写真の背景を置き換える

新しい背景を探す

背景の置き換えは、Photoshopでよく使用される機能です。元の背景とは異なる色やスタイルに変更したり、背景画像を入れ替えて別のシーンに被写体を配置したりできます。画像の背景を変更することで、オリジナルとはまったく異なる、新しい意味を与えることができます。

この操作に最適な選択ツールを選ぶ

背景の置換で、最初におこなう重要な作業が選択範囲の指定です。Photoshopには、以下のように様々な選択ツールがあります。図形を選択するツール、フリーフォームを描画して選択するツール、選択範囲を自動的に作成するツール。属性パネルには、そのまま使える「背景を削除」というクイック操作ボタンまであります。

Photoshopで作業を進めるうちに、どのような場合にどの選択ツールが最適かがわかってくるでしょう。あらかじめ知っておくと便利な、いくつかのヒントがあります。

• 被写体が単体の場合は、「被写体を選択」を使用して、その被写体を自動選択します。 
• 複数の被写体がある場合は、オブジェクト選択ツールで、被写体を特定して選択します。

• 選択する領域の境界がはっきりしている場合は、クイック選択ツールでドラッグします。
• 単色の背景を選択する場合は、自動選択ツールを使用します。
• 余分に選択されてしまっても、多くの選択ツールには「選択範囲から一部削除」オプションがあるため、調整できます。
• 選択ツールによる結果を微調整するには、選択範囲を微調整するための専用ブラシとコントロールが揃った「選択とマスク」ワークスペースに移動します。

背景または被写体を選択する

背景と被写体のどちらを選択するかは、画像によります。最も分離しやすそうに見える領域を選択しましょう。例えば、背景の青空は、前景の複雑な被写体よりも選択しやすいでしょう。被写体ではなく背景を選択した場合は、次の手順で正しく被写体の微調整とマスクができるように、選択範囲を反転します。

選択範囲を微調整する

1回の操作で完璧な選択範囲になることはありませんが、Photoshopには、選択範囲の微調整専用の「選択とマスク」ワークスペースがあります。このワークスペースでは、選択範囲を正確に画像に合わせ、選択範囲のエッジの粗さを滑らかにすることができます。

微調整後の選択範囲をレイヤーマスクとして出力すれば、削除せずに背景を非表示にすることができます。元のレイヤーを保護できるのがレイヤーマスクの利点ですが、レイヤーの一部を選択して削除することはできません。

新しい背景を追加する

新しい背景を画像にドラッグし、レイヤーパネルで画像レイヤーの下に配置します。これで、画像レイヤーのマスクで黒く表示されている領域に新しい背景が表示されます。単色、カラーグラデーション、パターン、画像など、様々な背景への置換を試し、思い通りに修正しましょう。