タイムおよびピッチ操作エフェクト

最終更新日 : 2026年1月21日

Adobe Auditionでテンポを調整し、ピッチを修正し、オーディオを創造的に操作する方法を学びます。

Automatic Pitch Correction エフェクト  

Automatic Pitch Correction エフェクトは、波形エディターとマルチトラックエディターの両方で使用できます。 マルチトラックエディターでは、そのパラメーターをキーフレームおよび外部コントロールサーフェスを使用して時間の経過に従って自動化することができます。

エフェクトタイムとピッチ自動ピッチ補正を選択し、次のオプションを設定します。

自動ピッチ修正エフェクトダイアログでは、キーとスケールを設定し、リチューン速度を調整し、ボーカルや楽器を自動的にチューニングするための修正精度をコントロールするオプションが表示されます。
自動ピッチ修正効果を使用して、音程が外れたボーカルや楽器を選択したキーに素早く修正します。

スケール

マテリアルに最適なスケールのタイプを指定します:メジャーマイナー、またはクロマティック

  • メジャー」または「マイナー」は音符を楽曲の特定のキーに修正します。
  • クロマティック」はキーに関係なく、最も近い音符に修正します。

キー

補正後のマテリアルに使用するキーを指定します。 このオプションは、「スケール」で「メジャー」または「マイナー」を指定した場合のみ使用できます(「クロマティック」では 12 音階すべてが対象となり、キーは関係ありません)。

メモ

音階とキーの組み合わせにより、調号が決まります。

アタック

ピッチをスケール音階に対して補正する速度を制御します。 速度の速い設定は通常、テンポの速いスタッカートの節のように、短い長さの音符に最適です。 アタックを極端に速くすると、ロボットの合成音声のようなエフェクトが得られます。 音符が長く持続する場合(ビブラートのかかった息の長いボーカルラインなど)は、アタックを遅くすると、自然な印象を与える補正結果を得ることができます。 ソースマテリアルでは音楽のパフォーマンス全体を変更できるため、短い音楽のフレーズを個別に修正することによって、最適な結果が得られます。

感度

音符が修正されなくなるしきい値を定義します。 「感度」の値はセント単位で指定します(1 セミトーンは 100 セント)。 例えば、「感度」の値を 50 セントに設定した場合、音が自動補正されないようにするには、ターゲットとなるスケール音程との差が 50 セント(セミトーンの 2 分の 1)以内である必要があります。

リファレンスチャンネル

ピッチの変更が最も明瞭なソースチャンネルを選択します。このエフェクトは選択したチャンネルだけを分析しますが、ピッチの修正をすべてのチャンネルに等しく適用します。

FFT サイズ

エフェクトで処理するデータの各ピースにフーリエ変換サイズを設定します。 通常、高い周波数の補正には小さい値が適しています。 音声の場合、2048 または 4096 に設定すると、最も自然に聞こえます。 短い、スタッカートの音符や打楽器のようなオーディオの場合は、1024 に設定してみてください。

キャリブレーション

ソースオーディオの調整標準を指定します。 西洋音楽では、標準の A4 が 440 Hz です。 ただし、ソースオーディオが別の標準を使用して録音された可能性があるため、410~470 Hz の A4 値を指定できます。

補正メーター

オーディオをプレビューする場合、フラットなトーンやシャープなトーンの補正量が表示されます。

手動ピッチ補正エフェクト

Manual Pitch Correction エフェクトでは、「スペクトルピッチの表示」でピッチを視覚的に調整できます。 「スペクトルピッチの表示」では、基本ピッチを明るい青の線で、倍音を黄色から赤の色相で示します。 修正されたピッチは明るい緑色の線で表示されます。

メモ

手動ピッチ補正エフェクトを使用せずに、いつでもピッチを視覚的に監視できます。 オプションバーの「スペクトルピッチを表示」アイコンをクリックします。解像度、デシベル範囲およびグリッド線をカスタマイズするには、「スペクトル表示」環境設定の「ピッチ表示」の設定を調整します。

エフェクトタイムとピッチ手動ピッチ補正
を選択します。

手動ピッチ補正ウィンドウで、次のオプションを設定します。

手動ピッチ補正エフェクトダイアログには、オーディオのキーとスケールを選択したり、ピッチ補正の速度と量を調整したりするためのコントロールが用意されています。
手動ピッチ補正エフェクトを使用して、個々のノーツを精密に調整し、各ピッチ変更を視覚的にコントロールしてピッチを補正します。

リファレンスチャンネル

ピッチの変更が最も明瞭なソースチャンネルを選択します。このエフェクトは選択したチャンネルだけを分析しますが、ピッチの修正をすべてのチャンネルに等しく適用します。

スプラインカーブ

エンベロープキーフレームを使用して、時間経過と共に適用するピッチ補正を変えることで、トランジションをスムーズにします。

ピッチ曲線の解像度

エフェクトで処理するデータの各ピースにフーリエ変換サイズを設定します。 通常、高い周波数の補正には小さい値が適しています。 ボイスの場合は、設定値を 2048 または 4096 にすると最も自然な音が得られ、1024 にするとロボットの合成音声のようなエフェクトが得られます。

エディターパネルで、次のいずれかの操作を行います。

  • ピッチを均等に変更するには、ヘッドアップディスプレイで「ピッチを調整」つまみをドラッグします。
  • 時間経過と共にピッチを変更するには、波形表示の中央にある黄色のエンベロープにキーフレームを追加します。
メモ

特定のピッチ範囲をズームインするには、「スペクトルピッチの表示」の右にある垂直ルーラーの中を右クリックしてドラッグします。ズームレベルをリセットする、または表示するスケールをカスタマイズするには、ルーラーを右クリックしてポップアップメニューからオプションを選択します。

Pitch Bender エフェクト  

ピッチを変えるために時間をかけてテンポを変えるには、Pitch Bender エフェクトを使用します。 このエフェクトでは、フェードエフェクトやゲインエンベロープエフェクトに似た、波形全体にわたるキーフレーム編集エンベロープを使用します。

エフェクトタイムとピッチピッチベンダーを選択し、次のオプションを設定します。

ピッチベンダー効果ダイアログでは、時間の経過とともにピッチスイープやベンドを作成するコントロールが表示され、開始と終了のピッチを設定できます。
ピッチベンダー効果を使用して、時間の経過とともにスムーズなピッチスイープやベンドを作成します。

ピッチ

エディターパネルで、青のエンベロープ線をクリックしてキーフレームを追加し、キーフレームを上下にドラッグして振幅を変更します。 

メモ

スプラインカーブ」オプションを選択すると、キーフレーム間のトランジションを直線ではなく、よりスムーズな曲線にすることができます。 

品質

品質レベルを設定します。 品質レベルを高くするほど質の良いサウンドが得られますが、処理時間は長くなります。 品質レベルを低くするほど、不要な歪みが増えますが、処理時間は短くなります。通常、「中品質」以上のレベルを指定すれば歪みは気にならなくなります。ピッチをシフトアップするときにエイリアシングの発生を抑えることはできませんが、ピッチをシフトダウンするときの歪みは、品質レベルを上げるほど格段に少なくなります。

範囲

垂直定規(y 軸)のスケールを半音(1 オクターブは 12 半音)または bpm(拍/分)で設定します。 セミトーンを選択した場合、ピッチは対数的に変化し、シフトアップまたはシフトダウンはセミトーン数で指定できます。 bpm を選択した場合、ピッチは直線的に変化し、範囲とベーステンポの両方を指定する必要があります。 別のレートに変更する際は、選択範囲のテンポを正確に指定することができますが、必須ではありません。

Pitch Shifter エフェクト

Pitch Shifter エフェクトでは音程を変更します。これはリアルタイムなエフェクトで、マスターラックやエフェクトラックの他のエフェクトと組み合わせることができます。 マルチトラックビューでは、オートメーションレーンを使用して、ピッチを時間と共に変化させることもできます。

エフェクトタイムとピッチピッチシフターエフェクトを選択し、次のオプションを設定します。

ピッチシフターエフェクトダイアログでは、オーディオのピッチを特定の間隔で上下にシフトするコントロールが表示されます。
ピッチシフターエフェクトを使用して、持続時間を変更せずにオーディオのピッチを上げたり下げたりします。

ピッチトランスポーズ

ピッチを調整するオプションがあります。

  • 半音ピッチを半音単位で置き換えます。これは 2 分音符に相当します。例えば、音符 C# は C より 1 半音分高くなります。0 に設定すると、元のピッチのままです。+12 半音は 1 オクターブ高く、-12 半音は 1 オクターブ低くなります。
  • セント半音より小さな単位でピッチを調整します。指定できる値の範囲は -100(1 半音低い)~ +100(1 半音高い)です。
  • 比率シフトした周波数と元の周波数の関係を指定します。指定できる値の範囲は 0.5(1 オクターブ低い)~ 2.0(1 オクターブ高い)です。

精度

音質を決定します。設定を高くするほど処理に時間がかかります。8 ビットまたは低品質のオーディオには「」設定を、業務用機材で録音したオーディオには「」設定を使用します。

メモ

使用する精度設定をすばやく決定するには、品質と処理時間の最適なバランスが見つかるまで、各設定で選択した狭い範囲を処理します。

ピッチ設定

オーディオの処理方法を制御します。

  • スプライシング周波数オーディオデータの各チャンクサイズを指定します。(ピッチシフターエフェクトはオーディオを細かいチャンクに分割して処理します)。値が大きいほど、ストレッチされたオーディオは時間経過に沿って正確に配置されます。ただし、値を上げるほど偽音の発生が目立つようになります。精度設定を高く設定した場合、スプライシング周波数が低いと、音づまりやエコーが生じることがあります。周波数が極端に高いと、甲高い金属音になることや、ボイスがトンネルにこもったような音質になることがあります。
  • オーバーラップオーディオデータの各チャンクを前後のチャンクとどの程度オーバーラップさせるかを指定します。ストレッチによってコーラスのエフェクトが生じる場合は、オーバーラップの比率を下げてください。それによりサウンドが途切れる場合は、途切れが生じる設定値とコーラスが生じる設定値の中間に比率を調整します。 値の範囲は 0 ~ 50 %です。 
  • 適切なデフォルト設定を使用するスプライシング周波数オーバーラップに適切なデフォルト値を適用します。

ストレッチとピッチエフェクト(波形エディターのみ)

タイムとピッチストレッチとピッチエフェクトを使用すると、オーディオ信号のピッチおよびテンポのいずれか、または両方を変更できます。例えば、テンポを維持したままで曲を高いピッチにトランスポーズすることや、ピッチを維持したままで音声のパッセージを遅くすることができます。

メモ

このエフェクトにはオフライン処理が必要です。 このエフェクトが開いている間は、波形の編集、選択範囲の調整、時間インジケーターの移動はできません。

伸縮とピッチ効果ダイアログでは、オーディオクリップの長さ(時間)とピッチを個別に調整し、伸縮アルゴリズムを選択し、フォルマントを保持し、リアルタイムで変更をプレビューするコントロールが表示されます。
伸縮とピッチ効果を使用して、オーディオクリップの長さとピッチを個別に変更します。

アルゴリズム

IZotope Radius」を選択してオーディオのストレッチとピッチのシフトを同時に実行するか、Audition を選択してストレッチまたはピッチの設定を時間経過とともに変更します。IZotope Radius アルゴリズムでは処理に時間がかかりますが、アーティファクトの発生は少なくなります。

精度

高い値を設定するほど品質は高くなりますが、処理に時間がかかります。

変更後のデュレーション

タイムストレッチ後のオーディオの長さを表します。 「変更後のデュレーション」の値を直接調整することも、ストレッチの比率を変更することで間接的に調整することもできます。

メモ

特定のデュレーションにファイルをストレッチすることが多い場合は、お気に入りのアイコン をクリックして、今後使用するために設定を保存します。 

ストレッチ設定を新しいデュレーションにロック

カスタムまたはプリセットのストレッチ設定をオーバーライドして、代わりにデュレーション調整から計算します。

ストレッチ

処理対象のオーディオの長さを既存のオーディオと比べて短縮したり長くしたりします。 例えば、オーディオのデュレーションを現在のものから半分に短縮するには、「ストレッチ」の値を 50%に指定します。

ピッチシフト

オーディオの音調を上げたり下げたりします。 半音は、鍵盤上の半音と同じです。

最終ストレッチまたはピッチシフト

Auditionアルゴリズムで利用できます。最初のストレッチまたはピッチシフトの設定を、最後に選択したオーディオサンプルの設定になるまで、時間経過と共に変更します。

初期ストレッチとピッチシフトをロック

Auditionアルゴリズムで利用できます。 オーディオをストレッチしてピッチの変更を反映します。この逆の処理も可能です。「最終ストレッチまたはピッチシフト」設定は影響を受けません。

ストレッチとピッチシフトをロック

IZotopeアルゴリズムで利用できます。 オーディオをストレッチしてピッチの変更を反映します。この逆の処理も可能です。

詳細設定(IZotope Radius アルゴリズム)

三角形をクリックすると、次のオプションにアクセスできます。

  • ソロ演奏または音声ソロ演奏をより短時間で処理します。
  • スピーチの特徴を保持スピーチのリアル感を維持します。
  • フォーマフシフト: ピッチシフトでフォルマントを調整する方法を指定します。デフォルト値は 0 で、声質やリアル感を維持しつつピッチシフトと共にフォルマントを調整します。正の数値を設定すると声質が高くなります(例えば、男性の声が女性のようになります)。 負の値を設定すると、その逆になります。
  • ピッチの一貫性ソロ楽器や声の音質を維持します。大きい値を設定すると、フェージングノイズは減少しますが、ピッチ変調が増加します。

詳細設定(Audition アルゴリズム)

三角形をクリックすると、次のオプションにアクセスできます。

  • スプライシング周波数:波形の引き延ばし処理時にピッチまたはテンポを維持するために使用する、オーディオデータのチャンクサイズを指定します。値が大きいほど、ストレッチされたオーディオは時間経過に沿って正確に配置されます。 ただし、レートが上がるほど偽音の発生は目立つようになります。甲高い金属音になることや、トンネルにこもったような音質になることがあります。 高い精度の設定では、スプライシング周波数が低いと、音の繰り返しやエコーが生じる場合があります。
  • オーバーラッピング オーディオデータの各チャンクを前後のチャンクとどの程度オーバーラップさせるかを指定します。ストレッチによってコーラスのエフェクトが生じる場合は、「オーバーラップ」の比率を下げてください。ただし、下げすぎるとサウンドに途切れが生じる可能性があります。「オーバーラップ」の値は最高 400 %まで設定できますが、テンポを非常に速く(200 %以上)する処理の場合以外はお勧めしません。

  • 適切なデフォルトを選択スプライシング周波数オーバーラップに適切なデフォルト値を適用します。ピッチまたはテンポを維持する設定では、このオプションが効果的です。
  • 母音が一定ストレッチされたボーカルの母音のサウンドを保持します。このオプションにはかなりの処理時間が必要です。大きな選択範囲に適用する前に、小さな選択範囲で試してください。