ここでは、Adobe Standard Material に用意されているプロパティの詳細と、各プロパティチャンネルで使用できるテクスチャマップの種類について説明します。

このドキュメントでは、多くのアドビ製品およびサービスで利用可能なマテリアルを作成するために使用される、Adobe Standard Material(ASM)について説明します。ASM マテリアルは現在、以下の製品でサポートされています。

  • Adobe Dimension
  • Project Aero
  • Adobe Stock 3D
  • Adobe Capture(書き出しのみ)

Adobe Standard Material(ASM)は、NVIDIA のマテリアル定義言語(MDL:Material Definition Language)で定義された、標準化されたマテリアルテンプレートです。このテンプレートは、物理ベースレンダリング(PBR:Physically Based Rendering)の「メタル(金属っぽさ)/ラフネス(粗さ)」ワークフローに準拠しています。このドキュメントには、プロパティの定義と、構文および使用方法に関する詳細が含まれています。

表面のプロパティ

ベースカラー 発光

ベースカラー は、ジオメトリ表面の色合いをコントロールします。ジオメトリからの反射光と屈折・透過光の両方を左右します。このプロパティには、カラー値を設定すること、または RGB 画像を入力することができます。

MDL 構文

RGB カラー値

baseColor : color(0.5, 0.5, 0.5)

RGB 画像マップ

baseColor : adobe::util::color_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_srgb))

発光 は、表面から発せられる光の強さをコントロールします。このプロパティには、0 または正の値を設定すること、あるいは白黒画像を入力することができます。画像を使用した場合、黒い領域は光を反射し、白い領域は光を発します。発光色は「ベースカラー」で決まり、「発光」は強さだけを指定します。

MDL 構文

浮動小数値

glow : float(0.0)

グレースケール画像マップ

glow : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))


不透明度 粗さ

不透明度は表面ジオメトリの可視性をコントロールします。このプロパティには、0~1 の値を入力すること、または白黒画像を入力することができます。画像を使用した場合、黒い領域は透明になり、白い領域は不透明になります。可視性と屈折との違いにご注意ください。不透明度が 1 未満の場合、光の透過成分はオブジェクトを直接突き抜け、まったく屈折しません。屈折を有効にするには、後出の「半透明」プロパティを設定します。

MDL 構文

浮動小数値

opacity : float(0.0)

グレースケール画像マップ

opacity : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))

粗さは表面ジオメトリの輝き具合をコントロールします。このプロパティには、0~1 の値を設定できます。または白黒画像を入力することができます。画像を使用した場合、黒い領域は磨き上げられた状態になり、白い領域は艶消しになります。

MDL 構文

浮動小数値

roughness : float(0.0)

グレースケール画像マップ

roughness : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))


メタリック

メタリックは、表面の金属的な光沢をコントロールします。このプロパティには、0~1 の値を入力すること、または白黒画像を入力することができます。画像を使用した場合、黒い領域は金属的でなくなり、白い領域は金属的になります。メタリックな領域は反射にベースカラーが反映されるのに対し、メタリックではない領域では反射に何も反映されません。

MDL 構文

浮動小数値

metallic : float(0.0)

グレースケール画像マップ

metallic : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))


内部のプロパティ

半透明 屈折率

半透明は、オブジェクト内で屈折可能な光の量をコントロールします。このプロパティは、他の内部プロパティとの組み合わせで機能します。このプロパティには、0~1 の値を入力すること、または白黒画像を入力することができます。画像を使用した場合、黒い領域は非透明に、白い領域は透明になります。

MDL 構文

浮動小数値

translucence : float(0.0)

グレースケール画像マップ

translucence : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))

屈折率は、光がオブジェクトを通り抜けるときに曲がる量をコントロールします。マテリアルがいくらかでも透明な場合にのみ効果があります。このプロパティには、1~3の値を設定できます。この値は、オブジェクト全体で同じです。そのため、画像入力はサポートされていません。

MDL 構文

浮動小数値

indexOfRefraction : float(1.6)


密度 内部カラー

密度は、内部がどの程度透き通っているかを調整して、クリアにしたりもやがかかったようにしたりします。マテリアルがある程度透明な場合にのみ効果があります。このプロパティには、ゼロまたは任意の正の値を設定できます。この値は、オブジェクト全体で同じです。そのため、画像入力はサポートされていません。

MDL 構文

浮動小数値

density : float(0.0)

内部カラーは、内部のもやのカラーを調整します。マテリアルがある程度透明で密度がある場合にのみ効果があります。このプロパティには、カラー値を設定できます。この値は、オブジェクト全体で同じです。そのため、画像入力はサポートされていません。

MDL 構文

RGB カラー値

baseColor : color(0.5, 0.5, 0.5)


シェイプのプロパティ

高さ 高さスケール

高さでは、画像を使用して表面のシェイプのオフセットを指定します。バンプマップは現状ではサポートされていません。効果をよりリアルにするため、高さはいわゆる「true ディスプレースメント」になっているからです。高さの設定には必ず白黒画像入力を使用してください。画像を使用した場合、黒い領域はくぼみ、白い領域は盛り上がります。50% グレー値は高さ変更なしを表します。

注:高さプロパティは、アプリケーション UI 内ではまだ表示されません。アドビではこの機能の開発を進めており、後日追加される予定です。

MDL 構文

浮動小数値

height : float(0.5)

線形 RGB 画像

height : adobe::util::float_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))

高さスケールは、高さプロパティで使用される画像によって生み出されるオフセットの強度を調整します。高さスケールを使用できるのは、高さプロパティで画像が使用されており、値としてゼロまたは正の値を使用できる場合に限られます。高さスケールをゼロに設定すると、表面に対するあらゆるディスプレースメントが排除されます。

注:高さスケールプロパティは、アプリケーション UI 内ではまだ表示されません。アドビではこの機能の開発を進めており、後日追加される予定です。

MDL 構文

浮動小数値

heightScale : float(1.0)


注意:

高さおよび高さスケールのプロパティは、アプリケーションのユーザーインターフェイス内には表示されません。このプロパティは、今後追加される予定です。

標準マッピング

標準マッピングは、ディスプレースメントなしで表面にディテールを追加します。標準マッピングは高さマップとの組み合わせで機能し、表面ジオメトリの角度を変えたり、追加のライティング情報を偽装したりします。標準マッピングは、線形 RGB 画像入力を使用して設定する必要があります。

MDL 構文

デフォルト値

normal : ::state::normal()

線形 RGB 画像

normal : adobe::util::normal_texture(texture_2d(“image.png”, ::tex::gamma_linear))


Dimension での Adobe Standard Material の使用

マテリアルは多くのプロパティのコレクションで、それぞれのプロパティを詳細にカスタマイズできます。マテリアルまたはグラフィックのプロパティにアクセスするには、シーンパネルでクリックするか、カンバスをダブルクリックして、マテリアルまたはグラフィックを選択します。マテリアルのプロパティは、カラー、画像、または値のいずれかです。

  1. カラープロパティを変更するには、カラースウォッチをクリックし、カラーピッカーを使用してカラーを選択するか、カラー値を入力します。

    選択したマテリアルのカラープロパティの変更
    選択したマテリアルのカラープロパティの変更
  2. カラー以外のプロパティを変更するには、スライダーコントロールを使用して、値を増減するか、値を入力します。

    選択したマテリアルのカラー以外のプロパティを変更する
    選択したマテリアルのカラー以外のプロパティを変更する
  3. カラープロパティに画像を使用するには、カラー画像を画像スウォッチにドラッグします。

    カラー画像を使用して、選択したマテリアルのベースカラープロパティを変更する
    カラー画像を使用して、選択したマテリアルのベースカラープロパティを変更する
  4. カラー以外のプロパティに画像を使用するには、白黒の画像を(+)アイコンまたはそのプロパティの横にある画像スウォッチ上にドラッグします。プロパティのタイトルの上にマウスを移動すると、マスクがプロパティにどのように影響するかを確認できます。例えば、メタリックのプロパティでは、黒い領域が非メタリックで、白の領域がメタリックになります。

    白黒の画像を使用して、選択したマテリアルのメタリックプロパティを変更する
    白黒の画像を使用して、選択したマテリアルのメタリックプロパティを変更する
  5. マテリアルの配置、回転、拡大・縮小を制御します。プロパティで使用されているすべての画像を、マテリアルのプロパティでまとめて変換できます。

    マテリアルの配置、回転、拡大・縮小の変換を適用する
    マテリアルの配置、回転、拡大・縮小の変換を適用する

ビデオチュートリアル

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