動画の冒頭で表示するタイトルは、視聴者に期待感をもたせる大事な要素です。このチュートリアルでは、Premiere Pro でテキストを作成し、エフェクトとキーフレームを使ってアニメーション化する方法を解説します。まずは、下の1分動画で制作工程を確認してください。
本チュートリアル内で使用する主な機能
文字ツール、エフェクト「ブラー(方向)」、エフェクトコントロールの不透明度、キーフレームアニメーション
作業に入る前に、練習用サンプルファイルをこちらからダウンロードしておきましょう。
Premiere Pro を起動し、スタート画面の「新規プロジェクト」をクリックします。「新規プロジェクト」画面が表示されたら、プロジェクト名と保存先を指定し、[OK] をクリックします。
「ファイル」→「読み込み」から、ダウンロードした練習用サンプルファイル「soda.mp4」を選択し、「読み込み」をクリックします。「プロジェクト」パネルにファイルが追加されます。
「プロジェクト」パネルで「soda.mp4」を選択し、右クリックから「クリップに最適な新規シーケンス」を選択すると、タイムラインにクリップが配置され、モニター画面に映像が表示されます。
画面上部にある「グラフィック」をクリックして、グラフィックワークスペースに切り替えます。
「ツール」パネルから「横書き文字ツール」を選択し、「プログラム」パネルに表示された画面をクリックしてテキストを入力します。ここでは「冷たいサイダーでほんのひと休み」と入力します。
タイムラインに作成されたテキストクリップをドラッグして右に移動し、先頭を「00:00:15:15」に合わせます。
テキストクリップの上で右クリックし、「速度・デュレーション」を選択します。表示されたダイアログの「デュレーション」の数値を「00:00:04:00」に設定します。
「エッセンシャルグラフィックス」パネルで、テキストのプロパティを以下のように調整します。
フォントを「Source Han Sans」に変更し、フォントスタイルを「Heavy」に設定します。
「斜体」をクリックします。
「塗り」にチェックを入れ、カラーを白(#ffffff)に設定します。
「シャドウ」にチェックを入れます。
「垂直方向中央」「水平方向中央」をそれぞれクリックしてテキストを画面中央に配置します。
ヒント:「Source Han Sans」フォントは、 Adobe Fonts で「源ノ角ゴシック」を検索し、アクティベートすることで使用できるようになります。
画面上部にある「エフェクト」をクリックして、エフェクトワークスペースに切り替えます。
「エフェクト」パネルの検索フィールドに「ブラー」と入力し、表示された「ブラー(方向)」エフェクトをタイムラインのテキストクリップにドラッグ& ドロップで適用します。
テキストクリップを選択した状態で、「エフェクトコントロール」パネル内の「ブラー(方向)」を以下のように
調整します。
1. 「方向」の数値を「90.0°」に変更
2. 再生ヘッドをテキストクリップの先頭(00:00:15:15)に移動させ、「ブラーの長さ」を「250.0」に設定します。
3. 「アニメーションのオン/オフ」をクリックしてオンにします。
4. 右矢印キーを10回押して、再生ヘッドをクリップの先頭から10フレーム先(00:00:16:01)に移動させます。
5. 「ブラーの長さ」の「キーフレームの追加/削除」をクリックして、キーフレームを追加し、数値を「0.0」に設定します。
6. 再生ヘッドをテキストクリップの最後部(00:00:19:15)に移動させ、「ブラーの長さ」のキーフレームを追加し、数値を「250.0」に設定します。
7. 左矢印キーを10回押して、再生ヘッドをクリップの最後部から10フレーム前(00:00:19:05)に移動させます。
8. 「ブラーの長さ」のキーフレームを追加し、数値を「0.0」に設定します。
9. 全てのキーフレームを選択した状態で、キーフレームの上で右クリックして「ベジェ」を選択します。
最後にタイトルの開始(イン)と終了(アウト)の不透明度を調整します。テキストクリップを選択した状態で、
「エフェクトコントロール」パネル内の「不透明度」を表示します。
1. 再生ヘッドをクリップの先頭(00:00:15:15)に移動させます。
2. 「ビデオ」の「不透明度」を「0.0%」にして、「アニメーションのオン/オフ」をクリックしてオンにします。
3. 再生ヘッドを2フレーム先に進めたところでキーフレームを追加し、「不透明度」を①「80.0%」に設定します。
4. 同じように2フレームずつ先に進めながらキーフレームを追加し、数値をそれぞれ②「20.0%」、③「60.0%」、④「40.0%」、⑤「100.0%」に設定します。
続いてタイトルアウトを作成します。タイトルアウトは、インの逆の動作となります。
5. 再生ヘッドをクリップの最後部(00:00:19:15)に移動させます。
6. 「ビデオ」の「不透明度」の数値を「0.0%」に設定します。
7. 再生ヘッドを2フレーム前に戻したところでキーフレームを追加し、「不透明度」を①「80.0%」に設定します。
8. 同じように2フレームずつ前に戻しながらキーフレームを追加し、数値をそれぞれ②「20.0%」、③「60.0%」、④「40.0%」、⑤「100.0%」に設定します。
Enterキーを押して、再生してみましょう。
今回作成したタイトルアニメーションはエフェクトコントロールからプリセット保存ができるため、次回以降簡単に再利用できます。今後の制作にぜひお役立てください。
素材提供: かふたろう / Cuff Style