
必要な情報

Photoshopでの作業
2. 「スポット修復ブラシツール」で不要な部分を除去する
3. 「コピースタンプツール」でシワや目の下の影を目立たなくする
TIPS!「コピースタンプツール」で眉毛の形を整える
4. 「ゆがみフィルター」で顔の輪郭を調整する
TIPS!「ゆがみフィルター」で顔の表情を変える
5. 「ぼかしフィルター」で肌をなめらかにする
6. 「トーンカーブ」でハイライトを入れる
7. 「色相・彩度」ではを白くする
8. 「トーンカーブ」で目の光を強調する
9. 「選択とマスク」で人物を切り抜く
Lightroomでサンプルファイル(retouch-photo-techniques.dng)を読み込みます。
「現像モジュール」の「基本補正パネル」で色調の微調整を行います。撮影時にやや露光が高いためにはっきりしていない色味を、しっかりと出すことを心掛けて調整します。「ヒストグラム」が綺麗な山形になると理想的です。
次に、「効果パネル」にある「切り抜き後の周辺光量補正」で「適用量」をマイナスにします。こうすることで、周辺光量が落ちてビネット効果を与えることができ、雰囲気のあるポートレート写真に仕上がります。
調整後、写真をPhotoshopで開きます。

顔の重要な部分にかかってしまっている髪の毛や、ニキビやシミなど不要な部分を「スポット修復ブラシツール」で除去します。「スポット修復ブラシツール」を使用すると、マウスでクリック、またはなぞった部分が、その周辺部分に合わせて自動で塗りつぶされ、簡単に不要物を除去することができます。
※ホクロやシミなどを過度に除去してしまうと使用用途(証明写真など)によっては、それにそぐわない写真になってしまいます。そのようなケースでは、必要最小限の調整に抑えましょう。
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まずは、「レイヤーパネル」の「背景」レイヤーを、右クイックメニュー「レイヤーを複製」(1)でバックアップしておきましょう。わかりやすいように元のレイヤーの名前は「元画像」とし、複製したレイヤーは「修復」としておきます(2)。



法令線や目の下の影、目尻のシワなどは「コピースタンプツール」で薄くします。「コピースタンプツール」は、画像の一部分を別の場所に複製することができる機能です。これを利用して、シワや影の部分に肌の他の部分を重ねて目立たくなくします。
※シワや影を完全に除去してしまうと、かえって不自然になってしまいます。あくまで自然に見えるよう、消しすぎに注意して進めましょう。
「コピースタンプツール」で、肌のコピーしたい部分をOption(Alt)キーを押しながらクリックしたあと、法令線や目の下の影をマウスでなぞります。これで、目立たくなくしたい部分にコピーした部分がペーストされます。このとき、画面上部のオプションバーで「不透明度」は10%前後、「流量」は10px以下、「ブラシの硬さ」は10px以下の低めに設定して、塗り重ねるように少しずつペーストすることが自然に見せるコツです。


今回のレタッチでは、「コピースタンプツール」をシワや影を薄くするためにを利用しましたが、「不透明度」や「ブラシの硬さ」を高く設定することで、眉毛を濃くしたり、形を変える用途でも活用することができます。メイクがうまくいってない写真に補助的に使用したり、大胆に変化させて表情を変えてしまったりと、Photoshopでのレタッチを楽しみましょう。

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まずは、「レイヤーパネル」上で「修復」レイヤーを複製し(1)、右クリックメニュー「スマートオブジェクトに変換」(2)をクリックします。レイヤー名は、「輪郭調整」(3)としておきましょう。「スマートオブジェクト」にしておくことで、「ゆがみフィルター」を何度でもやり直すことができるようになります。



「追加レイヤーのプレビュー表示」にチェックを入れ、「使用するレイヤー」で「修復」レイヤーを指定すると、「不透明度」スライダーで編集前画像と編集中の違いを見比べることができます。このプレビュー機能でこまめに編集前画像を確認しながら、過度な加工に注意しながら調整していきましょう。


「ゆがみフィルター」を使用すれば顔の輪郭だけでなく、顔の各パーツの大きさや長さなどを調整して表情や顔立ちを変化させることができます。下記チュートリアルを参考にして、お好みの写真をクリエイティブな楽しい写真に加工しましょう。
「ぼかし(ガウス)フィルター」と「レイヤーマスク」を使って、肌をなめらかにする方法を解説します。肌の質感を変える方法は他にもありますが、ここで紹介するのは、なめらかにしたい部分を「ブラシツール」でなぞる方法ですので、実際にファウンデーションを塗るような感覚で直感的にレタッチすることができます。
※のっぺりとした不自然な肌になってしまわないよう、やりすぎに注意しましょう。

さらに、右クリックメニュー「スマートオブジェクトに変換」(1)でスマートオブジェクト化します。レイヤー名は、「肌」としておきましょう(2) 。「スマートオブジェクト」にしておくことで、「ぼかし(ガウス)フィルター」を何度でもやり直すことができるようになります。

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アプリケーションメニューの「フィルター/ぼかし/ぼかし(ガウス)」をクリックし、開いたダイアログで「半径」を指定します。値は4〜8pixel程度がよいでしょう。これで、「ぼかし(ガウス)フィルター」が適用され、写真全体がぼやけます。

「レイヤーパネル」上で、追加された「スマートフィルター」のマスクサムネイル(1)をクリックしたあと、「属性パネル」で「反転」(2)をクリックします。これで、「ぼかし(ガウス)フィルター」がマスクで隠されて、フィルター適用前のもとの写真の状態が表示されます。

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「ブラシツール」で肌のなめらかにしたい部分をなぞり、前の工程で適用したマスクの強さを薄めます。こうすることで、「ぼかし(ガウス)フィルター」が適用されてなめらかになっている部分を、徐々に表示させることができます。
「塗り:白」に設定した「ブラシツール」で、肌の滑らかにしたい部分をマウスでなぞります。このとき、手順3と同様に、画面上部のオプションバーで「不透明度」、「流量」、「ブラシの硬さ」を低めに設定して、塗り重ねるように少しずつなめらかにしましょう。Xキーで「ブラシツール」の「塗り」を黒に切り替えてなぞれば、やりすぎた部分を戻すこともできます。
※「スマートフィルター」レイヤーのマスクサムネイルが選択されていることを確認してください。


6-1
アプリケーションメニューの「ウィンドウ/色調補正パネル」を開き、「トーンカーブ」(1)をクリックします。「レイヤーパネル」の「描画モード」を「スクリーン」(2)に変更します。こうすることで写真全体が明るくなります。

「レイヤーパネル」上で、追加された「トーンカーブ 1」のマスクサムネイル(1)をクリックしたあと、「属性パネル」で「反転」(2)をクリックします。これで、「トーンカーブ」の効果がマスクで隠されて、適用前のもとの写真の状態が表示されます。

6-2
「ブラシツール」でハイライトを入れたい部分をなぞり、前の工程で適用したマスクの強さを薄めます。こうすることで、「トーンカーブ」が適用されて明るくなっている部分を、徐々に表示させることができます。
「塗り:白」に設定した「ブラシツール」で、明るくしたい部分をマウスでなぞります。このとき、手順4と同様に、画面上部のオプションバーで「不透明度」、「流量」、「ブラシの硬さ」を低めに設定して、塗り重ねるように少しずつ明るくしましょう。こうすることで、表情がパッと明るくなったように見せることができます。Xキーで「ブラシツール」の「塗り」を黒に切り替えてなぞれば、やりすぎた部分を戻すこともできます。
※「トーンカーブ 1」レイヤーのマスクサムネイルが選択されていることを確認してください。



「レイヤーパネル」上で、追加された「色相・彩度1」のマスクサムネイル(1)をクリックしたあと、「属性パネル」で「反転」(2)をクリックします。これで、「色相・彩度」の効果がマスクで隠されて、適用前のもとの写真の状態が表示されます。

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「ブラシツール」で歯の部分をなぞり、前の工程で適用したマスクの強さを薄めます。こうすることで、「色相・彩度」が適用されて白くなっている部分を、徐々に表示させることができます。
「塗り:白」に設定した「ブラシツール」で、歯の部分をマウスでなぞります。このとき、手順5と同様に、画面上部のオプションバーで「不透明度」、「流量」、「ブラシの硬さ」を低めに設定して、塗り重ねるように少しずつ白くしましょう。Xキーで「ブラシツール」の「塗り」を黒に切り替えてなぞれば、やりすぎた部分を戻すこともできます。
※「色相・彩度1」レイヤーのマスクサムネイルが選択されていることを確認してください。



「レイヤーパネル」上で、追加された「トーンカーブ 2」のマスクサムネイル(1)をクリックしたあと、「属性パネル」で「反転」(2)をクリックします。これで、「トーンカーブ」の効果がマスクで隠されて、適用前のもとの写真の状態が表示されます。

8-2
「ブラシツール」で黒目部分をなぞり、前の工程で適用したマスクの強さを薄めます。こうすることで、「トーンカーブ」が適用されて明るくなっている部分を、徐々に表示させることができます。
「塗り:白」に設定した「ブラシツール」で、黒目部分をマウスでなぞります。このとき、手順5と同様に、画面上部のオプションバーで「不透明度」、「流量」、「ブラシの硬さ」を低めに設定して、塗り重ねるように少しずつ明るくしましょう。瞳の光が反射している部分を特に明るくすることで、いっそう輝いたようにみせることができます。Xキーで「ブラシツール」の「塗り」を黒に切り替えてなぞれば、やりすぎた部分を戻すこともできます。
※「トーンカーブ2」レイヤーのマスクサムネイルが選択されていることを確認してください。



9-2
アプリケーションメニューの「選択範囲/選択とマスク」をクリックして、編集画面を開きます。「クイック選択ツール」が選ばれた状態で、人物をドラッグして選択範囲を作成します。背景部分が選択されてしまった場合は、Option(Alt)キー+ドラッグで、選択範囲から除外します。


画面右下の「不要なカラーの除去」(1) にチェックを入れて、「OK」ボタン(2)で切り抜きの完了です。「不要なカラーの除去」を適用することで、髪の部分に残った背景の不要な色味を除去することができます。




Photoshopの強力な変形機能に「パペットワープ」があります。「パペットワープ」は、その名の通り、操り人形のように被写体の手足を伸ばしたり曲げたりすることができる機能です。これを利用して、姿勢を変更するだけでなく髪や服などに動きをつけて躍動感のある写真に加工することもできます。
「パペットワープ」は、アプリケーションメニューの「編集/パペットワープ」で適用することができます。きれいに加工するためには、あらかじめ被写体を切り抜いておくことをおすすめします。
「パペットワープ」を適用すると、メッシュが表示されます。このメッシュは、画面上部のオプションバーの「密度」で増減させることができます。
メッシュ上をクリックすると、ピンが打ち込まれます。ピンが打ち込まれた箇所は固定され、動かなくなります。


同じ要領で、右足も動かしてつま先立ちの状態に変更します。これでモデルが振り向いた瞬間に撮影したようなポーズになり、スカートが翻って躍動感がでました。このような動きのある写真を撮影するのは被写体がボケてしまうため難しいのですが、「パペットワープ」を利用すればそれが可能になります。


次に、膝に打ったピンを軸に被写体を回転させてみます。回転させるにはピンをクリックしたあと、Option(Alt)キーで回転ガイドを表示させます。このガイドを曲げたい方向へ回すと、そのピンを軸に画像が回転します。


Photoshop究極のレタッチマジック「スッピンからデジタルフルメイク」
スッピンの写真をPhotoshopでフルメイクする究極のテクニックを伝授していただきます。
動画でしっかりと確認し、実践したい方にはおすすめです。
ゲスト:畠山祐二(博報堂プロダクツ)
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