鮮やかな色彩と奇抜なパターン、そして1杯の紅茶が、フランス人イラストレーター/アニメーター、Emilie Muszczakの制作スタイルです。ノートに自由に落書きし、文字を入れたり、色を付けたり。そこから作品作りがスタートします。Adobe Photoshop とAnimate を使ってセルフポートレートアニメーションを作成する過程をご覧ください。様々な構想が浮かび、プロジェクトとして結実していく様子がわかります。

ポートレートにペイントする

まず、スキャンした線画のセルフポートレートをPhotoshopに読み込みます。カンバスに、個別のレイヤーで黄色、シアン、オレンジ色の円を追加します。これは、ポートレートのあちこちでサイズの異なる散布ブラシを使うため、カラーパレットをすぐ使える場所に置いておくためです。

create-animated-self-portrait_1

個別のレイヤーで頭、髪、顔、シャツを作成し、ブラシのサイズを調整して各パーツをペイントします。髪のレイヤーにクリッピングマスクを作成し、白の細いブラシで髪のウェーブ全体をトレースします。ペイントが終了したら、カラーパレットとスケッチレイヤーを非表示にしてから、画像をJPEGファイルで保存します。

create-animated-self-portrait_2

バブルをアニメーション化する

Animateに切り替え、頭から浮かび上がる一連のアニメーションバブルを作成します。HTML5 Canvasドキュメントを作成し、セルフポートレートのJPEGをタイムラインのレイヤーに読み込みます。タイムラインの49フレームをクリックして、空白のキーフレームを挿入し(「挿入/タイムライン/空白キーフレーム」)、アニメーション時間が1分弱となるようにします。

次に、4つのバブルがいかにも浮かんでいくように連続して描画し、アニメーション化します。Bubble 1用の新規レイヤーを作成し、細いブラシでバブルの元となる小さな弧を先頭のフレームに描きます。さらに空白キーフレームを2フレームごとに追加し、同様に弧を描いていきます。

create-animated-self-portrait_3

バブルが形成され、大きくふくらみ、はじけて飛び散るまでの過程を描画します。アニメーションシーケンスの最後、バブルが飛び散るまでの各ステージのアニメーションを2フレームずつに設定します。残りの3つのバブルでも、この手順を繰り返します。

create-animated-self-portrait_4

次に、シーケンスを書き出して、Photoshopで仕上げの作業をおこないます。まず、Bubble 1シーケンスを書き出します。これをおこなうには、タイムライン上にあるBubble 1以外のすべてのレイヤーを非表示にします。 次に、「ファイル/書き出し/ムービーの書き出し」を選択して、PNGシーケンスでコンピューターの独自のフォルダーに保存します。 残りのバブルアニメーションでもこの手順を繰り返して、PNGシーケンスを作成します。

バブルアニメーションを仕上げる

Photoshopに戻り、バブルの外観とタイミングを微調整します。Animateで作成した各バブルシーケンスを配置し(「ファイル/埋め込みを配置」をクリックして、オプションダイアログボックスで「画像シーケンス」を選択)、ポートレートに配置します。タイムラインで(「ウィンドウ/タイムライン」を選択し、「ビデオタイムラインを作成」をクリック)バブルが不規則に浮かび上がるように、シーケンスを細かく分割しながら再生タイミングを変えていきます。

create-animated-self-portrait_5

Emilieは、バブルが誕生して消えるまで、各ステージのトレースと塗りをおこなう作業にもっとも時間をかけます。最初のバブルシーケンスからとりかかります。レイヤーを追加して、オレンジ色のブラシでバブルを塗ります。次にタイムラインを次のステージへと少し先に進め、レイヤーを追加して、バブルを塗ります。4つのシーケンスすべてのバブルの形状に対してこの操作を繰り返します。すべて終了すると、1つのバブルストリームのシーケンスにおよそ30~60のレイヤーができ、タイムラインに各レイヤー2秒で表示されます。

create-animated-self-portrait_6

ポートレートにわずかなアニメーションを加える

顔、頭、髪、生え際、シャツにも少しアニメーションを加えます。まず顔用に新規レイヤーを追加し、顔のパーツをトレースします。この手順を繰り返し、さらに4つのレイヤーを追加します。わずかな変化を与えながら描画すると、アニメーションにしたときに揺らぎが出て、手描きのような効果を出せます。

次に、タイムラインでアニメーションシーケンスの長さに合わせて、顔のレイヤー5つを複製します。各レイヤーの長さは2秒です。

頭、髪、生え際、シャツでも同じ手順を繰り返して(アウトラインをトレース、カラーで塗り、レイヤーを複製、タイムラインに配置)、ポートレートの各パーツ別のアニメーションを作成します。

create-animated-self-portrait_7

アニメーションGIFとして書き出す

ポートレートの作成が完了したら、「ファイル/書き出し/web用に保存 (従来)」をクリックし、「GIF」を選択して、ループオプションを「無限」に設定します。

create-animated-self-portrait_8

セルフポートレートアニメーションをご覧ください。

create-animated-self-portrait_9

アーティストについて

Emilie Muszczakはあらゆるアート形式からインスピレーションを受けています。グラフィック、空間、ファッションデザインを学び、実務経験があるほか、ペインティング、モデリング、彫刻、人体デッサンを経て、3Dアニメーションで修士号を取得しました。Emilieは、豊かな芸術文化と教育機会に恵まれたフランスで育ちました。しかしそれは同時に、新人アーティスト間の競争が厳しいことも意味します。最終的に彼女が専門職を得たのは、地球を半周したカナダでした。現在、トロントのデザインアニメーションスタジオで働いています。

トロントでは本領を発揮し、多様な文化、色彩、感性が交差する街で、新しい発見の日々を送っています。プロジェクトを開始するときは、いつも1杯の紅茶を飲んでから構想を練ります。学校、仕事中、歩いているとき、眠る直前でもスケッチブックを肌身離さず、ふと浮かんだアイデアを描けるようにしています。

Emilieは色鮮やかなコラボレーション環境での作業が性に合っています。アイデアがまとまると、描画をスキャンして、コンピューターでそれを仕上げます。様々な色合い、パターンを試し、時間をかけて妥協のないアニメーション作品を生み出します。

Emilie Muszczakをフォローする

08/06/2020

地図データ:Google
音楽:"Burner" by Birocratic

このページは役に立ちましたか。