スピーカーから出力されるサウンドが特定の場所にあるように感じる聴覚上の位置、つまり「ステレオイメージ」を変更できるエフェクトがいくつか用意されています。

センターチャンネルエクストラクターエフェクト

ステレオイメージ/Center Channel Extractor エフェクトでは、L/R 両方のチャンネルに共通する周波数(つまり、センターにパンされるサウンド)を維持または削除します。多くの場合、ボイス、ベースおよびリード楽器は、この方法で録音されます。このエフェクトを使用すると、ボーカル、ベース、キックドラムなどのボリュームを上げることや、そのいずれかを削除してカラオケミックスを作成することができます。

「抽出」タブ

特定のプロパティに一致するオーディオだけを抽出します。

検出

対象とするオーディオに応じて、「センター」、「L」、「R」、「サラウンド」のいずれかのチャンネルを選択するか、「カスタム」を選択して、抽出または削除するオーディオのフェーズ角度、パンの比率、ディレイ時間を指定します(「サラウンド」オプションは、L および R チャンネル間でフェーズが完全にずれているオーディオを対象とします)。

周波数範囲

抽出または削除する範囲を設定します。定義済みの範囲として、「男性の声」、「女性の声」、「バス」および「フルスペクトル」があります。周波数範囲を定義する場合は、「カスタム」を選択します。

「識別」タブ

センターチャンネルを識別するのに役立つ設定が含まれています。

クロスオーバーの拡散

スライダーを左へ動かすとオーディオが拡散し、人工的な効果は薄れます。スライダを右へ動かすと、センターチャンネルマテリアルとミックスとの分離がさらに強調されます。

フェーズの識別

一般的には、センターチャンネルを抽出する場合は高い値、センターチャンネルを削除する場合は低い値が適しています。値を低くすると拡散が大きくなり、ミックスからボーカルを分離するには効果的でない可能性がありますが、すべてのセンターマテリアルをキャプチャする場合には効果的です。通常は 2 ~ 7 に設定します。

「振幅の識別」と「振幅の帯域幅」

L/R チャンネルの混合をとり、完全にフェーズのずれた第 3 のチャンネルを作成します。このチャンネルは同じような周波数を削除するために使用されます。各周波数の振幅が同じくらいである場合は、両チャンネル間に共通するオーディオも考慮されます。「振幅の識別」と「振幅の帯域幅」の設定値を小さくすると、より多くのマテリアルをミックスからカットできますが、ボーカルもカットしてしまう可能性があります。値を大きくすると、抽出処理がマテリアルのフェーズに依存する度合いが大きく、チャンネル振幅に依存する度合いが小さくなります。通常、「振幅の識別」は 0.5 ~ 10 に設定し、「振幅の帯域幅」は 1 ~ 20 に設定します。

スペクトルディケイレート

高速に処理する場合は、0 %に設定しておきます。バックグラウンドのディストーションをスムージングするには、80 ~ 98 %に設定します。

センターおよびサイドチャンネルレベル

選択した信号を抽出または削除する程度を指定します。マテリアルを追加するには、スライダーを上に動かします。

詳細オプション

三角形をクリックすると、次の設定が可能になります。

FFT サイズ

高速フーリエ変換のサイズを指定します。値を小さくすると処理速度が増し、値を大きくすると品質が向上します。通常、4096 ~ 8192 に設定します。

オーバーレイ

オーバーラップする FFT ウィンドウの数を設定します。オーバーレイを多くすると、スムーズさが増し、コーラスのようなエフェクトが得られますが、処理時間がかかります。オーバーレイを少なくすると、泡のような音のバックグラウンドノイズが入ります。3 ~ 9 の値が適切です。

ウィンドウ幅

各 FFT ウィンドウの幅をパーセントで指定します。30 ~ 100 %の値が適切です。

グラフィックフェーズシフターエフェクト

ステレオイメージグラフィックフェーズシフターエフェクトを使用すると、グラフにコントロールポイントを追加することによって波形の形状を調整できます。

注意:

ポイント編集ダイアログボックスにアクセスし、数値を詳細に指定するには、ポイントを右クリックします。

フェーズシフトグラフ

水平方向のルーラー(x 軸)は周波数を表し、垂直方向のルーラー(y 軸)は位相をシフトする角度を表します。ゼロの場合は、フェーズシフトなしになります。疑似ステレオ効果を作るには、ジグザグのパターンを作成し、一方のチャンネルでハイエンドをより極端にします。

周波数スケール

水平方向ルーラー(x 軸)の値を、リニアまたは対数のスケール上で設定します。「対数」は、低周波数域を細かく調整するときに選択します(対数スケールには、人間の聴覚における周波数強調がより忠実に反映されます)。「リニア」は、高周波数域を細かく調整するときに選択します。

範囲

垂直方向ルーラー(y 軸)の値を 360°または 180°スケール上で設定します。

チャンネル

フェーズシフトを適用するチャンネルを指定します。

注意:

最適な結果を得るには、1 つのチャンネルだけを処理してください。同一のフェーズシフトを 2 つのステレオチャンネルに適用した場合は、生成されたファイルの音は両方ともまったく同じに聞こえます。

FFT サイズ

高速フーリエ変換のサイズを指定します。サイズを大きくするほど、正確な結果が得られますが、処理時間は長くなります。

ステレオエクスパンダーエフェクト

ステレオイメージエフェクトは、ステレオイメージの配置と拡張のために使用します。ステレオエクスパンダーは VST ベースなので、マスターラックやエフェクトラックの他のエフェクトと組み合わせることができます。マルチトラックビューでは、オートメーションレーンを使用してエフェクトを時間と共に変化させることもできます

エフェクト/ステレオイメージ/ステレオエクスパンダーを選択し、次のオプションを設定します:

センターチャンネルパン

ステレオイメージのセンターを、ハード L(-100 %)からハード R(100 %)までの任意の位置に合わせることができます。

ステレオ拡張

ステレオイメージを「狭い」、「標準」(0)から「広い」(300)まで拡張できます。「狭い」と「標準」は、オリジナルの未処理オーディオを反映しています。

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