この情報は、米国アドビシステムズ社が提供している情報をもとにローカライズし、作成したものです。日本語環境での動作保証はしておりませんのでご了承ください。

Adobe Premiere Pro では、タイムラインパネル上部の時間スケール(タイムラインルーラー)に、カラーバー(赤、黄、緑)が表示されます。これらのカラーバーは、レンダリングバーと呼ばれます。この文書では、レンダリングバーが示す意味と作業における影響について説明します。

 A. レンダリングについて

コンピューターグラフィック全般において「レンダリング」という用語は、入力情報から画像を生成する処理を意味しますが、Premiere Pro では、デコードされたソースメディアのクリップからシーケンス内にフレームを生成すること、また、シーケンスに適合させるための変換・変形処理や、クリップに適用されたエフェクトなどのことを指します。

シーケンス設定がソースメディアと一致している場合、また適用されたエフェクトがごく単純なものである場合は、Premiere Pro のレンダリング処理がスムーズに行われるため、リアルタイムでの再生が正常に行われます。この場合、時間インジケーターが進行する速度よりも速くレンダリングが完了しています。また、レンダリングされたデータはキャッシュされるため、再度フレームにアクセスする際の処理が簡素化されます。

ソースメディアの種類や、エフェクトの複雑さによっては、リアルタイムの再生にレンダリングの処理が間に合わないことがあります。リアルタイム再生を行うには、再生とレンダリングの処理が同時進行しないように、あらかじめデータが処理されて保存される必要があります。この処理のために、「プレビューファイルのレンダリング」が行われます。

Premiere Pro においては、プレビュー用のレンダリングと最終出力用のレンダリングは異なります。プレビューファイルのレンダリングは、編集作業時のリアルタイムプレビューを実現するために生成されるものです。

 注意 : Adobe Media Encoder の書き出し設定ダイアログボックスで「プレビューの使用」のチェックを入れなければ、プレビューファイルが最終出力に使用されることはありません。プレビューファイルは品質が不完全なため、最終出力で使用するべきではありませんが、書き出しに必要な時間が短縮されるため、テスト用のファイルを出力する際には便利です。

 B. レンダリングバーの色について

  •  : レンダリング済みのプレビューファイルが関連付けられているセグメントです。プレビューファイルを使用して再生が行われ、十分な品質でリアルタイム再生が行われます。

  • 黄 : レンダリング済みのプレビューファイルが関連付けられていないセグメントです。時間インジケータの進行と同時に各フレームのレンダリングが行われます。リアルタイム再生が十分な品質で行われる可能性があります。

  • 赤 : レンダリング済みプレビューファイルが関連付けられていないセグメントです。時間インジケータの進行と同時に各フレームのレンダリングが行われます。リアルタイム再生が十分な品質で行われる可能性は低いです。
  • なし : 関連付けられたプレビューファイルはありませんが、ソースメディアのコーデックがシンプルであるため、クリップそのものがプレビューファイルとして扱われます。ソースのメディアファイルが直接再生されます。多くの場合リアルタイム再生が十分な品質で行われます。この現象は、特定のいくつかのコーデックでのみ発生します。(DV や DVCPRO など)

 注意 : どの場合でも、プレビューの品質は保証されません。レンダリングバーの色は大まかな目安です。例えば、処理速度の速いコンピューターであれば、レンダリングバーが赤い箇所でもリアルタイムで正しく再生されることがあり、処理速度の遅いコンピューターであれば、レンダリングバーが黄色い箇所でもリアルタイムで正しく再生されないことがあります。

 C. レンダリングバーの表示に影響する要因(CS5.x 以降)

レンダリングバーの色は、そのセグメントの処理負荷の高さに依存します。

Premiere Pro CS5.x 以降では CUDA がサポートされており、拡大 / 縮小、インターレース解除、ブレンドなどの処理が強化されるため、GPU による処理が有効な場合と無効な場合とで、レンダリングバーの色が変わる可能性があります。(CUDA および Mercury Playback Engine に関する詳細は、以下の弊社ユーザーフォーラムの投稿を参照してください。

URL : http://forums.adobe.com/message/3377595 (英語)

以下は、プロジェクトの設定の「ビデオレンダリングおよび再生」セクションで、「Mercury Playback Engine 高速処理」と「Mercury Playback Engine ソフトウェアのみ」それぞれの場合のレンダリングバーの色を比較したサンプルです。

Mercury Playback Engine の設定による違い

クリップの内容 高速処理 ソフトウェアのみ
AVCHD など特別な処理が必要なコーデック
ピクセル縦横比、フレームレート、フィールド設定などがシーケンス設定と一致していない
ビデオエフェクトまたはトランジションが適用されているクリップ
CUDA アクセラレーションを使用するビデオエフェクトまたはトランジションが適用されているクリップ *
CUDA アクセラレーションを使用しないビデオエフェクトまたはトランジションが適用されているクリップ **

* CUDA アクセラレーションを使用するトランジションのみ、トランジションの部分に黄色いバーが表示されます。

** CUDA アクセラレーションを使用しないトランジションのみ、トランジションの部分に赤いバーが表示されます。

黄色のバーが表示されていても、何らかの問題が発生しているわけではありません。最新のコーデックにおける正常な動作です。

 D. レンダリングバーと再生コマンドの関連性

レンダリングバーの主な用途として、プレビューファイルの部分的なレンダリングが挙げられます。

  • スペースキーを押すと、レンダリング処理が行われず、またプレビューファイルも生成されずに、シーケンスが再生されます。
  • Enter キーを押すと(または、シーケンス/ワークエリアでエフェクトをレンダリングを選択すると)、シーケンスの再生前に、赤いレンダリングバーが表示されているすべてのセグメントのレンダリングを行いプレビューファイルを生成します。
  • 現時点では、「ワークエリア全体をレンダリング」コマンドに該当するショートカットキーはありません。「ワークエリア全体をレンダリング」コマンドを実行すると、シーケンスの再生前に、赤いレンダリングバーおよび黄色いレンダリングバーが表示されるすべてのセグメントをレンダリングしてプレビューファイルを生成します。

 E. サンプル

「Mercury Playback Engine ソフトウェアのみ」設定で、シーケンス設定と一致する 4K RED Cinema のフッテージが使用されています。最初のクリップには、CUDA アクセラレーションを使用しないエフェクトが適用されています。2 つ目のクリップには CUDA アクセラレーションを使用するエフェクトが適用されています。3 つ目のクリップにはエフェクトは適用されていません。特別な処理が必要なソースメディアには、黄色いレンダリングバーが表示されます。また、それらのクリップにエフェクトが適用されていると赤いレンダリングバーが表示されます。

 

プロジェクト設定を「Mercury Playback Engine GPU 高速処理」に変更することにより、CUDA アクセラレーションを使用するエフェクトが適用された箇所のレンダリングバーが黄色に変わります。CUDA アクセラレーションを使用しないエフェクトが適用されている箇所は赤い表示のまま変わりません。

 

Enter キーを押すと、赤いレンダリングバーが表示されているセグメントのプレビューファイルが生成されます。

 

ワークエリア全体をレンダリングすると、すべてのセグメントのレンダリングバーが緑に変わります。ここではショートカットキーをカスタマイズして、Shift + Enter キーで処理を行いました。 

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