Photoshopでは、ベクターレイヤーでラスター編集をおこなう際に「処理を続行するためには、この文字レイヤー/シェイプレイヤーをラスタライズする必要があります。文字/シェイプをラスタライズしますか?」というメッセージが表示されます。このメッセージの意味と、お勧めの対処方法について説明します。
Photoshopでは、ベクター画像とラスタライズ(ビットマップ)画像のどちらのグラフィック要素も扱うことができます。
デフォルトでは、シェイプやテキストはベクターレイヤーという種類のレイヤー上に作成されます。ベクターレイヤーのオベジェクトはどれほど拡大しても、輪郭は常にくっきりと鮮明です。
ベクターレイヤーをラスタライズすると、Photoshopによってレイヤーがピクセルに変換されます。
最初は違いに気づかないかもしれませんが、新しくラスタライズしたレイヤーを拡大表示すると、ピクセルと呼ばれる細かい四角形で輪郭が縁取られているのがわかります。ラスタライズしたレイヤーのオブジェクトは拡大するほど画質がぼやけます。
ブラシツール、消しゴム、塗りつぶしツール、フィルターなどの特定のツールは、ラスタライズしたレイヤーでしか動作しません。ベクターレイヤーでこれらのツールを使用するには、まずレイヤーをピクセルに変換する必要があります。
注意:ベクターレイヤーをピクセルに変換した場合は、ベクター機能が失われるため、以下の影響が生じます。
シェイプやテキストは、劣化なく拡大または縮小することはできません。
テキストは編集できなくなるため、語句やフォントを変更することはできません。
プロジェクトのある時点で、目的のツールを使用したり必要な編集をおこなうために、ベクターレイヤーをラスタライズすることが必要になる場合があります。
ベクターレイヤーをラスタライズする前に、常にレイヤー/複製を選択して、レイヤーを複製します。その後、コピーをラスタライズします。
これにより、後で変更が生じた場合に、元のベクターレイヤーで変更作業をおこなうことができます。
プロジェクトでレイヤーをラスタライズする場合の代替手段として、一般的な3つの方法があります。
レイヤーパネルで「新規レイヤー」アイコンをクリックし、新しいレイヤー上でブラシツールを使ってペイントします。
ヒント: ペイントをシェイプの端に制限するには、まず自動選択ツールを使用してシェイプを選択し、選択した項目の内部でペイントまたは描画します。
シェイプの場合、レイヤーパネルでベクターレイヤーを選択します。次に、属性パネル(ウィンドウ/属性)を開きます。カラーピッカーでカラーを変更します。
テキストの場合、レイヤーパネルで「T」アイコンをダブルクリックして、すべてのテキストをハイライトします。次に、文字パネル(ウィンドウ/文字)を開きます。カラーピッカーでカラーを変更します。
まず、レイヤーパネルでベクターレイヤーを選択します。次に、レイヤーマスクアイコンをクリックして、ベクターオブジェクトにレイヤーマスクを追加します。
ここで、ブラシツールを使用して、レイヤーマスク上で黒くペイントします。黒くペイントすると、その部分がレイヤーから消えて見えなくなります。白くペイントすると、レイヤーのその部分が見えるようになります。