Captivate ではオブジェクトに複数のステートが可能です。この機能を使用することで、単一ののプロジェクトで、複数のオブジェクトを使用することなく、また「表示と非表示」のテクニックに頼ることなく、インタラクティブコンテンツを容易に開発することができます。
複数のステートを持つ単一のオブジェクトを使用することで、プロジェクトのタイムラインの混乱を避け、タイムラインの複雑化を軽減することができます。例えば、ユーザーのアクションに基づいて画像のカラーを変更したい場合、1 つの画像に対して複数カラーのステートを使用できます。
マルチステートのオブジェクトで作業する場合、以下の仕様に留意してください。
- 各オブジェクトに複数のステートが可能になりました。
- インタラクティブなオブジェクトには、標準仕様のステートが用意されます。
- 静的なオブジェクトおよびインタラクティブなオブジェクトのステートは、ユーザーがカスタマイズできます。
- ボタンとスマートシェイプには、関連するスタイルの標準仕様のステートが用意されます。
- 複数のステートを持つオブジェクトは標準スライドにのみ追加できます。
注意:
フィードバックキャプション、ロールオーバーオブジェクトおよびテキスト入力ボックスボタンには標準仕様のステートが用意されています。カスタムのステートを追加することはできません。


ステート作成中に標準のステートに戻る場合は、左側のペインのステートを右クリックして、ステートをリセットを選択します。
デフォルトと標準のステート以外のステートは削除することができます。ステートを右クリックしたときのポップアップウィンドウで、ステートの削除とリセットのオプションを使用できます。
ステートビューを終了してスライドに戻るには、ツールバーのステートを終了ボタンをクリックします。
オブジェクトタイプ | 標準仕様のステート |
テキストキャプション、ハイライトボックス、スマートシェイプ、画像、文字、ビデオ、アニメーション、テキストアニメーション、数式、および Web オブジェクト。 | カスタムステート - カスタムステートは静的なオブジェクトとインタラクティブなオブジェクトでサポートされます。「ステートを変更」のアクションでカスタムステートをトリガーできます。 |
ボタンとして使用するボタンまたはスマートシェイプ |
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ドラッグ&ドロップインタラクション (詳しくは、ドラッグ&ドロップインタラクションにおけるマルチステートのオブジェクトを参照) | |
ドロップソース |
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ドロップターゲット |
「ドロップ正解」と「ドロップ不正解」のステートは、ユーザーのアクション送信時のドラッグ&ドロップの評価に基づいてトリガーされます。 |
オブジェクトのデフォルトのステートはすべて「標準」です。
新しいステートは、プロパティインスペクターを使用して追加することができます。また、それをオブジェクトのデフォルトのステートにすることができます。ステートをデフォルトのステートにするには、ステートを選択し、ステートの横にあるドロップダウンアイコンをクリックして、デフォルトのステートにします。
オブジェクトスタイルマネージャーで、標準、ダウンおよびロールオーバーのステートのプロジェクトのプロパティを事前に定義することもできます。
注意:
「デフォルトに設定」オプションは、インタラクティブなオブジェクトには使用できません。
ドラッグ&ドロップインタラクションでは、標準仕様のステートをデフォルトのステートに設定することはできません。
オブジェクトにエフェクトを追加する場合、そのエフェクトはオブジェクトのすべてのステートに適用できます。
また、エフェクトはオブジェクトのすべてのステートにおいて再生されます。例えば、エフェクトの途中でステートが変更された場合でもエフェクトのビヘイビアーは変化しません。


シナリオ 1 - ユーザーのカラーコード(オブジェクトの下に表示)のクリックアクションに基づいて、ドレスのカラー(オブジェクト)を変更する場合。
シナリオ 2 - 質問スライドでユーザーの選択に応じた反応を示す人物を使用する場合、およびオブジェクトステートを使用して人物のアクションを変更する場合。
レスポンシブプロジェクトにおけるプロパティフローは、すべてのステートとビューにわたります。
Captivate は、デスクトップからタブレット、およびタブレットからモバイル表示のそれぞれのブレークポイント間で親と子の関係を保持します。特定ブレークポイントで作成されたオブジェクトのステートは、特定ビューのステートを変更したりリンクが無効にならない限り、下位のブレークポイントビューに対して有効です。
例えば、レスポンシブプロジェクトでボタンを作成して、ステートを追加または編集した場合、オブジェクトとそのステートは、他のすべてのブレークポイントに追加されます。
「デスクトップ」ビューで、このようなオブジェクトのステートに何らかの編集を加えた場合、これらの編集内容は他のすべてのブレークポイントにも反映されます。
「タブレット(縦)」のブレークポイントで、このようなオブジェクトのステートに何らかの編集を加えた場合、「タブレット(縦)」のブレークポイントと「デスクトップ」のブレークポイントのリンクは無効になります。「デスクトップ」ビューでのオブジェクトの変更は「タブレット(縦)」と「モバイル」ビューには反映されなくなります。「モバイル」ビューのオブジェクトは「タブレット(縦)」に加えられた変更をすべて反映するようになりました。
ユーザーは、標準仕様のステートのプロパティを編集するか、ステートを作成します。この例では、学習者が「送信」ボタンを押すとボタンが透明になるように、テキスト入力ボックスは「ダウン」ステートで透明に変更されています。
オブジェクトステートへの(「デスクトップ」ビューでの)この変更は、すべてのブレークポイントに適用されます。
次に「タブレット(縦)」のビューに進み「ダウン」のステートをさらに編集します。ここで文字プロパティや位置、またはサイズなどのレスポンシブプロパティが変更される場合、「デスクトップ」ビューと「タブレット(縦)」ビューのリンクは無効になります。「デスクトップ」ビューはこれらの変更を反映しません。
この時点から、(オブジェクトに対して)「タブレット(縦)」ビューに加えられるすべての変更がモバイルビューに反映されるようになります。
一部のオブジェクトのプロパティは、複数のステートにまたがって有効になることはありません。
シャドウやリフレクション、テキストエフェクト、音声のプロパティはステートにまたがって有効にはなりません。たとえば、複数のステートを持つ 1 つのオブジェクトにグローを追加した場合、そのグローは他のステートでは表示されません。すべてのステートにグローを再度追加します。
加えて、異なる書式をテキストに追加しても、複数のステートに自動で反映されることはありません。


上記のインタラクションで、ドラッグターゲットは LDAP の楕円形オブジェクトであり、右側の長方形のオプションがドラッグソースです。正解の 389 は LDAP のドラッグターゲットにマッピングされます。



ドロップターゲットおよびドロップソースのオブジェクトの各ステートの外観を設定することができます。
ドロップターゲット :
- ドラッグオーバー : 学習者がソースをターゲットの上にドラッグしたときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ承認 : 学習者が許可されるソースをターゲットの上にドロップしたときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ拒否 : 学習者が許可されないソースをターゲットの上にドロップしたときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ正解 : 学習者が正しい回答をターゲットの上にドロップし、回答を送信したときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ不正解:学習者が間違っている回答をターゲットの上にドロップし、回答を送信したときのオブジェクトのステートです。

注意:
上図のように、タイムライン上で LPDAP オブジェクトに多数のステートが存在しても、単一のオブジェクトとして取扱い、タイムラインが雑然としないように図ることができます。
ドロップソース :
- ドラッグオーバー : ターゲットの上にドラッグしたときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ承認 : 許可されるソースをターゲットにドラッグしたときのオブジェクトのステートです。
- ドロップ拒否 : 許可されないソースをターゲットにドラッグしたときのオブジェクトのステートです。
- ドラッグ開始 : ソースをターゲットへドラッグし始めたときのオブジェクトのステートです。
注意:
また、これらのオブジェクトにカスタムのステートを追加して、ドラッグ&ドロップインタラクションをさらに向上させることができます。