最近は日本でも注目されるようになったVlog(ビデオブログ)。写真と違って、動画を編集するのは難しいと思われがちですが、Premiere Rushを使えば初めての人でも簡単に動画編集が始められます。スマートフォンやタブレットで撮影した日常の何気ないシーンを、ドラマチックな動画作品に仕上げてSNSで共有する方法を解説します。
Vlogで日常シーンをドラマチックに見せる

難易度1/5

 

本チュートリアル内で使用する主な機能
メディアブラウザー、タイムライン、はさみツール、トランスフォームパネル、オーディオパネル、タイトルパネル、カラーパネル、トランジションパネル、共有

 

この動画は、サンフランシスコ在住クリエーター 大石 結花さんがDJIの「Osmo Pocket」というハンドヘルドカメラを使って撮影し、Premiere Rushで編集したVlogです。

※このチュートリアルは、タブレット版のPremiere Rushを使っての編集となります。デスクトップとスマートフォンのユーザーインターフェイスとは異なる場合もあります。

手順 1/8

素材の読み込み

それでは、編集をはじめます。お持ちの写真と動画などで実践してみましょう。

(下記手順はタブレット版のPremiere Rushを使っての編集となります。)

 

Premiere Rushを起動し、画面下部の「+」をタップします。次に「新規プロジェクトを作成」から「メディアを追加」をタップすると、素材の読み込み画面「メディアブラウザー」が表示されます。

左のパネルで「カメラロール」を選択すると、デバイス内に保存されている動画や写真の素材が表示されるので、使いたい素材をタップして選択します。素材は選択した順番に編集用のタイムラインに並びます。

「プロジェクト名」に名前を入力して「作成」をタップすると、動画の編集画面に切り替わります。読み込んだ素材が選択した順にタイムライン上に並んでいるのがわかります。

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手順 2/8

素材のトリミング、並べ替え

2-1.

編集作業に入りましょう。まず、動画の不要な部分を削除します。タイムラインの中央に表示されている青いラインが、現在の動画の再生位置を示す「再生ヘッド」です。タイムラインをスワイプしたり、編集したい動画をタップすると、再生ヘッドを中心にタイムラインが移動します。

動画の不要な部分の先頭または後尾に再生ヘッドがくるように、タイムラインを移動させます。「はさみ」アイコンをタップすると、動画が再生ヘッドの位置で分割されます。不要な部分を選択し、「ゴミ箱」アイコンをタップして削除します。

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2-2.

動画の順番を変更したい場合は、移動する動画を長押ししてタイムライン上でドラッグし、任意の場所で指をはなします。元あった場所の空白は、自動的に埋まります。

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手順 3/8

音楽ファイルの読み込み/編集

3-1.

次に、動画にBGMを追加します。今回は、YouTubeが提供している「YouTube オーディオ ライブラリ」から著作権フリーの音源「Kawaii!」を無料ダウンロードして使用します。

音楽ファイルをPremiere Rushに読み込むには、左上の「+」アイコンから「メディア」を選択し、使用したい音楽ファイルを選択して「追加」をタップします。

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ヒント:

Premiere Rushの中にも数種類の音楽ファイルが用意されており(メディアブラウザーの「Rushサウンドトラック」から選択可能)、自由に使用することができます。

 

3-2.

タイムラインでオーディオ①をダブルタップすると、「オーディオパネル」が開きます。「詳細」タブ②をタップして「オーディオタイプ(検出)」の項目が「ミュージック」になっているか確認します。(「ミュージック」になっていない場合は、「タイプを変更」をタップして変更します)

「自動ボリューム」にチェックを入れると、BGMの音量が自動で調整されます。さらに「自動ダッキング」にチェックを入れると、人が話しているシーンをPremiere Rushが見つけて、自動的にBGMの音量を下げる処理をしてくれます。

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3-3.

次に、配置している動画のオーディオを個別に編集していきます。風景などの雑踏音が大きく聞こえるようなシーンは、ボリュームスライダーを左にドラッグして音量を下げるか、場合によってはミュートにします。

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3-4.

次は、人が話しているシーンの音量を調整します。まず「オーディオパネル」で「オーディオタイプ」が「音声」になっていることを確認しましょう。「スピーチを強調」①にチェックを入れると、話している声を強調することができます。話している人物の性別を選択することで②、より精度の高い効果を得ることができます。

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3-5.

場所によって、周囲の音が多く音声が聞き取りづらい場合は、「バックグラウンドノイズを除去」①にチェックを入れます。室内での音声の反響を減らしたいときは「エコーの除去」②にチェックを入れます。実際に再生された音声を聴きながら、一番聴こえやすいバランスになるように「適用量」のスライダー③を動かして調整しましょう。

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手順 4/8

2つの動画を同時に再生

4-1.

2つの動画を同時に再生したい時は、クロップ機能を使用します。今回の動画では、川の色が「変わる前」と「変わった後」の動画を比較して表示させます。

まず同時に再生する動画上下に重ねます。一方の動画をタップし、もう一方の動画の上にドラッグします。すると、タイムライン上で動画が上下2つ重なった状態になります。動画が重なっている場合、オーディオも2重で再生されてしまうため、上に配置している動画のオーディオをミュートに設定します。

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4-2.

次に、画面右の「トランスフォーム」アイコンをタップして、パネルを開きます。「詳細」を展開して、「クロップ」の調整スライダーを表示させます。左右に分割表示させたいので、「右」のスライダーを「50」までドラッグします。動画の右半分が隠れて、下の動画が見えるようになりました。

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手順 5/8

タイトル/テロップの作成

5-1.

先ほどクロップした動画にテキストを入れてみます。左右の動画を比較している表現にしたいため、左に「BEFORE」、右に「AFTER」のテキストを入れます。

画面右の「タイトル」アイコンをタップしてパネルを開き、「スタイル」の「ユーザーのスタイル」タブから「モダン(下)」を選択して、2つ重なった動画の一番上にドラッグして配置します。モニター上のテキストをダブルタップすると、テキストが編集できる状態になるので、「BEFORE」と入力します。

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5-2.

「編集」タブの「フォント」をタップし、「Adobe Fonts 追加」を選択すると、Adobe Fontsの画面が表示されます。「FatFrank」というフォントを検索し、インストールします。フォントが新しくメニューに追加されるので、「BEFORE」のフォントを「FatFrank」に変更します。

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5-3.

「編集」タブの「シェイプ」を開いて「アウトライン」をタップすると、テキストの下線部分の色を変更することができます。ここでは薄オレンジ色になるようにカラーホイールのポインターをスワイプして設定します。

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5-4.

次に、タイムライン上のテキストを選択した状態で「トランスフォーム」パネルを開き、スケールの数値を変更して、テキスト全体を小さくします。さらに「基本」の「水平位置」と「水平位置」を変更して、位置を左に移動させます。

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5-5.

タイムライン上で「BEFORE」のテキストを長押しするとサブメニューが表示されるので、「複製」を選択します。「BEFORE」のテキストがもう一つ作成されるので、「基本」の「水平位置」と「水平位置」を変更して、位置を右側に移動させます。こちらのテキストを「AFTER」に変更します。

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5-6.

動画の内容を補足するテキストは別のタイトルテンプレートを適用します。「タイトル」パネルを開き、「Adobe Stock」タブをタップします。何種類ものAdobe Stockテンプレートが表示されるので、ここでは「Quote Box Title」を選んでダウンロードします。「ユーザーのスタイル」タブから「Quote Box Title」を追加し、モニター画面に表示します。テキストを打ち替えて、フォントやサイズ、位置などを変更します。

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5-7.

今度は、「ユーザーのスタイル」タブにある「コミックのキャプション」を使って、セリフの中の強調したいワードを表示します。このタイトルはズームのアニメーション付きで表示されます。同様の操作で、テキストやフォント、サイズや位置などを調整します。

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手順 6/8

トランジションの設定

6-1.

トランジションを設定することで、カットとカットのつなぎをスムーズに見せたり、異なるシーンへの転換を効果的に表現することができます。

タイムライン上でトランジションを設定したい動画を選択し、画面右の「トランジション」アイコンをタップしてパネルを開きます。「クロスディゾルブ」をタップすると、選択した動画の前後にフェードイン/フェードアウトのトランジションが追加されます。

トランジションのタイミングを調整したい時は、タイムライン上のトランジションをダブルタップするとトランジションパネルの「編集」が開きます。「デュレーション」の数値を変更すると、タイミングを調整することができます。

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6-2.

動画だけでなく、BGMにもトランジションを設定することが可能です。タイムラインでオーディオを選択し、動画と同じ要領でトランジションを設定します。「クロスディゾルブ」を設定すると、徐々に音量が下がっていく効果を得ることができます。

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手順 7/8

動画全体の色味を統一

7-1.

全体を通してみた際に統一感のある仕上がりになるよう、動画全体の色味を調整します。その日の天候や場所によって撮影した動画が明るすぎたり、暗すぎたりしてしまうものがあれば一緒に調整しましょう。

タイムライン上の動画を選択し、「カラー」アイコンをタップしてパネルを開きます。内蔵プリセットにある「映画」を選択すると、瞬時に動画の色味が変更されます。「適用量」のスライダーを調整すると、コントラストの強さなどを変更することができます。同じ要領でタイムライン上のすべての動画にプリセットを適用します。

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7-2.

撮影時の状況によっては、プリセットをかけた際に意図した色味が得られない動画も出てきます。その場合は、カラーパネルの「編集」から色味を調整することができます。暗くなってしまった動画には、「露光量」と「シャドウ」を少し上げて調整します。

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手順 8/8

動画を書き出して投稿

8-1.

動画の編集作業が終わったら、左上の「共有」タブをタップして、書き出しの設定を行います。今回の動画は4Kで撮影を行い、そのままのサイズで書き出したいため、何もせずに「書き出し」をタップして、動画のレンダリングを行います。

1080p(フルHDサイズ)などに変更したい場合は、「画質設定」タブをタップすると、書き出しの設定を変更することができます。

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8-2.

動画のレンダリングが完了すると、書き出しが終わった動画を様々なSNSへ投稿することができます。「Youtube」へ投稿する場合、Googleアカウントにログインし、Premiere Rushでタイトルなどの情報を入力し、そのまま公開することができます。

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8-3.

今回は画面比率が「16:9」の動画を編集しましたが、モニターパネルから動画の画角を変更することもできます。画角を変更すると、Premiere Rushがタイトルの位置やサイズなど自動でリサイズしてくれるため、再編集は不要です。InstagramやTwitterなど、投稿したいSNSに合わせて使い分けましょう。

Vlogで日常シーンをドラマチックに見せる

 

いかがでしたか。Premiere Rushを使えば、特別な知識や機材がなくても、スタイリッシュで楽しい動画が簡単に作成できます。ここで紹介した日常Vlogのほか、旅の思い出やハウツー、商品のレビュー、広告、プロモーションなどの動画制作に活用してみましょう。

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