Photoshop では、ペイント、塗りつぶしおよび選択範囲の境界線の描画には描画色が使用され、消去された領域やグラデーションには背景色が使用されます。描画色と背景色は、他の特殊効果フィルターにも使用されます。
スポイトツール、カラーパネル、スウォッチパネルまたは Adobe カラーピッカーを使用して、新しい描画色や背景色を指定することができます。
初期設定の描画色はブラックで、背景色はホワイトです。アルファチャンネルでは、初期設定の描画色はホワイトで、背景色はブラックです。

A. 描画色と背景色を初期設定に戻すアイコン B. 描画色と背景色を入れ替えアイコン C. 描画色カラー選択ボックス D. 背景色カラー選択ボックス
- 描画色を変更するには、ツールパネルの上側のカラー選択ボックスをクリックし、Adobe カラーピッカーでカラーを選択します。
- 背景色を変更するには、ツールパネルの下側のカラー選択ボックスをクリックし、Adobe カラーピッカーでカラーを選択します。
- 描画色または背景色を反転するには、ツールパネルの描画色と背景色を入れ替えアイコンをクリックします。
- 描画色と背景色を初期設定のカラーに戻すには、ツールパネルの描画色と背景色を初期設定に戻すアイコンをクリックします。
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サンプルしたカラーを描画色の上でプレビューする円をスポイトツールのまわりに表示させるには、「サンプルリングを表示」を選択します(このオプションには OpenGL が必要です。詳しくは、OpenGL の有効化と GPU 設定の最適化を参照してください)。
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新しい描画色を選択するには、画像内をクリックします。または、画像上にポインターを置き、マウスボタンを押したまま画面上の任意の場所をドラッグします。ドラッグに対応して描画色を設定ボックスが動的に変化します。新しいカラーを選択するには、マウスボタンを放します。
新しい背景色を選択するには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら画像内をクリックします。または、画像上にポインターを置き、Alt キー(Windows)または Options キー(Mac OS)を押しながらマウスボタンを押し、画面上の任意の場所をドラッグします。ドラッグに対応して背景色を設定ボックスが動的に変化します。新しいカラーを選択するには、マウスボタンを放します。
注意:
他のペイントツールを使用しているときに、描画色を選択するためにスポイトツールを一時的に使用するには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押します。
Adobe カラーピッカーでは、HSB、RGB、Lab および CMYK の 4 つのカラーモデルを使用してカラーを選択します。Adobe カラーピッカーを使用して、描画色、背景色およびテキストカラーを設定することができます。様々なツール、コマンドおよびオプションのターゲットカラーを設定することもできます。
Adobe カラーピッカーを、Web セーフパレットに含まれるカラーだけを選択できるようにしたり、特定のカラーシステムからカラーを選択できるように設定できます。HDR(ハイダイナミックレンジ)ピッカーにアクセスして、HDR 画像で使用されるカラーを選択することもできます。
Adobe カラーピッカーのカラーフィールドには、HSB カラーモード、RGB カラーモードおよび Lab カラーモードのカラー値が表示されます。目的のカラーの数値がわかっている場合は、テキストフィールドに値を入力します。カラースライダーおよびカラーフィールドを使用して、選択したカラーをプレビューすることもできます。カラーフィールドおよびカラースライダーを使用してカラーを調整すると、それに応じて数値も変更されます。カラースライダーの右にあるカラーボックスでは、上半分に調整されたカラーが表示され、下半分に元のカラーが表示されます。Web セーフカラーではない場合は 、またはプリントの色域外(プリント不可能)の場合は
の警告アイコンが表示されます。

A. 選択したカラー B. 元のカラー C. 調整されたカラー D. 色域外警告アイコン E. 非 Web セーフカラーの警告アイコン F. Web セーフカラーのみの表示 G. カラーフィールド H. カラースライダー I. カラー値
注意:
Adobe カラーピッカーでカラーを選択した場合は、HSB、RGB、Lab、CMYK のカラー値と 16 進数の数値が同時に表示されます。これは、様々なカラーモデルでカラーがどのように指定されるかを表示する場合に便利です。
Photoshop の初期設定では Adobe カラーピッカーが使用されますが、環境設定によって Adobe カラーピッカー以外のカラーピッカーを使用することもできます。例えば、コンピューターのオペレーティングシステムに組み込まれているカラーピッカーや、サードパーティ製のプラグインカラーピッカーを使用することもできます。
- ツールパネルで、描画色を設定または背景色を設定ボックスをクリックします。
- カラーパネルで、描画色を設定または背景色を設定ボックスをクリックします。
特定の機能でカラーを選択できる場合にも、カラーピッカーを使用できます。例えば、特定のツールでオプションバーのカラーボックスをクリックした場合や、色調補正のダイアログボックスでスポイトツールをクリックした場合などです。
「HSB」、「RGB」および「Lab」テキストボックスにカラー値を入力するか、カラースライダーまたはカラーフィールドを使用することによって、カラーを選択できます。
カラースライダーとカラーフィールドを使用してカラーを選択するには、カラースライダー内をクリックするか、カラースライダーの三角形を動かして、カラーの構成要素の 1 つを設定します。次に、円形マーカーを動かすか、カラーフィールド内をクリックします。これによって、他の 2 つの構成要素が設定されます。
カラーフィールドおよびカラースライダーを使用してカラーを調整すると、様々なカラーモデルの対応する数値も変更されます。カラースライダーの右にあるボックスでは、上半分に新しいカラーが表示され、下半分に元のカラーが表示されます。Web セーフカラーではない場合は 、または色域外の場合は
の警告アイコンが表示されます。
注意:
Adobe カラーピッカーの外側でカラーを選択できます。ポインターをドキュメントウィンドウに移動すると、ポインターがスポイトツールに変わります。ポインターが変わったら、画像内をクリックしてカラーを選択します。選択したカラーが、Adobe カラーピッカーに表示されます。画像内をクリックしてマウスボタンを押したままにすると、画面上の任意の場所にスポイトツールを移動することができます。マウスボタンを放すとカラーが選択されます。
HSB カラーモデルを使用する場合、色相は、色環の位置に対応した 0 ~ 360 度の角度をカラーフィールドやカラースライダーで指定します。そして、彩度と明るさはパーセント値で指定します。カラーフィールドでは、色相の彩度は左から右へ向かうほど増加し、明るさは下から上へ向かうほど増加します。
Lab カラーモデルに基づいてカラーを選択する場合は、L 値でカラーの輝度を指定します。a 値は、カラーのレッドまたはグリーンの濃さを指定します。b 値は、カラーのブルーまたはイエローの濃さを指定します。
R、G、B の各構成要素のカラー値を定義した 16 進数値を指定することによって、カラーを選択できます。3 組の数値は 00(最小輝度)から ff(最大輝度)までの値で表現します。例えば、000000 はブラック、ffffff はホワイト、ff0000 はレッドです。
注意:
HUD カラーピッカーを使用するには OpenGL が必要です(詳しくは、OpenGL の有効化と GPU 設定の最適化を参照してください)。

A. シェード B. 色相
注意:
画像内のカラーを選択するには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらスポイトツールにアクセスします。
Web セーフカラーは、プラットフォームの種類に関係なく、ブラウザーによって使用される 216 色です。8 ビットの画面で画像を表示する場合、画像内の色はすべてブラウザーによって Web セーフカラーに変換されます。この 216 色は、Mac OS における 8 ビットカラーパレットのサブセットです。これらのカラーのみを使用すれば、Web 用に作成した作品は、256 色で表示するよう設定されているシステム上ではディザが発生しません。
RGB、HSB および Lab カラーモデルの一部のカラーは、CMYK モデルでは色域外で、対応するカラーがないので、プリントすることができません。Adobe カラーピッカーまたはカラーパネルでプリントできないカラーを選択した場合は、三角形の警告アイコンが表示されます。三角形の警告アイコンの下に最も近い CMYK カラーが表示されます。
注意:
カラーパネルで、Web カラースライダーを使用している場合は、三角形の警告アイコンは表示されません。
Adobe カラーピッカーを使用すると、PANTONE MATCHING SYSTEM®、Trumatch® Swatching System™、Focoltone® Colour System、Toyo Color Finder™ 1050 システム、ANPA-Color™ システム、HKS® カラーシステムおよび DIC カラーガイドからカラーを選択できます。
最終プリント出力を希望通りのカラーに仕上げるには、プリンターまたは外部の出力サービスセンターに問い合わせて、プリントカラー色見本に基づいてカラーを選択します。メーカーは、インキの褪色およびその他の損傷を補正するため、毎年新しい色見本を入手するよう推奨しています。
注意:
Photoshop では、ダブルトーン以外のすべての画像モードで、スポットカラーを CMYK(プロセスカラー)版にプリントします。スポットカラーの版をプリントするには、スポットカラーチャンネルを作成します。
FOCOLTONE カラー
763 色の CMYK カラーで構成されています。FOCOLTONE カラーを使用すると、カラーを構成しているオーバープリントを表示することによって、プリプレストラップおよび登録問題を回避することができます。プロセスカラーと特色の仕様を記載したスウォッチブック、オーバープリントチャート、レイアウトを構成するチップブックが Focoltone 社から発行されています。詳しくは、イギリスのスタッフォードの Focoltone International, Ltd. にお問い合わせください。
HKS 色見本
ヨーロッパの印刷プロジェクトに主に使用されます。各カラーには、指定 CMYK 対応カラーがあります。HKS E(連続印字用紙)、HKS K(グロスアート紙)、HKS N(自然紙)および HKS Z(新聞用紙)から選択できます。各スケール用のカラーサンプラーが用意されています。HKS Process のブックおよび色見本が、カラーシステムメニューに追加されました。
PANTONE®
カラーは、スポットカラー再生に使用されます。PANTONE MATCHING SYSTEM は 1,114 色で描画できます。PANTONE カラーガイドおよびチップブックには、正確なプリント結果と、プリント時の効率的な作業を実現するため、コート紙、上質紙、マット紙の 3 種類の印刷タイプがあります。PANTONE の単色は CMYK でプリントできます。PANTONE のソリッドカラーを最もマッチしたプロセスカラーと対比するには、『Pantone Solid to Process Guide』を使用します。CMYK 画面の色味の割合が各カラーの下にプリントされています。詳しくは、米国ニュージャージー州カールスタットの Pantone, Inc.(www.pantone.com)にお問い合わせください。