ドロップキャップと先頭文字スタイル機能を使用するには、主として、ドロップキャップへの文字スタイルの適用、段落の先頭のテキストへの先頭文字スタイルの適用、および段落の行への先頭行スタイルの適用という 3 つの方法があります。
段落内のドロップキャップ文字に文字スタイルを適用することができます。例えば、ドロップキャップ文字に段落の残りのテキストと異なる色やフォントを適用したい場合、これらの属性を持った文字スタイルを定義することができます。定義した文字スタイルは、段落に直接適用することも、段落スタイル内に含まれる文字スタイルとして使用することもできます。
注意:
InDesign レイアウトにリンクされた InCopy コンテンツの部分には、新しいスタイルを作成できません。

ドロップキャップの後のテキストに違う文字スタイルを適用したい場合は、「新規スタイル」オプションを使用してください(詳しくは、先頭文字スタイルの作成を参照してください)。
先頭文字スタイルでは、段落または行内の 1 文字またはそれ以上の範囲に文字レベルの書式設定を適用することができます。また、前の文字スタイルが終了したら次の文字スタイルといったように、2 つ以上の先頭文字スタイルを設定することができます。段落の書式設定が反復的で決まっている場合は、繰り返しの最初のスタイルに戻ることも可能です。
先頭文字スタイルは、突き出し見出し(先頭の数文字が見出し文字となるような見出しスタイル)の作成に便利です。例えば、段落の最初の文字に文字スタイルを適用し、違う文字スタイルを最初のコロン(:)の範囲まで適用するように設定することができます。また、それぞれの先頭文字スタイルに、タブ文字や単語の末尾の文字などを、スタイルを終了させる文字として定義することもできます。
注意:
単独 InCopy ドキュメントでは新しいスタイルを作成できますが、InDesign レイアウトにリンクされたコンテンツでは新しいスタイルを作成することはできません。

先頭文字スタイルについては、Michael Murphy による InDesign's Nested Styles Auto-Format Multiple Paragraphs(英語)の記事を参照してください。また、Michael Murphy の Nested Style Sheets(英語)から始まる一連のビデオチュートリアルも参照してください。
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文字スタイル領域をクリックして、段落の該当部分に適用したい文字スタイルを選択します。文字スタイルを作成していない場合は、「新規文字スタイル」を選択し、使用する書式設定を指定します。
その文字スタイルの書式設定を終了させるアイテムを指定します。テキストボックスにコロン(:)、数字または文字を直接入力することもできます。単語は入力できません。
選択したアイテム(文字、単語、文など)の使用回数を指定します。
「を含む」または「で区切る」を選択します。「を含む」を選択すると先頭文字スタイルを終了させる文字も含まれますが、「で区切る」を選択すると、その文字の前までの文字だけが含まれます。
スタイルを選択して、上向き矢印
または下向き矢印
を選択して、リスト内のスタイルの並び順序を変更します。リスト内の順番は、スタイルが適用される順番を決定します。2 番目のスタイルは最初のスタイルの書式設定が終了した箇所から始まります。ドロップキャップに文字スタイルを適用した場合は、ドロップキャップに適用した文字スタイルが 1 番目の先頭文字スタイルになります。
段落内の指定した行数に文字スタイルを適用できます。先頭文字スタイルと同様に、複数の先頭行スタイルを組み合わせて設定し、それを繰り返して適用することができます。
先頭行スタイルで適用した属性と先頭文字スタイルで適用した属性は共存できます。例えば、先頭行スタイルではカラーを適用し、先頭文字スタイルでは斜体を適用することができます。両方の共通する属性の設定(赤と青など)が矛盾する場合は、先頭文字スタイルが先頭行スタイルより優先されます。
段落内で一連の先頭文字スタイルを繰り返すことができます。例えば、段落内の単語を赤と緑で繰り返すことができます。または、先頭行スタイルを使用して段落内の行を赤と緑で繰り返すことができます。段落に単語を追加したり段落から単語を削除したりした場合でも、繰り返しパターンはそのまま保持されます。
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先頭文字スタイルの場合は、「新規スタイル」をもう一度クリックし、文字スタイル領域の [繰り返し] を選択し、先頭文字スタイルの繰り返し回数を指定します。
先頭行スタイルの場合は、「新規行スタイル」をもう一度クリックし、文字スタイル領域の [繰り返し] を選択し、繰り返す行数を指定します。
場合によっては、最初のいくつかのスタイルをスキップしたいことがあります。例えば、イベントカレンダーなどで、「今週のイベント」というタイトルに続き、曜日とその日のイベント内容が記載されるものがあるとします。このような場合、「今週のイベント」、曜日、イベント、イベント時刻にそれぞれ 1 つずつ、そして最後に [ 繰り返し]、合計 5 つの先頭文字スタイルを作成し、[繰り返し] の繰り返し回数を 3 に設定すると、先頭文字スタイルリストの 2 番目から 4 番目のスタイルが繰り返しに使用され、一番上にある先頭文字スタイルが繰り返しから除外されます。
[繰り返し] 項目はリストの最後に指定します。[繰り返し] の下に指定したスタイルはすべて無視されます。
先頭文字スタイルの繰り返し
注意:
先頭文字スタイルの終了位置を定義するテキスト要素を先頭文字スタイルに含めたくない場合は、先頭文字スタイルを定義するときに、「を含む」の代わりに「で区切る」を選択してください。
注意:
「文字」を選択すると、文字数で終了位置を指定しますが、コロンやピリオドなど先頭文字スタイルを終了させる文字を直接入力して指定することもできます。複数の文字を入力すると、それらの文字がスタイルの終了文字になります。例えば、突き出し見出しがハイフン、コロン、または疑問符で終了する場合は、「-:?」を入力することで、これらの文字が出現した箇所で先頭文字スタイルを終了させることができます。
通常、先頭文字スタイルは定義されたスタイルの条件が満たされた場所で終了します。例えば、3 つ目の単語の後、ピリオドがある位置などです。ただし、先頭文字スタイルの終了文字を入力すると、条件が満たされる前に先頭文字スタイルを終了させることができます。
- ドロップキャップと先頭文字スタイルダイアログボックス、または段落スタイルの編集ダイアログボックスのドロップキャップと先頭文字スタイルパネルを表示します。「先頭文字スタイル」セクションのリストから、削除したい先頭文字スタイルを選択し、「削除」ボタンをクリックします。
- 別の段落スタイルを適用します。
正規表現は、高度なパターンベースの検索方法です。正規表現スタイルを使用して、指定した正規表現式に合致するテキストに文字スタイルを適用できます。例えば、テキスト内のすべての電話番号に文字スタイルを適用したいとします。正規表現スタイルを作成するときに、文字スタイルを選択し、正規表現式を指定します。指定した正規表現式に合致するすべての段落テキストが文字スタイルに従って書式設定されます。

A. 文字スタイル B. 正規表現式
正規表現スタイルの作成に関するビデオチュートリアルについては、www.adobe.com/go/lrvid4028_id を参照してください。
正規表現スタイルの実際の例については、David Blatner による 5 Cool Things You Can Do with GREP Styles(英語)を参照してください。正規表現スタイルについては、Cari Jansen の Introducing GREP Styles(英語)から始まる 4 部構成のシリーズも参照してください。
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検索式を手動で入力します(詳しくは、検索のメタ文字を参照してください)。
「テキスト」フィールドの右にある検索のための特殊文字アイコンをクリックします。位置、繰り返し、一致、修飾子、および Posix サブメニューから、正規表現式の作成に役立つオプションを選択します。