XML タグの作成と読み込み
ページアイテムのタグ付けの前に、ドキュメント内の各コンテンツの種類またはアイテムを識別するタグを作成します(または読み込みます)。タグを最初から作成することも、InDesign ドキュメント、InCopy ドキュメント、DTD ファイルなど、別のソースから読み込むこともできます。次のいずれかの方法を用いて、ドキュメントに XML タグを作成するか、読み込みます。
「新規タグ」コマンドを使用してタグを作成します。
XML ファイルまたは別のドキュメントからタグを読み込みます。
DTD ファイルを読み込みます。
「XML を読み込み」コマンドを使用してタグ(およびコンテンツ)を読み込みます。
XML タグの作成
-
ウィンドウ/ユーティリティ/タグを選択し、タグパネルを表示します。
-
次のいずれかの操作を行います。
タグパネルメニューから「新規タグ」を選択します。
タグパネルで新規タグボタン をクリックします。
-
タグの名前を入力します。名前は XML の標準に従っている必要があります。タグ名にスペースやタグ名に使用できない文字を使用している場合は、警告が表示されます。
-
タグをタグパネルメニューから作成した場合は、タグのカラーを選択します(新規タグボタンでタグを作成した場合、タグ設定でカラーを変更できます)。注意:
同じカラーを異なるタグに割り当てることができます。選択したカラーは、タグをフレームに適用して、表示/構造/タグ付きフレームを表示を選択するか、タグをフレーム内のテキストに適用して、表示/構造/タグマーカーを表示を選択すると表示されます(タグカラーは書き出された XML ファイルには表示されません)。
-
「OK」をクリックします。
別のソースからの XML タグの読み込み
タグは、XML ファイル、InDesign ドキュメント、InCopy ドキュメントから読み込むことができます。
XML ファイルを読み込むと、InCopy で自動的にタグがタグパネルに追加されます。
-
タグパネルメニューから「タグの読み込み」を選択します。
-
タグパネルに読み込むタグが含まれているファイルを選択して、「開く」をクリックします。
タグの名前またはカラーの変更
-
タグパネルでタグ名をダブルクリックするか、タグパネルメニューで「タグ設定」を選択します。
-
タグの名前またはカラーを変更して「OK」をクリックします。
ロックされているタグの名前は変更できません。InCopy では、読み込まれた DTD ファイル内で指定されているタグが自動的にロックされます。このようなタグの名前を変更するには、DTD ファイルを編集して再度ドキュメントに読み込む必要があります。
アイテムへのタグ付け
コンテンツを XML ファイルに書き出す前に、書き出すテキストおよびその他のアイテム(フレームや表など)にタグ付けする必要があります。読み込まれた XML コンテンツのプレースホルダーとして作成したアイテムにもタグ付けする必要があります。タグ付けされたアイテムは、構造ウィンドウ内で要素として表示されます。
A. 要素は構造ウィンドウに表示されます。 B. タグマーカーはタグが適用されるテキストを囲みます。
ページアイテムにタグ付けする際には、次の点に注意してください。
テキストフレームの中のテキストにタグ付けするには、その前にテキストフレーム自体にタグを付ける必要があります。
1 つのフレームに適用できるタグは 1 つだけです。
連結されたテキストフレームは、オーバーセットテキストを含む連結内のすべてのテキストに適用される、1 つのタグを共有します。
タグ付き要素内部のテキストにタグを付けると(タグ付きストーリー内部の段落にタグ付けするときなど)、テキストは構造ウィンドウに既に存在する要素の子要素として表示されます。
自動タグボタンを使用してフレーム内の要素にタグ付けすると、そのフレームは、タグ付きプリセットオプションダイアログボックスで指定されたタグを使用して自動的にタグ付けされます。
テキストフレーム内のテキストのタグ設定
-
表示/レイアウトビューを選択します。
-
タグ付けするテキストを配置するテキストフレームにタグが付けられていることを確認してください(フレーム内のテキストにタグ付けしようとするときにフレームにタグが付けられていないと、デフォルトタグを使用して自動的にストーリーにタグが適用されます)。
-
次のいずれかの操作を行います。
文字ツール でテキストフレーム内のテキストを選択し、タグパネルのタグをクリックします。フレーム内のすべてのテキストを選択した場合、タグはテキストのブロックではなく、フレームに適用されます(タグパネルで「割り当て」を選択していない場合のみ)。
タグを付けようとするテキストフレーム、表、表セルまたは画像を選択し、タグパネルの自動タグボタンをクリックして、デフォルトのタグを適用します(詳しくは、自動タグのデフォルト指定を参照してください)。
「スタイルをタグにマップ」コマンドを使用して、段落または文字スタイルが適用されているテキストに自動的にタグを付けます。
表内のテキストへのタグ付け
XML に書き出す目的で表にタグ付けする場合は、表要素および表内の各セルの 1 つのセル要素を作成します。セル要素は表要素の子要素で、自動的に作成されます。
-
表示/レイアウトビューを選択します。
-
表の内部をクリックし、表/選択/表を選択します。
-
タグパネルで表のタグを選択します。
InCopy では、表内の各セルにセル要素が作成されます(構造ウィンドウで表示できます)。表セル要素に適用されるタグは、現在使用しているタグ付けオプションによって決まります。
-
必要な場合は、表セルに別のタグを付けます。
例えば、最初の行セルに異なるタグを付け、それを見出しセルとして指定できます。タグをセルに適用するには、ドキュメント内の実際の表セルを選択してから、タグを選択します(表内のセルを選択すると、構造ウィンドウで、対応するセル要素も選択されます)。
タグを選択して、タグパネルで自動タグボタンをクリックしても、表にタグ付けすることができます。Table タグ(または選択した別のタグ)は、自動タグのデフォルト設定に従って表に適用されます。
スタイルに従ったコンテンツのタグ付け
テキストに割り当てる段落、文字、表およびセルのスタイルは、XML のテキストにタグ付けする手段として使用することができます。例えば、「本文」(Body)と呼ばれる段落スタイルは、StoryText という名前のタグに関連付けることができます。これで「スタイルをタグにマップ」コマンドを使用すると、StoryText タグを、「本文」段落スタイルが割り当てられたドキュメント内のすべての段落に適用できます。同じタグに複数のスタイルをマップすることができます。
「スタイルをタグにマップ」コマンドでは、既にタグ付けされている段落および文字を含め、コンテンツに自動的にタグ付けされます。既存のタグをそのまま保持するには、手動でタグを適用してください。
-
タグパネルメニューまたは構造ウィンドウメニューから「スタイルをタグにマップ」を選択します。
-
現在のドキュメントの各スタイルに対して、それぞれマップするタグを指定します。
-
スタイル名をタグ名に一致させるには「名前順にマップ」をクリックします。タグと同じ名前のスタイルは、ダイアログボックスで選択されます。「名前順にマップ」の場合、大文字と小文字の区別があります。例えば、Head1 と head1 は異なるタグとして扱われます。
-
別の InDesign ファイルで設定されたスタイルマップを使用するには、「読み込み」をクリックしてファイルを選択します。
-
「含める」の以下のオプションを選択または選択解除します。
マスターページのストーリー
親ページで見つかったスタイルをタグにマップします。
ペーストボードのストーリー
ペーストボード上のストーリーで見つかったスタイルをタグにマップします(ペーストボード上のストーリーにタグ付けしないようにするには、このオプションは選択解除します)。
空のストーリー
空のストーリーのスタイルをタグにマップします(空のストーリーのスタイルにタグ付けしないようにするには、このオプションは選択解除します)。
-
「OK」をクリックします。
スタイルをタグにマップダイアログボックスで指定した段落、文字、表およびセルの各スタイルに対して、ドキュメント全体に新しい XML タグが適用されます。
ページアイテムのタグ解除
タグ解除は、アイテムのタグを解除して削除するが、関連のコンテンツは残します。
-
構造ウィンドウで要素を選択するか、ドキュメントレイアウトでページアイテムを選択します。
-
次のいずれかの操作を行います。
構造ウィンドウメニューから「要素のタグを取り除く」を選択します。
タグパネルの「解除」ボタンをクリックします。
ページアイテムのタグ付け直し
タグの付け直しは、アイテムの既存のタグを置き換えます(最初にタグを削除しておく必要はありません)。
-
文字ツール を選択します。
-
次のいずれかの操作を行います。
テキストまたはテキストフレームを選択し、タグパネルで別のタグをクリックします。
ストーリー要素内(子要素内ではなく)のタグ付きテキストフレームにテキスト挿入点を置きます。タグパネルの上側にある「変更」を選択し、同じパネルで別のタグをクリックします。
タグが適用されているテキストのブロック全体を選択し、タグパネルの上側にある「変更」を選択します。そして別のタグをクリックしてください(タグパネルの上側にある「割り当て」を選択して別のタグをクリックすると、構造ウィンドウに新しい子要素が表示されます)。
自動タグのデフォルトの指定
テキストフレーム、表、表セルまたは画像を選択して、タグパネルで自動タグボタンをクリックすると、選択したアイテムにデフォルトタグが適用されます。デフォルトタグは、タグ付きプリセットオプションダイアログボックスで指定できます。
テキストフレーム、表、表セルまたは画像を選択して、タグパネルで自動タグボタンをクリックすると、選択したアイテムにデフォルトタグが適用されます。デフォルトタグは、タグ付きプリセットオプションダイアログボックスで指定できます。
InCopy では、親要素を必要とする要素を作成するとき、親要素がまだ存在しない場合、デフォルトタグが適用されます。例えば、テキストフレーム内のテキストにタグ付けするが、そのフレーム自体がタグ付けされていないと、InCopy では、タグ付きプリセットオプションに従ってフレームにタグが割り当てられます。デフォルトタグを適用できるということは、InCopy での正しい XML 構造の維持に役立ちます。
-
タグパネルメニューから「タグ付きプリセットオプション」を選択します。
-
テキストフレーム、テーブル、テーブルセル、および画像のデフォルトタグを選択します。注意:
必要とするタグが表示されていない場合は、メニューから「新規タグ」を選択してタグを作成できます。
スタイルへの XML タグのマップ
XML タグにはデータの記述があるだけで、フォーマット命令はありません。したがって、XML コンテンツは、読み込んでレイアウトした後でフォーマットする必要があります。これを行う方法の 1 つとして、XML タグを段落スタイル、文字スタイル、表スタイルまたはセルスタイルにマップすることができます。例えば、Byline タグを Author 文字スタイルにマップすると、読み込まれて配置された XML コンテンツのうち Byline タグが付けられているコンテンツすべてに自動的に Author 文字スタイルが割り当てられます。タグを各種スタイルにマップすると、読み込まれた XML コンテンツのフォーマットが簡単で時間のかからないものになります。
必ずしもすべてのタグを段落スタイルまたは文字スタイルにマップする必要はありません。要素の中にはレイアウトに表示されないものもあれば、一度に 1 つずつフォーマットした方が簡単なものもあります。さらに子要素では親要素の段落スタイルまたは文字スタイルが使用されます。このため、親要素と子要素を別々にマップすると、混乱を生じることがあるので、注意してください。
「タグをスタイルにマップ」コマンドはドキュメント全体でスタイルを割り当て直すので、望ましくない結果が生じる可能性もあります。XML タグ次第では、タグをスタイルにマップすると、既にスタイルの割り当てがあるテキストが別のスタイルに割り当て変更される場合があります。既にフォーマットされたテキストがある場合、手動でスタイルを適用した方が、段落スタイルや文字スタイルのオーバーライドが避けられます。
-
タグパネルメニューまたは構造ウィンドウメニューから「タグをスタイルにマップ」を選択します。
-
次のいずれかの操作を行います。
スタイル、タグ、マップ設定を他のドキュメントから読み込むには、「読み込み」をクリックしてドキュメントを指定し、「開く」をクリックします。
タグを個々にマップするには、タグの横の「スタイル」列をクリックして、表示されるポップアップメニューから段落スタイルまたは文字スタイルを選択します(ポップアップメニューに表示される段落記号は段落スタイルであることを示します。「A」と表示されていれば文字スタイルであることを示します)。マップする各タグについて同じ手順を繰り返します。
タグを名前が同一のスタイルに自動的にマップするには、「名前順にマップ」をクリックします。タグと同じ名前のスタイルが「段落スタイル」列で選択されます。一致するには、タグとスタイルは同じ名前を持っているばかりでなく、大文字と小文字が同じである必要があります。例えば、H1 と h1 は一致すると見なされません(2 つの異なるスタイルグループに同じスタイル名が存在する場合、「名前順にマップ」は機能せず、一方の名前を変更するように警告が出されます)。
-
「OK」をクリックします。
タグマーカーおよびタグ付きフレームの表示と非表示の切り替え
ゲラビューとストーリービューでは、タグマーカー によって、ページ上のアイテムがどこへタグ設定されているかがわかります。レイアウトビューでは、タグ付きフレームによって、表や画像などのアイテムがどこへタグ設定されているかがわかります。マーカーやフレームのカラーはタグのカラーによって決まります。
-
次のいずれかの操作を行います。
タグが付けられたフレームをカラーで表示するには、表示/構造/タグ付きフレームを表示を選択します。
タグ付きフレームの色分けを非表示にするには、表示/構造/タグ付きフレームを隠すを選択します。
タグ付きテキストを囲むカラーのブラケットを表示するには、表示/構造/タグマーカーを表示を選択します。
タグ付きテキストを囲むカラーのブラケットを非表示にするには、表示/構造/タグマーカーを隠すを選択します。
タグまたは要素の削除
- タグパネルからタグを削除するには、パネルの下部にあるタグを削除アイコン までタグをドラッグします。そのタグがコンテンツに適用されている場合は、警告メッセージが表示されます。削除するタグと置き換える別のタグを選択してから、「OK」をクリックします。
- 使用されていないすべてのタグを削除するには、タグパネルメニューから「未使用のタグをすべて選択」を選択し、パネル下部のタグを削除アイコンをクリックします。
- 構造ウィンドウから要素を削除するには、削除する要素を選択し、構造ウィンドウの削除アイコンをクリックするか、構造ウィンドウメニューから「削除」を選択します。削除しようとする要素にコンテンツが含まれている場合は、警告メッセージが表示されます。コンテンツをドキュメント内に残しておく場合は「解除」をクリックします。要素をそのコンテンツと共に削除する場合は「削除」をクリックします。
DTD ファイルの読み込みによって取り込まれたタグは、その DTD ファイルが削除されるまで削除できません。