Adobe Premiere Proで複数のプロジェクトを同時に開き、プロジェクトを横断してクリップやシーケンスを編集できます。また、プロダクション機能を利用して複数のプロジェクトをまとめ、他の編集者との共同作業に活用することができます。プロジェクトのロック機能を使用すれば、複数のメンバーが同時作業中でも相互に作業の上書きを防ぐことができます。

複数のプロジェクトを同時に開く
Premiere Pro CCでは同時に複数のプロジェクトを開けるため、プロジェクトファイルの開閉を何度も繰り返す必要がなく、どのプロジェクトのコンテンツでも、編集、コピー、再利用が容易におこなえます。現在編集中のプロジェクト名はPremiere Pro画面の上部に表示されます。

メインメニューの「ファイル/すべてを保存」で、開いているプロジェクトを簡単に一括保存できます。
作業が不要になったプロジェクトは閉じましょう。使わないプロジェクトファイルを閉じることでシステムメモリーを解放し、最適なパフォーマンスを維持することができます。
アクティブなプロジェクトを閉じるには、「ファイル/プロジェクトを閉じる」を、すべてを閉じるには、「ファイル/すべてのプロジェクトを閉じる」を選択します。単一のプロジェクトを閉じる場合は、プロジェクトのタブの横にあるパネルメニューをクリックして開き、「プロジェクトを閉じる」を選択する方法もあります。プロジェクトパネルを非表示にしただけでは、プロジェクトファイルを閉じたことにはなりません。
プロジェクトのロック用ユーザー名を設定する
編集中に他の人がファイルを上書きできないようにするには、プロジェクトのロック機能を使用します。この設定は、その後に新規作成されるすべてのプロジェクトに適用されます。
アクティブなプロジェクトをすべて閉じて(ファイル/すべてのプロジェクトを閉じる)、Premiere Proのスタート画面のみを表示します。次に、編集/環境設定/コラボレーション(Windows)またはPremiere Pro/環境設定/コラボレーション(macOS)の順に選択します。「プロジェクトのロックを有効化」を選択して、ユーザー名を入力します。「OK」をクリックします。

注意:この作業が必要になるのは、編集に使用するワークステーションごとに一度限りです。
マスタープロジェクト内に共有プロジェクトを作成する
共有プロジェクト機能を使用して、マスタープロジェクト内に短いシーン単位のサブプロジェクトを作成し、1つの作品を複数のエピソードに分割するなど、大規模の作品を管理しやすくすることができます。
プロジェクトパネルの一番下にある新規項目アイコンをクリックし、「共有プロジェクト」を選択します。共有プロジェクトに名前を付けるダイアログボックスで、名前を入力し、「OK」をクリックします。マスタープロジェクトをネットワークの共有ストレージに保存します。

ネットワークの共有ストレージで作業する
プロジェクトのロック機能を有効にすると、マスター、共有を問わず、作業を開始したプロジェクトが自動的にロックされ、ネットワーク接続している他の編集者による更新を防ぐことができます。プロジェクトパネルの一番下にあるロックアイコンが緑色(書き込み可能なプロジェクト)となり、他のメンバーには赤色(読み出し専用のプロジェクト)で表示されます。また、他のメンバーには、プロジェクトパネルのプロジェクトタブ名に、括弧付きで編集中のユーザー名が表示されます。これが表示されているときは、ファイルへの書き込みはできませんが、メディアをコピーして別のところで使用することは可能です。
他の編集者がプロジェクトに書き込みできるようにするには、緑色のロックアイコンをクリックします。すると、他のメンバーに表示されていたプロジェクトタブのユーザー名が消えます。メンバーは赤色のロックのアイコンをクリックし、ロックを解除できるようになります。これで、タブのプロジェクト名の横に、メンバー全員ロックアイコンが表示されます。

誰かがプロジェクトをロックすると、その人のユーザー名がプロジェクトタブに表示され、その他のメンバーは読み取り専用となります。
注意:他の人が使用中のプロジェクトを開こうとすると、「ロックされているプロジェクト」ダイアログボックスに編集中のメンバーのユーザー名が表示されます。