この技術的実装ガイドでは、実装担当者が Adobe Experience Manager(AEM)と Adobe Target の統合時に従う必要のある、参照アーキテクチャ、ガイドライン、設定手順、テストについての情報を提供します。

この技術的実装ガイドは、アドビコンサルタント、アドビパートナー、その他の経験を積んだ実装担当者向けの資料です。この統合を構成するには、このガイドで説明されている各ソリューションの実装プロセスを十分に理解する必要があります。

アドビのお客様は、アドビプロフェッショナルサービスまたはアドビパートナーに連絡し、この統合についての詳細情報を入手することができます。

統合オプション

Publish サーバー上の統合オプションを以下に示します。オーサー用のオプションのすべての機能が有効になるため、Author インスタンスを処理するには統合を行うことをお勧めします。

オプション 1: AEM と Target の直接統合

AEM 内でクラウドサービス設定を使用して、AEM を Target に直接統合します。すべてのオーディエンスが設定され、Target で実行されます。AEM 内でオーサーは、Target から同期されたオーディエンスを使用して、様々なアクティビティを作成できます。

この統合の主な目的は、オーサーが AEM 内からパーソナライゼーションをおこなえるようにすることです。

  • AEM 6.1 を使用している場合は、AEM 6.1 の最新の機能パック「'Target 機能強化」をインストールすることで、A/B テストを有効にすることができます。
    • 機能パック: 6985
  • AEM 6.2 からは、AEM コンソール内から A/B テストを実行することができます。
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オプション 2: Target スタンドアロン

ターゲティングのために特定の URL を「探す」ように Target を設定する必要があります。統合は不要です。

オプション 3:タグ管理システムを通した AEM と Target の統合(推奨)

タグ管理システム(理想的には DTM)によって AEM(Publish)と Taregt を統合するのが最良の方法です。

PPT に示した手順に従って、DTM を通じて AEM を統合します。アドビでは、この方法による統合をお勧めします。

この統合をご検討の場合、最適化チームが Visual Experience Composer にアクセスすることで、ターゲティングをサポートします。

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ソリューションの計画と統合アーキテクチャ

AEM と Target の統合を実施するには、次の前提条件を満たす必要があります。

  • クラウド(AMS)またはオンプレミスでプロビジョニングされた AEM Author インスタンスおよび AEM Publish インスタンスのインストール。このような設定には、AEM ライセンスを入手する必要があります。
  • お客様は有効な Adobe Target アカウント(要件に応じて Standard または Premium)をプロビジョニングされている必要があります。このアカウントには承認者レベルの権限が必要です。Adobe Target に登録すると、お客様はクライアントコードを受け取ります。AEM を Adobe Target に接続するには、クライアントコードと Adobe Target のログイン名およびパスワードが必要です。
  • DTM を使用した統合をご検討の場合、お客様は Activation コアサービスへのアクセスがプロビジョニングされる必要があります。

注意:

前提条件の詳細については、次のアドビドキュメントリンクを参照してください: https://docs.adobe.com/docs/ja/aem/6-2/administer/integration/marketing-cloud/target/target-requirements.html

実装アーキテクチャ

AEM と Target の統合におけるシステムセットアップ

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AEM と Target の統合における参照アーキテクチャ - Web サイトのパブリッシュ

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インストール、プロビジョニング、設定

セットアップとプロビジョニング

AEM のインストールとセットアップ

AEM のインストールについて詳しくは、アドビのドキュメントを参照してください。

Target のセットアップとプロビジョニング:

実装

ソリューションの実装

このセクションでは、AEM と Target の直接統合(DTM を使用しない。セクション 3 のオプション 1)のソリューション実装について詳しく説明します。

公開されている次のアドビドキュメントが、AEM と Target の統合をセットアップする際に参考になります。

動作の仕組み

AEM からコンテンツターゲティングを実行するには、以下の操作が必要です。

  • クラウドサービスを設定する
    • ツール/操作/クラウド/クラウドサービス
    • Adobe Target にアクセスし、新しい設定を作成します。以下が必要です。
      • Target Classic のユーザー名
      • Target Classic のパスワード
      • クライアントコード
        お客様は ClientCare チケットを開いて、この統合で使用する Target Classic ユーザー名/パスワード-を作成してもらう必要があります。  Target Classic UI は 2017 年秋に廃止されており、この UI への既存のログイン情報をお持ちのお客様は限られています。
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次の .js ファイルがクラウドサービスの設定に保存され、次のコードが Web ページに追加されます。

<script type="text/javascript" src="/etc/cloudservices/testandtarget/adobecq5/_jcr_content/public/mbox.js"></script>

上記の設定には次のオプションが含まれています。

  • Adobe Target からセグメントを同期」:Target で提供されるセグメント化機能をすべて再利用するために、AEM で定義したエクスペリエンス名を、Adobe Target で作成したセグメントにマッピングすることができます。
  • DTM によって配信される mbox.js を使用」:DTM アカウントを設定した場合にのみ機能します。それ以外の場合、mbox.js は読み込まれません。
  • カスタム mbox.js」:カスタムの mbox.js スクリプトを追加できます。mbox.js が定義されていない場合は、AEM に付属しているバージョンが使用されます。AEM 6.1 で使用されているバージョンは必ずしも最新でない可能性があるため、以下のいずれかをお勧めします。
    • DTM によって配信される mbox.js を使用する
    • Adobe Target アカウントに用意されている mbox.js を使用する

以上が完了したら、クラウドサービスの設定を Web サイトに追加する必要があります(ページプロパティ/クラウドサービス/サービスを追加)。これで、AEM タッチ UI の「ターゲット設定」オプションが有効になります。

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「ターゲット設定を開始」をクリックすると、タッチ UI がターゲットモードになります。

コンポーネントまたは Parsys をクリックして、コンテンツのターゲット設定を有効にします。

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その後、必ず「設定」ボタンをクリックして、場所に名前を付けます。名前を付けなかった場合、ページパスに基づいてデフォルトの場所名が Target で生成されます。

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このとき裏では、Target コンポーネントをクリックするとすぐに、AEM がコンポーネント定義に基づいて mbox ラッパーを追加します。

これで、次のいずれかの操作でパーソナライゼーションを開始できるようになりました。

  • ブランドを選択する
  • アクティビティを選択する

その後、セグメントを選択して、オファーの作成を開始します。

AEM と Target では用語の使い方が異なることに注意してください。例えば、アクティビティを選択すると、実際は、Adobe Target で 2 つのキャンペーン(A/B テスト)が生成されます。例えば、下の例では、Geometrixx-Outdoors と Cosy Up To Winter を使用しています。

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次に、エクスペリエンス(別名セグメント)を選択して、Web ページをカスタマイズじます。

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インラインオファーを作成するか、オファーライブラリ内のオファーを再利用することができます。インラインオファーはこのページでのみ使用可能であり、Web サイトの他の場所で再利用することはできません。デフォルトオファーつまりインラインオファーを選択した場合、そのオファーは CRX のコンポーネントノード下に直接保存されます。

上記の例では、オファーライブラリ内のオファーを再利用しています。オファーは /content/campaigns に定義されています。

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「次へ」をクリックして、AEM セグメントを Target セグメントに割り当てます。

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「次へ」をもう一度クリックして、キャンペーンを設定します。

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結果的に、AEM は以下を行うためにいくつかの Target API を呼び出します。

  • 新規の場所を作成する
  • 選択されたアクティビティに基づいてキャンペーンを作成する
  • 関連するオファーを作成する

Adobe Target でおこなわれること

数分間待ってから Target に再度ログインして、生成されたものを確認します。

Adobe Target/キャンペーン/リスト

作成されたキャンペーンが表示されます。

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キャンペーンを編集する場合は、自動的にマッピングされたオファーや場所がすべて表示されます。

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AEM で作成されるものは、次のとおりです。

  • キャンペーン
  • オファー
  • 場所

各エクスペリエンスの名前が、AEM で定義されたセグメントの名前と一致することにも注意してください。

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生成された場所の末尾には --author が付くので、オーサーテストのデータが、パブリッシュインスタンスで実行しているライブキャンペーンと混同されることはありません。オファー名は、場所名に AEM オファー ライブラリ内のオファーのタイトルを付け加えて生成されます。

それではオファーそのものを見てみましょう。通常の Target 実装の場合に得られるものとはかなり異なります。AEM で生成されるオファーは次のようなものです。

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注意:

新規の場所が Adobe Target に表示されるまでに数分から最大で数時間かかる場合があります。AEM の以前のバージョンでは、Target 内での mbox の作成プロセスをトリガーするには、Publish インスタンスに移動する必要がありました。現在のバージョンでは、ページで wcmmode=disabled クエリーパラメーターを使用してプロセスをシミュレートできます。

ここでオファーには、AJAX を使用して AEM にコンテンツを戻すスクリプトタグが含まれています。そのため、クライアントからのサーバー呼び出しが次のように動作するので、ワークフロー全体が手動で Target を実装した場合と比較して最適化されていません。

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ブラウザー上での最終結果

クライアント側ブラウザーから AEM さらには Target への実際のワークフローを以下に示します。

  1. ユーザーがページをリクエストします。
    1. AEM または CDN/ディスパッチャーがページを返します。
  2. そのページには mbox が含まれているので、Target の呼び出しがおこなわれます。
    1. Target が、カスタマイズされたオファーまたはデフォルトオファーをブラウザーに返します。
  3. ブラウザーはその後、(AEM でのオファーの生成による)スクリプトブロックからのリターンを解釈し、AEM への呼び出しを実行して(コンテンツは Apache または CDN にキャッシュ可能)、オファーへのコンテンツを取得します。
    1. CQ_Analytics API によって、応答が Web ページの本体内にまとめられます。

HTML から Target への通常の統合では、正しい HTML コードが Target から直接返されるので、手順 3 はありません。そのため、手動統合の方が高速で最適化されているように見えます。AEM との統合には、カスタマイズしたコンテンツにわずかな遅延やちらつきが発生する可能性があるという、副作用があります。そのカスタム mbox にコンテキストハブ(従来のクライアントコンテキスト)用のパラメーターを追加した場合は、処理が少し遅くなります。AEM が Adobe Target mbox の呼び出しを実行する前に、コンテキストハブが読み込まれるのを待つ必要があるからです。

動作検証

ブラウザーから Target への呼び出しのトラブルシューティングについては、ドキュメント(https://marketing.adobe.com/resources/help/ja_JP/tnt/help/c_content_trouble.html)を参照してください。デバッグを有効にするには、Target Classic の管理 UI にアクセスし、トークン(6 時間有効)を生成する必要があります。

  • Target Classic にアクセス
  • 設定/mbox.js/編集
  • ページの下部までスクロールして、「認証トークンを生成」を選択
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デプロイ戦略

AEM は、オーサリングモードまたはパブリッシュモードでデプロイすることができます。オーサリングモードでもパブリッシュモードでも、AEM では様々なデプロイオプションが使用可能です。

お客様の要件に応じてデプロイオプションを決定するための基準について詳しくは、https://docs.adobe.com/docs/ja/aem/6-2/deploy/recommended-deploys.htmlを参照してください。

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