この文書では、Adobe InDesign での非 PostScript 印刷について説明します。

A. PostScript プリンターと非 PostScript プリンターの違い 

A-1. PostScript プリンターとは

PostScript (ポストスクリプト) は、1984 年に Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社) が発表したページ記述言語で、PostScript プリンターとは、この PostScript というプログラミング言語を解析してビットマップデータに変換する機能 (PostScript インタープリタ) を搭載したプリンターのことです。

プリンターには、モノクロレーザープリンターからカラー PostScript プリンターまでさまざまな種類がありますが、PostScript 対応のプリンターは比較的高価なものが多くなっています。PostScript では、異なった出力機器からも一貫した出力が保証されるように設計されているため、ドキュメントをローカルプリンターで印刷した場合でも、印刷会社で大量に印刷した場合でも、同じ最高品質の出力が得られます。印刷のためのラスタイメージ処理をプリンタで行うため、印刷にかかる時間はパソコンの処理速度ではなくプリンターの処理速度に比例します。

弊社純正の PostScript ソフトウェアを搭載しているプリンター等の出力装置は、カタログや製品本体パネル等に信頼のロゴマークが表示されています。

A-2. 非 PostScript プリンターとは

PostScript 言語を解釈することができないプリンターのことで、家庭用インクジェットプリンタ、レーザープリンターなど、比較的安価なものが多いのが特徴です。印刷するためのラスタイメージの処理をパソコンで行うため、印刷にかかる時間はパソコンの処理速度に比例します。また、異なるプリンタに出力する場合には、印刷結果が異なる場合があります。

※ 一部のプリンターメーカーでは、非 PostScript プリンタに PostScript 言語機能を追加するソフトウェア (Software RIP) を販売しています。使用の可能性および互換性については、ソフトウェア販売店にご確認ください。 

 

B. InDesign と非 PostScript プリンター

InDesign は、非 PostScript プリンターで印刷することができます。

ただし、PostScript は商用印刷で標準のページ記述言語であるので、スクリーン線数や色分解出力といったハイエンドのカラー特性およびグラフィック特性は、非PostScript プリンターでは再現できません。

しかし、読み込んだ画像ファイル形式のほとんどは、非 PostScript プリンターでも十分な品質で印刷されます。通常、非 PostScript プリンターでプリントしたドキュメントは、プレビューモードで画面に表示したドキュメントと同じような仕上がりになります。

B-1. スクリーン線数とは

印刷の精度を示す尺度のひとつで、単位は 「線」、または 「lpi」 (line per inch : インチあたりに含まれる線の数) です。写真など濃淡のある部分は、製版段階で細かい網点に変えて印刷しますが、この網点を 1 インチに何列並べるかによって精度が決まります。たくさん並べるほど網点ひとつひとつの大きさは小さくなり、よりきめ細かい表現ができるようになりますが、重要なことは、使用する紙の質や印刷機の種類に適したスクリーン線数を指定することです。一般的に、新聞は 60 ~ 80 線、書籍、雑誌など 1 ~ 2 色刷りの印刷物で 100 ~ 150 線、カタログ、カレンダーなどのカラー印刷では 150 ~ 200 線に指定されることが多いといえます。

 

B-2. 色分解出力とは

2 色以上を使うカラー印刷では、使用するインキの色の数だけ製版用のフィルムを作る必要があります。このためにドキュメントをプロセスカラーの CMYK、あるいは特色ごとに分けて出力することを、色分解出力といいます。 

 

分版パレットを使用すると、色分解出力、インキ限定、オーバープリントをプレビューすることができます。使用しているモニタで色分解出力をプレビューすることで、コーティングやリッチブラック、インキ限定、オーバープリントなどをチェックすることができます。モニタで色分解出力をプレビューすると印刷コストを削減することができますが、トラップ、膜面オプション、トンボ、スクリーン線数および解像度はプレビューすることができません。印刷・出力会社で印刷するときは、必ず校正刷りを何度も行って、設定を確認することが必要になります。

C. ビットマップでの印刷

非 PostScript プリンターでプリントする場合、プリント中にすべてのアートワークをラスタライズすることができます。このオプションは、滑らかな陰影やグラデーションを持つオブジェクトのように複雑なオブジェクトを含むドキュメントをプリントするときに便利です。エラーが発生する可能性が減ります。

  1. InDesign を起動し、ドキュメントを開きます。

  2. ファイル/プリント を選択します。

  3. プリントダイアログボックスが表示されます。
    ダイアログボックス左側の「詳細」を選択します。

  4. 「プリンター」で非 PostScript プリンターを選択します。

  5. 「ビットマッププリント」を選択します。

    ※ このオプションは、プリンタードライバーが非 PostScript としてプリンターを識別する場合にのみ使用できます。

  6. ビットマッププリントの解像度を指定します。

  7. 「プリント」ボタンをクリックして、印刷を行います。

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