Lightroom Classic および Lightroom に読み込んで作業ができる画像のファイル形式について説明します。
Camera Raw 形式
Camera Raw ファイル形式には、デジタルカメラのセンサーから取り込まれたままの未加工データが含まれています。多数のカメラの製造元は、画像データの保存形式として固有の形式を採用しています。Lightroom では、大半の機種のカメラからデータを読み込み、フルカラーの写真へと加工できます。現像モジュールの調整機能を使用して、写真の Raw 画像データの加工および変換を実行できます。
サポートされているカメラとレンズプロファイルの詳細な一覧については、次のリソースを参照してください。
Digital Negative(DNG)形式
Digital Negative(DNG)は、デジタルカメラで撮影された Raw ファイル用のアーカイブ形式で、一般に公開されています。DNG を使用すれば、カメラの各機種で作成される Raw ファイル形式の標準仕様がないという問題が解消され、今後いつでも撮影したファイルを開いて処理できるようになります。カメラ専用形式の Raw ファイルを Lightroom Classic 内で DNG 形式に変換できます。
Digital Negative(DNG)ファイル形式について詳しくは、www.adobe.com/dng を参照してください。統括的な情報とユーザーフォーラムへのリンクが表示されます。Lightroom では、32 ビットの DNG 画像を読み込むことができます。
AVIF
AVIF(AV1 画像ファイル形式)は、優れた効率および品質を実現するために設計された画像圧縮形式です。 AVIFは、JPEGなどの従来の形式よりもファイルサイズが小さいため、より高速なwebサイトの読み込みや、ストレージのニーズの低減に最適です。 HDR 画像の編集中は、AVIF もサポートされます。
HEIF/HEIC
一部の最新カメラデバイスは、HEIF/.heic/HIF 写真および HEVC(H.265)ビデオの撮影が可能です。Lightroom と Camera Raw では、これらのファイルタイプの読み込みおよび同期がサポートされるようになりました。
- macOS - Lightroom Classic および Lightroom では、macOS High Sierra v10.13 以降で動作する HEIF/.heic/HIF、JPEG XL、および AVIF ファイルがサポートされています。
- Windows - Lightroom Classic および Lightroom では、Windows 10 で動作する HEIF/.heic/HIF、JPEG XL、および AVIF ファイルがサポートされています。
詳細については、Lightroom および Camera Raw の HEIC および HEVC メディアファイルのサポートを参照してください。
TIFF 形式
Tagged-Image File Format(TIFF、TIF)は、アプリケーション間およびコンピュータープラットフォーム間でのファイル交換に使用されます。TIFF は、事実上すべてのペイントアプリケーション、画像編集アプリケーションおよび DTP アプリケーションでサポートされているビットマップ画像形式です。また、大半のデスクトップスキャナーで、TIFF 画像を生成できます。Lightroom は、TIFF 形式で保存された大容量ドキュメントをサポートします(最大 65,000 ピクセル/サイド)。ただし、他の多くのアプリケーションおよび以前のバージョンの Photoshop(Photoshop CS 以前)では、2 GB 以上のファイルサイズのドキュメントをサポートしていません。Lightroom では、8 ビット、16 ビット、および 32 ビットの TIFF 画像を読み込むことができます。
TIFF 形式は Photoshop 形式(PSD)よりも圧縮率が高く、業界互換性にも優れているため、Lightroom と Photoshop でファイルを交換する際には TIFF 形式の使用をおすすめします。
Lightroom Classic では、1 チャンネル 8 ビットまたは 16 ビットのビット数で TIFF 画像ファイルを書き出すことができます。
JPEG 形式
Joint Photographic Experts Group(JPEG)および JPEGXL は、web フォトギャラリー、スライドショー、プレゼンテーション、その他各種のオンラインサービスで写真や連続画像を表示する形式として幅広く普及しています。JPEG および JPEGXL では RGB 画像のカラー情報はすべて保持されますが、データの一部が破棄されてファイルサイズが圧縮されます。JPEG 画像は、開くと自動的に圧縮が解除されます。ほとんどの場合、最高画質の設定で圧縮すると、圧縮前と比べて画質はそれほど劣化しません。
Photoshop(PSD)形式
Photoshop(PSD)形式は、Photoshop の標準ファイル形式です。複数のレイヤーが重ねられた PSD ファイルを Lightroom に読み込んで処理する場合は、Photoshop の環境設定で「PSD および PSB ファイルの互換性を優先」をオンに設定した状態でファイルを保存する必要があります。このオプションは、Photoshop の環境設定ダイアログボックスの「ファイル管理」タブで設定します。Lightroom では、1 チャンネルあたり 8 ビットまたは 16 ビットのビット数で PSD ファイルが読み込みおよび保存されます。Lightroom で 32 ビットの画像を使用するには、TIFF または PSB 形式でファイルを保存します。
ビッグドキュメント形式(PSB)
Lightroom Classic のビックドキュメント形式(PSB)ファイルは、最大で長辺 65,000 ピクセル、寸法 512 メガピクセルのドキュメントをサポートしています。PSD ファイル形式と同様に、Photoshop の環境設定で「PSD および PSB ファイルの互換性を優先」をオンに設定した状態でファイルを保存する必要があります。PSB 画像で Lightroom Classic の Photoshop で編集機能を使用するには、Camera Raw 12.2 以降が必要です。
- 現時点では、PSB ファイルをサポートしているのは Lightroom Classic のみです。
- CYMK カラープロファイル内の PSB ファイルは、アドビのクラウドにアップロードできません。
- PSB ファイルは、Lightroom エコシステム全体で同期されません。
CMYK ファイル
Lightroom は CMYK ファイルを読み込みますが、調整や出力は RGB カラースペースで行われます。
PNG 形式
PNG(Portable Network Graphics)形式は、GIF に代わるものとして開発された、パテントフリーの圧縮形式です。可逆圧縮および web での画像の表示に使用されます。GIF とは異なり、PNG は 24 ビット画像をサポートしており、ギザギザしたエッジのない透明な背景を生成します。ただし、一部の web ブラウザーでは PNG 画像はサポートされません。PNG 形式では、アルファチャンネルを含まない RGB、インデックスカラー、グレースケールおよびモノクロ 2 階調モードの画像がサポートされます。PNG では、グレースケール画像および RGB 画像の透明部分は保持されます。
ビデオファイル
関連情報については以下のリソースを参照してください。
- サポートされているビデオ形式については、Lightroom Classic および Lightroom でサポートされているビデオファイル形式を参照してください。
- ビデオのプレビュー、ポスターフレームの設定、静止画の作成の手順については、Lightroom Classic でのビデオの使用を参照してください。
ファイル形式の例外
Lightroom では以下のファイル形式はサポートされていません。
- Adobe Illustrator
- Nikon スキャナー NEF
- 縦横どちらかのサイズが 65,000 ピクセルを超えているファイル、または画素数が 51200万画素を超えているファイル
写真をスキャナーから読み込む場合は、スキャナー付属のソフトウェアでスキャンデータを TIFF または DNG 形式で保存し、そのファイルを Lightroom に読み込みます。