内容
変換の制約事項
読み込まれないオブジェクト
Adobe LiveCycle Designer ヘルプの「Designer での Word オブジェクトおよび設定の変換方法」セクションには、特定のエレメントの変換方法や、Microsoft Word ドキュメント(.doc、.dot、.rtf)を LiveCycle Designer に読み込む際に発生する制限に関する情報が含まれています。このドキュメントでは、LiveCycle Designer ヘルプに記載されていないオブジェクトと制限について説明します。
Word ドキュメントを読み込む前に、LiveCycle Designer ヘルプの「変換の問題を回避する方法」および「Microsoft Word ファイルの読み込み方法」を参照してください。
変換の制約事項
Adobe LiveCycle Designer ファイルは XFA(XML Forms Architecture)に基づいています。Word ドキュメントの読み込み時に、Word でサポートされている一部のオブジェクトは、XFA ではサポートされていないため、制限が発生する場合があります。
次のオブジェクトは、以下の制限に対応しています。
フォント
Word ドキュメントのフォントがコンピューターにインストールされていない場合、LiveCycle Designer はエラーメッセージを返します。詳しくは、ドキュメント 333490、「Microsoft Word ファイル(LiveCycle Designer 7.x ~ 8.x)を開いたときのエラー「見つからないフォントによりアプリケーションが終了した」」を参照してください。
フォント効果
フォント効果は、次の場合を除いて、制限なしで変換されます。
-- 二重取り消し線は、単一取り消し線に変換されます
-- シャドウは、標準のテキストに変換されます
-- エンボスと彫り込みは、白のテキストに変換されます
-- スモールキャップスとオールキャップスは標準テキストに変換されます
-- 非表示テキストは標準テキストに変換されます
フォームフィールド
次のフォームフィールドは、次のように変換されます。
-- チェックボックスは checkbutton に変換されます
-- ドロップダウンは choicelist に変換されます
-- Textinput は textedit に変換されます
VBScript はコメントに変換されます。
行にまたがるフォームフィールドは、1 行目に 1 つのフォームフィールドに変換されます。
(印刷された)フォーム
入力する領域を表しているフォームフィールドではなく、アンダースコアまたは下線付きスペースを使用するフォームは、テキスト編集フォームフィールドに変換されます。
フレーム
テキストボックスから変換したフレームは、サブフォームに変換されます。フレームの要素は、位置固定レイアウトを持つサブフォームの直属の子要素になります。
フレームの境界は、サブフォームの境界線に変換されます。スタイル設定は、XFT 2.1 の Edge 要素のプロパティによって制限されます。
ヘッダーとフッター
ヘッダーとフッターは、LiveCycle Designer のマスターページに作成されます。
インラインシェイプ
LiveCycle Designer では、単純なラインアート(線、長方形、円など)が XFT の同等の表現に変換されます。その他(複雑なラインアート、画像)は、クリップボードメカニズムによって GIF 画像に変換されます。ラインアートはラスタライズされます。
表
表の境界は、サブフォームの境界線に変換されます。コンバージョンは、XFT 2.1 の Edge 要素のプロパティによって制限されます(境界線のスタイルはサポートされていません)。
テキストボックス
テキストボックスは、シェイプとして変換されます。テキストボックス内のオブジェクトは、個々のオブジェクトの説明にあるテキストボックスの子として変換されます。
読み込まれていないオブジェクト
Word ドキュメントを読み込むとき、次のオブジェクトは LiveCycle Designer に読み込まれません。
-- Word の OLE オブジェクトの機能が読み込まれません。
-- テキストエフェクト(点滅の背景や黒アリの行進など)
-- 下線カラー
-- ページの背景
-- 別の Word ドキュメントに対応する HTML フレーム(テキストボックスから作成されたフレームが読み込まれます)
-- フォームフィールド内のテキストハイライト
-- フォームフィールドに重なっているテキスト