ドキュメント内または開かれているすべてのストーリーでスペルチェックを行うことができます。ミススペルの単語、不明な単語、反復語(「the the」など)、小文字で始まる単語、小文字で始まる文はハイライト表示されます。スペルチェックを実行すると、すべての XML コンテンツと展開されている注釈内のテキストもスペルチェックが行われます。
InCopy では、テキストのスペルをチェックするときに、ドキュメントのテキストに対して指定されている言語の辞書が使用されます。InCopy では、テキストのスペルチェックおよびハイフネーションを行う際には、ドキュメントのテキストに指定されている言語に最も近い言語の辞書(Proximity 言語辞書)が使用されます。各辞書には、標準のハイフネーションが設定された何十万もの単語が含まれています。
独自型のストーリー(InDesign レイアウトにリンクされていないストーリー)の場合は、専門用語などが正確に識別および処理されるように、言語辞書をカスタマイズすることもできます。例えば、スペルチェックを実行するときに(編集/欧文スペルチェック/欧文スペルチェックを選択)、「追加」をクリックして希望の設定を入力することができます。
注意:
注釈のスペルチェックを行うには、注釈の環境設定で「注釈の内容をスペルチェックの対象として含める」が選択されていることを確認します。 削除したテキストのスペルチェックを行うには、「変更をトラック」の環境設定で「削除したテキストをスペルチェックの対象として含める」が選択されていることを確認します。
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ドキュメント全体でスペルチェックを行うには、「ドキュメント」を選択します。開かれているすべてのドキュメントでスペルチェックを行うには、「すべてのドキュメント」を選択します。
現在選択されているフレーム内のすべてのテキストでスペルチェックを行うには(他の連結テキストフレーム内のテキストとオーバーセットテキストを含む)、「ストーリー」を選択します。選択されているすべてのフレーム内で使用されている複数のストーリーでスペルチェックを行う場合にも、「ストーリー」を選択します。
テキスト挿入点以降のテキストでスペルチェックを行うには、「ストーリーの最後へ」を選択します。
選択されているテキストのみでスペルチェックを行うには、「選択範囲」を選択します。このオプションは、テキストが選択されている場合にのみ使用できます。
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ドキュメント上でハイライト表示されている単語を変更せずにスペルチェックを続行する場合は、「スキップ」をクリックします。ハイライト表示されている単語をすべて無視する場合は、「すべて無視」をクリックします(この単語は InCopy を再起動するまで無視されます)。
単語のミススペルだけを変更するには、「候補」リストから単語を選択するか、「置換文字列」テキストボックスに正しい単語を入力し、「置換」をクリックします。ドキュメントのすべてのミススペル単語を訂正するには、「すべてを置換」をクリックします。
単語を辞書に追加するには、追加ポップアップメニューから辞書を選択して、「追加」をクリックします。
「欧文辞書」をクリックして欧文辞書ダイアログボックスを表示して、追加先の辞書と言語を指定したり、追加する単語のハイフネーションを指定します。単語をすべての言語に追加する場合、言語ポップアップメニューから「すべての言語」を選択します。「追加」ボタンをクリックします。
「自動修正」を有効にすることで、入力と同時に小文字の誤用やその他の一般的な入力ミスを修正することができます。「自動修正」を有効にする前に、よくミススペルする単語のミススペルと正しいスペルのリストを作成する必要があります。
リストに追加したミススペルを入力すると、それはリストに追加した正しいスペルに自動的に置換されます。
追加した自動修正単語を削除するには、リストから対象の単語を選択して「削除」を選択します。自動修正単語を編集するには、対象の単語を選択して「編集」をクリックし、修正を入力し直してから「OK」をクリックします。
ダイナミックスペルチェックが有効であれば、コンテキストメニューを使用してスペルエラーを修正することができます。ミススペルの可能性がある単語には下線が引かれます(テキストの言語に関連付けられた辞書に基づいて実行します)。他の言語のテキストを入力する場合は、そのテキストを選択し、正しい言語を割り当ててください。
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修正候補から単語を選択します。同じ単語が 2 つ続いている場合には、「反復語 [単語] を削除」を選択して、2 つ目の単語を削除します。単語を大文字で開始する必要がある場合には「[単語] を大文字にする」を選択します。
「[単語] をユーザー辞書に追加」を選択します。欧文辞書ダイアログボックスを開くことなく、単語を現在の辞書に自動的に追加します。この単語はテキスト内では変更されません。
「欧文辞書」を選択して 欧文辞書ダイアログボックスを開き、「辞書名」の選択およびハイフネーションの変更を行ってから、言語を指定します。単語をすべての言語に追加するには、言語ポップアップメニューから「すべての言語」を選択して「追加」をクリックします。単語が選択した辞書に追加されますが、この単語はテキスト内では変更されません。
「すべて無視」を選択して、この単語をすべてのドキュメントでスペルチェックの対象外にします。InCopy を再起動すると、この単語は再びミススペルとしてスペルチェックの対象となります。
注意:
「すべて無視」を選択してからその単語を再びスペルチェックの対象にするには、欧文辞書ダイアログボックスの辞書リストポップアップメニューから「無視する単語」を選択し、リストからその単語を削除します。
InCopy では、ほとんどの言語のスペルチェックとハイフネーションの検証に Proximity 辞書を使用します。各辞書は、単語を追加してカスタマイズすることができます。テキストには異なる言語を指定することができます。InCopy は、適切な辞書を使用してスペルチェックとハイフネーションを処理します。さらに、ユーザー辞書を作成することもできます。プレーンテキストで保存されている単語リストを読み込んだり書き出したりすることができます。
辞書内の単語をカスタマイズすると、追加した単語(辞書になかった単語)および削除した単語(辞書にあった単語で、ミススペルとして検索される対象にした単語)のリストが作成されます。欧文辞書ダイアログボックスで、追加した単語、削除した単語、無視した単語(「すべて無視」を適用したため現在のセッションで無視される単語)を表示および編集することができます。すべての言語に適用する単語を追加できます。これは、姓、住所、言語に特有の他の項目の場合に特に便利です。
注意:
旧バージョンの InDesign または InCopy の言語辞書を使用する場合は、システムの「検索」コマンドを使用してユーザー辞書ファイル(.idc)を検索し、環境設定ダイアログボックスの「欧文辞書」セクションの辞書リストに追加します。
ハイフネーションおよびスペルチェックの例外単語リストは、デフォルトでは InCopy がインストールされているコンピューター上にあるユーザー辞書ファイルにあります。辞書ファイル名の拡張子は .clam および .not です。ユーザー辞書ファイルは、InCopy ドキュメントとは独立したファイルですが、例外単語リストを InCopy ドキュメント内に保存することも可能です。さらに、単語リストを外部ユーザー辞書、ドキュメントまたはその両方に保存することができます。既存の辞書の保存場所は、辞書の環境設定に表示されます。
ハイフネーションおよびスペルチェックの例外単語リストをドキュメント内に保存すると、ドキュメントを他のコンピューターに移動した場合でも、テキスト処理の統一が容易になります。これを行うには、環境設定ダイアログボックスの「欧文辞書」セクションで「ドキュメントにユーザー辞書を自動埋め込み」を選択します。パッケージダイアログボックスから例外単語リストの場所を制御することもできます。逆に、例外単語リストを InDesign ドキュメントとは別に独立したファイルとして保存すると、複数のドキュメントで同じ例外単語リストを使用することができ、複数のドキュメント間でのテキスト処理の統一が容易になります。
注意:
ユーザー辞書が例外単語リストに結合されている場合は、単語が使用されていなくてもユーザー辞書全体がドキュメントに追加されるため、ドキュメントのファイルサイズは大きくなります。
文字パネルの言語ポップアップメニューを使用して、選択したテキストに言語を適用することができます。ドキュメント全体またはすべての新規ドキュメントにデフォルトの言語を指定することもできます。InCopy には、言語ロック機能があります。これにより、アジア言語テキストが選択されているテキストの一部で、言語ポップアップメニューからアジア言語以外が選択されている場合に、アジア言語テキストの言語設定が変更されるのを防止することができます(テキストの言語の指定を参照してください)。
コントロールパネルまたは文字パネルの言語ポップアップメニューを使用して、選択したテキストに言語を適用することができます。ドキュメント全体またはすべての新規ドキュメントにデフォルトの言語を指定することもできます(テキストの言語の指定を参照してください)。
検索される単語を追加することもできます。例えば、会社名表記や、特定のドキュメントでは別の綴り方が必要な「bicycle」という一般的な単語の代替の綴りを使用したい場合には、この単語がスペルチェック時に検索されるように例外単語リストに追加します。InCopy では、追加および削除した単語のリストを、インストールされている言語ごとに個別に管理することができます。
新規ユーザー辞書を作成したり、InDesign または InCopy の旧バージョン、他の制作者から送信されたファイルまたはワークグループのユーザー辞書が格納されているサーバーからユーザー辞書を追加することができます。追加する辞書は、すべての InCopy ドキュメントで使用されます。
注意:
辞書ファイルが見つからなければ、システムの「検索」コマンドを使用して辞書ファイルを検索し(「*.udc」で検索)、場所を確認してからファイルを開きます。
ドキュメントまたは作成したすべての新しいドキュメントに対し、デフォルトの言語辞書を変更できます。既存のドキュメントのデフォルトの辞書を変更しても、既に作成済みのテキストまたは既存のテキストフレームに入力したテキストには影響しません。
注意:
文字スタイルパネルまたは段落スタイルパネルを使用して、特定のスタイルの特定の辞書を設定します。言語メニューが「詳細文字形式」セクションに表示されます。
スペルチェック中に欧文スペルチェックダイアログボックスに未知の単語が表示されたら、追加ポップアップメニューから辞書を選択して、「追加」をクリックします。また、欧文辞書ダイアログボックスを使用すると、対象の辞書と言語を指定して単語を例外単語リストに追加する方法を指定することができます。
独立型ストーリー(InDesign レイアウトにリンクされていないストーリー)では、言語辞書に単語を追加することができます。専門用語などが正確に識別および処理されるように、言語辞書をカスタマイズすることもできます。
注意:
ハイフン位置は、ドキュメントのハイフン設定と関連していることに注意してください。このため、単語のハイフン位置が適切ではない場合があります。段落パネルメニューから「ハイフネーション設定」を選択して、設定を調整してください(詳しくは、テキストのハイフネーションを参照してください)。
単語リストはテキストファイル(.txt)に書き出して InCopy のユーザー辞書に読み込むことができます。テキストファイルに含まれる単語は、スペース、タブまたは改行で区切られていなければなりません。追加した単語や削除した単語は書き出すことができますが、無視した単語は、現在のセッションでのみ使用されているため、書き出すことができません。
単語リストがテキストファイルに保存されます。この単語リストは、任意のテキストエディターで編集してから読み込むことができます。また、他の制作者がこの単語リストを独自のユーザー辞書に読み込める場合は、他の制作者に送信することもできます。
辞書の環境設定を使用して、InCopy でのハイフネーションとスペルチェック辞書の処理方法を指定します。InCopy では、ほとんどの言語のスペルチェックとハイフネーションの検証に Proximity 辞書を使用します。他社のハイフネーションまたはスペルチェックのコンポーネントをインストールしている場合は、インストールされている各言語に対して異なる辞書を選択することもできます。
注意:
辞書の環境設定ダイアログボックスでは、スペルチェックやテキストのハイフネーションで使用する言語辞書を指定することはできません。このダイアログボックスでは、「言語」フィールドで指定した言語に対し、InCopy で使用するハイフネーションとスペルチェックプラグインを指定します。デフォルトのハイフネーションおよびスペルチェックプラグインのみを使用する場合は、辞書の環境設定ダイアログで設定を変更する必要はありません。サードパーティディベロッパーにより提供されるスペルチェックおよびハイフネーションプラグインをインストールする場合は、このダイアログボックスにハイフネーション辞書のメーカーおよびスペル辞書のメーカーメニューにオプションとして表示されます。このオプションでは、複数の言語に対し 1 メーカーのハイフネーションおよびスペルチェックエンジンを選択したり、その他の言語に対しては別のメーカーのものを選択することができます。
1 つのドキュメントですべての制作者が同じスペルチェックおよびハイフネーションルールを使用するためには、ワークグループのすべてのステーションに同一のカスタマイズされたユーザー辞書がインストールおよび追加されていなければなりません。ワークグループのすべてのコンピューターに同じ辞書を追加する方法の他に、ネットワークサーバー経由でユーザー辞書を共有する方法もあります。
ロックアイコン は、辞書がロックされていて、編集できないことを示します(使用は可能)。ユーザー辞書がサーバーに保存されている場合は、辞書を最初に読み込んだユーザーがファイルをロックします(辞書は、それ以降に辞書を使用する他のユーザーに対してロックされます)。ファイルが読み取り専用で作成されている場合は、オペレーティングシステムでファイルをロックすることもできます。ユーザー辞書をネットワークサーバー経由で共有する場合は、ファイルをロックすることをお勧めします。これにより、ファイルはすべてのユーザーに対して読み取り専用となり、管理者のみが単語を追加することができます。
ワークグループのすべてのメンバーが、ドキュメントに対して設定されている辞書ではなく、ワークステーションにインストールされているカスタマイズされたユーザー辞書を使用する必要があります。ただし、ドキュメントを印刷・出力会社に送る前には、ユーザー辞書をドキュメントに結合することをお勧めします。
カスタマイズしたユーザー辞書を共通ネットワークワークステーションで共有しない場合は、ユーザー辞書ファイルを見つけ、別のワークステーションにコピーします。辞書の保存場所は、辞書の環境設定に表示されます。
注意:
共有ワークステーションでユーザー辞書を更新した後、個々のワークステーションでユーザーが InCopy を再起動するか、Ctrl+Alt+/ キー(Windows)または Command+Option+/ キー(Mac OS)を押してすべてのテキストを再構成するまで変更は反映されません。



美的でないハイフン以外すべて:
すべて(単語の意味が歪められる可能性のある美的でないハイフネーション以外)のハイフネーションが認められます。例えば、Ur-ins-tinkt は使用できますが、Ur-in-s-tinkt は使用できません。
推奨される美的:
美的ハイフネーションが定義された単語のほか、美的ハイフネーションが定義されない長い単語(最短 6 文字)もハイフンで区切られます。例えば、Napoleon には美的ハイフネーションが定義されませんが、Na-po-leon のようにハイフン処理されます。
ハイフネーションスタイル | 例 1 | 例 2 | 例 3 | 例 4 | 例 5 |
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すべて | Ur-in-s-tinkt | Erd-beer-mar-me-la-de | Na-po-le-on | kri-tisch | be-in-hal-ten |
美的でないハイフン以外すべて | Ur-ins-tinkt | Erd-beer-mar-me-la-de | Na-po-leon | kri-tisch | be-inhal-ten |
推奨される美的 | Ur-instinkt | Erd-beer-marmelade | Na-po-leon | kri-tisch | be-inhalten |
美的 | Ur-instinkt | Erd-beer-marmelade | Napoleon | kritisch | be-inhalten |
ドイツ語では、多くの単語のスペルに複数のバリエーションがあります(Delphin と Delfin または Graphik と Grafik など)。
4 種類のスペルチェックスタイルが用意されています。一貫した文体のため、いずれかの有効なスペルバリエーションのみ(例えば、Delphin または Delfin)が許可される場合、「Duden」、「保守的」、または「通信社」を選択します。ただし、無効なスペルを単にエラーとしてマークする場合は、「寛容」を選択します。
デフォルトでは「Duden」が選択されます。他のオプションを選択するには、環境設定/欧文辞書/欧文スペルチェックに移動します。
保守的:
旧式のスペルのみが採用されます。例えば、Delphin は許可されますが、Delfin は許可されません(f ではなく ph)。同様に、Graphik は許可されますが、Grafik は許可されません。

スペルチェックスタイル | 例 1 | 例 2 | 例 3 | 例 4 | 例 5 |
Duden | Geograf が正しく、Geograph は間違い | Joghurt が正しく、Jogurt は間違い | Fotosynthese が正しく、Photosynthese は間違い | Motocross が正しく、Moto-Cross は間違い | Fundraising が正しく、Fund-Raising は間違い |
保守的 | Geograph が正しく、Geograf は間違い | Joghurt が正しく、Jogurt は間違い | Photosynthese が正しく、Fotosynthese は間違い | Moto-Cross が正しく、Motocross は間違い | Fund-Raising が正しく、Fundraising は間違い |
通信社 | Geograf が正しく、Geograph は間違い | Joghurt が正しく、Jogurt は間違い | Photosynthese が正しく、Fotosynthese は間違い | Moto-Cross が正しく、Motocross は間違い | Fundraising が正しく、Fund-Raising は間違い |
寛容 | どちらも正しい | どちらも正しい | どちらも正しい | どちらも正しい | どちらも正しい |
スクリプティングを使用して Duden スペル辞書のメーカーを設定するには、スペルチェックスタイルに次の名前を使用します。
- Duden
- Duden : 保守的
- Duden : 通信社
- Duden : 寛容
独立型ストーリー(InDesign レイアウトにリンクされていないストーリー)で複数の言語を使用する場合、それぞれの言語のスペルチェックおよびハイフネーションに使用する言語辞書を指定することができます。ドキュメントの特定の部分に(1 文字にまで)異なる言語辞書を割り当てることができます。

A. Glockenspiel in English B. Glockenspiel in Traditional German C. Glockenspiel in Reformed German
注意:
ハイフネーションリストが埋め込まれている InDesign レイアウトに InCopy ストーリーがリンクされている場合は、このリストがスペルチェックとハイフネーションに使用されます。