Final Cut ProプロジェクトをXML形式で書き出し、Premiere Proに読み込むための簡単なワークフローについて学びます。
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XML:概要

XMLは、Premiere Proの.prprojファイルとFinal Cut Proの.fcpファイルのように、ネイティブ形式では直接互換性のないアプリケーション間で、プロジェクト情報を交換するのによく使用されるファイル形式です。Final Cut Proプロジェクトのネイティブ形式では認識できないサードパーティ製アプリケーションにプロジェクトの詳細を転送する方法として、Appleが開発したのがFinal Cut Pro XML Interchange Formatです。Premiere Proも同じXML形式をサポートしているため、XML経由で情報を損失することなくFinal Cut Proプロジェクトを転送できます。

Appleのノンリニア編集(NLE)ソフトには、Final Cut Pro 7とFinal Cut Pro Xの2種類があります。同じシリーズのようなブランド名ですが、実はほとんど別製品と言っていいほど構造が異なり、書き出されるファイルもそれぞれ独自のXML形式になっています。このため、元のプロジェクトがどの製品のものかに応じて、変換手順が若干異なります。ここでは両方の製品について、変換の手順を説明します。

注意:Final Cut Pro 7から書き出したXMLファイルの拡張子は「.xml」、Final Cut Pro Xの場合は「.fcpxml」です。

シームレスな読み込み

Final Cut Proからはプロジェクト全体だけでなく、特定のクリップ、特定のシーケンスのみのXMLファイルを書き出すことも可能です。Premiere Proでは、元のFinal Cut Proプロジェクトと同じ階層、同じ名前でビンとクリップが配置されます。また、元のFinal Cut Proプロジェクトのシーケンスマーカー、シーケンス設定、トラックレイアウト、ロックされたトラック、シーケンスタイムコードの始点も保持されます。Final Cut Proのテキストジェネレーターで生成されたテキストをPremiere Proのタイトルに読み込むことも可能です。

XMLワークフローではプロジェクトデータのみが変換され、実際のメディアは元のまま変更されません。このため、同じシステムのFinal Cut ProからPremiere Proに移行する場合、再リンクはすべて自動的に行われます。別のシステムに移行する場合でも、簡単な手順でメディアを再リンクできます。

プラットフォーム間の移行

Mac版でのみ提供されているFinal Cut ProからWindowsのPremiere Proにも、XMLファイルを完全に読み込むことができます。ただし、異なるプラットフォーム間の移行で問題が生じないよう、フォルダー名とファイル名に英数字以外の特殊文字(/ \ ¢ ™ $ ® € . , [ ] { } ( ) ! ? | ; " ' * < >など)を使用するのは避けてください。また、ファイル名やフォルダー名の最後にスペースを入れないようにします。

Final Cut Pro 7からの書き出し

Final Cut Pro 7プロジェクトをPremiere Proに書き出すには、Final Cut Pro 7が必要になります。厳密には、メディアへの再リンクはいつでもできるので、この段階でのメディアへのアクセスは必須ではありません。具体的な操作方法はビデオでご確認ください。手順は以下のとおりです。

  1. Final Cut Pro 7でプロジェクトを開きます。
  2. プロジェクトパネルで、書き出すシーケンスを選択します。プロジェクト全体を書き出す場合は、シーケンスをすべて選択解除します。
  3. ファイル/書き出し/XMLを選択します。
  4. 「XMLの書き出し」ダイアログボックスで、「Apple XML Interchange Format、バージョン 5」と「プロジェクトを最新のクリップメタデータと共に保存(推奨)」を選択します(図1参照)。
  5. 必要に応じて、新しいファイル名を入力して保存します。

 

Final Cut Pro 7からXMLを書き出すための設定
図1.Final Cut Pro 7からXMLを書き出すための設定

Final Cut Pro Xからの書き出し

Premiere ProがサポートしているのはFinal Cut Pro 7のXMLスキーマであるため、Final Cut Pro XのスキーマをFinal Cut Pro 7のスキーマに変換するユーティリティが必要です。

ここでは、Intelligent Assistanceが提供するXtoCC(旧Xto7 for Final Cut Pro)を使って、XML変換を実行する方法について説明します(XtoCCはApple App Storeで購入できます。詳しくは、XtoCCのマニュアルを参照してください)。Xto7 for Final Cut Proを引き続き使用する場合は、付属のビデオをご覧ください。XtoCCの使い方については、以下の手順をご覧ください。

  1. Final Cut Pro Xを起動します。
  2. 書き出すプロジェクトを選択します。ライブラリ全体を書き出す場合は、ライブラリを選択します。
  3. ファイル/XMLを書き出すを選択します。
  4. 書き出したファイルを任意の場所に保存します。必要に応じて、新しい名前を付けます。
  5. XtoCCユーティリティを起動します。
  6. 手順4で作成した.fcpxmlファイルを指定し、「Open」をクリックします。
  7. 書き出したファイルを任意の場所に保存します。必要に応じて、新しい名前を付けます。

Premiere Proへの読み込み

Final Cut Pro 7から.xmlファイルを書き出すか、またはFinal Cut Pro Xから.fcpxmlファイルを書き出した後、XtoCCユーティリティを使ってFinal Cut Pro 7のXMLスキーマに変換すれば、Premiere Proに読み込むことができます。

プログラム別の操作方法は上記のビデオでご確認ください。手順は以下のとおりです。

  1. Premiere Proでプロジェクトを開くか、新規作成します。
  2. プロジェクトパネルを選択し、ファイル/読み込みを選択します。
  3. 読み込みダイアログボックスで、.xmlファイルを選択して読み込みます。
  4. ここで、変換レポートに関するメッセージが表示される場合があります(図2参照)。このレポートは後で必要なときに参照してください(メインのビンに入っています)。「OK」をクリックします。
変換エラーの可能性を通知する警告メッセージ
図2. Premiere Proへの読み込み時に生じた変換エラーの可能性を通知する警告メッセージ

  1. プロジェクトパネルで、XMLプロジェクト名が付いた新しいビンを探します。ここにFinal Cut Proから書き出したファイルと、変換で問題が生じた場合はFCP Translation Resultsテキストファイルも入っています。
  2. シーケンスをダブルクリックし、全体をスクラブして正しく動作することを確認します。
  3. レポートを読むには、ビンの中にあるFCP Translation Resultsテキストファイルをダブルクリックします。ファイルがTextEdit(Mac)またはメモ帳(Windows)で開きます。ファイルには、Final Cut Proから変換されなかったエフェクト、タイトル、トランジションがPremiere Proでどのように処理されているかが記載されています。

変換時の互換性の問題

XMLワークフローは共同編集に非常に役立ちますが、制約も存在します。主にエフェクト、トランジション、プラグインで注意が必要となります。すべてのエフェクトが書き出せるとは限らないため、このXMLワークフローをプロジェクトの初期段階で適用することをお勧めします。Final Cut Proで制作した完成品をPremiere Proに移行しても、追加作業なしにそのまま再生できることはほとんどありません。「Final Cut ProからのXMLプロジェクトファイルの読み込み」を参照して、サポート対象となる内容をご確認ください。

Premiere Proからの書き出し

XMLワークフローは読み込み用だけではありません。Premiere Proはサードパーティ製アプリケーションへのXMLの書き出しもサポートしています。手順は以下のとおりです。

  1. Premiere Proでプロジェクトを開きます。
  2. プロジェクトパネルで、書き出すシーケンスを選択します。プロジェクト全体を書き出す場合は、シーケンスをすべて選択解除します。
  3. ファイル/書き出し/Final Cut Pro XMLを選択します。
  4. XMLファイルを任意の場所に保存します。
  5. 変換レポート(図3参照)に関する通知が表示される場合があります。このレポートには、変換中に発生したエラーまたは互換性のないアイテムが記録されます。このレポートは後で必要なときに参照してください(書き出したXMLファイルの隣に保存されています)。「OK」をクリックします。

 

変換エラーの可能性を通知する警告メッセージ
図3. Premiere Proからの書き出し時に生じた変換エラーの可能性を通知する警告メッセージ

07/25/2017

コントリビューター:Joost van der HoevenJonathan Petersen

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