アドビは、2019 年5 月1 日からの日本の改元にともなって、Adobe Fontsから提供されている下記のフォントをアップデートする予定です。

今回アップデート予定のアドビのフォント

  • 小塚明朝
  • 小塚ゴシック
  • 源ノ角ゴシック

上記以外のフォントのアップデートについては未定です。

上記フォントをAdobe Fonts から供給開始する予定日

2019 年4 月30 日までにアップデートを完了する予定です。

上記のフォントについては、まず4 月のはじめ頃に小塚明朝をアップデートしてAdobe Fonts よりリリースします。上記フォント中の他のフォントは、その後に順次アップデートしリリースしていきます。

アップデートの内容

新元号は2 つの漢字で構成されています。これらの2 文字は、どちらも『常用漢字表』(平成22 年内閣告示第2 号)に含まれているため、従来の日本語フォントで表示・印刷することが可能です。しかし、元号については従来より、元号を構成する2 文字を横方向または縦方向の寸法を半分にして(長体または平体として)、1 つの文字の全角にあてはめた形(いわゆる合字)も使用されてきました。明治、大正、昭和、平成の元号の合字については、国際的な文字集合と文字コードを定めた、ISO/IEC 10646 Universal Multiple-Octet Coded Character Set (UCS) およびその日本語標準である『国際符号化文字集合(UCS)』(またはUnicode)に既に含まれていて、多くの日本語フォントで利用可能になっています。新元号の合字についても、国際標準化機関のISO/IEC JTC1/SC2 において、上記UCS の標準の中の、U+32FF のコードポイントに割り当てることが事前に決定されました。今回のアップデートでは、このコードポイントに対応する横組み用と縦組み用の2 つの合字を作成し、フォントに加えます。

グリフを追加する方法

アドビの日本語 OpenType フォントの多くは、Adobe-Japan1-6 文字コレクションに含まれているグリフ(字体)の全部または一部を収録しています。今回アップデートの対象のフォントの内、小塚明朝と小塚ゴシックは、従来Adobe-Japan1-6 文字コレクションに基づいて開発されたフォントです。この種のフォントについては、横組み用の新元号の合字グリフと縦組み用の新元号の合字グリフの2 グリフだけを追加して、Adobe-Japan1-6 文字コレクションを拡張しAdobe-Japan1-7 文字コレクションとします。具体的には横組み用の新元号の合字グリフは CID+23058 に、縦組み用のグリフは CID+23059 に割り当ててフォントに含めます(ただし、そのサブセットの Adobe-Japan1-3 文字コレクションに基づくフォントの場合だけに限定して、横組み用のグリフだけを追加して、横組み用のグリフを縦組みにも使用します)。フォントの中に記述される文字コレクションの情報(ROS)には Adobe-Japan1-7 を割り当てます。

Adobe-Japan1-6 文字コレクションまたはそのサブセットに基づかない、Adobe-Identity-0 を採用する日本語フォント(例えば、源ノ角ゴシック)では、作成したグリフとそれに対応する GID を追加することになります。

さらに、文字コードからグリフへの対応関係を示す 'cmap'/CMap の情報、縦組み用のグリフの情報を示す 'vert' GSUBフィーチャ、そして「任意の合字」機能に対応可能にする 'dlig' フィーチャの修正も行うことで、追加された新元号の合字グリフが使えるようにします。

フォント名

今回のフォントのアップデートでは、アップデート以前のフォントとアップデート後のフォントで、フォント名を変えません。従来の Adobe-Japan1-6 文字コレクションに基づいた、新元号のグリフを搭載しないバージョンも、新しい Adobe-Japan1-7 文字コレクションに基づいた、新元号の横組み用と縦組み用の合字グリフを搭載したバージョンも、同じフォント名となります。例えば、「小塚明朝 Pr6N R」(PostScript フォント名は KozMinPr6NRegular)のフォントは、従来のバージョンも、新元号の横組み用と縦組み用の合字グリフを含んだ今回アップデートされる新しいバージョンも、どちらも同じ「小塚明朝 Pr6N R」(PostScript フォント名は KozMinPr6NRegular)となります。

警告:

アップデートされた新しいバージョンのフォントをデスクトップに反映させる方法

Adobe Fonts で上記にリストされているフォントを既にアクティベートしている場合は、一度そのフォントをMy Adobe Fonts からディアクティベート(アクティベートを解除)します。Illustrator, InDesign などフォントを使うアプリが起動中でないことを確認の上、再度、そのフォントをアクティベートします。Creative Cloud デスクトップアプリのフォントタブでそのフォントがアクティブと表示されたことを確認後、アプリを起動します。

アップデートされた新しいバージョンのフォントを取り扱う上での注意点

上記「フォント名」での説明のとおり、上記の対象となるフォントの古いバージョンと新しいバージョンとで、フォント名が同一であるため、新元号の合字グリフを用いた文書を表示したり印刷する時に、古いバージョンのフォントを用いると新元号の合字グリフが表示・印刷されない問題が発生します。そのため、新しいフォントを用いて文書作成を行う場合には、その文書を受信、配信、表示または印字、印刷する環境でも、同じ新しいフォントがAdobe Fonts を用いてアクティベートされていることを確認してからご利用いただく必要があります。

新しいフォントを利用可能にする方法は、上記の「アップデートされた新しいバージョンのフォントをデスクトップに反映させる方法」を参照下さい。上記の方法でフォントをアップデートしない場合には、デスクトップ上で表示や印刷のために利用できるフォントは従来の古いバージョンのままとなりますので、ご注意ください。

 

アップデートされた新しいバージョンのフォントをWebサイトで反映させる方法

「My Adobe Fonts」の「Web プロジェクト」タブで、更新するプロジェクトの横にある「プロジェクトを編集」をクリックします。プロジェクトの下部までスクロールし、「変更を保存」ボタンをクリックします。これで、プロジェクトに含まれるすべての Web フォントの最新バージョンが Web サイトで使用されるようになります。

その他の関連技術情報

今回のフォントのアップデートに関する技術情報については、下記を参照してください。

 

また、源ノ角ゴシックの今回のアップデートについての技術的情報は下記のGitHub のページにある README-JP.md ファイルを参照してください。

https://github.com/adobe-fonts/source-han-sans/blob/master/README-JP.md

 

また、新元号の合字に対応する文字コードである U+32FF と、拡張された Adobe-Japan1-7 に含まれる2 つの横組み用と縦組み用の合字グリフ、CID+23058 と CID+23059 に対応するための CMap テーブルを、ここから入手できます。

https://github.com/adobe-type-tools/cmap-resources/

 

Adobe-Japan1-7 文字コレクションについての情報については、下記のGitHub のページを参照してください。

https://github.com/adobe-type-tools/Adobe-Japan1/

 

その他、本件についてご質問等がございましたら、下記まで電子メールでお問い合わせください。

fontsupport@adobe.com

本作品は Creative Commons Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 Unported License によってライセンス許可を受けています。  Twitter™ および Facebook の投稿には、Creative Commons の規約内容は適用されません。

法律上の注意   |   プライバシーポリシー