エフェクトのトラック項目またはシーケンス内のクリップへの適用に加えて、Premiere Pro ではエフェクトをマスタークリップに適用できます。
マスタークリップを親クリップ、マスタークリップから作成されたすべてのシーケンスクリップを子クリップと説明することができます。
さらに詳しく説明すると、マスタークリップはプロジェクトパネル内のシーケンス、マルチカメラソースシーケンス、およびビン以外のオブジェクトです。マスタークリップの例として、統合クリップ、サブクリップ、および合成クリップ(調整レイヤーやカラーマットなど)が挙げられます。
プロジェクトにディスク上の同じファイルにリンクされた複数のアイテムが含まれている場合、これらの各プロジェクトアイテムが独立したマスタークリップになります。つまり、プロジェクトパネルのアイテムに親子関係を存在させることはできません。親子関係はプロジェクト内のマスタークリップおよびタイムラインのシーケンスクリップに限定されます。
エフェクトをマスタークリップに適用すると、マスタークリップから作成されたすべてのシーケンスクリップ(子クリップ)に、そのエフェクトが自動的に適用されます。
マスタークリップエフェクトが適用されたクリップには、FX バッジの下に赤い線が表示されます。さらに、エフェクトコントロールパネルに「マスター」という名前の新しいタブが表示され、適用されたエフェクトが表示されます。

重要事項
- エフェクトコントロールパネルの内容は、何のソースにエフェクトのフォーカスが合わせられているかに応じて変わります。つまり、マスタークリップがソースモニターに読み込まれ、ソースモニターにエフェクトのフォーカスがある場合、エフェクトコントロールパネルにマスタークリップが読み込まれます。
- タイムラインで単一のシーケンスクリップが選択され、タイムラインにフォーカスがある場合、エフェクトコントロールパネルに選択されたトラックアイテムが読み込まれます。
- シーケンスクリップからマスタークリップエフェクトを表示または調整するには、マッチフレーム機能を使用します。そのシーケンスクリップのマスタークリップがソースモニターに読み込まれます。シーケンスクリップをダブルクリックするとマスタークリップではなく、該当セグメントのみが読み込まれます。エフェクトコントロールパネルに、マスタークリップのエフェクトではなく、トラックアイテムのエフェクトが表示されます。
クリップの外観をより正確にレンダリングするために、クリップにマスタークリップエフェクトを適用できます。このエフェクトは、プロジェクトパネルのサムネイルでクリップに設定できます。
マスタークリップのモーション/不透明度の代わりに、トランスフォームエフェクトを使用できます。
次のエフェクトを除き、Premiere Pro で使用できるほとんどのビデオエフェクトを適用できます。
- 固有のエフェクト:モーション、不透明度、速度
- ワープスタビライザーエフェクト
- ローリングシャッターの修復エフェクト
マスタークリップエフェクトをあらかじめレンダリングすることはできません。ソースモニターでの再生パフォーマンスに影響する可能性があるので、プロセッサに負荷をかけるエフェクトの使用は避けてください。
オーディオエフェクトをマスタークリップに適用することはできません。
マスタークリップエフェクトを適用したサムネイルを表示するには、次のようにします。
RED、ARRI、CinemaDNG、DPX、および Sony F65 のメディアファイルの場合、エフェクトコントロールパネルのマスタータブを使用してソース設定を調整できます。
ソースモニターにマスタークリップを読み込み、ホワイトバランス、彩度、および露出などのソース設定パラメーターを調整します。調整したソース設定をエフェクトプリセットとして保存すると、同じ設定を他のクリップに簡単に適用できます。
また、1 つのクリップから別の 1 つまたは複数のクリップにソース設定をコピーすることもできます。たとえば、1 つのクリップのソース設定を調整し、設定をコピーして他のプロジェクト項目の複数のクリップに貼り付けることによって、同じ設定を適用することができます。
マスタークリップとディスク上のクリップの違いは何ですか?
ディスク上のメディアファイルを Premiere Pro のプロジェクトパネルに読み込むと、マスタークリップが作成されます。Premiere Pro に読み込まれたメディアファイルの各インスタンスは、独立したマスタークリップです。
つまり、Premiere Pro プロジェクトに、ディスク上の同じメディアをポイントしている複数の異なるマスタークリップを含めることができます。
注意:
「エクスプローラーで表示」(Win)コマンドまたは「Finderで表示」(Mac)コマンドを使用して、選択したクリップに対するディスク上のメディアファイルを検索します。
マスタークリップまたはトラックアイテムがエフェクトコントロールパネルに読み込まれるかどうかは、どのように識別しますか?
ここでは、読み込まれるアイテムのタイプを識別するためのヒントをご紹介します:
- クリップ名:トラックアイテムの場合、クリップ名の前にシーケンス名が表示されます。マスタークリップの場合、クリップ名のみがエフェクトコントロールパネルに表示されます。
- ヘッダー:トラック名の場合、エフェクトコントールパネルでビデオエフェクトセクションおよびオーディオエフェクトセクションにヘッダーが表示されます。マスタークリップの場合、これらのヘッダーは表示されません。
- 固有のエフェクト:ビデオが含まれるトラックアイテムの場合、ビデオエフェクトセクションにモーション、不透明度、およびタイムリマップの各エフェクトが表示されます。マスタークリップの場合、これらの固有のエフェクトが表示されません。
どのようなタイプのエフェクトをマスタークリップに適用できますか?
次のエフェクトを除き、Premiere Pro で使用できるほとんどのビデオエフェクトを適用できます:
- 固有のエフェクト:モーション、不透明度、速度
- ワープスタビライザーエフェクト
- ローリングシャッターの修復エフェクト
- マスタークリップエフェクトをプリレンダリングすることはできません。したがって、ソースモニターでの再生パフォーマンスに影響する可能性があるため、プロセッサに負荷をかけるエフェクトの使用は避けてください。
オーディオエフェクトをマスタークリップに適用することはできません。
エフェクトプリセットをマスタークリップに適用できますか?
はい、エフェクトプリセットをマスタークリップに適用できます。マスタークリップに対してサポートされていないエフェクトがプリセットに含まれる場合、サポートされていないエフェクトは無視され、サポートされているエフェクトのみが適用されます。
複製マスタークリップには、元のマスタークリップに適用されたエフェクトが引き継がれますか?
マスタークリップを複製する場合、またはマスタークリップからサブクリップを作成する場合、新しいインスタンスには元のマスタークリップに適用済みのエフェクトが引き継がれます。ただし、その後は 2 つのマスタークリップ間にアクティブなリンクが存在しなくなります。後で両方のマスタークリップに同じ変更を適用する場合、1 つのマスタークリップからエフェクトをコピーし、もう 1 つのマスタークリップにペーストします。
After Effects ではマスタークリップエフェクトがどのように処理されますか?
現在、After Effects では、読み込まれた Premiere Pro シーケンス内のクリップに適用されたマスタークリップエフェクトはサポートされていません。