内容 (What's Covered)
この文書は、Windows 版 Adobe Encore CS5.x を使用する際に発生するシステムエラーまたはフリーズの対処方法について説明します。システムエラーは、以下のようなさまざまな形で現れます。
- ダイアログボックスが空白で表示される、またはちらつく
- カーソルや画面のフリーズ
- エラーメッセージが表示されて Encore が強制終了する
システムエラーは、デバイスドライバー、アプリケーション、オペレーティングシステムの設定、およびハードウェア間でのコンフリクト、特定ファイルの破損など、さまざまな要因で発生します。Encore での作業中にシステムエラーが発生した場合、必ずしも Encore が原因であるとは限りません。Encore では多くのメモリやプロセッサパワーを消費するため、潜在的なシステムの問題が表面化する場合もあります。
この文書を最大限に活用するために、以下の作業を順序どおり行ってください。また、行った作業とその結果を、エラーやその他トラブルなども含めて記録しておくことで、弊社テクニカルサポートにお問い合わせの際により適切なサポートを提供することができます。
A. トラブルシューティング/初級編
このセクションの作業は、もっとも一般的なシステムエラーを解決するのに役立ちます。以下の作業を行う前に、作成したプロジェクトファイルなどのすべての個人用データのバックアップを保存してください。システムエラーが発生した際は、メモリをリフレッシュするために必ずコンピューターを再起動してください。再起動せずに作業を続行することによって別のエラーが発生することがあります。
注意 : 一部の作業では隠しファイルやフォルダーを見つけ、その拡張子(例えば「filename.ini」ファイルの「*.ini」)をもとにファイルを特定する必要があります。Windows の初期設定では隠しファイルや隠しフォルダー、ファイル名の拡張子は非表示になっています。隠しファイルや隠しフォルダーを表示する方法については、文書番号 cpsid_87117 隠しファイルおよび隠しフォルダーを表示する方法(Windows)を参照してください。
A-1. 必要システム構成
コンピューターが以下の必要システムを満たしていない場合、Encore CS5.x が正しく動作しない可能性があります。
- 64-bit対応CPU必須:インテルCore™ 2 Duo 以上、または AMD Phenom® Ⅱ以上のプロセッサー
- 64-bit対応OSが必須:Microsoft® WindowsVista® Home Premium、Business、Ultimate、Enterprise(Service Pack 1)日本語版、Windows® 7 日本語版
※ Encore 単体は 32 ビットアプリケーションです。 - 2 GB 以上の RAM(4 GB 以上を推奨)
- 10 GB 以上の空き容量のあるハードディスク。ただし、インストール時には追加の空き容量が必要(取り外し可能なフラッシュメモリを利用したストレージデバイス上にはインストール不可)
- 圧縮されたビデオフォーマットの編集には 7,200 RPM のハードディスクドライブ、非圧縮のビデオフォーマットの編集には RAID 0 でストライピングされたディスクアレイ
- 1,280x900 以上の画面解像度をサポートするディスプレイ、および OpenGL 2.0 対応のグラフィックカード
- GPU アクセラレーションを利用するには、アドビ認定の GPU カードが必要
- SD/HD ワークフローには、キャプチャおよびテープへの書き出し用にアドビ認定のカード
- DV および HDV キャプチャ、テープへの書き出し、DV デバイスへの伝送用に OHCI IEEE 1394 ポート
- Microsoft WDM または ASIO 対応のサウンドカード
- 2 層式対応 DVD-ROM ドライブ(DVD 作成には記録対応 DVD ドライブ、Blu-ray 作成には記録対応 Blu-ray ドライブが必要)
- マルチメディア機能を利用するために QuickTime 7.6.2
- SWF ファイルとして書き出された DVD プロジェクトの再生には Adobe Flash® Player 10
- オンラインサービス*の利用およびサブスクリプションで購入したライセンスを継続して利用するには、ブロードバンドインターネット接続が必要
※ 文書番号 cpsid_89346 必要システム構成を満たしているか確認する方法を参考にして、使用しているコンピューターをチェックしてください。
A-2. Encore および関連コンポーネントのアップデート
Encore および関連コンポーネント(Adobe Media Encoder など)のアップデーターを適用することによって、オペレーティングシステムやデバイスドライバーとの互換性、およびアプリケーションのパフォーマンスなどの問題が改善する場合があります。アップデートを行う前に、お使いのコンピューターが最新バージョンの必要システム構成を満たしているか確認してください。また、Encore と同時に使用している Adobe Premiere Pro などの関連アプリケーションもアップデートすることを推奨します。
無償アップデータは、以下の弊社 Web サイトからダウンロードできます。
URL : http://www.adobe.com/jp/downloads/updates/
A-3. Windows Update の適用
Windows のアップデートを行うことにより、パフォーマンスやアプリケーションの互換性の問題が改善される場合があります。Microsoft 社の Web サイトから Service Pack およびその他のアップデータを入手することができます。インストール方法などの詳細については Microsoft 社テクニカルサポートにお問い合わせください。
Microsoft Windows Update
URL : http://www.windowsupdate.com/
注意 : システムアップデートをインストールする前に、Encore および使用するその他のソフトウェアやハードウェアの必要システム要件を確認し、互換性に問題が無いか確認してください。アップデートするバージョンが必要システム要件に含まれていない場合は、弊社、またはサードパーティ製ソフトウェアやハードウェアの製造元へお問い合わせください。
A-4. 環境設定ファイルの再作成
起動時の問題の多くは、破損した環境設定ファイルによって発生しています。Encore の環境設定ファイルの破損が原因で問題が発生している場合、環境設定ファイルを再作成することによって問題を解決することができます。
注意 : 環境設定ファイルを再作成すると、アプリケーションの設定が初期状態に戻ります。
以下のいずれかの操作を行います。
手動で環境設定を削除する場合
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Encore を終了します。
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Windows エクスプローラで以下のフォルダーを開きます。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Encore -
「5.0」または「5.1」フォルダーをデスクトップにドラッグ&ドロップします。
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Encore を起動します。
※ アプリケーションの起動時に新しい環境設定ファイルが作成されます。
自動で環境設定を削除する場合
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Encore を終了します。
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Ctrl + Shift キーを押したまま、スタート/すべてのプログラム/Adobe Encore <バージョン>を選択します。
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マウスポインタが処理中から通常の表示に切り替わったら、キーを放します。Encore は起動せず、環境設定ファイルが削除されます。
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Encore を起動します。
A-5. Windows Aero の無効化
Windows Aero が有効な場合、Encore の動作に影響を及ぼすことがあります。以下の Microsoft 社 Web サイトを参照し、Windows Aero を無効にしてください。
A-6. Encore を管理者権限で起動
上記の手順で問題が改善される場合は、Encore を管理者権限で起動するように設定することで問題が改善される可能性があります。特定のアプリケーションを管理者権限で起動する方法については、文書番号 230789 アプリケーションを管理者権限で実行する方法(Windows 7/Vista)を参照してください。
A-7. ユーザーアカウント制御(UAC)の無効化
ユーザーアカウント制御を無効にして問題が解決するか確認します。
重要 : ユーザーアカウント制御は、システムに影響を及ぼす可能性のある予期しない動作が実行されるのを防ぐための機能です。ユーザーアカウント制御を無効にすることによって、これらの通知は無効にされます。
ユーザーアカウント制御を無効にする方法については、以下の Microsoft 社 Web サイトを参照してください。
- Windows 7 : ユーザー アカウント制御 - Windows 7 の機能
- Windows Vista : ユーザー アカウント制御をオンまたはオフにする
A-8. QuickTime の再インストール
インストールされている QuickTime をアンインストールし、最新の QuickTime をインストールすることで問題が改善されることがあります。アンインストール手順については、文書番号 230150 QuickTime をアンインストールする方法を参照してください。最新版の QuickTime は、以下の Apple 社 Web サイトからダウンロードすることができます。
A-9. DVD ドライブのドライバーを無効にします
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スタート/コントロールパネルを選択します。
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「システムとセキュリティ」をクリックします。
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システムセクションの「デバイスマネージャー」をクリックします。
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DVD または Blu-ray ドライブ左側の右向き矢印をクリックして展開します。
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DVD または Blu-ray ドライブを右クリックし「無効」を選択します。
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「このデバイスを無効にすると機能しなくなります。このデバイスを無効にしますか?」と表示されたら「はい」をクリックします。
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Encore を起動します。
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プロジェクトを作成するか、または開きます。
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「ビルド」タブを選択します。
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デバイスマネージャーで無効にした DVD または Blu-ray ドライブを右クリックし「有効」を選択します。
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Encore の「ビルド」タブで、「レコーダー」ポップアップメニュー右側の「更新」ボタンをクリックします。
A-10. Windows の電源オプション
Windows の電源オプションを、パフォーマンスを優先する設定に変更します。以下の操作を行います。
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スタート/コントロールパネルを選択します。
-
「システムとセキュリティ」をクリックします。
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「電源オプション」をクリックします。
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「高パフォーマンス」にチェックを入れます。
注意 : Wndows 7 で「高パフォーマンス」の選択肢が表示されていない場合は、「追加のプランを表示します」と表示されている部分をクリックしてください。
A-11. キャッシュファイルの再作成
破損したメディアキャッシュファイルによって問題が発生する場合があります。メディアキャッシュファイルを再作成し、問題が改善されるか確認します。
以下の操作を行います。
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Encore を終了します。
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プロジェクトファイル(*.ncor)が保存されているフォルダーを開きます。
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プロジェクト名と同じ名前のフォルダーを開きます。
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「Cache」フォルダーを開き、「mlf.cache.v10」ファイルを削除します。
-
Encore を再起動します。
注意 : 「mlf.cache.v10」ファイル(media cache internal project file)には、プロジェクトで使用されているアセットの場所、ファイル形式などの情報が含まれています。
B. トラブルシューティング/中級編
B-1. 一時ファイルの最適化
Windows およびアプリケーションは、作業データを一時ファイル(*.tmp)としてハードディスク上に保存します。保存された一時ファイルは通常 Windows またはアプリケーションの終了時に削除されますが、アプリケーションが正常に終了しなかった場合に削除されないことがあります。サイズの大きいファイルや古いファイルは Windows またはアプリケーションのパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。Windows に付属のディスククリーンアップユーティリティを使用するか、手動で一時ファイルを削除し、一時ファイルが保存されるハードディスクの空き容量を確保します。
注意 : この作業は定期的に行うことを推奨します。
ディスククリーンアップを起動するには、スタート/すべてのプログラム/アクセサリ/システムツール/ディスククリーンアップを選択します。
※ ディスククリーンアップの詳細については Windows ヘルプを参照してください。
B-2. ハードディスクの空き容量を確保
プロジェクトが必要最低容量のハードディスク(10 GB)に保存されている場合、パフォーマンスの問題およびフリーズが発生することがあります。パフォーマンスの問題は、多くのビデオファイルまたはモーションメニューの背景に伴う作業、および [今すぐトランスコード] 機能を使用してそれらをトランスコードする場合に多く発生します。Encore はトランスコードされたアセットのコピーをプロジェクトフォルダーに保存します。アセットを置き換えるか、または再度トランスコードすると複数のトランスコード済みファイルが作成され、プロジェクトフォルダーのサイズが大きくなる可能性があります。Encore では、プロジェクトファイル用に十分なスペースを確保し、Windows の仮想メモリとページファイリングに必要なスペースを使用することはありません。
不要なトランスコード済みファイルを削除することで、空き容量を作成することも可能です。プロジェクトフォルダー内の「Sources\Transcodes」フォルダーに、トランスコードされた各アセットのフォルダーが保存されます。アセットを置き換えたり、再度トランスコードした場合は、異なる番号によって識別される複数のフォルダーが作成されます(例 : 「<アセット名>_1」、「<アセット名>_2」など)。通常、最も大きい番号のフォルダーが最新のフォルダー、つまり Encore で使用しているファイルが含まれるフォルダーです。フォルダーを右クリックし、[プロパティ] を選択して [全般] タブの作成日時から、最新のフォルダーを確認することもできます。空き容量を確保するために、使用していない不要なトランスコード済みファイルを削除します。Encore で使用しているかどうか確信がない場合は、[プロジェクト] パネルでトランスコードされたアセットを右クリックし [オリジナルに戻す] を選択します。次に、再度アセットを右クリックし [今すぐトランスコードする] を選択します。これでトランスコードされた最新のフォルダーが作成されるため、その他の古いフォルダーを削除します。この手順により、プロジェクトフォルダー内の以前にトランスコードされたすべてのファイルの削除が可能です。
Encore で古いメディアキャッシュファイルを削除しディスク領域を解放するには、以下の操作を行います。
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編集/環境設定/メディアを選択します。
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以下のいずれかの操作を行います。
Encore CS5.1 の場合
「メディアキャッシュデータベース」セクションの「消去」ボタンをクリックします。
Encore CS5 の場合
「メディアキャッシュ」セクションの「データベースを消去」ボタンをクリックします。 -
[OK] をクリックします。
さらに多くの空き容量が必要な場合は、一時ファイル(*.tmp)を削除し、一時ファイルが書き込まれるハードディスク上に最低でも 10 GB 以上の空き容量を確保します。この作業は、Windows のパフォーマンスの改善に役立ちます。
一時ファイルが書き込まれるハードディスク上に 10 GB 以上の空き容量を確保するには、以下の操作を行います。
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すべてのアプリケーションを終了します。
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スタート/コントロールパネル を選択します。
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「システムとメンテナンス」を選択し、「システム」をクリックします。
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画面左側のタスクから「システムの詳細設定」をクリックします。
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ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されたら「続行」をクリックします。
※ 管理者アカウントでログインしていない場合、管理者パスワードが必要です。
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「環境変数」をクリックします。
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「<ユーザー名>のユーザー環境変数」セクションの「変数」の項目から「TEMP」の行を見つけ、「値」に表示されているフォルダーを確認します。
※ フォルダーの完全なパス名が見えない場合、項目をダブルクリックして「変数値」テキストボックスのフォルダー名を確認します。
注意 : 「TEMP」変数が存在しない場合はシステム管理者に相談してください。
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Windows エクスプローラで、手順 5. で確認したフォルダーが最低でも 10 GB 以上の空き容量を持ち、圧縮されていないドライブ上に存在するかどうかを確認します。
- Temp フォルダーが存在しない場合 : 作成してください。
- ドライブに十分な空き容量がない場合 : 不要なファイルを削除することによって、空き容量を増やします。空き容量を判断するには、ドライブを右クリックし、ポップアップメニューから [プロパティ] を選択します。
注意 : Encore のインストールおよび適切に動作するには、Encore がインストールされるハードディスク上に最低でも 10 GB 以上の空き容量を必要とします。
B-3. AuthorScriptHDMVSessions フォルダーの削除
Encore のプロジェクトファイルと同じ場所に生成される「AuthorScriptHDMVSessions」フォルダーを削除し、Encore を再起動してください。
B-4. 不要なデバイスの無効化
テレビチューナーなどの不要なデバイスを無効にすることで問題が改善される可能性があります。以下の操作を行います。
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スタートメニューの「コンピューター」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
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画面左上の「デバイスマネージャー」をクリックします。
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無効にするデバイスを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
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「ドライバー」タブを選択し、「無効」をクリックします。
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確認のメッセージが表示されたら「はい」をクリックします。
B-5. プロジェクトの保存場所
外付け HDD などの外部メディアにプロジェクトを保存して作業を行うと、予期しないエラーやトラブルが発生することがあります。内蔵のハードディスクにプロジェクトをコピーし、問題が発生するかどうか確認してください。
B-6. 問題の原因となるファイルを特定
特定のファイル形式で問題が発生している場合、ファイルを作成したアプリケーションが原因となっている可能性があります。例えば、設定が異なっている、互換性のないオーディオ、またはビデオコーデックを使用している、古いバージョンのアプリケーションを使用しているなどの原因が考えられます。
問題の原因となるファイル形式を特定するには、以下の操作を行います。
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新規プロジェクトを作成します。
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問題が発生するプロジェクトで使用している DVD 互換の AVI ファイルを手順 1. で作成したプロジェクトに読み込み、タイムラインに配置します。
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プロジェクトを DVD にビルドします。
問題が再現する場合 :
AVI ファイルが問題の原因となっている可能性があります。独自のデジタルビデオコーデックを搭載したサードパーティ製キャプチャカードを使用している場合は、Premiere Pro などのビデオ編集アプリケーションから標準的な Microsoft DV AVI ファイルを書き出し、問題が解決するか確認します。
問題が再現しない場合 :
問題が発生するプロジェクトから、新規作成したプロジェクトに WAV、MP3、PSD など AVI 形式以外のファイルを読み込み、DVD にビルドします。特定のファイル形式、またはディスクの保存場所がビルドに失敗する原因かどうか確認できるまで、コンピューター上の異なる場所からファイルを読み込み、テストしてください。問題の原因となる可能性があるファイル形式と、対処方法は以下の通りです。- MP3 : ファイルを WAV 形式に変換します。
- MPEG-2 : ビットレートが低い場合は、ファイルを再作成します。
- Multiplexed MPEG* : 基本ストリームを M2V と WAV ファイルに分離、またはビデオ編集アプリケーションから個別に 2 つのファイルとして再度書き出しを行います。高解像度フッテージで編集作業を行っている場合は、ファイルを再キャプチャします。
*ビデオとオーディオトラックが 1 つのトラックに格納されたストリーム - PSD : 異なるファイル名でファイルを保存しなおします。この際、カラーモードは RGB カラー/8 bit に設定され、カラープロファイルが埋め込まれていないことを確認してください。
- WAV : [プロジェクト] パネルの [トランスコード設定] セクションで N/A と表示されている場合はファイルをトランスコードします。
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問題の原因となるファイルを特定したら、元のアプリケーションで Encore への読み込みに際して適切で正しく設定されているかどうかを確認し、ファイルを再作成します。
エラーメッセージの内容から問題の原因となっているファイルが Windows のシステムファイルであると推定される場合は、Microsoft 社にお問い合わせください。
B-7. 周辺機器
プリンターやスキャナー、Web カメラなど、Encore の作業に必要の無い USB 周辺機器を取り外すことによって、問題が改善されることがあります。
B-8. DVD ドライブのドライバーとファームウェアをアップデート
DVD ドライブのドライバーとファームウェアを最新の状態にアップデートすることによって問題が改善されることがあります。詳細は、コンピューターまたはドライブの製造元にお問い合わせください。
B-9. ビデオカードドライバーのアップデート
ビデオカードドライバーの製造元の多くは、頻繁にドライバーソフトウェアのアップデートを行っています。ビデオカードドライバーをアップデートしていない場合は、最新のドライバーについてビデオカードの製造元に問い合わせるか、製造元の Web サイトから最新のものをダウンロードしてください。(ビデオカードの製造元は、デバイスマネージャで確認することができます。)
B-10. Roxio 社 pxhelp ドライバのアップデート
Roxio 社の pxhelp ドライバを最新バージョンにアップデートします。こちらからアップデータをダウンロードしてインストールします。
B-11. システムのウイルススキャン
Symantec Norton AntiVirus や McAfee VirusScan など、最新のウイルス対策ソフトウェアを使用して、システム内のウイルスを検索します。ウイルスはパフォーマンスの低下やシステムエラーの原因となる場合があります。詳細については、ウイルス対策ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
B-12. Encore を単独で起動
不要なサービスやプログラムを停止し、必要最低限の構成で Windows を起動することにより、問題が改善されることがあります。詳細については、文書番号 cpsid_83224 システム構成ユーティリティで不要なサービスを停止する(Windows)を参照してください。
B-13. 新規ユーザーアカウント
Windows のユーザーアカウントが破損することにより、Encore の動作に影響を及ぼすことがあります。新規ユーザーアカウントを作成し、作成したアカウントで Encore を起動してください。新規ユーザーアカウントの作成方法については、文書番号 cpsid_83227 新規ユーザーアカウントの作成方法を参照してください。
C. トラブルシューティング/上級編
C-1. デスクトップからのインストール
デバイスドライバーやウイルス対策ユーティリティなど、いくつかのシステムコンポーネントがインストーラとコンフリクトを起こして、アプリケーションが正しくインストールされなかった場合、システムエラーや予期しない問題が発生することがあります。システムコンポーネントとのコンフリクトを回避するため、Encore をデスクトップから再インストールします。Encore は Premiere Pro、または Adobe Creative Suite Master Collection/Production Premium に付属するアプリケーションのため、再インストールするにはこれらのインストーラーをデスクトップにコピーする必要があります。
Encore をデスクトップからインストールする方法については、以下の弊社技術文書を参照してください。
文書番号 cpsid_83884 デスクトップからのインストール手順(Creative Suite 5)
C-2. コーデックのトラブルシューティング
起動時に発生する問題やアプリケーションがフリーズする問題の多くは、コーデックの不具合、または互換性のないコーデックによって発生します。最近インストールしたビデオコーデックあるいはオーディオコーデックを削除することによって、問題の原因を特定することができます。また、その他のコーデックを一時的に無効にすることで、インストールされているコーデックの互換性についてテストすることができます。
コーデックを一時的に無効にするには、以下の操作を行います。
警告 : Windows レジストリには、コンピューターとアプリケーションのための重要な情報が含まれています。レジストリの編集については、弊社ではサポートを行っておりません。変更する前には、必ずレジストリのバックアップを作成してください。レジストリの詳細は、Windows のマニュアルを参照するか、Microsoft 社にお問い合わせください。
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すべてのアプリケーションを終了します。
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スタートメニューのテキストボックスに「regedit」と入力して Enter キーを押します。
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ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されたら [続行] をクリックします。
※ 管理者ユーザーでログインしていない場合は、管理者パスワードが必要となります。 -
レジストリエディターが起動したら、左側のリストに表示されているフォルダーを展開し、以下のレジストリキーを検索します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Drivers32
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無効にするコーデックをダブルクリックします。
注意 : ビデオコーデックは通常「vidc」で始まり、オーディオコーデックは通常「.acm」という拡張子で終了します。また、ファイル名は、常にコーデックの通称名と一致しているわけではありません(例えば、Cinepak は vidc.cvid のように表示されます)。
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[文字列の編集] ダイアログボックスで、[値のデータ] 内のデータの最初にセミコロン(;)を追加してエントリを無効にします。
例 : 「;iyuv_32.dll」
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[OK] をクリックします。
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手順 4. ~ 6. を繰り返して互換性をテストするすべてのコーデックを無効にします。
※無効にしたビデオコーデック、またはオーディオコーデックを再度有効にするには、上記手順 5. で追加したセミコロン(:)を削除します。 -
レジストリエディターを終了します。
C-3. フォントのトラブルシューティング
フォントが問題の原因となっているかどうかを特定するために、アクティブな TrueType フォントを別の場所へ移動して動作を確認します。
注意 : Windows によってインストールされた TrueType フォントは移動させないでください。Windows によってインストールされるフォントの情報については、以下の弊社技術文書を参照してください。
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フォントによる問題を解決するには、以下の操作を行います。
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新規フォルダーを任意の場所に作成します。(例: C:\TrueType など)
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「Windows\Fonts」フォルダーを開きます。
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Windows によってインストールされているもの以外の TrueType フォントファイルを、手順 1. で作成したフォルダーに移動します。
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Windows を再起動します。
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手順 3. で移動したフォントのいくつかを Fonts フォルダーに戻します。
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Windows を再起動します。
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Encore を起動し、問題を再現します。
問題が再現しない場合 :
手順 5. ~ 7. を別のフォントに対して繰り返し行います。
問題が再現する場合 :
手順 5. で移動したフォントのいずれかが原因となっています。これらのフォントを Windows\Fonts フォルダーから移動し、手順 5. ~ 7. を繰り返します。ただしこの場合は、一度に 1 つずつフォントを移動させます。問題が再現された際には、以下のいずれか、もしくは複数の操作を行ってください。
- FontMaster などのサードパーティ製フォント管理ユーティリティを使用している場合は、ユーティリティを使用してフォントを削除します。操作方法についての詳細は、フォント管理ユーティリティに付属のマニュアルを参照してください。
- フォントを削除し、オリジナルのメディアからフォントを再インストールします。
- フォントのアップデートを行います。詳細はフォントの配布元にお問い合わせください。
C-4. 仮想メモリの設定
仮想メモリによって、システムがメモリ(RAM)に保管する情報をハードディスクへ保存することが可能となります。Windows ではページングファイルを使って仮想メモリを管理していますが、最小と最大のサイズを任意の値で設定することもできます。設定したページングファイルのサイズが Windows の初期設定と異なっている場合に、アプリケーションがエラーを返すことがあります。ただし、いくつかのアプリケーションは、Windows のデフォルトサイズと異なるページングファイルサイズを要求する場合もあるため、他のアプリケーションに悪影響を与えない場合にのみ以下の操作を行ってページングファイルのサイズを変更してください。
ページングファイルのサイズを変更するには、以下の操作を行います。
注意 : コンピューターのページングファイルのサイズを変更する際は、管理者権限でログインしている必要があります。
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すべてのアプリケーションを終了します。
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[スタート] メニューから [コンピュータ] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
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画面左側のタスクから [システムの詳細設定] を選択します。
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[ユーザーアカウント制御] ダイアログボックスが表示された場合は [続行] をクリックします。
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[詳細設定] タブを選択し、[パフォーマンス] セクションの [設定] をクリックします。
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[詳細設定] タブを選択し、[仮想メモリ] セクションの [変更] をクリックします。
注意 : Windows Vista の場合は次の手順に進む前に、[すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する] オプションの選択を解除してください。
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[各ドライブのページングファイルのサイズ] セクション [ドライブ [ボリュームラベル]]のリストから、搭載メモリの 3 倍以上の空き容量があるハードディスクを選択します。ドライブ名をクリックすると、[空き領域] に選択したドライブの空き容量が表示されます。
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[カスタムサイズ] を選択します。
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[初期サイズ] フィールドに搭載メモリ容量の 1.5 倍の値を入力します。
※ 例えば搭載メモリ容量が 1 GB(1024 MB)の場合は、1536 MB になります。 -
[最大サイズ] フィールドに [初期サイズ] 値の 2 倍の値を入力します。
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[設定] をクリックし、[OK] をクリックして [仮想メモリ] ダイアログボックスを閉じます。
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[OK] をクリックし、すべてのダイアログボックスを閉じます。
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コンピューターを再起動します。