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部分補正へのマスクの適用

 

マスクでは、整理されたパネルに表示される様々な部分補正ツールが使用できます。これらのツールを使用すると、最高のクリエイティブコントロールを使用して写真の特定の領域に正確な編集を加えることができます。

何回か選択するだけで写真の特定の部分を修正することができるようになりました。Lightroom のマスクパネルを使用すると、画像の任意の部分で作業して、「ブラシ」、「背景」、「人物」などのマスクを使用して複雑かつ正確な調整を行うことができます。これらのマスクには、編集コントロールが搭載されています。手動マスクや、人工知能の技術を利用しているマスクにアクセスできます。この記事で説明されているマスク機能を試し、Lightroom コミュニティで意見を共有してください。

注意:

Lightroom モバイル版を使用している場合は、次のリソースを参照してください。

マスクツール

右側のツールバーから「マスク」を選択すると、次の部分補正ツールが使用できます。

Lightroom のマスクパネル
Lightroom デスクトップ版のマスクパネルには、すべてのマスクがあります。

 ブラシ

編集する領域上でブラシツールを選択してドラッグします。次の設定項目を指定できます。

  • サイズ ブラシの先の径をピクセル単位で指定します。
  • ぼかし ブラシがあたった範囲とその周りのピクセルとの間に、エッジをぼかした移行部分を作成します。ブラシカーソルでは、内側の円と外側の円の距離がぼかしの量を表しています。
  • 流量 補正の適用率をコントロールします。
  • 適用量 ストロークの透明度を制御します。

自動マスク」を選択して、ブラシストロークの適用先を同じようなカラーの領域に限定することもできます。

線形グラデーション

ツールを選択して編集する領域にドラッグします。このツールは、写真の広い部分に徐々に色あせるパターンを適用して、ソフトトランジションを作成する場合に便利です。

円形グラデーション

ツールを選択して編集する領域にドラッグします。このツールは、楕円形の内側または外側で部分補正を行うのに便利です。ぼかしスライダーを使用して、補正の緩やかさを指定します。

色域指定

このツールを使用して、次のように、編集する写真のカラーを正確に選択します。

  • 補正する写真のカラーの周りの領域を、選択しながらドラッグします。
  • 複数のカラーサンプルを追加するには、Shift キーを押しながら選択します。Shift キーを押しながら画像をクリックすると、最大 5 つのカラーサンプルを追加できます。カラーサンプルを削除するには、Option(macOS)/Alt(Windows)を押しながらサンプルを選択します。
  • 調整スライダーを調整して、選択したカラーの範囲を狭くしたり広げたりします。
  • 色域指定」マスクを削除するには、マスクを選択してから、「削除」を選択します。

輝度範囲

このツールを使用して、写真内のポイントまたは領域を選択します。選択した明るさ範囲を含むすべての領域がマスクになります。このようにして、写真の特定の明るさレベルを正確に調整できます。輝度範囲を選択するには、次のいずれかの操作を行います。

  • 輝度を選択スライダーを調整して、選択した輝度範囲の端点を定義します。
  • 調整する写真の領域を選択してドラッグします。小さな領域を選択することで、特定の輝度範囲に絞り込むことをおすすめします。

輝度マップを表示」を選択して、写真の輝度情報を白黒表現で表示します。カラーが赤の部分は、輝度と適用される部分補正の交差である、マスクされる領域を示します。

奥行き範囲

このツールを使用して、カメラからの距離に基づいて領域を選択します。 このツールは、深度情報を含む写真に対してのみ有効になります。奥行き範囲を選択して調整するには、次のいずれかの操作を行います。

  • 深度を選択スライダーを調整して、選択した奥行き範囲の端点を定義します。
  • 調整する写真の領域を選択してドラッグします。より小さな領域を選択することで、特定の奥行き範囲に絞り込むことをおすすめします。

深度マップを表示」を選択して、画像の深度を白黒表現で表示します。写真の白い部分は前景を表し、黒い部分は背景を表します。赤のカラーは、深度と適用される部分補正の交差である、マスクされる領域を示します。

被写体を選択」、「空を選択」、「人物を選択」および「オブジェクトを選択」については、次を参照してください。

基本を学ぶ:マスクの作成

  1. ルーペ表示で写真を開き、右側のパネルから「マスク」を選択します。

  2. 目的のマスクツール(詳細は最初のセクションを参照)を選択します。初期設定の「マスク 1」が、移動可能なマスクパネルに作成されます。このマスクの名前を変更するには 3 点メニューをクリックして、「名前変更」を選択します。

  3. ツールを使用して、編集する領域を選択します。次に、右側のパネルの編集スライダーを使用して、部分補正を行います。これらのスライダーの詳細については、部分補正を参照してください。

    プリセットドロップダウンメニューから、明るい、暗い、暖色、寒色などのプリセットにアクセスして、素早く調整することもできます。

  4. 新しいマスクを追加するには、移動可能なマスクパネルから、「新しいマスクを作成」を選択し、使用するツールを選択します。このようにして、同じ写真で異なるツールを使用し、効率的にアクセスできます。

写真の被写体を自動的に選択

  1. 編集する写真を開き、マスク/被写体を選択を選択します。

  2. Lightroom で解析が実行され、自動的に被写体が選択されます。

    Lightroom で被写体を選択
    初期設定では、選択範囲は赤のオーバーレイとして表示されます

  3. 選択を調整するには、「追加」または「削除」を選択します。

  4. 右側の編集スライダーを使用して、目的の部分補正を行います。 

    詳細については、部分補正を参照してください。

空を自動的に選択

  1. 編集する写真を開き、マスク/空を選択を選択します。

  2. Lightroom で解析が実行され、自動的に空が選択されます。

    Lightroom で空を選択
    Lightroom で分析が実行され、自動的に空が検出されます

  3. 選択を調整するには、「追加」または「削除」を選択します。

  4. 右側の編集スライダーを使用して、目的の部分補正を行います。

    詳細については、「部分補正」を参照してください。

写真内の背景を自動的に選択

  1. 編集する写真を開き、マスク背景を選択を選択します。

  2. Lightroom で解析が実行され、自動的に背景が検出されます。

    マスク
    Lightroom によって自動的に検出された背景マスク。

  3. 選択を調整するには、「追加」または「削除」を選択します。

  4. 選択範囲に問題がなければ、右側の編集スライダーを使用して部分補正を行います。

オブジェクトを自動的に選択

  1. 編集する写真を開き、マスクオブジェクトを選択を選択します。

  2. Lightroom で解析が実行され、自動的にオブジェクトが検出されます。ブラシまたは長方形選択ツールを使用して選択を行うことで、写真内の別のオブジェクトを選択することもできます。

  3. 選択を調整するには、「追加」または「削除」を選択します。

  4. 選択範囲に問題がなければ、右側の編集スライダーを使用して部分補正を行います。

人物を自動的に選択

  1. 編集する写真を開き、マスク/人物を選択を選択します。

  2. Lightroom で解析が実行され、自動的に人物が検出されます。写真に複数の人物がいる場合は、「人物 1」、「人物 2」などを選択します。

    Lightroom で、「人物」マスクを選択します。
    写真内で、特定の編集を加える人物を選択します。

  3. 肌、ひげ、服、髪、歯など、特定の部分を選択し、選択した部分に調整を行うことができます。

    マスク
    「人物」マスク内の様々な機能を選択します。

  4. 選択を調整するには、「追加」または「削除」を選択します。

  5. 右側の編集スライダーを使用して、目的の部分補正を行います。 

    詳細については、部分補正を参照してください。

一括ペーストで被写体および空のマスクを適用

人工知能の支援による被写体を選択マスクと空を選択マスクは、1 回のクリックで複数の写真に適用できます。この機能は、設定のコピー&ペーストで使用できます。

  1. ディテールパネルで編集する写真を開きます。マスクアイコンをクリックして、マスクパネルを開きます。

  2. 被写体を選択または空を選択マスクが写真に基づいて適用され、部分補正が適用されます。

  3. また、プレミアムプリセットメニューから、被写体およびアダプティブプリセットを適用することもできます。

  4. 完了したら、画面右側のマスクアイコンの下にある 3 点メニューをクリックし、「コピーする編集設定を選択...」をクリックします。

    編集

  5. 設定をコピー」メニューで「マスク」を選択し、一括で適用するその他のすべての編集設定を選択します。完了したら、「コピー」をクリックします。

    Lightroom で被写体および空のマスクを一括編集
    Lightroom で被写体および空のマスクを一括編集

  6. また、画面の右下にある「編集設定のコピー」を選択することもできます。

  7. フィルムストリップで、編集効果を適用するすべての写真を選択し、画面の右側にある 3 点アイコンをクリックします。「すべての選択画像にペースト」をクリックして、設定を一括でペーストします。

マスクに追加

マスクを作成したら、マスクツールを追加して、選択範囲をさらに微調整することができます。

  1. 同じマスクで部分補正の領域を追加するには、マスクの下にある「追加」をクリックします。

  2. いずれかのマスクツールを選択して、親マスクに追加します。

マスクから削除

マスクを作成したら、マスクツールを使用して選択範囲の領域を削除できます。

  1. 既存のマスクの領域を削除するには、マスクの下にある「削除」をクリックします。

  2. いずれかのマスクツールを選択します。親マスクの下の子マスクとして表示できます。

マスクの名前を変更

  1. マスクパネルで、次のいずれかの操作を行います。

    • 名前を変更するマスクの横にある 3 点アイコンを選択します。
    • マスクを右クリックします。
  2. メニューから、「名前変更」を選択します。

  3. マスクの名前を入力し、Enter キーを押します。

選択した領域を反転する

最初の選択以外のすべてを選択するには、「反転」機能を使用します。

  1. マスクパネルで、次のいずれかの操作を行います。

    • 反転する選択項目の横で 3 点アイコンを選択します。
    • 選択項目を右クリックします。
  2. メニューから、「反転」を選択します。

マスクの反転

グループ内のすべてのマスクを反転するには、次の手順に従います。

  1. マスクパネルで、次のいずれかの操作を行います。

    • 反転するマスクの横にある 3 点アイコンを選択します。
    • マスクの編集ピンを右クリックします。 
  2. マスクを反転」を選択します。マスクを複製して反転」を選択して、マスクパネルに反転コピーを作成することもできます。

マスクとの共通範囲

既存のマスクを新しいマスクと交差させるには、次の手順を実行します。

  1. 交差させるマスクの横にある 3 点アイコンを選択します。

  2. メニューから「マスクとの共通範囲」を選択し、任意のマスクを選択します。

  3. 交差させたマスクは、必要に応じて表示したり編集したりできます。

オーバーレイカラーの変更

初期設定の赤のオーバーレイカラーをカスタムカラーに簡単に変更したり、様々なプリセットオプションから選択したりできます。

  1. マスクパネルで、初期設定の赤のラジオボタンをクリックします。

    マスクオーバーレイ
    マスクオーバーレイダイアログボックスを使用したオーバーレイカラーの変更

  2. マスクオーバーレイダイアログボックスで、カラーピッカーを使用して任意のカラーを選択します。不透明度スライダーを使用して、カラーの適用度を調整します。「影響を受けない領域」を選択して、選択範囲に含まれないすべての領域を正確に表示することもできます。

    または、モードドロップダウンメニューをクリックして、白黒のカラーオーバーレイ、白黒の画像、黒い背景上の画像、白い背景上の画像などの様々なオプションから選択することもできます。

  3. プリセットオプションには、3 点メニューからもアクセスできます。

    Lightroom デスクトップ版のマスクオーバーレイオプション
    Lightroom デスクトップ版のマスクオーバーレイオプション

部分補正スライダー

次のスライダーを使用して、選択範囲に目的の部分補正を行います。

注意:

Lightroom の 2023年6月リリース(バージョン6.4)以降、マスクパネルでは、(フィルム)粒子を画像の特定の部分に追加できます。 次の サイズ および 粗さ スライダーを使用して、必要に応じて量を決定します。

また、彩度を調整スライダーを使用して、ポイントカーブ調整により彩度の変化を手動で制御することもできます。

露光量

全体的な画像の明るさを設定します。露光量を部分的に補正することで、従来の覆い焼きと焼き込みに似た効果が得られます。

コントラスト

画像のコントラストを調整します。主に中間調で効果が現れます。

ハイライト

画像内の露出過多のハイライト領域のディテールを再現します。

シャドウ

画像内の露出不足のシャドウ領域のディテールを再現します。

白レベル

写真の白色点を調整します。

黒レベル

写真の黒点を調整します。

カーブ

カーブでは、写真の階調範囲とコントラストをより詳細にコントロールできます。 

色温度

画像の一部の領域の色温度を上下させて調整します。段階フィルターの色温度効果を使用すると、混光照明の下で撮影した画像を改善することができます。

色かぶり補正

グリーンまたはマゼンタの色合いを補正します。

色相

写真の色相を調整します。「微調整を使用」を選択して、正確に調整します。

彩度

カラーの鮮やかさを調整します。

カラー化

領域に色かぶり補正を適用します。カラースウォッチを使用して色相を選択します。写真を白黒に変換した場合も効果は維持されます。

テクスチャ

写真のテクスチャ加工されたディテールをスムーズにしたり、強調したりできます。ディテールをスムージングするにはスライダーを左に動かし、強調するにはスライダーを右に動かします。テクスチャスライダーを調整しても、カラーやトーンは変更されません。

明瞭度

部分的なコントラストを上げて画像の奥行きを強調します。

かすみの除去

写真の既存のかすみを増減します。

粒子

粒子(フィルム)を画像に追加します。

シャープ

写真のエッジの鮮明度を強調して細部を際立たせます。負の値を指定すると細部がぼやけます。

ノイズ軽減

シャドウ領域に発生しやすい輝度ノイズを軽減します。

モアレ

モアレアーチファクト、つまりカラーエイリアシングを除去します。

フリンジ軽減

エッジのカラーフリンジが除去されます。

ヘルプをすばやく簡単に入手

新規ユーザーの場合