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ムービーとサウンド

ムービーおよびサウンドファイルのドキュメントへの追加

ドキュメントに追加したムービーやサウンドクリップは、ドキュメントを Adobe PDF に書き出すか、XML に書き出してタグを再利用することで再生できるようになります。

ビデオファイルは、H.264 でエンコードされたファイル(MP4 など)で読み込むことができます。オーディオファイルは、MP3 形式で読み込むことができます。QuickTime(.MOV)、AVI、MPEG などのメディアファイル形式は、インタラクティブ PDF ファイルとして書き出したファイルでサポートされます。Acrobat 9 および Adobe Reader 9 以降のリッチメディア機能を十分に活用するために、MP4、MP3 などのファイル形式を使用することをお勧めします。

ドキュメント制作中は、InDesign ドキュメントに追加したメディアファイルを追跡してください。ドキュメントにメディアクリップのリンクを追加した後で、そのメディアファイルの保存場所を移動する場合は、リンクパネルを使用してそれらのファイルを再リンクします。InDesign ドキュメントを他のユーザーに送信する場合、追加したすべてのメディアファイルを添付してください。

YouTube の URL が安全なリンク(https)に変更されることで、埋め込み YouTube ビデオリンク(http)が機能しなくなるため、InDesign は、埋め込み YouTube ビデオの再生オプションをサポートしていません。

ムービーまたはサウンドファイルの追加

  1. ファイル配置を選択して、ムービーまたはサウンドファイルをダブルクリックします。ドキュメント上でムービーを配置する場所をクリックします。ドラッグしてメディアフレームを作成すると、ムービーの境界線がトリミングされたり、歪められたりする場合があります。

    ムービーやサウンドファイルを配置すると、これらのメディアオブジェクトはフレームに表示されます。メディアオブジェクトはメディアファイルにリンクします。メディアオブジェクトのサイズを調整して、再生領域のサイズを決定することができます。

    ムービーの中心ポイントがページ外にある場合、そのムービーは書き出されません。

  2. メディアパネル(ウィンドウインタラクティブメディアを選択)を使用して、メディアファイルのプレビューと設定変更を行います

  3. ドキュメントを Adobe PDF に書き出します。

    Adobe PDF に書き出す場合は、「Adobe PDF(プリント)」でなく「Adobe PDF(インタラクティブ)」を選択します。詳しくは、「PDF 用インタラクティブドキュメントの作成」を参照してください。

ムービーの設定変更

ムービーの設定変更には、メディアパネルを使用します。

  1. ドキュメント上のムービーオブジェクトを選択します。

  2. メディアパネルで、必要に応じて次の操作を行います。

    メディアパネル
    ムービーの設定変更

    * 「コントローラー」オプションは、InDesign バージョン 14.0.3 以前のバージョンでのみ使用できます。

    ページの読み込み時に再生

    ムービーが配置されているページが表示されたとき、ムービーを再生します。他のページアイテムもページの読み込み時に再生するよう設定する場合は、タイミングパネルを使用して再生順序を指定します。

    ループ

    ムービーを繰り返し再生します。

    ドキュメントを Adobe PDF に書き出す場合、「ループ」オプションは機能しません。

    ポスター

    再生領域に表示する画像のタイプを指定します。詳しくは、「ポスターオプション」を参照してください。

    コントローラー*

    ムービーファイルが H.264 でエンコードされたファイルの場合、既成のコントローラースキンを指定できます。これにより、ユーザーが様々な方法でムービーを一時停止、再生、停止できます。「ロールオーバー時にコントローラーを表示」を選択した場合、メディアオブジェクトの上にマウスポインターを置くとコントローラーが表示されます。選択したコントローラースキンの動作はプレビューパネルで確認できます。

    ムービーファイルが従来形式(.AVI や .MPEG など)の場合、「なし」または「コントローラーを表示」を選択できます。「コントローラーを表示」では、ユーザーがムービーを一時停止、再生、停止するための基本的なコントローラーが表示されます。コントローラーの各種オプションの動作はプレビューパネルでテストできます。

    ナビゲーションポイント

    ナビゲーションポイントを作成するには、ビデオを特定のフレームまで進めてからプラス記号のアイコンをクリックします。ナビゲーションポイントは、ビデオをデフォルト以外の異なる時点から再生開始する場合に便利です。ビデオの再生ボタンを作成する際に「ナビゲーションポイントから再生」オプションを使用すると、追加したナビゲーションポイントから再生を開始できます。

    ナビゲーションポイントは、バージョン 15.0 で廃止されましたが、バージョン 16.0 で復活しました。

    メディアファイルにナビゲーションポイントを設定
    メディアファイルにナビゲーションポイントを設定

サウンドの設定変更

サウンドの設定変更には、メディアパネルを使用します。

  1. ドキュメント上のサウンドオブジェクトを選択します。

  2. メディアパネルで、必要に応じて次の操作を行います。

    設定を変更
    サウンドの設定変更

    ページの読み込み時に再生

    サウンドオブジェクトが配置されているページが表示されたとき、サウンドファイルを再生します。他のページアイテムもページの読み込み時に再生するよう設定する場合は、タイミングパネルを使用して再生順序を指定します。

    ページめくり時に停止

    表示が別のページに切り替えられたとき、MP3 サウンドファイルの再生を停止します。オーディオファイルが MP3 形式ではない場合、このオプションはグレー表示になります。

    ループ

    MP3 サウンドを繰り返し再生します。ソースファイルが MP3 形式ではない場合、このオプションはグレー表示になります。

    ポスター

    再生領域に表示する画像のタイプを指定します。詳しくは、「ポスターオプション」を参照してください。

ポスターオプション

ポスターは、メディアクリップを表す画像のことです。各ムービーやサウンドは、ポスターの有無にかかわらず表示できます。InDesign ドキュメント上でポスターがムービーより大きい場合、書き出した PDF 上のポスターはムービーのサイズに切り抜かれます。メディアパネルで、次のうち必要に応じたタイプのポスター画像を指定できます。

なし

ムービーやサウンドクリップにポスターを表示しません。この設定は、ムービーやサウンドクリップをページ上で非表示にする場合に便利です。例えば、ページをめくったときにだけムービーを再生させる場合、またはポスターの代わりにムービーの背面により凝ったデザインを表示させる場合などです。

標準

ファイルの内容に基づいていない、汎用のムービーまたはサウンドポスターを表示します。

標準ポスターに別の画像を使用するには、StandardMoviePoster.jpg または StandardSoundPoster.jpg という名前で画像を保存して、同じ名前の既存のファイルと置換します。このファイルは、アプリケーションフォルダーの Presets¥Multimedia フォルダーにあります。

現在のフレームから

このオプションを選択すると、メディアパネルのプレビュー領域に現在表示されているフレームが使用されます。異なるフレームを選択するには、プレビュースライダーを進めてから、ポスターメニューの右にあるアイコンをクリックします。従来形式のムービー(AVI、MPEG など)では、このオプションは使用できません。

画像を選択

指定した画像をポスターに使用します。ポインターの画像を選択ダイアログボックスでダブルクリックします。ポスターには、ベクターグラフィックではなく、ビットマップ画像を選択できます。

ビデオから

変換された CS4 ドキュメントでメディアクリップが特定のフレームに設定されている場合、このオプションを選択します。

インタラクティブ PDF ファイル用のメディア設定の変更

  1. メディアパネルメニューから「PDF オプション」を選択します。

    メディアパネルメニュー
    メディアパネルメニュー

  2. 次のオプションを指定して、「OK」をクリックします。

    メディア設定
    PDF オプション

    説明

    メディアファイルを Acrobat で再生できない場合に、メディアの代わりに表示する説明文を入力します。この説明文は、視覚障碍を持つユーザーのために読み上げられる代替テキストにもなります。

    フローティングウィンドウでビデオを再生

    ムービーが別のウィンドウで再生されます。このオプションを選択した場合は、ウィンドウのサイズ比率と画面上での位置を指定します。フローティングウィンドウのサイズを拡大すると、画像の品質は低下します。フローティングウィンドウのサイズは元のムービーに基づいており、ドキュメントのレイアウト上でのムービーサイズは関係ありません。オーディオファイルでは、このオプションは使用できません。

URL からのビデオの配置

InDesign バージョン 14.0 とそれ以前でのみ使用できます。

ビデオファイルを示す有効な URL を指定することで、書き出した PDF 上にストリーミングビデオを配置できます。ビデオは、MP4 や MOV などの H.264 でエンコードされた有効なファイルである必要があります。URL の先頭に http:// をつけることを確認します。

この機能はバージョン 15.0 で廃止され、バージョン 15.1 で復活しました。 

  1. ドキュメントを作成するか、InDesign ドキュメントを開きます。 

  2. グラフィックフレームを作成するか、置き換えるビデオオブジェクトを選択します。 

  3. Windows/インタラクティブ/メディアの順にクリックして、メディアパネルを開きます。

  4. 配置アイコンをクリックします。 URL からビデオを配置ダイアログが表示されます

    URL からビデオを配置ダイアログ
    URL からビデオを配置ダイアログ

  5. MP4 または MOV ビデオを含む URL を追加し、「OK」をクリックします。

ムービーオブジェクト、ポスターまたはフレームのサイズ変更

InDesign ドキュメントにムービーを追加すると、ムービーオブジェクトとポスターはフレーム内に表示されます。PDF に書き出す場合、ムービーオブジェクトの境界線は、フレームサイズやポスターサイズではなく、PDF ドキュメントでのムービーサイズを決定します。

最良の方法は、ポスターサイズをムービーと同じサイズにすることです。クリッピングパスを適用したり、画像のサイズを変更したりすると、書き出された PDF ドキュメントではこれらの変更が反映されない場合があります。

ムービーは、PDF ドキュメントの一番上のレイヤーに表示されます。InDesign でムービーに別のオブジェクトを重ねると、そのオブジェクトは書き出された PDF 上で、ムービーの下に表示されます。


注意:

ポスターにぼかしやその他の効果を適用しても、PDF ドキュメントの再生領域にはうまく書き出されない場合があります。そのような場合は、配置した画像を再生領域に置いてから、画像の前面にムービーをポスターなしで配置するとよいでしょう。

ムービーオブジェクトのサイズ変更
ムービーオブジェクトのサイズ変更

A. ポスター B. ムービーオブジェクト C. フレーム 

  1. 必要に応じて次の操作を行います。
    • ムービーオブジェクト、ポスター、フレームのサイズをいっしょに変更するには、拡大 / 縮小ツール を使用してコーナーハンドルの 1 つをドラッグします。Shift キーを押しながらドラッグすると、縦横比を維持したまま変更できます。

    • フレームのサイズだけを変更するには、選択ツール を使用してコーナーハンドルをドラッグします。

    • ポスターまたはメディアオブジェクトのサイズを変更するには、ダイレクト選択ツール を使用して、サイズを変更するポスターを選択し、選択ツールに切り替えて、コーナーハンドルをドラッグします。

    「オブジェクトサイズの調整」コマンド(オブジェクト/オブジェクトサイズの調整)を使用して、フレーム内のポスターのサイズを変更することもできます。

MP3 オーディオ形式は、InDesign でインタラクティブなドキュメントを書き出す場合に適しています。一方、MOV、AVI、MPG などのビデオ形式は、PDF に書き出すことができます。

ビデオファイルを MP4 形式に変換するには、Adobe Media Encoder を使用します。Adobe Media Encoder では、オーディオファイル形式は MP3 に変換されませんが、Apple iTunes などのアプリケーションを使用して変換することができます。

  1. Adobe Media Encoder を開き、変換するビデオファイルを追加します。

    詳しくは、Adobe Media Encoder のヘルプを参照してください。

  2. 次のいずれかの操作を行います。

インタラクティブ PDF でのビデオとオーディオの書き出しの変更

メディアコンテンツをインタラクティブ PDF として公開すると、Flash Player が 2020 年 12 月 31 日にサポートを終了したため、ビデオおよびオーディオファイルのメディアコントロールが機能しなくなります。詳しくは、Adobe Flash Player サポート終了情報ページを参照してください。

Flash Player がなくても、ドキュメントの公開や、EPUB 用のコンテンツの書き出しには影響ありません。

ドキュメントをオンラインで公開するには、「ドキュメントをオンラインで公開する」を参照してください。

EPUB 用にコンテンツを書き出すには、「EPUB へのコンテンツの書き出し」を参照してください。

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