Adobe セキュリティ速報
Adobe Acrobat および Reader に関するセキュリティアップデート公開 | APSB20-13
情報 ID 公開日 優先度
APSB20-13 2020 年 3 月 17 日 2

要約

Windows 版および macOS 版の Adobe Acrobat および Reader に関するセキュリティアップデートが公開されました。これらのアップデートは、クリティカルな脆弱性および重要な脆弱性を解決します。この脆弱性が悪用されると、現在のユーザーのコンテキストで任意のコード実行の原因になりかねません。 


対象のバージョン

製品名 トラッキング 対象のバージョン プラットフォーム
Acrobat DC  連続トラック 

2020.006.20034 とそれ以前のバージョン  Windows & macOS
Acrobat Reader DC 連続トラック  2020.006.20034 とそれ以前のバージョン
Windows & macOS
       
Acrobat 2017 Classic 2017 2017.011.30158 とそれ以前のバージョン  Windows & macOS
Acrobat Reader 2017 Classic 2017 2017.011.30158 とそれ以前のバージョン Windows & macOS
       
Acrobat 2015  Classic 2015 2015.006.30510 とそれ以前のバージョン Windows & macOS
Acrobat Reader 2015 Classic 2015 2015.006.30510 とそれ以前のバージョン Windows & macOS

解決策

以下の手順に従って、ソフトウェアのインストールを最新バージョンに更新されることをお勧めします。

最新バージョンは、次のいずれかの方法で入手可能です。

  • ヘルプ/アップデートを確認を選択して、製品のインストールを手動で更新することができます。

  • 製品のアップデートが検出されると、ユーザーが操作しなくても製品は自動的にアップデートされます。

  • Acrobat Reader のフルインストーラーはAcrobat Reader ダウンロードセンターからダウンロードできます。

IT 管理者(管理環境)の場合:

  • エンタープライズインストーラーは ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/ からダウンロードするか、またはインストーラーにリンクされている特定のリリースノートをご覧ください。

  • AIP-GPO、bootstrapper、SCUP/SCCM (Windows 版)、あるいは macOS 版では、Apple Remote Desktop、SSH など、好みの方法でアップデートをインストールします。

   

アドビは、これらのアップデート版の優先度評価を次のように評価し、対象製品をご利用のお客様に最新バージョンへのアップグレードを推奨します。

製品名 トラッキング アップデートバージョン プラットフォーム 優先度評価 入手方法
Acrobat DC 連続トラック 2020.006.20042 Windows および macOS 2

Windows    

macOS  

Acrobat Reader DC 連続トラック 2020.006.20042
Windows および macOS 2

Windows


macOS

           
Acrobat 2017 Classic 2017 2017.011.30166 Windows および macOS 2

Windows

macOS

Acrobat Reader 2017 Classic 2017 2017.011.30166 Windows および macOS 2

Windows

macOS

           
Acrobat 2015 Classic 2015 2015.006.30518 Windows および macOS 2

Windows

macOS

Acrobat Reader 2015 Classic 2015 2015.006.30518 Windows および macOS 2

Windows

macOS

脆弱性に関する詳細

脆弱性のカテゴリー 脆弱性の影響 深刻度 CVE 番号
境界を越えた読み取り   情報漏えい   重要   

CVE-2020-3804

CVE-2020-3806

境界を越えた書き込み
任意のコード実行      クリティカル CVE-2020-3795
スタックベースバッファオーバーフロー
任意のコード実行      クリティカル CVE-2020-3799

解放済みメモリ使用 任意のコード実行  クリティカル

CVE-2020-3792

CVE-2020-3793

CVE-2020-3801

CVE-2020-3802

CVE-2020-3805

メモリアドレスリーク
情報漏えい  
重要  
CVE-2020-3800
バッファオーバーフロー
任意のコード実行 
クリティカル
CVE-2020-3807
メモリ破損
任意のコード実行 
クリティカル
CVE-2020-3797
安全でないライブラリの読み込み(DLL ハイジャック)
権限昇格
重要  
CVE-2020-3803

謝辞

一連の問題をご報告いただき、ユーザーの保護にご協力いただいた以下の個人および組織の皆様に対し、アドビより厚く御礼を申し上げます。

  • Trend Micro Zero Day Initiative と協力している Viettel Cyber Security の hungtt28 氏(CVE-2020-3802)
  • CyberCX 社の Shearwater Solutions の Huw Pigott 氏(CVE-2020-3803)
  • STAR Labs の Duy Phan Thanh (ビット)氏(CVE-2020-3800、CVE-2020-3801)
  • Tencent Security Xuanwu Lab の Ke Liu 氏(CVE-2020-3804、CVE-2020-3805)
  • Tianfu Cup コンペティション中の STARLabs @PTDuy 氏(CVE-2020-3793)
  • Arizona State University、SEFCOM Lab の T Sung Ta 氏(@Mipu94)(CVE-2020-3792)
  • Renmin University of China の Xinyu Wan 氏、Yiwei Zhang 氏、Wei You 氏(CVE-2020-3806、CVE-2020-3807、CVE-2020-3795、CVE-2020-3797)
  • TCA/SKLCS Institute of Software Chinese Academy of Sciences の Xu Peng 氏と Su Purui 氏、QiAnXin Technology Research Institute の Wang Yanhao 氏(CVE-2020-3799)