Canon Cinema RAW Light 形式の使用方法

Premiere Pro で Canon Cinema RAW Light 形式を使用する方法

Premiere Proでは、Canon の Cinema RAW Light 形式がサポートされています。この形式は、Canon の Cinema EOS 対応の複数のカメラで使用されています。

この記事では、Premiere Pro で Canon Cinema RAW Light 形式を使用するワークフローのヒントを紹介します。 

カラースペースとガンマ

Premiere Pro では、Raw ファイルの変換時またはディベイヤ処理時に、次のカラースペースとガンマを選択できます。

  • Cinema Gamut カラースペースと Canon Log 2 ガンマ。15 ストップのダイナミックレンジが提供されます。 
  • Cinema Gamut と Canon Log 3。範囲は狭くなりますが(14 ストップ)、シャドウのディテールを圧縮してシャドウノイズを抑制するので、フッテージのグレーディングは少し簡単になります。

デフォルトでは、Premiere Pro は Cinema Gamut と Canon Log 2 を使用して CRM ファイルのディベイヤ処理を行います。別のオプションを選択する場合は、ソースウィンドウでファイルを開き、エフェクトコントロール/マスターの順にクリックして、カラースペースメニューとガンマメニューから選択します。

Canon のカメラ設定
Canon のカメラ設定

Cinema Gamut と Canon Log 以外のカラースペースとガンマも選択できます。詳しくは、この記事の最後にある詳細情報を参照してください。

色温度と色合い

Premiere Pro では、カラースペースとガンマと同様に、Cinema RAW Light ファイルの色温度と色合いも変更できます。

CRM ファイルを読み込むと、撮影時のカメラに設定されていた色温度と色合いの設定が使用されます。通常、色温度と色合いは、クリップのデュレーション全体で一定になります。

カメラが自動ホワイトバランスを使用するように設定されている場合、1 つのクリップ内でも色温度と色合いの設定が変わります。Premiere Pro では、クリップでの変更の影響を確認できます。再生中に画面に表示される画像の外観が変わります。ただし、色温度と色合いは変わらず、クリップの最初のフレームの設定がクリップ全体で使用されます。このシナリオでは、クリップを複数の部分に分割することをおすすめします。

複数のファイルの変更

Premiere Pro では、保存したプリセットを複数のクリップに同時に適用できます。この機能は、Cinema RAW Light ファイルを使用して、撮影されたすべてのクリップの RAW 設定を変更する場合に便利です。例えば、ガンマの場合、Premiere Pro のデフォルトではすべての CRM ファイルに Canon Log 2 が使用されますが、Canon Log 3 のほうが適切な場合もあります。

Cinema RAW Light ファイル用のプリセットの作成

エフェクトコントロールパネルで設定を調整した後、「Canon Cinema RAW Light ソース設定」をクリックして、「プリセットを保存」を選択します。これにより、エフェクトパネルでプリセットを作成して、プロジェクトパネルで CRM ファイルに適用することができます。

プリセットを複数のファイルに適用するには、複数の CRM ファイルを選択して、任意のファイルにプリセットをドラッグします。

参照テーブル(LUT)への簡単なアクセス

Cinema RAW Light と Canon Log ガンマで撮影する場合は、参照テーブル(LUT)に精通している必要があります。

Premiere Pro の新しいリリースでは、LUT の一元管理が可能になり、LUT を効率的に管理することができます。ここに LUT を配置すると、Lumetri 対応のすべてのアドビアプリケーションで利用できます。

Mac OS の場合は、次のフォルダーを作成します。
~/Library/Application Support/Adobe/Common/LUTs/Technical

Windows の場合は、次のディレクトリを作成します。
~\AppData\Roaming\Adobe\Common\LUTs\Technical

Technical フォルダーある LUT が入力用の LUT になり、ログフッテージの変換で使用されます。昼夜の変換やフィルムストックのエミュレーションなど、クリエイティブな LUT は別の場所に保存できます。コンピューターにログインしているかどうかに関係なく、どのユーザーでもアクセスできるようにするには、LUT を共通の場所に配置します。詳しくは、Premiere Pro のドキュメントで新機能の概要を参照してください。

LUT は、新しいバージョンの Premiere Pro が提供する共有の場所に配置し、管理することをお勧めします。以前は、LUT を直接アプリケーションパッケージに組み込むのが一般的でしたが、この方法では、書き出し時に LUT がレンダリングされない、全く異なる LUT が警告なしにレンダリングされるなど、深刻な問題が発生する可能性があります。新しいプロセスに従って作業を進めてください。

Canon には、Cinema RAW Light と Canon Log形式の使用について様々な資料が用意されています。詳しくは、詳細情報を参照してください。

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