ディレイとは、オリジナルの信号の多数のコピーがミリ秒単位で次々に再発生することです。エコーとは、オリジナルサウンドのコピーに非常に長時間のディレイをかけ、個々のコピーを聞き分けられるほどにしたものです。ディレイおよびエコーはいずれも、リバーブやコーラスではミックスの音が濁ってしまうようなトラックに残響効果を加える場合に適した方法です。

注意:

ハードウェアディレイのなじみ深いオプションにアクセスするには、Adobe Audition のエコーエフェクトを使用します。

アナログディレイエフェクト

ディレイとエコー/アナログディレイエフェクトを使用すると、ビンテージハードウェアのディレイユニットで生成される暖かいサウンドをシミュレートできます。固有のオプションは、特徴的な歪みの適用とステレオスプレッドの調整をします。別個の音と認識されるエコーを作成するには 35 ミリ秒以上のディレイタイムを指定し、より微妙な効果を得るには短いディレイタイムを指定します。

モード

ハードウェアエミュレーションのタイプを指定し、イコライゼーションおよび歪み特性を決定します。「テープ」と「チューブ」はビンテージディレイ装置の音響特性を反映し、「アナログ」は電子ディレイ装置の音響特性を反映します。

ドライアウト

オリジナルの未処理オーディオのレベルを指定します。

ウェットアウト

ディレイのかかった処理済みのオーディオのレベルを指定します。

ディレイ

ディレイの長さをミリ秒単位で指定します。

フィードバック

ディレイラインにディレイオーディオを再度送ることにより、エコーを連続して作成します。例えば、20 %の設定では、ディレイオーディオがオリジナルの 5 分の 1 のボリュームで送られ、エコーは徐々に小さくなります。200 %の設定では、ディレイオーディオがオリジナルの 2 倍のボリュームで送られ、エコーは急激に強くなります。

注意:極端に大きなフィードバック設定を試す場合は、システムのボリュームを下げてください。

トラッシュ

歪みを大きくして低周波数を増幅し、暖かみを加えます。

スプレッド

ディレイ信号のステレオ幅を指定します。

ディレイエフェクト

ディレイとエコー/ディレイエフェクトは、単一のエコーやその他様々なエフェクトの作成に使用できます。35 ミリ秒以上の長いディレイは別個の音と認識されるのでエコーとなり、15 ~ 34 ミリ秒のディレイは単純なコーラスまたはフランジエフェクトとなります(ただし、ディレイ設定は時間経過に従って変化することがないので、Adobe Audition に用意されているコーラスエフェクトや フランジャーエフェクトほど効果的ではありません)。

ディレイを 1 ~ 14 ミリ秒に下げると、モノラルサウンドを空間に定位させ、L/R の実際のボリュームレベルがまったく同じであっても左側または右側から聞こえるように感じさせることができます。

ディレイタイム

L チャンネルと R チャンネルそれぞれのディレイを -500 ~ +500 ミリ秒で調整します。負値を入力すると、チャンネルを時間的に遅延するのではなく早めることになります。例えば、L チャンネルに -200 ミリ秒を入力すると、対象波形のディレイ部分は、オリジナル部分よりも先に聞こえます。

ミックス

処理済みのウェット信号の、オリジナルに対する最終出力にミックスされるドライ信号に対する比率を指定します。50 に設定すると、均等にミックスされます。

位相反転

ディレイ信号のフェーズを反転し、コムフィルターのようなフェーズキャンセレーションエフェクトを作成します。フェーズキャンセレーションについては、音波の相互作用を参照してください)。

エコーエフェクト

ディレイとエコー/エコーエフェクトを使用すると、減衰するエコーを連続してサウンドに追加できます(単一のエコーのみを加える場合はディレイエフェクトが適しています)。 大峡谷のこだまのようなサウンド(ヤッホー ... ッホー ... ホー ... ー ...)や、配水管を叩くような金属的なサウンドなど、ディレイ量を変化させることで様々なエフェクトを作成できます。ディレイにイコライザを適用することで、ルームのサウンド特性を、反射率の高い壁面の特性(エコーのサウンドが明るくなる)から、ほぼ全面的に音を吸収する壁面の特性(エコーのサウンドが暗くなる)まで変化させることができます。

注意:

エコーが終われるだけの長さをオーディオファイルが持っていることを確認してください。エコーが完全に減衰する前に急に途切れる場合は、まずエフェクトを取り消し、生成/無音を選択して数秒間の無音部分を追加してから、エコーエフェクトを再適用します。

ディレイタイム

エコー間の間隔をミリ秒、拍、またはサンプルで指定します。例えば、100 ミリ秒に設定すると、10 分の 1 秒ずつ間隔をおいてエコーが発生します。

フィードバック

エコーの減衰率を指定します。後続のエコーの余韻は、直前のエコーよりも一定比率分少なくなります。「ディケイ」を 0 %に設定すると、エコーはまったく作成されません。100 %に設定すると、決して小さい音にならずに続くエコーが作成されます。

エコーレベル

最終出力を生成する際のミックスにオリジナル(ドライ)信号とエコー(ウェット)信号を含める比率を設定します。

ヒント:「ディレイ時間」、「フィードバック」および「エコーレベル」の各コントロールで L と R に異なる値を設定すると、印象的なステレオエコーエフェクトが得られます。

L/R をロック

ディケイ、ディレイ、初期エコーのボリュームにスライダーをリンクして、各チャンネルに対して同じ設定を保持します。

エコーバウンス

L チャンネルと R チャンネルとの間でエコーがバウンスするようにします。1 回だけバウンスするエコーを作成する場合は、一方のチャンネルの「初期エコーのボリューム」を 100 %に設定し、他方のチャンネルを 0 %に設定します。それ以外の場合は、一方のチャンネルの設定値が他方にバウンスして互いに影響し、チャンネルごとに 2 セットのエコーが作成されます。

連続エコーイコライザ

8 バンドのイコライザーを使用して後続の各エコーを渡し、室内の自然な音の吸収をシミュレーションできます。値を 0 に設定すると、周波数バンドは変更されません。最大値は -15 で、周波数が 15 dB 減少します。後続の各エコー間でも -15 dB の差が生じることになるので、一部の周波数が他の周波数よりもかなり速く消滅する場合があります。

ディレイタイムの単位

ディレイ時間の設定をミリ秒、拍、またはサンプルで指定します。

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