Adobe Connect 9.5 の新機能
Adobe Connect 9.5 リリースは、製品のさまざまな分野において新しい機能と操作を提供します。ここでは、Adobe Connect 9.5 リリースにおける新機能を概説します。詳しくは、リリースノートを参照してください。
新しいロゴ
このリリースでまず目を引くのは新しくなった Adobe Connect のロゴです。本製品では今後、この新しいロゴが使用されます。
MP4 形式によるオフライン録画
Adobe Connect にはこれまでも MP4 形式に変換する機能がありましたが、この機能はホストアカウントのユーザーだけが使用できるものでした。また、録音の変換は Adobe Connect サーバーで行われていたため、ユーザーは録音をキューに配置しなければならず、変換には最大 24 時間も要していました。さらに、ユーザーにはこれまでもオフラインで録画して配布する機能がありました。
このリリースで紹介する新機能は、オフラインで録画を作成して直接 MP4 形式に変換する作業をすべてユーザーのマシン上で行える機能です。
手順はこれまでのオフライン録画作成手順とさほど変わりません。変わったのは、オフライン録画ファイル形式(MP4/FLV)を選択できるようになったことです。これ以外にも、プリセットまたは手動設定オプション(詳細オプション)にて生成する MP4 ファイルの品質を選択できるようになりました。
解像度や画質の設定を高くすると、ファイルサイズが大きくなります。録画を作成する際には、録画の配信先となるユーザーを念頭に置いて、この点を考慮します。特に、ユーザーがモバイルデバイスで視聴する場合には注意が必要です。
出力する MP4 ファイルの実際の解像度は、画面サイズおよびオフライン録画の作成に使用するシステムのサポートされている解像度によって変わります。選択した解像度がシステムでサポートされていない場合、メッセージが表示されます。
会議関連の変更
進化したビデオポッド
Adobe Connect 内での Web カメラエクスペリエンスを向上させるために、フィルムストリップモードの強化を継続中です。ビデオポッド内のフィルムストリップモードは、多くのユーザーがフィードを共有している場合、およびユーザーがメインの発言者やアクティブになっている発言者に注目する必要がある場合に特に便利です。
Adobe Connect 9.5 では、このフィルムストリップモードを強化しており、ストリップに表示されるフィードと表示されないフィードを認識できるようになりました。ユーザーに表示されないフィードはクライアント側で自動的に一時停止されます。これにより、ユーザーが必要とするビデオフィードの帯域幅およびコンピューター処理は少なくなり、会議室の全体的な品質が向上します。
ストリップフィードを何度も切り替え、少し前まで非表示/一時停止されていたストリームを表示すると、Adobe Connect は表示されたこれらのフィードを自動的に再生します。
新しくなった会議の接続ステータスアイコン
会議の状態ステータスアイコンも新しくなりました。これらのアイコンは会議室の右上隅に表示され、利用可能な会議の接続ステータスを確認できます。
新しくなったアイコンではデザインも一新され、会議の接続ステータスが大幅に確認しやすくなりました。
ホワイトボードへの変更
ユーザーから多くのリクエストを寄せられた 2 つの機能がホワイトボードに追加されました。以下がその 2 つの機能です。
ホワイトボードのツールバーの非表示
プレゼンターはホワイトボードのツールバーを非表示にして、使用可能な領域を最大限利用できるようになりました。ワンクリックでツールバーの表示/非表示を切り替えることができます。
参加者向けの書き出しオプション
参加者によるホワイトボードの書き出しを許可するオプションがホストに追加されました。このオプションは環境設定メニューにあります。このオプションを有効にすると、参加者は「PNG として保存」オプションを選択でき、ホワイトボードのディスカッション内容をコピーできます。
仮想教室関連の変更
HTML5 コンテンツのサポート
仮想教室ユーザーが共有できるコンテンツタイプが増え、HTML5 でパブリッシュされた Captivate コンテンツと Presenter コンテンツを共有できるようになりました。実際のコンテンツ共有手順は他のコンテンツタイプと変わりません。サポートされた方法で共有ポッドに取り込めます。このコンテンツは同期、クイズ、録画およびサポートされているすべてのレポート機能をサポートします。
コンテンツにおけるユーザーエクスペリエンスに変わりはありませんが、この機能には次の要件があります。
- HTML5 コンテンツは、仮想教室でのみサポートされます。
- Adobe Captivate 9+ および Adobe Presenter 11 で HTML5 としてパブリッシュされたコンテンツだけがサポートされます。
- その他の HTML5 コンテンツ(Captivate と Presenter を除く)は今後のリリースでサポートされる可能性があります。
- HTML5 コンテンツの表示および共有には、プレゼンターも参加者も Adobe Connect Addin が必要です。
- この要件は HTML5 コンテンツタイプに限定したものです。その他のコンテンツタイプでは、参加者はこのアドインを取得する必要がありません。
- すべてのユーザーにおいて、このアドインを取得しなければならないのは 1 回のみです。
- つまり、この要件に当てはまるのは仮想教室ユーザーのみです。
ユーザーがすでに新しいアドインを持っている場合、再度ダウンロードを求められることはありません。
HTML5 コンテンツの共有時、プレゼンターと主催者は、教室内のすべてのユーザーが共有される HMTL5 コンテンツを表示できる状態になっているか確認するよう求められます。
HTML5 コンテンツの表示準備が整っていないユーザーは、参加者ポッドで新しいアイコンがユーザー名の横に表示されるので簡単に特定できます。
上の表示の流れは各ユーザー 1 回限りのものです。また、プレゼンターが HTML5 コンテンツの共有を選択した場合にのみトリガーされます。
HTML5 コンテンツが共有されたセッションの録画内容をユーザーが表示する場合、同様の要件が必要になります。参加者が元のセッションに参加していた場合、その参加者のシステムは上述した流れから HTML5 コンテンツ表示の準備が整っており、特に何かする必要はありません。ただし、新規ユーザーがこのような録画で共有コンテンツを表示するには、上で述べた手順を実行する必要があります。新規ユーザーはアドインをインストールせずに続行することもできますが、この場合、録画のある部分は表示されません。これも 1 回限りの設定です。
学習者のプロセスをシームレスにするために、仮想教室の電子メールにセッションの準備手順が追加されました。ユーザーは電子メール内のリンクからアドインをダウンロードしてインストールできます。この手順を実行したユーザーは、セッションの途中で追加手順を求められることはありません。電子メールの内容は以下のとおりです。
HMTL5 コンテンツを使用する予定がないのに自分の学習者がこの指示を見ることが懸念される場合、電子メールの本文を編集してこのセクションを削除してから送信できます。
レポートの変更
このリリースでは 2 つのレポートが追加され、管理者は Adobe Connect アカウントで使用状況を詳細に表示できるようになりました。これらのレポートは「レポート/システム使用状況」にあります。どちらのレポートも CSV 形式でダウンロードして詳細に分析できます。
会議セッションレポート
会議セッションレポートには、一定期間に実施した各種会議セッションの概要が含まれるほか、開始時間、終了時間、セッション継続時間、セッションタイプ(会議/セミナー/仮想教室)、総参加者数、ピーク時の参加者数など、セッションごとの詳細も含まれます。
会議使用状況レポート
会議使用状況レポートには、一定期間に実施した会議の概要が含まれています。ユーザーは、詳細なユーザー時間の合計(分)だけでなく、指定した期間における最大同時ユーザー数も確認することができます。