展開先PC
この文書では Creative Cloud Packager の使用方法を説明しています。
パッケージの作成および展開の流れは、プラットフォーム、ライセンスの種類、Acrobat のバージョンにより異なります。お客様の環境に合った文書をご覧ください。
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ライセンス種別 |
Acrobat バージョン |
文書 |
Windows |
ユーザー指定 |
DC |
この文書です。 |
Mac OS |
ユーザー指定 |
DC |
この文書では、Adobe Creative Cloud Packager(CCP)を使用して、エンタープライズ版(CCE)のインストール用パッケージを作成し、インストールする方法について説明しています。
Adobe Acrobat DC を含み、ライセンスタイプはユーザーライセンス(ID でサインインを行う方式)で、Creative Cloud アプリのアップデートはユーザーが行う方式を説明します。
Admin Console の「パッケージ」にはご契約内容に合わせて、ダウンロード可能な作成済みのテンプレートパッケージをご用意しております。また、CCP を利用することなくパッケージを編集、作成できます。詳しくは 以下のページをご覧ください。
利用する Creative Cloud アプリ、およびアップデートをユーザー(社員の方々など)にお任せする場合には CCP でインストールパッケージを作成する必要はありません。IT 管理者はユーザーを Creative Cloud へ招待します。ユーザーは招待を承認し、Creative Cloud デスクトップアプリを利用してアプリのインストール、アップデートを行います。詳しくは以下の文書をご覧ください。
A. はじめに
Creative Cloud Packager の入手方法についてはこちらをご確認ください。
Windows Update
弊社では、Creative Cloud Packager をインストールするコンピューター、および作成したパッケージをインストールするクライアントコンピューターの両方に、あらかじめ最新の Windows Update を適用することを推奨します。
ネットワーク環境に関する注意事項
アプリケーションのダウンロード、インストール、ライセンス認証の際、以下の URL とポート番号へのアクセスが必要となります。必要に応じて、以下の URL とポート番号の組み合わせをあらかじめホワイトリストに登録してください。
アドレス | ポート | |
ccmdls.adobe.com | 443 | |
ims-na1.adobelogin.com | 80 | 443 |
ims-prod06.adobelogin.com | 443 | |
na1r.services.adobe.com | 80 | 443 |
prod-rel-ffc-ccm.oobesaas.adobe.com | 443 | |
prod-rel-ffc.oobesaas.adobe.com | 443 | |
lm.licenses.adobe.com | 80 | 443 |
ccmdl.adobe.com | 80 | |
swupmf.adobe.com | 80 | |
swupdl.adobe.com | 80 |
ハードディスクの空き容量について
パッケージを作成する前に、ハードディスクの空き容量を十分に確保してください。例えば 64 ビット版ですべてのアプリケーションを選択したパッケージを作成する場合、ダウンロードするファイルのキャッシュサイズと、作成されるパッケージのサイズを合わせて、40 GB 以上の空き容量が必要です。
管理者としてコマンドプロンプトを起動する
この文書には、コマンドプロンプトを使用した操作が含まれていますが、必ず管理者として起動してください。コマンドプロンプトを管理者として起動するには、以下の操作を行います。
Windows 10
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スタートボタンをクリックします。
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「Windows システムツール」をクリックします。
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「コマンドプロンプト」にカーソルを合わせて右クリックし、その他/管理者として実行 を選択します。
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ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されたら、「はい」をクリックします。
Windows 8
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以下のいずれかの操作を行います。
Windows 8.1
スタート画面左下の、下向き矢印をクリックします。
※ 下向き矢印が表示されない場合はマウスを動かします。
Windows 8
スタート画面の何も無いところを右クリックし、画面右下に表示される「すべてのアプリ」をクリックします。
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「コマンドプロンプト」を右クリックします。
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画面下部の「管理者として実行」をクリックします。
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ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されたら、「はい」をクリックします。
Windows 7
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スタートメニューのテキストボックスに「cmd」と入力します。
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「cmd.exe」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
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ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されたら、「はい」をクリックします。
既知の問題
既知の問題と新機能についての詳細は、こちらの文書をご覧下さい。
B. パッケージを作成する
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Creative Cloud Packager(これ以降はCCPと表記する場合があります) を起動します。
- Windows 10 : スタート/Adobe/Creative Cloud Pakger を選択します。
- Windows 8.x : スタート画面またはアプリの一覧画面で「Creative Cloud Packager」をクリックします。
- Windows 7 : スタート/すべてのプログラム/Adobe/Creative Cloud Packager を選択します。
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ウィンドウが表示されたら、「Creative Cloud エンタープライズ版」をクリックします。
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ログイン画面が表示されたら、Adobe ID(電子メールアドレス)とパスワードを入力して「ログイン」ボタンをクリックします。
注意:作成されたインストールパッケージは Admin Console の「パッケージ」タブ内に記録されるため、CCP にサインインする方は Admin Console のシステム管理者またはデプロイメント管理者であることを推奨します。詳しくはパッケージの管理をご覧ください。
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ログインの完了後、右上のプルダウンメニューから「ヘルプ」、「製品情報」、「環境設定」、「サインアウト」が選択できます。
「環境設定」を選択すると、ダウンロードしたインストーラーを保存するためのキャッシュフォルダーが指定できます。保存されたインストーラーの削除もこちらから行います。
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「パッケージの作成」をクリックします。
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「パッケージの詳細」画面が表示されたら、以下の各項目を指定して、「次へ」ボタンをクリックします。
- パッケージ名 : 任意の名前を指定します。指定した名前がフォルダー名になります。
- 保存先 : 右にあるフォルダーのアイコンをクリックし、パッケージの保存先を指定します。
- 組織を選択:管理者アカウントが複数の組織に関連付けられている場合、パッケージを作成する対象の組織を選択します。
- ライセンスの種類 : ユーザーがサインインしてライセンス認証する「ユーザーライセンス」を選択します。
- 32-bit/64-bit : インストール先のコンピューターに応じて 32-bit と 64-bit のいずれかを選択します。
- アプリケーションパネルを使用してアプリケーションとアップデートを表示: ユーザーにアプリケーションのインストールを行わせる(許可する)場合にはチェックマークを付けます。ユーザーにアプリケーションのインストールを行わせない(制限する)場合にはチェックマークを取ります。
- 管理者特権: OS の管理者権限がない場合でも、ユーザーがアプリケーションとアップデートを管理できます。管理者資格情報のないユーザーにアプリケーションとアップデートのインストールおよびアンインストール)を許可する場合は、このオプションを選択します。
注意:「パッケージ設定」の「(変更)」をクリックすると、以下の項目が設定できます。
Adobe Update Manager の動作
- Adobe Update Manager は無効(アップデートの配布は IT が管理する):ユーザーにアップデートをさせない場合にはこのオプションを選択します。アップデートは管理者による配布が必要になります。(参考:アップデートの適用 > アップデートのパッケージ化)
- Adobe Update Manager を使用した管理ユーザーによるアップデート:OS の管理者権限があるユーザーにアプリケーションのアップデートを許可する場合にはこのオプションを選択します。「アプリケーションパネルを使用してアプリケーションとアップデートを表示」を選択していなくても、アプリケーションのヘルプ > アップデートから、アップデートのインストールが可能になります。
- 内部アップデートサーバーを使用:アドビのアップデートサーバーではなく独自のアップデートサーバーでアップデートの有無がチェックされるように、自動更新プロセスをリダイレクトすることができます。このオプションを選択する場合、アップデートを内部サーバーでホストし、そのサーバーでアップデートの有無をチェックするように Adobe Application Manager を設定する必要があります。これを行うには、ホストサーバーに関する情報を記述した XML 設定ファイルのパスを指定します。内部サーバーのホストについて詳しくは、Adobe Update Server Setup Tool の使用を参照してください。
Remote Update Manager
- Remote Update Manager の展開を有効にする:Adobe Remote Update Manager を使用すると、管理者権限を利用して、アップデーターをクライアント上でリモートによって実行できます。Remote Update Manager の利用を有効にする場合は、このオプションを選択します。詳しくは、Remote Update Manager の使用 を参照してください。
インストール先
- 初期設定のアプリケーションディレクトリに展開(推奨):初期設定のドライブはシステムドライブ、パスは ¥Program Files(Windows)および /Applications(Mac OS)です。
- 展開中にディレクトリを指定:パッケージのデプロイ中にエンドユーザーがインストールパスを指定できます。Mac OS ではユーザーインターフェイスを使用して選択できますが、Windows ではコマンドラインオプションのみで実行できます。
- ディレクトリを指定:特定のインストール先のパスを入力します。
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「言語を選択」をクリックして、使用する言語を選択します。
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アプリケーションの一覧が表示されたら、パッケージするアプリケーションを選択し、「ビルド」ボタンをクリックします。
注意:一部のアップデーターは複数のアプリケーションによって共有されるため、選択していないアプリケーションに「-」のチェックが入ることがあります。右向き矢印を展開して、インストールされるコンポーネントの詳細を確認し、必要に応じてコンポーネント単位で選択してください。
注意:Creative Cloud Packager では、CS6 から最新バージョンまでのバージョンを選択することができます(旧バージョンを選択するには、「以前のバージョンを表示」にチェックを入れます)。また、アップデーターのみのアプリケーションも展開パッケージとして作成することが可能です。
注意:「OS 言語と一致させる」にチェックを入れて作成されたインストーラーにはすべての言語パックが含まれます。
インストール処理を行う際にインストーラーがインストール対象の OS 言語を自動判別し、その言語に準じた言語で製品がインストールされます。
これにより、国をまたいで事業所を持つ企業や、利用ユーザーが別々の言語OSを利用している場合等に、今までは言語毎にパッケージを作る必要がありましたが、今後は一つのインストーラーで済むことになります。
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ダウンロードおよびパッケージの作成処理が開始されます。このまましばらくお待ちください。
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「完了」画面に、パッケージされたアプリケーションのアイコンが表示されます。この画面では、以下の情報を確認することができます。必要な情報を確認、または保存したら、「閉じる」をクリックします。
- パッケージ名をクリックすると、作成したパッケージのフォルダーがエクスプローラーで開かれます。
以下の 3 つのリンクについてはテキストファイルが開かれます。
- 「アップデート」をクリックすると、パッケージされたアップデートの内容を確認できます。
- 「ここ」(パッケージの詳細リスト)をクリックすると、パッケージ内容の詳細が確認できます。
- 「ビルドログ」をクリックすると、ログファイルが開きます。
注意:パッケージの作成中に問題が発生した場合は、これらの情報をサポート窓口にお送りいただくことで、問題の原因を特定しやすくなります。これらのファイルをデスクトップなどに別名で保存することをお勧めします。
C. 作成されたパッケージの確認
C-1. パッケージの内容
パッケージは、以下の 2 つのフォルダーによって構成されます。
- Build フォルダー
メインのインストーラーが生成されます。一部のアプリケーションを除き、ほとんどのアプリケーションが Build フォルダーに含まれています。
- Exceptions フォルダー
Exceptions フォルダーには、Build フォルダーのインストーラーではインストールされないコンポーネントのペイロードが生成されます。これらのペイロードはそれぞれ個別にインストールする必要があります。以下のアプリケーション、コンポーネントは Exceptions フォルダーに生成されます。
- Dreamweaver Widgets Browser*
- Adobe Help
- Photoshop Lightroom 4/5
- Muse CC/2014/2014.1.x/2014.2.x*
- Edge Reflow
- Edge Code
- Edge Inspect
- Scout
- Gaming SDK
- Adobe PDF Settings
- DirectX
*旧バージョンの Dreamweaver、または Muse CC を選択した場合に生成されます。Muse CC 2014.3 以降は Build フォルダーにパッケージされます。
C-2. 展開の順序(重要)
パッケージを作成する際にMuse CC 2014.3 より以前のバージョンを選択している場合は、展開の順序に注意が必要です。必ず以下の順序でパッケージを展開する必要があります。
- Muse CC/CC 2014.1.x/CC 2014.2.x
- Build フォルダーのパッケージ
- その他の Exceptions フォルダーのパッケージ
旧バージョンの Muse を選択していない場合は、必ず最初に Build フォルダーのパッケージを展開し、次に Exceptions フォルダーのパッケージを展開します。
例外ペイロード(Exceptions)に分類される製品のみでパッケージを作成した場合でも、Build フォルダーは生成されます。
Muse CC 2014 は、Web ページ作成ツールであり、Adobe が提供する Web ページ用ストレージ(Hosted Service)を利用する場合には Creative Cloud デスクトップアプリケーションのインストールが必須となります。
Muse CC 2014 で Hosted Service を利用する場合には、Build の展開(メインパッケージのインストール)を行う前に Muse をインストールします。
C-3. Exceptions Deployer
Exceptions フォルダーには、例外ペイロードの他に、ExceptionDeployer.exe というプログラムも生成されます。ExceptionDeployer.exe を利用することにより、必要な例外ペイロードを自動的に展開することができます。Exceptions Deployer のコマンドラインオプションなど、詳細については以下の文書を参照してください。
D. パッケージの展開
一般的な展開の順序として、E-1 ~ E-2. を順に行うことにより、すべてのパッケージを展開することができます。
この文書では、展開の手順を簡素化するためのバッチファイルを用意しました。バッチファイルを利用して展開する場合は、このセクションの手順を行わずに、E. バッチファイルを利用したパッケージの展開を参照してください。
D-1. Build フォルダーのパッケージを展開
以下のインストーラーを使用して、Build フォルダー内のパッケージを展開します。
- <パッケージ名>\Build\setup.exe
D-2. 例外ペイロードの展開
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コマンドプロンプトが起動したら、cd コマンドを使用して Exceptions フォルダーに移動し、以下のコマンドを入力します。
ExceptionDeployer --workflow=install --mode=post
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Enter キーを押し、コマンドを実行します。
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インストール処理が完了すると、コマンドプロンプトは自動的に終了します。
E. バッチファイルを利用したパッケージの展開
Exceptionsフォルダーが空の場合にはバッチファイルは利用しません。D-1. Build フォルダーのパッケージを展開のみを行います!
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以下のファイルをダウンロードして解凍します。
ダウンロード
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解凍された install.bat ファイルを、パッケージフォルダ内に移動またはコピーします。
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install.bat ファイルを右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
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「正常終了しました」と表示されれば、インストール完了です。
追加情報 (Additional Information)
SCCM を使用してパッケージを展開する方法については、以下の文書を参照してください。