部分補正にマスクを適用

Adobe Camera Raw 14.0(2021 年 10 月リリース)以降、マスクでは、整理されたパネルにさまざまな部分補正ツールが表示されます。これらのツールを使用すると、色域または輝度範囲を正確に調整し、クリエイティブなコントロールを最大限に活用しながら写真の特定領域を編集できます。

また、被写体を選択および空を選択などの AI を使用した機能を使用して、写真の被写体や空を自動的に選択し、その部分のみをすばやく調整できます。

マスクワークスペース

Camera Raw のマスクワークスペース
マスクパネルでのマスクツールへのアクセス

右側のツールバーでマスクを選択して、マスクツールにアクセスします。 メインの被写体、空、車、木など、写真の特定部分を編集するためのマスクを作成します。

マスクツール

マスクパネルでは、次のツールを使用できます。

ブラシ

ブラシツールをクリックして編集する領域にドラッグします。次の項目を指定できます。

  • サイズ:ブラシ先端の直径をピクセル数で指定します。
  • ぼかし:ブラシを適用した領域と周囲のピクセルの境界にソフトトランジションを作成します。ブラシカーソルでは、内側の円と外側の円の間の距離がぼかしの量になります。
  • 流量:調整を適用する速さを指定します。
  • 密度:ストロークの透明度をコントロールします。

また、「自動マスク」を選択して、ブラシストロークの適用を類似カラーの領域のみに限定することもできます。

ブラシツールを使用して、部分編集する領域をペイント
ブラシツールを使用して、部分編集する領域をペイント

線状グラデーション

ツールをクリックして編集する領域にドラッグします。このツールは、写真の広い部分に徐々に色あせるパターンを適用して、ソフトトランジションを作成する場合に便利です。

マスクでの線形グラデーション
線形グラデーションツールを使用した部分補正

放射状グラデーション

ツールをクリックして編集する領域にドラッグします。このツールを使用すると、楕円形の内側または外側を部分補正できます。ぼかしスライダーを使用して、補正をどの程度ソフトにするかを指定します。

円形グラデーションマスク
円形グラデーションツールを使用して、楕円形の選択範囲内を調整します

色域指定

このツールを使用して、編集する写真のカラーを正確に選択します。

  • 補正する写真のカラーの周りの領域を、クリックしながらドラッグします。
  • 複数のカラーサンプルを追加するには、Shift キーを押しながらクリックします。Shift キーを押しながら画像をクリックすると、最大 5 つのカラーサンプルを追加できます。カラーサンプルを削除するには、Option(macOS)/Alt(Windows)を押しながらサンプルをクリックします。
  • 調整スライダーを調整して、選択したカラーの範囲を狭くしたり広くしたりできます。
マスクの色域指定
色域指定ツールを使用した特定のカラーまたはカラー範囲の調整

注意:

マスクを微調整して効果を 1 つのカラーまたはカラー範囲に制限するには、マスクを選択し、Shift キーを押しながら、「追加」と「減算」の代わりに表示される「共通範囲」ボタンをクリックします。次に「色域指定」を選択し、写真で目的のカラーをクリックします。

輝度範囲

このツールを使用して、写真内で編集する特定の明るさの範囲を正確に選択します。 輝度範囲を選択するには、次のいずれかの操作をおこないます。 

  • 写真をクリックして、写真の特定部分の輝度値を選択します。
  • 写真内の領域をクリックしてドラッグすると、輝度値の範囲を選択できます。
  • 輝度を選択スライダーを調整して、選択した明るさの範囲を正確にコントロールできます。

輝度マップを表示」を選択して、写真の輝度情報を白黒で表示します。赤色の部分(これはデフォルトのカラーであり、マスクオーバーレイのカラーを使用して変更できます)は、選択した輝度範囲によって選択されている領域を示します。

マスクの輝度範囲
輝度範囲ツールを使用した特定の明るさレベルの領域の調整

奥行き範囲

このツールを使用して、カメラからの距離に基づいて領域を選択します。 このツールは、深度情報を含む写真に対してのみ有効です。 調整する奥行き範囲を選択するには、次のいずれかの操作を実行します。

  • 深度選択スライダーを調整します。
  • 写真の領域をクリックしてドラッグします。

深度マップを表示」を選択して、画像の深度を白黒で表示します。写真の白い部分は前景を表し、黒い部分は背景を表します。赤い色は、選択した奥行き範囲によって選択された領域を示します。

被写体を選択および空を選択の詳細については、次の項目を参照してください。

マスクの作成

  1. 写真を開いて、右側のツールバーからマスクを選択します。

    Adobe Camera Raw のマスクツール
    Adobe Camera Raw のマスクツール

  2. 目的のマスクツールを選択して、選択範囲を作成します(ツールの詳細は最初のセクションを参照)。デフォルトではマスク 1マスクパネルに作成されます。このマスクの名前を変更するには、マスクの横にある 3 点アイコンをクリックし、「名前変更」を選択します。

    マスクパネルのマスク 1 の詳細
    マスクパネルのマスク 1 の詳細

  3. 右側のパネルの編集スライダーを使用して、部分補正を実行します。これらのスライダーの詳細については、「部分補正」を参照してください。

    部分補正をプリセットとして保存するには、色調調整プリセットドロップダウンメニューの「新しい調整プリセット」オプションを使用します。

  4. 新しいマスクを追加するには、「新しいマスクを作成」をクリックして、目的のツールを選択します。これにより、同じ写真に異なるマスクを追加して、解りやすく整理されたパネルからアクセスできます。

    整理されたマスクパネル
    適用されたマスクが複数含まれた、整理されたマスクパネル

  5. マスクパネルでは、次の操作も実行できます。

    • マスクの横にある 3 点アイコンをクリックして、その他のオプションを表示します。マスクの名前変更、マスクの共通範囲、マスクの複製、非表示、削除のオプションがあります。マスクの共通範囲は、現在のマスク内に、そのマスク内の他のコンポーネントと重なる新しいコンポーネントを作成します。
    • マスクを一時的に非表示にする:マスク名の横にある目のアイコンを長押しします。 すべてのマスクを一時的に非表示にするには、 新規マスクを作成を選択します。目のアイコンを選択解除して、マスクを非表示にすることもできます。
    • マスクオーバーレイを非表示にする:「オーバーレイを表示」を選択解除して、オーバーレイを非表示にします。
    • オーバーレイのカラーを変更する:「オーバーレイを表示」の横にある赤いラジオボタンをクリックして、目的のカラーを選択します。3 点アイコンをクリックして、「白黒にカラーをオーバーレイ」、「白黒画像」、「黒に白」などのプリセットのオーバーレイオプションを表示することもできます。
    • フローティングマスクパネルを右パネルにドラッグしてレイアウトを変更します。
    Camera Raw のマスクの 3 点メニュー
    Camera Raw のマスクの 3 点メニュー

  6. マスクを削除するには、マスクをクリックして Delete キーを押します。

写真内のメインの被写体を自動的に選択

  1. 編集する写真を開いて、マスク/被写体を選択を選択します。

  2. Camera Raw は分析を実行し、自動的に被写体を選択します。

    Lightroom の「被写体を選択」
    デフォルトでは、選択範囲は赤いオーバーレイとして表示されます

  3. マスクを微調整するには、「追加」または「減算」をクリックします。

    マスクの微調整
    マスクをクリックして、「追加」および「減算」オプションを表示します

  4. 右側の編集スライダーを使用して、目的の部分補正を実行します。 

    詳細については、「部分補正」を参照してください。

空を自動的に選択

  1. 編集する写真を開いて、マスク/空を選択を選択します。

  2. Camera Raw は分析を実行し、自動的に空を選択します。

    Camera Raw での空の選択
    Camera Raw が自動的に空を検出して選択

  3. マスクを微調整するには、「追加」または「減算」をクリックします。

  4. 右側の編集スライダーを使用して、目的の部分補正を実行します。

    詳細については、「部分補正」を参照してください。

マスクに追加

マスクを作成したら、マスクツールを追加してさらに微調整を加えることができます。

  1. 他のマスクツールを使用してマスクの効果を拡張するには、選択したマスクの下の「追加」をクリックします。

  2. マスクツールを選択し、それを使用してマスクに追加します。

マスクから減算

マスクを作成したら、マスクツールを使用してマスク内の領域を削除できます。

  1. 既存のマスクの領域を削除するには、マスクの下にある「減算」をクリックします。

  2. マスクツールを選択し、それを使用してマスクから減算します。これにより、選択したマスク内に新しい減算コンポーネントが作成されます。

マスクまたはマスクコンポーネントの名前変更

  1. マスクパネルで、次のいずれかの操作を行います。

    • マスクまたはマスクコンポーネントの横にある 3 点アイコンをクリックします。
    • マスクまたはマスクコンポーネントを右クリックします。 
  2. メニューで「名前の変更」を選択します。

  3. 新しい名前を入力し、Enter キーを押します。

マスクコンポーネントを反転する

マスクコンポーネントの選択した領域以外を選択するには、「反転」をクリックします。

オーバーレイカラーの変更

デフォルト設定の赤いオーバーレイカラーをカスタムカラーに変更したり、プリセットオプションの範囲から選択したりすることもできます。

  1. マスクパネルで、「オーバーレイを表示」の横にある赤いラジオボタンを選択します。

    赤いラジオボタンをクリックして、オーバーレイカラーを変更
    赤いラジオボタンをクリックして、オーバーレイカラーを変更

  2. マスクオーバーレイカラーダイアログボックスで、カラーを選択します。明るさ不透明度のスライダーを使用してカラーを調整します。また、「影響を受けない領域」を選択すると、マスクに含まれない領域を正確に表示できます。

    マスクオーバーレイのカラーの選択
    マスクオーバーレイのカラーの選択

  3. カラーのラジオボタンの横にある 3 点アイコンをクリックして、「白黒にカラーオーバーレイ」、「白黒画像」、「黒の画像」、「白の画像」「黒に白」などのオ-バーレイプリセットを選択します。

    さまざまなマスクオーバーレイプリセットオプションからの選択
    さまざまなマスクオーバーレイプリセットオプションからの選択

その他のオーバーレイ設定

これらのオプションにアクセスするには、「オーバーレイを表示」の横にある 3 点アイコンをクリックします。

  • オーバーレイを自動切り替え 選択したマスクに調整が適用されているかどうかに応じて、オーバーレイのオンとオフが自動的に切り替えられます。
  • 未選択のマスクピンを表示 このオプションを選択すると、写真で選択されていないマスクのピンが表示されます。
  • ピンとツールを表示 選択を解除すると、写真にピンやツールアイコンが表示されなくなります。

マスクのキーボードショートカット

アクション

ショートカットキー

マスクパネルを開く M
選択したマスクコンポーネントを反転
X
マスクピンを一時的に表示
A
ピンとツールを表示する V
選択したマスクまたはマスクコンポーネントのマスクオーバーレイを一時的に表示する
Alt(Win)/Option(macOS)+ Y 
マスクリストを移動する
Alt(Win)/Option(macOS)+ 矢印キー
未選択のマスクピンの表示を切り替え
Alt(Win)/Option(macOS)+ V 

部分補正スライダー

次のスライダーを使用して、マスクに必要な部分補正を行います。

露光量

全体的な画像の明るさを設定します。露光量を部分的に補正することで、従来の覆い焼きと焼き込みに似た効果が得られます。

コントラスト

画像のコントラストを調整します。主に中間調に影響します。

ハイライト

画像内の露出過多のハイライト領域のディテールを復元します。

シャドウ

画像内の露出不足のシャドウ領域のディテールを復元します。

白レベル

写真内の白い点を補正します。

黒レベル

写真内の黒い点を補正します。

色温度

画像の一部の領域の色温度を上下させて調整します。段階フィルターの色温度効果を使用すると、混光照明の下で撮影した画像を改善することができます。

色かぶり補正

グリーンまたはマゼンタの色かぶりを補正します。

色相

写真の色相を補正します。「細部の調整を使用」を選択して、正確に調整します。

彩度

カラーの鮮やかさを調整します。

カラー

領域に色かぶりを適用します。カラースウォッチを使用して色相を選択します。写真を白黒に変換しても、効果は保持されます。

テクスチャ

写真の質感のディテールを滑らかにしたり、強調したりします。ディテールを滑らかにする場合はスライダーを左に、強調する場合は右に動かします。テクスチャスライダーを調整しても、カラーやトーンは変更されません。

明瞭度

コントラストを部分的に上げることにより画像に深みを加えます。

かすみの除去

写真内の既存のかすみを増減させます。

シャープ

写真のエッジを強調して詳細を鮮明にします。負の値を指定すると細部が不鮮明になります。

ノイズリダクション

シャドウ領域に発生しやすい輝度ノイズを軽減します。

モアレ軽減

モアレアーチファクト、つまりカラーエイリアシングを除去します。

フリンジ軽減

エッジのカラーフリンジを除去します。

アドビのロゴ

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