- Adobe Acrobat 早わかりガイド
- Acrobat をPDFのデフォルトプログラムに設定する
- 第1章 Acrobatの基本操作
- 第2章 PDFの作成
- 第3章 PDFの保存と書き出し
- 最適化されたPDFとファイルサイズの縮小
- 既存のPDFを有効利用する
- 第4章 PDFの編集と活用
- PDFの編集
- PDFの整理
- ファイルの比較
- しおりの作成
- PDFフォームの活用
- Acrobatを用いたPDFフォームの活用
- アクションウィザードを使用する(Pro)
- 第5章 PDFの保護
- PDFを保護する
- 秘匿情報を削除する
- 保護されたビューを有効にする
- 第6章 PDF文書への署名
- 署名とは
- PDF文書への署名(電子サイン)
- 証明書による署名(電子署名)
- 第7章 共同作業
- AcrobatとPDFを利用したレビューの効率化
- レビューの種類と活用シーン
- さまざまな注釈ツールの紹介
- 注釈ツールを使用する
- 注釈の確認を行う
- 注釈の書き出しと取り込みを行う
- PDFを共有でレビューする
- PDFを回覧して文書の承認を行う
- ファイルの共有
- 第8章 PDFサービスの利用
- PDFサービスとは
- PDFサービスを使用してPDFを作成する
PDFの最適化と、他のアプリケーションへの書き出し方
最適化されたPDFとファイルサイズの縮小
PDFは電子文書フォーマットとして豊かな多様性を持つファイル形式です。そのためPDFが保有する情報も多岐にわたり、用途によっては必要のない情報も含まれています。「PDFを最適化」することで、ファイルサイズを最小限に抑えたり、あるいは商業印刷にも耐えうる品質を保ったファイルにすることができます。
既存のPDFを最適化する(Pro)
「ファイル」→「その他の形式で保存」→「最適化されたPDF」を選択するとPDFを最適化するためのダイアログが表示されます。PDFの最適化とは、主にAcrobatの互換性やファイルサイズの軽減など、PDFの利用目的に応じて設定をカスタマイズすることです。様々なアプリケーションで作成された元のPDFを最適化することで、用途に合ったPDFを作成することができます。

● 画像
PDFに含まれる画像の圧縮率を設定します。カラー、グレースケール、白黒画像に対して、それぞれ圧縮形式や画質、解像度を設定することで、PDF全体のファイルサイズを決定することができます。

● フォント
PDFではフォントデータを埋め込むことによって、どのデバイスでも見た目が変わらずに表示させることができます。フォントの埋め込みを解除するとファイルサイズを小さくすることができます。

● 透明
PDF内に透明の効果をもつオブジェクトがある場合に解像度を設定することで、ファイルサイズを小さくすることができます。

● オブジェクトを破棄
PDFに含まれるフォームやタグ、しおりのデータなど、さまざまなオブジェクトを破棄することで、ファイルサイズを小さくすることができます。

● ユーザーデータを破棄
注釈や文書情報など、PDFに含まれるさまざまな情報を破棄することで、ファイルサイズを小さくすることができます。

● 最適化
PDF内で無効になっている情報を破棄したり、さまざまなオブジェクトの圧縮率を変更することでファイルサイズを小さくすることができます。

プリセットを保存する
「PDFの最適化」で行った設定はプリセットとして保存することができ、別のPDFに対して同じ設定を1ステップで適用できます。
「保存」①をクリックし、プリセット名を入力して「OK 」②を押すと、プリセットのプルダウンメニュー③に現在の設定が追加されます。

既存のPDFのファイルサイズを縮小する
PDFのファイルサイズを手早く縮小する場合は「ファイル」→「その他の形式で保存」→「サイズが縮小されたPDF」①を選択し、「OK 」を押します。
また「複数ファイルに適用」②をクリックすると、一度に複数のPDFに対して、ファイルサイズの縮小を実行することができます。

既存のPDFを有効利用する
Acrobatを使用して変換したPDFは、Acrobatから他のファイルフォーマットに書き出すことが可能です。手元に原本が存在せずPDFしかないという場合でも、コンテンツを簡単に再利用できます。
PDFをWord形式で保存する
PDFを簡単に編集可能なWord形式に保存することができます。PDFのページが書式やレイアウトを保持したままWordのページとして変換されます。

1 PDFを開き、ツールパネルウィンドウの「PDFを書き出し」①をクリックします。

2 次の書き出し画面で「Microsoft Word」②を選択し、「Word文書」か「Word 97- 2003文書」を選びます。「書き出し」③をクリックし、保存場所とファイル名を指定して保存します。

3 保存場所を指定する際、「設定」④をクリックすると保存時の設定を行うことができます。
レイアウト設定
テキストの再編集性を重視するか、レイアウトの再現性を重視するか選択します。
注釈設定
PDFに含まれる注釈をWord文書へ含めるかどうかを設定します。
画像の設定
PDFに含まれる画像をWord文書へ含めるかどうかを設定します。
テキスト認識設定
文書内の画像に対して、テキスト認識を行うかどうかを設定します。行う場合はその言語を指定します。

PDFをExcel形式で保存する
PDFを簡単に編集可能なExcel形式に保存することができます。PDFのページが書式やレイアウトを保持したままExcelのページとして変換されます。

1 PDFを開き、ツールパネルウィンドウの「PDFを書き出し」①クリックします。

2 次の画面で「スプレッドシート」②を選択し、「Microsoft Excelブック」か「XML スプレッドシート」を選びます。「書き出し」③をクリックし、保存場所とファイル名を指定して保存します。

必要な情報のみを再利用する
必要な箇所だけを指定してコピーし、Excelにペーストすることも可能です。
1 PDFを開き、データの抽出したい部分を「選択」ツールでドラッグし、範囲を選択します。選択したエリアで右クリックし、「書式設定を維持してコピー」を選択します。

2 Excelを開き、Control+Vキーを押して、Acrobatでコピーしたエリアを貼り付けます。

PDFをPowerPoint形式で保存する
PDFを簡単に編集可能なPowerPoint形式に保存することができます。PDFのページが書式やレイアウトを保持したままPowerPointのページとして変換されます。

1 PDFを開き、ツールパネルウィンドウの「PDFを書き出し」①クリックします。

2 次の画面で「Microsoft PowerPoint 」②をクリックすると、「PowerPointプレゼンテーション」③が表示されます。「書き出し」④をクリックし、保存場所とファイル名を指定して保存します。

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