この文書では、Mac OS X でアドビアプリケーションにフォントをインストールする、またはフォントを使用する際に発生する問題を解決できるようにします。フォントの問題は、以下のようにさまざまな形で表れることがあります(ただし、これに限定されません)。
- フォントがアプリケーションのフォントメニューに表示されない。
- フォントが正しく印刷されない。
- メニューやダイアログボックスで、フォントに不正な文字などが含まれる。
- 画面上でフォントが正しく表示されない。
- フォントをインストールした後にエラーおよびクラッシュが発生します。
- 特定のユーザーのみフォントを利用できる。
この文書を正しく利用するには、タスクを順番通りに実行してください。
サポートされていないフォント形式を使用すると、システムがアプリケーションでフォントを表示または印刷できません。
Mac OS X は次のフォント形式をサポートしています。
- .dfont
- Multiple Master(Mac OS X 10.2 以降のみ)
- OpenType(.otf)
- TrueType(.ttf)
- TrueType Collection(.ttc)
- Type 1(PostScript)
Mac OS X には、さまざまな方法でフォントを使用できるようにする 5 つのフォントフォルダーが含まれています。Mac OS X ではシステム内で重複したフォントのコピーを使用できるので、必要な数だけフォルダーにフォントをインストールすることができます。フォントの名前が重複している場合は、Mac OS X がフォント形式に関係なく、以下の場所からリストされている順番でフォントを使用します。
- Users/[user name]/Library/Fonts
- Library/Fonts
- Network/Library/Fonts
- System/Library/Fonts(このフォルダーは変更しないでください。Mac OS X がシステムの使用と表示に必要な .dafont フォントが含まれています。詳細については、「Mac OS X: Font locations and their purposes(Mac OS X:フォントの場所とその目的)」を参照してください。)
- System Folder/Fonts
注:System Folder/Fonts にインストールされているフォントは、Classic、Carbon、および Cocoa アプリケーションのすべてで利用できます。
Mac OS X でフォントをインストールするには、以下の手順を実行します:
-
元のメディア(たとえば CD)から、ハードディスク上の次の 1 つ以上のフォルダーにフォントファイルをドラッグします:
注:PostScript フォントをインストールする場合、アウトラインフォントファイルおよびビットマップフォントスーツケースの両方を適切なフォルダーにドラッグします(Mac OS X では、フォントスーツケースは他のフォントファイルと同様な外観で同じように動作します。Mac OS 9 で可能だったようにファイルをダブルクリックして開くことはできません)。
- System Folder/Fonts、Mac OS X で実行中のアプリケーション、および Classic モード(Mac OS 9)で実行中のアプリケーションのフォントにアクセスする場合。
- Library/Fonts、Mac OS X 内のすべてのユーザーがすべてのアプリケーションのフォントにアクセスする場合(フォントは、Classic モードで実行中のアプリケーションでは利用できません)。
- Users/[ユーザー名]/Library/Fonts、Mac OS X の特定のユーザーが使用する場合(指定したユーザーでログインしている場合のみ、Mac OS X 内のすべてのアプリケーションでフォントを利用できます)。
- Network/Library/Fonts、Mac OS X を実行中のネットワークファイルサーバー上のリモートユーザーがローカルエリアネットワーク(LAN)経由でアクセスする場合。
Mac OS X で PostScript フォントを使用するには、同じフォルダーにビットマップ(スクリーン)、またはビットマップフォントを含むスーツケース、およびアウトライン(プリンタ)フォントをインストールします(アドビのビットマップフォントファイルはフォント名を使用します。アウトラインファイルには、短縮された PostScript 版のフォント名が使用されます[たとえば、「Isabella」フォントには「Isabe」など])。アウトラインフォントファイルをインストールしないと、フォントが不正に印刷される可能性があります。ビットマップフォントファイルがインストールされていない場合、フォントはフォントメニューから利用できません。
ATM は、画面上でフォントがギザギザに表示されないようにし、アプリケーションを Classic モードで実行する場合に、非 PostScript プリンタで PostScript フォントをより滑らかに印刷できるようにします。アドビの Web サイトから ATM Light 4.6 の無償版をダウンロードできます。
Extensis Suitcase Fusion、Insider FontAgent Pro、または Linotype FontExplorer X のようなフォント管理ユーティリティをすべて無効にします。以前に問題が発生したアクション(アプリケーションの起動、フォントメニューへのアクセスなど)を実行してみます。次のいずれかの操作を実行します。
- 問題が再発する場合、次のセクションに進みます。
- 問題が発生しない場合、フォント管理ユーティリティを有効にします。ユーティリティを使用してフォントの 50% を無効にし、フォントのバイナリ分離を実施して半分ずつの結果を比較します。その後、問題が再現した半分でこのプロセスを続けます。続行します。
Users、Library、および Network フォルダーの Fonts フォルダーから、デスクトップか他の場所にフォントファイルを移動してコンピューターを再起動します。問題が再発しない場合、移動したフォントファイルのうちの 1 つ以上が問題を引き起こしています。フォントファイルを一度に数個交換し、どのフォントが問題の原因になっているかを特定します(たとえば、まずは A ~ E で開始するフォントファイルを System/Library/Fonts フォルダーに移動し、コンピューターを再起動します。問題が再発しない場合、別のフォントファイルの小グループを追加します。問題が再発した場合、追加したフォントファイルのいずれかが原因である可能性があります。フォントファイルを除去し、再度一度に 1 つずつそれらを追加していきます。問題を引き起こしている特定のフォントファイルが見つかるまで、追加するたびにコンピューターを再起動してください)。問題の原因となるフォントファイルが見つかった場合、そのフォントを元のメディアから再インストールします。
フォントの最新バージョンを使用していることを確認してください。
Adobe Type Library からフォントを確認するには、フォントファイルを選択し、「ファイル/情報を取得/全般」を選択して作成日を確認します(PostScript フォントを使用している場合、アウトラインファイルとスーツケースファイルのそれぞれの作成日を確認してください)。フォントの作成日が 1992 年以前の場合、フォントの新しいバージョンを入手できる可能性があります。アップグレード情報については、アドビカスタマーサポート(1-800-833-6687)までご連絡ください。
フォントキャッシュが破損していると、実際は破損していない場合であっても、フォントが破損しているように見えます。一般的な症状としては、画面上のテキストが文字化けします。キャッシュを消去したら、破損したフォントキャッシュを問題の潜在的な原因から除外できます。
注:検索しても adobefnt.lst ファイルが見つからなかった場合は、「検索」ダイアログボックスで検索条件が「すべて」に設定されていることを確認してください。
フォント帳を使用している場合にフォントのトラブルシューティングを行うには、次の操作を実行します。
重要:このプロセスの最終ステップの前にごみ箱を空にしないでください。