Illustrator でファイル/別名で保存を選択します。
Illustrator グラフィックの読み込み方法は、読み込んだグラフィックをどのように編集する必要があるかによって決まります。 Illustrator グラフィックをネイティブ(.ai)形式で InDesign に読み込むことができます。
InDesign でのレイヤーの可視性の調整
グラフィックを読み込むには、配置を使用します。Illustrator でグラフィックを開いて編集するには、編集/オリジナルを編集を使用します。
例えば多言語の文書を作成する場合に、言語ごとに 1 つのテキストレイヤーが含まれるイラストを 1 つ作成することができます。 InDesign でイラストを 1 つのオブジェクトとして変形できますが、イラスト内のパスやオブジェクト、テキストを編集することはできません。
InDesign でのオブジェクトやパスの編集
アートワークを Illustrator からコピーし、InDesign ドキュメントにペーストします。
例えば雑誌において、各号で同じデザイン要素を使うが、各号で色だけを変える場合があります。 グラフィックを InDesign 内にペーストすることにより、InDesign ツールを使用して、オブジェクトのカラー、パス、透明度を変更することができます。
複数のアートボードを持つ Illustrator グラフィックの読み込み
複数のアートボードを持つ Illustrator グラフィックを読み込む場合は、「読み込みオプション」を使用して、読み込むアートボードや「ページ」を指定することができます。
Adobe Illustrator でのレイヤー付き PDF の作成
Illustrator グラフィックをレイヤー付き PDF として保存すれば、レイヤーの可視性を InDesign で制御できます。InDesign でレイヤーの可視性を調整することで、状況に応じてイラストを変化させることができます。多言語の文書などでは、同じイラストのバージョンを複数作成するよりも、必要なところに同じイラストを配置し、レイヤーの可視性を必要に応じて調整した方が効率的です。
PDF は 1 つのオブジェクトとして変形できますが(例えば回転させたりサイズを変更したりできます)、イラスト内のパスやオブジェクト、テキストを編集することはできません。
複数のアートボードを含む Illustrator ファイルを配置する場合、複数のページがある PDF ファイルを配置するときのように、どのアートボードを使用するのかを指定できます。
InDesign でレイヤーを調整する場合は、入れ子になっているレイヤーセット内にレイヤーを配置しないでください。
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別名で保存ダイアログで、ファイル名を入力し、ファイルを保存する場所を選択します。
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「フォーマット」で「Adobe PDF(.pdf)」を選択し、「保存」をクリックします。
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Adobe PDF オプションダイアログボックスの「互換性」で「Acrobat 6(1.5)」以降を選択します。
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「上位レベルのレイヤーから Acrobat レイヤーを作成」を選択し、「PDF を保存」をクリックします。
Illustrator グラフィックの InDesign へのペースト
Illustrator からグラフィックを InDesign ドキュメントにペーストすると、アートワークは InDesign 上で編集可能なグループ化されたオブジェクトとして表示されます。例えば、模様が個々に作成されているサッカーボールの Illustrator 描画を InDesign にペーストすると、模様はグループとしてペーストされます。このグループは解除して InDesign のツールで編集できます。イラスト内でレイヤーの可視性を変更することはできません。
グラフィックをペーストする前に、AICB 形式でコピーされるように Illustrator が設定されていることを確認してください(Illustrator ヘルプを参照)。 InDesign の環境設定の「クリップボードの処理」で、「ペースト中に PDF 形式を優先」が選択されていないことを確認してください。これらのオプションが正しく設定されていない場合、Illustrator グラフィックを InDesign で編集することはできません。
Illustrator から InDesign にアートをペーストまたはドラッグするときに発生する可能性がある問題
カラー |
Illustrator では、グレースケール、RGB、HSB、CMYK および web セーフ RGB カラーモデルをサポートしています。InDesign は、LAB、CMYK、RGB、HSB をサポートしています。Illustrator から InDesign にアートワークをペーストまたはドラッグすると、RGB および CMYK カラーは適切なカラーモデルに変換されます。グレースケールのカラーは、InDesign で CMYK カラーの K 値に適切に変換されます。HSB および web セーフ RGB オブジェクトは、InDesign で RGB カラーに変換されます。ぼかしの効いた影やグラデーションのカラーは、InDesign で編集できます。 |
グラデーション |
Illustrator で作成された直線や円のグラデーションは、InDesign のグラデーションツールまたはグラデーションパネルを使用して修正できます。多数の特色または複雑なパターンのグラデーションは、InDesign で編集不可能なアイテムとして表示される場合があります。 グラフィックに複雑なグラデーションが使用されている場合は、代わりに「配置」コマンドを使用して読み込むとよいでしょう。 |
透明 |
Illustrator のアートを InDesign にペーストまたはドラッグすると、透明が分割・統合されます。 |
グラフィックスタイル |
アートを InDesign にペーストまたはドラッグした場合、Illustrator グラフィックスタイルは InDesign オブジェクトスタイルになりません。 |
パターン |
塗りパターンや線パターンが設定された Illustrator オブジェクトを InDesign にペーストまたはドラッグすると、埋め込み EPS 画像になります。 |
テキスト |
Illustrator のテキストを InDesign にドラッグすると、テキストがアウトラインに変換され、テキストツールでは編集できなくなります。 Illustrator でテキストツールを使用してテキストを選択し、InDesign のテキストフレームにコピーすると、テキストのフォーマットは失われますが、テキストの編集は可能です。フレームを選択せずに InDesign にテキストをドラッグすると、テキストのすべてのフォーマットが失われ、編集できない状態になります。 Illustrator からテキストをペーストすると、テキストは InDesign で変形および配色可能なオブジェクトとして読み込まれますが、編集することはできません。 例えば、Illustrator でパス上テキストを作成して InDesign にペーストする場合、テキストは配色、回転、および拡大 / 縮小することができますが、文字ツールを使用して編集することはできません。 テキストを編集する場合は、文字ツールを使ってテキストフレームにテキストをペーストしてください。 |
アートワーク |
Illustrator のアートワークをコピーして InDesign にペーストすると、InDesign ドキュメントに埋め込まれます。 元の Illustrator ファイルへのリンクは作成されません。 |
Adobe Photoshop で作成したグラフィックを直接 InDesign ドキュメントに配置できます。
レイヤーとレイヤーカンプ |
InDesign では、異なるレイヤーカンプを表示するだけでなく、最上位にあるレイヤーの可視性を調整することができます。 InDesign でレイヤーの可視性やレイヤーカンプを変更しても、オリジナルの Photoshop ファイルは変更されません。 |
パス、マスク、アルファチャンネル |
パス、マスクまたはアルファチャンネルを含むグラフィックを Photoshop ファイルに保存すると、InDesign で背景を削除したり、グラフィックの周囲にテキストの回り込みを行ったりすることができます。 パスやマスク、アルファチャンネルを含むグラフィックを読み込むと、透明オブジェクトとして動作します。 |
ICC カラーマネジメントプロファイル |
ICC カラーマネジメントプロファイルを埋め込んだ Photoshop 画像を配置すると、InDesign でカラーマネジメントが有効になっていれば、その埋め込まれたプロファイルが読み込まれます。画像に埋め込まれているプロファイルは、読み込みオプションダイアログボックスを使って上書きしたり、別のカラープロファイルを割り当てたりすることができます。InDesign でカラープロファイルを上書きしても、Photoshop 画像に埋め込まれているプロファイルが削除されたり変更されることはありません。 |
スポットカラーチャンネル |
Adobe Photoshop PSD ファイルや TIFF ファイルのスポットカラーチャンネルは、InDesign では、スウォッチパネルに特色として表示されます。InDesign が認識しない特色を使用している場合、InDesign ドキュメント上ではグレー表示され、コンポジット出力では不正確な色で印刷される可能性があります(色分解出力では適切に印刷されます)。グラフィックのコンポジット出力をシミュレートするには、適切なカラー値を付けた特色を作成し、その特色用に PSD カラーのエイリアスを作成します。グラフィックはコンポジット出力で正確に印刷され、「オーバープリントプレビュー」コマンドがオンになっていれば(表示/オーバープリントプレビューを選択)、画面上に正確に表示されます。色分解出力の前には、画像が適切なプレート上に印刷されるように、エイリアスは削除してください。 |
PDF ページの読み込み
「配置」コマンドを使用すると、複数のページがある PDF または複数のアートボードがある Illustrator ファイルからどのページを読み込むかを指定できます。1 つのページを配置することも、特定のページ範囲またはすべてのページを配置することもできます。複数のページがある PDF ファイルを利用すると、複数のイラストを 1 つのファイルにまとめることができます。
ページ範囲を指定するオプションは、配置ダイアログボックスの「読み込みオプションを表示」を選択すると表示されます。Acrobat(.pdf)および Illustrator(.ai)読み込みオプションを参照してください。ダイアログボックスのプレビュー機能を利用して、配置する前にページのサムネールを表示することができます。複数のページを配置する場合、InDesign では次のページのグラフィックアイコンが再読み込みされるため、次々と順にページを配置できます。PDF ファイルを配置する場合、InDesign はムービーやサウンド、リンク、ボタンを読み込むことはできません。
配置された PDF ファイルの画面解像度と出力解像度の比較
配置された PDF は、設定されている倍率と画面解像度において最高の解像度になるように表示されます。PostScript 出力デバイスで印刷される場合、配置された PDF は、常にそのデバイスの解像度で印刷されます。PostScript 非対応プリンターで印刷すると、配置された PDF ページは、ドキュメント内の他のオブジェクトと同じ解像度で印刷されます。例えば、ベクトルオブジェクトはドキュメント内の他のベクトルオブジェクトと同じ解像度で印刷されます。ビットマップ画像は、配置された PDF で適用された解像度で印刷されます。
配置された PDF のリンク
配置された PDF ページは、元の PDF の特定ページにリンクしている画面上のプレビューとして InDesign ドキュメントに表示されます。PDF ページを配置した後、次のいずれかの操作を行ってリンクを解除できます。
InDesign ドキュメントに配置された元の PDF にパスワードを追加すると、リンクが更新され、パスワードを入力するよう促されます。
元の PDF でページを削除してリンクを更新すると、配置された PDF ページは、最初に配置されたときのページ番号に該当するページに変わります。
元の PDF ファイルのページを並べ替えてリンクを更新すると、配置された PDF ページが最初配置されたものと変わってしまう場合があります。その場合は、ページを配置し直してください。
配置された PDF ページのカラー
InDesign では、PANTONE ライブラリのような、InDesign にインストールされてないカラーライブラリからのカラーでも、PDF ページに埋め込まれたカラーは保持されます。 さらに、配置された PDF ページに含まれるすべてのカラーのトラップも保持されます。
カラーマネジメントが有効になっていると、ICC プロファイルや出力インテントプロファイル(PDF/X のみ)が含まれている PDF を配置したとき、それらのプロファイルが有効な状態で表示されます。カラーマネジメントが有効になっていない場合、または ICC プロファイルや出力インテントプロファイルが含まれていない PDF を配置する場合、配置された PDF のカラーは、InDesign ドキュメントのカラープロファイルを使用してキャリブレートされます。
ドキュメントを書き出しまたは印刷するときに、配置された PDF に埋め込まれた ICC プロファイルを保持することができます。またはドキュメントプロファイルと置き換えることもできます。出力インテントプロファイルは表示用に使用され、PDF/X として書き出すときに含まれますが、ドキュメントを印刷する場合は使用されません。また、他のフォーマットに書き出す場合にも含まれません。
配置された PDF ページのセキュリティ設定
配置された PDF ページは元の PDF にリンクしているので、配置されたページも元のファイルのセキュリティ設定の影響下に含まれます。 後から元のファイルのセキュリティ設定を変更した場合、そのセキュリティ設定は、リンクを更新した際に配置された PDF ページで更新されます。
PDF ページを配置する際、必要なマスターパスワードを正しく入力すると、PDF ページの制限を上書きし、配置した PDF ページを望みどおりに書き出すことができます。
InDesign(.indd)ページの読み込み
「配置」コマンドを使用すると、任意の InDesign ドキュメントのページを別のドキュメントに読み込むことができます。 ページ、ページ範囲、ドキュメントのページのすべてを読み込むことができます。 ページはオブジェクトとして読み込むことができます(PDF を読み込む方法とほぼ同じです)。
読み込むドキュメントのページ数を保持するには、ドキュメント内にページを追加します。ファイル/配置を選択して INDD ファイルを選択した後で、「読み込みオプションを表示」を選択して、読み込むページ、表示するレイヤー、読み込まれたページをトリミングする方法を選択できます。 プレビューウィンドウをスクロールして、サムネールとしてページを詳細に確認することができます。 選択したページは、グラフィックアイコンで読み込まれます。 複数のページを配置する場合、InDesign では直後のページのグラフィックアイコンが読み込まれるため、次々とページを読み込んでいくことができます。
リンクパネルでは、読み込んだ各ページの名前が一覧表示されます。 読み込んだページにグラフィックや読み込まれた別のアイテムが含まれる場合、このアイテムはリンクパネルでも同様に一覧表示されます。 これらの二次的に読み込まれたアイテムの名前は、読み込まれたページと区別するために、リンクパネル上で読み込まれたページ名の下に入れ子になって表示されます。
InDesign では、TIFF、GIF、JPEG および BMP などのビットマップ形式と EPS などのベクトル形式を含む様々なグラフィック形式をサポートしています。その他にサポートしている形式としては、DCS、PICT、WMF、EMF、PCX、PNG と Scitex CT(.SCT)などがあります。ムービーファイルとして SWF ファイルを読み込むことができます。
TIFF(.tif)ファイル
TIFF は、ほとんどすべてのペイントアプリケーション、画像編集アプリケーションおよび DTP アプリケーションでサポートされているビットマップ画像形式です。また、ほとんどすべてのデスクトップスキャナーで TIFF 画像を生成できます。
TIFF 形式は、CMYK、RGB、グレースケール、Lab、インデックスカラー、およびアルファチャンネルをサポートしています。TIFF ファイルを配置するときにはアルファチャンネルを選択できます。InDesign では、スポットカラーチャンネルはスウォッチパネルに特色として表示されます。
TIFF 画像に透明な背景を作成するには、Photoshop などの画像編集プログラムを使用してクリッピングパスを作成します。InDesign は、TIFF 画像のクリッピングパスをサポートしており、エンコードされた OPI コメントを認識します。
Graphics Interchange Format(.gif)ファイル
GIF(Graphics Interchange Format)は、WWW(World Wide Web)およびその他のオンラインサービスでグラフィックを表示するための標準形式です。GIF 形式は細部を失うことなく画像データを圧縮するので、データを損失することがありません。このような圧縮は、ロゴやチャートなどに使用するような、ベタで色数が制限されたグラフィックに適していますが、GIF 形式では 256 色以上は表示できません。そのために、写真をオンラインで表示する用途には向いていません(写真画像では JPEG を使用)。また、商用印刷にも推奨できません。読み込まれた GIF ファイルに透明が含まれている場合、InDesign 上でも背景が透明になります。
JPEG(.jpg)ファイル
JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式は、通常、web 上や他のオンラインメディア内の HTML ファイルで、写真や連続階調の画像を表示するのに使用されます。 JPEG 形式では CMYK、RGB、およびグレースケールの各カラーモードをサポートしています。 GIF 形式とは異なり、JPEG 形式ではすべてのカラー情報が RGB 画像に保持されます。
JPEG 形式では、データ損失のある圧縮方式が使用されており、画像表示に不要なデータを削除して、ファイルサイズを効果的に低減します。 圧縮率が高いと画質が低下しますが、ファイルサイズは小さくできます。圧縮率が低いと画質が向上しますが、ファイルサイズ大きくなります。ほとんどの場合、「最高画質」オプションを使用した画像圧縮では、オリジナルに非常に近い画像を再現できます。 圧縮は、JPEG 画像を開くときに自動的に解凍されます。
Photoshop などの画像編集アプリケーションで実行する EPS または DCS ファイルの JPEG エンコーディングでは、JPEG ファイルは作成されません。 代わりに、前述の JPEG 圧縮方法を使用してファイルが圧縮されます。
JPEG 画像は写真画像に適していますが、ベタ画像(広い領域が 1 色で占められる画像)の場合は鮮明さに欠ける傾向があります。InDesign では、Photoshop で作成された JPEG ファイルのクリッピングパスをサポートしています。 JPEG 形式は、オンライン出版だけでなく、印刷・出力会社の処理で JPEG 品質を保つことで商用印刷でも使用できます。
ビットマップ(.bmp)ファイル
BMP は、DOS および Windows と互換性のあるコンピューターにおける Windows 標準のビットマップ画像形式です。 ただし、BMP は CMYK をサポートしておらず、カラーも 1、4、8、24 ビットに限定されています。 BMP は、商用印刷やオンラインドキュメントの作成には推奨できません。また、web ブラウザーの種類によってはサポートされていない場合があります。 BMP 画像で適切な品質を得るには、低解像度プリンターや非 PostScript プリンターで印刷します。
Encapsulated PostScript(.eps)ファイル
EPS(Encapsulated PostScript)ファイル形式は、PostScript 言語のグラフィックをアプリケーション間でやり取りするために使用し、ほとんどのイラストレーションプログラムとページレイアウトプログラムでサポートされています。一般に、EPS ファイルは単一のイラストや表組みなどをレイアウトに配置するために使用しますが、1 ページ程度の組版データの作成に使用することもあります。
EPS ファイルは PostScript 言語を基準にしているので、テキスト、ベクトルグラフィックおよびビットマップ画像を含めることができます。また、PostScript は標準では画面に表示することはできないので、InDesign では EPS ファイルに合ったビットマッププレビューを作成して画面で表示できるようにします。InDesign では、Photoshop で作成した EPS ファイルのクリッピングパスを認識します。
EPS ファイルを読み込むと、そのファイルに含まれている特色が InDesign のスウォッチパネルに追加されます。EPS は、プリプレス品質の解像度、精度、およびカラーを提供します。この形式には、EPS 画像に埋め込まれた DCS 画像の色分解出力に必要なすべてのカラーと画像データが含まれています。EPS は、HTML によるオンライン出版には推奨できませんが、PDF によるオンライン出版での使用には最適です。
EPS ファイルには、Open Prepress Interface(OPI)コメントを含めることができます。OPI コメントによって、作業に負担をかけない低解像度(プロキシ)の画像をページの位置指定に使用でき、すばやく作業することができます。最終出力では、InDesign または印刷・出力会社が、プロキシを高解像度のバージョンに自動的に置換します。
Desktop Color Separations(.dcs)ファイル
Desktop Color Separations(DCS)は、Quark 社によって開発された EPS 形式の一種です。 DCS 2.0 形式は、複数の特色チャンネルのあるマルチチャンネル CMYK ファイルをサポートしています (特色チャンネルは InDesign のスウォッチパネルに特色として表示されます)。 DCS 1.0 形式は、特色チャンネルのない CMYK ファイルをサポートしています。 InDesign では、Photoshop で作成した DCS 1.0 および DCS 2.0 ファイルのクリッピングパスを認識します。
DCS ファイルは、ホストベースの、サーバーから分離したワークフローで使用することを目的としています。 たいていの場合、PDF、EPS または PostScript ファイルをコンポジットに書き出すか印刷すると、DCS 画像と関連付けられた色分解出力ファイルは除去されます (唯一の例外は、Photoshop で作成され、ベクトルグラフィックを含まない 8 ビット DCS ファイルです)。
InDesign では、ファイルが Photoshop で作成されている場合、DCS 2.0 および DCS 1.0 色分解ファイルからコンポジット画像を再構築することができます。 最も良い方法は、高解像度のカラーコンポジットプルーフを作成する場合や、In-RIP 色分解出力、またはコンポジットファイルからドキュメントを色分解出力する場合には、Photoshop 以外のプログラムで DCS 1.0 または DCS 2.0 を作成しないようにすることです。
Macintosh PICT(.pict)ファイル
Macintosh PICT(またはピクチャ)形式は、Mac OS のグラフィックアプリケーションやページレイアウトアプリケーションで、アプリケーション間でのファイルのやり取りに利用されています。 PICT 形式では、大きなベタ領域を含む画像が圧縮されます。 InDesign では、Mac OS のスクリーンショットから作成された PICT ファイルや、クリップアートコレクションなどの他のアプリケーションで作成された PICT ファイルを配置することができます。 ただし、PICT ファイルは高解像度の商用印刷には適していません。
InDesign では RGB PICT 画像を、各種の解像度と埋め込み QuickTime 画像でサポートしています。 色分解出力をサポートしておらず、出力デバイスに依存する PICT 画像は、高解像度の商用印刷にはおすすめできません。 PICT 形式は、低解像度プリンターや非 PostScript プリンターで印刷した場合にのみ適切な品質が得られます。
Windows メタファイル形式(.wmf)および Enhanced メタファイル形式(.emf)ファイル
Windows メタファイル形式(WMF)と Windows Enhanced メタファイル形式(EMF)は、Windows のネイティブな形式で、主にクリップアートなどのベクトルグラフィックを、Windows アプリケーション間で共有するために使用されます。メタファイルにはラスター画像情報が含まれる場合もありますが、InDesign ではベクトル情報を認識し、ラスター操作については限定的にしかサポートされていません。サポートしているカラーは 16 ビットの RGB のみで、色分解出力はサポートしません。 原則として、メタファイル形式を商用印刷に使用することは避けてください。
PCX(.pcx)ファイル
PCX 形式は、Windows システムで一般的に使用されています。 ほとんどの Windows ソフトウェアは、バージョン 5 の PCX 形式をサポートしています。
PCX 形式は、RGB、インデックスカラー、グレースケール、およびビットマップカラーの各モードと、データ損失がない RLE 圧縮方式をサポートしています。PCX 形式はアルファチャンネルをサポートしていません。 画像のカラー深度は 1、4、8、24 ビットです。 PCX は商用印刷やオンラインドキュメントには適していません。 PCX 画像は、低解像度プリンターや非 PostScript プリンターで印刷した場合にのみ適切な品質が得られます。
Portable Network Graphics(.png)ファイル
PNG(Portable Network Graphics)形式は、データ損失がない圧縮方式(可逆圧縮圧縮方式)を採用し、24 ビットの写真画像やベタ画像を WWW およびその他のオンラインサービスで表示するのに適しています。 PNG 形式は、GIF 形式に代わる特許不要な形式として開発されました。 PNG 形式は、アルファチャンネルやカラーの透かしをサポートしています。 PNG は特にオンラインドキュメントに最適です。 InDesign ドキュメントに配置したカラー PNG グラフィックは RGB ビットマップ画像です。
Scitex CT(.sct)ファイル
Scitex Continuous Tone(CT)形式は、Scitex システムでのハイエンド画像処理で使用されます。 Scitex CT ファイルは、Scitex 社製のスキャナーに付属している場合が多く、商用印刷用に高品質なスキャンができます。 Scitex CT 形式では、CMYK、RGB およびグレースケールのファイルはサポートしますが、アルファチャンネルはサポートしていません。 Scitex CT 形式で保存されたファイルを Scitex システムに転送するユーティリティについては、Scitex 社に問い合わせてください。
関連リソース
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