Photoshopのニューラルフィルターは、Adobe Senseiの先進のAI機能を活用して、画像に対する複雑な調整を瞬時に適用できるフィルターギャラリーです。今回は、人物の肌や顔の表情などを簡単に調整し、思い通りのポートレイトに仕上げる方法を紹介します。まずは下の動画で一連の制作工程を確認しましょう。
本チュートリアル内で使⽤する主な機能
ニューラルフィルター
⼿順
1. ファイルを開いて「ニューラルフィルター」を実行する
2. フィルターをダウンロードする
3. 肌をスムーズにする
4. スマートポートレイトを適用する
笑顔にする
年齢を調整する
髪の量を調整する
顔の向きを調整する
5. 非破壊で出力する
Photoshopを起動し、「ファイル」→「開く」から練習用サンプルファイル「neural_filter.jpg」を選択して開きます。
ファイルが開いたら「フィルター」→「ニューラルフィルター」をクリックします。
画面がニューラルフィルターワークスペースに切り替わります。人物の顔が自動的に検出され、青い囲み線が表示されます。
ニューラルフィルターの各種フィルターを最初に使用する場合、そのフィルターをダウンロードする必要があります。
ニューラルフィルターパネルで、使用したいフィルターのクラウドマークをクリックしてダウンロードすると、オン/オフのスイッチに表示が変わります。
「すべてのフィルター」タブを選択し、「おすすめ」→「肌をスムーズ」をオンにします。
このフィルターは、顔のしわ、しみ、にきびなどを⼀瞬で修正し、滑らかな肌に仕上がります。必要に応じて、右側のスライダーでぼかしや滑らかさを調整してみましょう。
ヒント フィルター適⽤後、スイッチをオフに切り替えると、元の状態に戻ります。
※おすすめフィルターは、正式版としてリリースされたフィルター機能です。動作や法律などに関する⾼い基準をクリアしています。
続いて、ニューラルフィルターパネルから「ベータ」→「スマートポートレイト」をオンにします。(最初に使⽤する場合はフィルターをダウンロードします)
スマートポートレイトは、顔の表情や年齢、髪量、向きなどを個別に変更できるフィルターです。順番にいくつか試していきましょう。
※ベータ版フィルターは、現在テスト中のフィルター機能です。今後、継続的に改善されていきます。
「表情」>「笑顔」のスライダーを右に「+25」まで動かすと、笑顔の表情が増します。元の顔が⼝を閉じている場合でも、⾃動的に⻭が⽣成されます。
「被写体」>「年齢」のスライダーを左に「-30」まで動かします。⼈物の年齢が若返ります。右⽅向に動かすと年齢が増します。
「被写体」>「髪の量」のスライダーを右に「+30」まで動かします。⼈物の髪の量が増えます。左⽅向に動かすと髪の量が減ります。
「被写体」>「顔の向き」のスライダーを左に「-10」まで動かします。顔の向きが左に傾きます。右⽅向に動かすと右に傾きます。
調整が終わったら、選択範囲がどのような状態で出⼒されるかを指定します。「出⼒設定」の出⼒先ポップアップメニューから任意の出⼒⽅法を選択し、「OK」をクリックします。
「現在のレイヤー」以外を選択すると、元画像に影響を与えないよう⾮破壊で出⼒されます。
現在のレイヤー :現在のレイヤーにニューラルフィルターが適⽤されます。
レイヤーを複製 :ニューラルフィルターが適⽤された状態で、新規レイヤーとして出⼒されま
す。
マスクしたレイヤーを複製 :レイヤーマスク付きの新規レイヤーとして出⼒されます。
新規レイヤー :被写体の顔が切り抜かれた状態で、新規レイヤーとして出⼒されます。
スマートフィルター :スマートフィルターの新規レイヤーとして出⼒されます。
ここでは、「マスクしたレイヤーを複製」を選択します。レイヤーパネルには、レイヤーマスク付きの新規レイヤーが追加されます。
ニューラルフィルターは随時アップデートされ、今後も新しいフィルターが続々と追加される予定です。ニューラルフィルターパネルの「待機リスト」タブをクリックすると、近い将来利⽤可能になるかもしれないフィルターが表⽰されます。フィルター名をクリックして詳細を確認し、興味のあるフィルターがありましたら「興味があります」ボタンをクリックして投票してください。