この情報は、米国アドビシステムズ社が提供している情報をもとにローカライズし、作成したものです。日本語環境での動作保証はしておりませんのでご了承ください。

この文書では、Illustrator ファイル(*.ai)または PDF ファイルとして保存した Adobe Illustrator ドキュメントのファイルサイズの最適化について説明します。ドキュメントを保存する際に選択するオプションによって、ファイルサイズは著しく変わります。ファイルサイズを最適化する場合、保存オプションの設定には特に注意が必要です。

Illustrator ファイル(*.ai)、PDF ファイルの両ファイル形式は、PGF(Progressive Graphics Format)ファイル形式を利用することが可能です。PGF 形式は、ファイル内で透明度の情報を定義します。Illustrator で保存した PDF ファイルは透明度の情報を認識しないため、PGF 形式が必要になります。

A. Illustrator ドキュメントを *.ai 形式で保存する

Illustrator ドキュメントを AI ファイル(*.ai)として保存する際、以下の Illustrator オプションを利用してファイルサイズを最適化します。

A-1. 「フォント」オプション

「Illustrator オプション」 ダイアログボックスの 「フォント」 セクションでは、ドキュメントで使用されているフォントの文字数によって、(使用している文字だけでなく)フォント全体を埋め込むかどうかを設定します。埋め込みフォントを使用した場合は、ドキュメント内で使用していないフォントの情報もファイルに含まれるため、ファイルサイズが大きくなります。例えば、10 文字しか使用していないドキュメントに 1000 文字の情報が含まれているフォントを埋め込んだ場合、ファイルサイズは著しく増加します。初期設定では、Illustrator は、その時点で 100% 未満で表示されているすべてのフォントをサブセットにします。ファイルサイズを削減するには、初期設定で使用することをお勧めします。すべてのフォントを埋め込む場合は、サブセットの割合を 0% に設定します。

A-2. 「PDF 互換ファイルを作成」オプション

AI ファイルは PDF および PGF の両方の形式を使用します。「PDF 互換ファイルを作成」オプションを選択した場合、Illustrator は PDF ファイルを読み込める全てのアプリケーションと互換性のある PDF 構文が添付されているファイルを作成します。このオプションを使用する場合、Illustrator のファイル内に 2 つの形式を保存するため、ファイルサイズは増加します。

A-3. 「配置した画像を含む」オプション

「配置した画像を含む」 オプションは、ファイル内の PGF 情報のみに関連しています。「PDF互換アイルを作成」を選択した場合は、「配置した画像を含む」オプションの状態に関係なく、自動的に配置した画像ファイルが埋め込まれます。PDF 互換ファイルを作成しない場合は、ファイルサイズを削減するために「PDF 互換ファイルを作成」オプションのチェックを外します。

注意:

注意 : Illustrator CS の初期設定では、配置されたファイルをすべて含むため、配置されたファイルのサイズに伴ってファイルサイズが増加します。このため、大きなファイルを小さなアートワークで配置したファイルは、ファイルサイズが著しく増加します。

A-4. 「圧縮を使用」オプション

「圧縮を使用」オプションを選択することで、ファイルサイズが減少します。

A-5. (CS5 以降)  各アートボードを個別のファイルに保存

B. Illutrator ドキュメントを PDF ファイルとして保存する

Illustrator ドキュメントを PDF ファイルとして保存する際、以下の保存オプションを利用して、ファイルサイズを最適化します。

B-1. 「Illustrator の編集機能を保持」オプション

「Illustrator の編集機能を保持」オプションを選択することにより、PDF ファイルに PGF データが追加されます。「Illustrator の編集機能を保持」オプションを選択せずに PDF ファイルとして保存し、そのファイルを再度 Illustrator で開き直した場合、ファイルに含まれる透明性は失われます。Illustrator で PDF ファイルを開き直した際に、編集出来る様にするためには、このオプションを選択する必要があります。ただし、このオプションを選択すると、大幅な圧縮およびダウンサンプルが妨げられ、ファイルサイズが増加します。

B-2. 「Web 表示用に最適化」オプション

「Web 表示用に最適化」 オプションを選択することにより、ファイルサイズは最小限に抑えられ、ページごとのダウンロードが容易になり、繰り返し使用される同一の画像は最初の画像で置き換えられます。Web 上で閲覧する用途でない PDF ファイルであっても、ファイルサイズを最小限に抑えるために「Web 表示用に最適化」 オプションを使用することをお勧めします。

B-3. 「上位レベルのレイヤーから Acrobat レイヤーを作成」オプション

このオプションを選択すると、PDF ファイルで Illustrator の上位レベルのレイヤーを Acrobat レイヤーとして保存します。この機能を利用して、Adobe Acrobat 6.x 以降のユーザーは、1 つのファイルから複数のバージョンのドキュメントを生成することが出来ます。例えば複数言語でドキュメントを発行しようとした場合、別のレイヤーにそれぞれの言語を配置することができます。Acrobat 6.x 以降でレイヤーの表示・非表示を切り替え、プリンターまたは製版業者は、異なるバージョンのドキュメントを生成することが出来ます。

注意:

注意 : このオプションは、「互換性のある形式」が Acrobat 6(PDF 1.5)、Acrobat 7(PDF 1.6)、Acrobat 8(PDF1.7)、または Acrobat 9.0 (1.7)に設定されている場合のみ、利用することができます。

B-4. 「圧縮」オプション

Illustrator ファイルを PDF ファイルとして保存する際、テキストとラインアートの圧縮や、ビットマップ画像の圧縮およびダウンサンプルを行うことができます。圧縮とダウンサンプルのオプションで選択した設定によって、細部や精度の損害を最低限にして PDF ファイルのサイズを大幅に減少させることができます。

「Adobe PDF を保存」ダイアログボックスの「圧縮」オプションには、3 つのセクションがあります。それぞれのセクションには、カラー画像、グレースケール画像、白黒画像の圧縮のために以下のオプションが用意されています。

ダウンサンプル

PDF ファイルを Web 上で利用する場合、高い圧縮率を得るためにダウンサンプルを使用します。PDF ファイルを高解像度で印刷する場合は、ダウンサンプルを使用しないでください。ダウンサンプルを無効にするには、「ダウンサンプルしない」 を選択します。

ダウンサンプルとは、画像内のピクセル数を減らすことです。カラー画像、グレースケール画像、白黒画像のダウンサンプルを行うには、任意の補間法を選択し、解像度を 1 インチあたりのピクセル数(ppi)で入力します。 そして、「次の解像度を超える場合」テキストボックスに、ダウンサンプルする画像の解像度を入力します。このしきい値よりも高い解像度の画像はすべてダウンサンプルが行われます。

選択する補間方法によって、ピクセルの削減方法が異なります。

  • ダウンサンプル(バイリニア法)
    サンプル領域のピクセルが平均化され、領域全体が指定解像度の平均ピクセルカラーに置き換えられます。
  • ダウンサンプル(バイキュービック法)
    加重平均を使用してピクセルカラーが決定されます。通常、この方式では「ダウンサンプル(バイリニア法)」よりもよい結果が得られます。 バイキュービック法は最も時間がかかりますが、最も正確な方法で、最も滑らかなグラデーションが得られます。
  • サブサンプル(バイリニア法)
    サンプル領域の中心にあるピクセルが選択され、領域全体が選択されたピクセルカラーに置き換えられます。 サブサンプルではダウンサンプルに比べて変換時間が大幅に短縮されますが、生成される画像はより粗く断続したものになります。

圧縮

使用する圧縮の種類を指定します。

  • 自動
    ファイル内のアートワークに最も適している圧縮方式と画質が自動的に選択されます。多くのファイルは、このオプショ ンを選択することで最適な結果を得られます。互換性を重視する場合は 「自動(JPEG)」、圧縮率を重視する場合は 「自動(JPEG2000)」 を選択します。
  • ZIP
    単色の広い領域がある画像や、繰り返しのパターンが使われているモノクロ画像で特に効果が得られる圧縮方法です ZIP 圧縮は「画質」の設定によって可逆圧縮(劣化なし)と非可逆圧縮(劣化あり)のどちらかの方法で行われます。
  • JPEG
    グレイスケールやカラー画像に適しています。 JPEG 圧縮は非可逆圧縮(劣化あり)方式で、画像データが削除されるため、画質が低下する場合があります。しかし、情報の損失を最低限に抑えて、ファイルサイズを小さくしています。 JPEG 圧縮ではデータが削除されるので、ZIP 圧縮よりもファイルサイズを大幅に縮小することができます。
  • JPEG2000
    画像データの圧縮とパッケージ化のための新しい国際基準です。 JPEG 圧縮と同様、JPEG 2000 圧縮は、グレースケール画像やカラー画像に適しています。 JPEG2000 特有の利点として、プログレッシブ表示などの特徴があります。
  • CCITT(Consultative Committee on International Telegraphy and Telephony)
    白黒のビットマップ画像にだけ利用できます。モノクロ画像や、1 ビットの色数でスキャンした画像に適しています。 Group 4 は汎用の圧縮方式で、ほとんどの白黒画像を適切に圧縮することができます。 Group 3 は主にファクスで使用されることが多い方式で、白黒のビットマップを一度に 1 行ずつ圧縮します。
  • Run Length
    白黒のビットマップ画像にだけ利用できます。塗りつぶしの黒または白が広いエリアを占める画像に適しています。

画質

適用する圧縮の程度を指定します。選択可能なオプションは、圧縮方式によって異なります。

  • JPEG 圧縮の場合
    「最高」、「高」、「中」、「低」、「最低」のいずれかのオプションを選択することができます。
  • ZIP 圧縮の場合
    「4 ビット」 または 「8 ビット」 のいずれかのオプションを選択することができます。4 ビット画像に 4 ビットの ZIP 圧縮を使用する場合、または 4 ビット画像や 8 ビット画像に 8 ビット ZIP 圧縮を使用する場合、ZIP 圧縮は可逆圧縮(劣化なし)で行われます。つまり、ファイルサイズを小さくしてもデータは削除されないので、画質は影響を受けません。 8 ビット画像に 4 ビットの ZIP 圧縮を使用すると、データが失われるので画質が劣化する場合があります。

タイルサイズ

タイルサイズオプションは、圧縮設定で 「自動(JPEG2000)」 または 「JPEG2000」が選択されている場合のみ設定することができます。このオプションは、プログレッシブ表示を行う際のタイルサイズを指定します。

テキストとラインアートの圧縮

「テキストとラインアートの圧縮」オプションを選択することにより、ファイル内の全てのテキストとラインアートに ZIP 圧縮が適用されます。この圧縮によって、ラインアートの細かい描写や画質が損なわれることはありません。

フォント

「使用している文字の割合が次より少ない場合、サブセットフォントにする」オプションは、フォント全体を埋め込む際に(ドキュメント内で使用されている文字数ではなく)ドキュメント内で使用されているフォントの文字数に基づいて設定されます。例えば、フォント内の 10 文字しか使用していないドキュメントに、1000 文字の情報が含まれているフォントを埋め込んだ場合、埋め込まずにサブセットにすることで、ファイルサイズを軽減することができます。

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