影環境
メインカメラ:NIKON D4、よく使用しているレンズ:AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II、撮影対象:自然風景、星景風景